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しりうす。

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デスゲーム?

Stage Eight

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「はぁ~。仕方ない。どんなやつなんだ?」
「えっとね。【始まりの森】にあるオークのコロニーを調査又は攻略、だって」
「それってこの前見つけたやつか」
「そだよ」
「はぁ、仕方ない。やるか」
「いぇーい」

 アンラが面倒くさいクエストを受けてきたので、仕方なくやることにした。・・・俺だけなら3秒くらいで終わるのに・・・。

「そういえば、アンラのステータスってどうなってる?」
「えっ!?お、教えないとダメ?」
「ん?別に教えなくてもいいけど、なんでそんなに驚いてんの?」
「い、いや~、何でもないよ?ホント、ホント。夜更かしとかしてないし~」
「へ~。夜更かししてるのか~。ダメって言ったはずなんだけどな~」
「な、何故バレた!?」
「アンラ。ステータス、見せてくれるよね?」
「うっ、・・・はい」

 アンラが快くステータスを見せてくれたので、どれくらいの強さなのか見てみようと思う。

アンラ

種族:人
状態:正常
Lv.13
HP:10,200   
MP:2,400
体力:1,000
攻撃力:980
防御力:790
魔法攻撃力:1,300
魔法防御力:800
俊敏:990
運:34

〈スキル〉
[コモンスキル]
・MP自動回復量増加Lv.5 ・水属性魔法Lv.6 ・光属性魔法Lv.4 ・風属性魔法Lv.3 ・解体Lv.7 
・棍棒術Lv.2
[耐性]
・物理攻撃耐性Lv.5 ・魔法攻撃耐性Lv.5

〈称号〉
・βテストクリア者

〈所持金〉
 100G


「え?」
「驚いた?」
「ああ、驚いたよ。こんなに強いとはな」
「【βテストクリア者】のお陰だよ」
「そこ。何でその称号持ってんだ?まさか、本当にクリアしたのか?」
「クリアしたんだよ。キラがログアウトしたのって、サービス終了の30分前くらいでしょ?」
「そうだったかな・・・?」
「うん。それでね、キラはソロでクリアしたけど、私はパーティでクリアしたの」
「マジか。ってことは、この称号を持っているプレイヤーがまだいるってことか」
「そうだね。でも結構ギリギリだったなー。パーティメンバー全員がHP残り数ドットだったからね。よくキラはソロでクリアできたよね」
「俺はレベルカンストしてたからな。弱く感じたよ。何レべで挑んだの?」
「えっとね・・・確か、最高が22で、最低が18、平均が19くらい、かな?」
「よくそれでクリアできたな。レイドか?」
「1パーティだよ」
「プレイスキルが高いんだな」
「キラに言われたくないよ・・・」
「そうか・・・?アンラ、ついたぞ?」

 俺とアンラが談笑していると、いつの間にかオークの巣まで来ていたようだ。
 数は、オーク18、オークソルジャー4、オークアーチャー5、オークソードマン7、オークメイジ3。そして、オークキングがいた。

「これ規模デカくね?」
「だね。どうしようか・・・」
「アンラが突撃する」
「人任せ過ぎない!?」
「アンラが勝手に受けたんだろ」
「うっ」

 アンラは軽く呻いた後、オークの巣に向かって歩き出した。
 すると、アンラは杖を取り出し、詠唱を始めた。魔法を使うようだ。

「#$%―――【水球ウォーターボール
 アンラが魔法名を言った次の瞬間。

ドゴォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオン!!

 とても大きい爆発音とともに、水飛沫が飛び散った。
 しかし、全てのオークを倒せたわけじゃない。現に、オークキングがまだ生きている。しかも軽傷。それに加え、再生までしていた。

「嘘・・・」
「大丈夫そうか?」
「む、無理ぃ」
「わかった。見てろ」

 アンラがギブアップしたので、俺とバトンタッチだ。
 どうやって倒そうかなぁ~。ま、あれでいいか。
 俺は杖を取り出し、詠唱を唱え始めた。

「#$%―――【水球】」
 
 使うのはアンラと同じ【水球】。ただし、威力は10倍で留めてある。
 俺が放った【水球】が巣に着弾したのと同時に、周りを無音が支配する。続いてやってきたのは衝撃。コンマ数秒遅れて音が来た。

「な、なにあれ!」

 アンラは驚いていた。その顔をスクショして将来見せてやりたいくらいだった。


「じゃあ、また一緒にクエスト受けようね~」
「あぁ!」

 俺はアンラと別れて、始まりの街のスラムの方へとやってきた。・・・【水球】について追及されなかったのか?・・・・・・想像に任せる。

 閑話休題それはともかく。俺が始まりの街のスラムへ来た理由は、未来探しだ。本来は明日からなのだが、暇だし、明日の探す分が少なくなればいいな~、的なノリでやってきた。何故、スラムなのか。それは、おそらく未来はお金を持っていないだろう。持っていたとしても、そんなに長く宿に泊まれるかはわからないので宿に泊まり続ける、ということはないと思う。そして、お金を稼ぐことだけど、それはたぶん無理だと思う。だって、フィールドはたくさんのプレイヤーがいるし、魔物とのバトルでもおそらく神崎がやってて、後方支援だけじゃないかと思う。なので、戦闘能力の低い未来が野宿するとも考えにくい。よって、ここスラムに行きつくわけだ。

「さて、居るかな?」

 俺は始まりの街のスラムを見回ることにした。



「居た・・・」

 見回り始めて3分ほど。俺は未来を発見した。―――路上に倒れた姿で。しかし、気は失ってないようだ。小さく、助けて、と呟いている。

「大丈夫か?」
「!・・・いやぁ、こないでぇ・・・」

 極限状態だったのだろう。ここはスラム。そこら中にヤバいやつらがいる。よく気を確かに持てたと思うよ。俺だったら、多分もう諦めてると思う。

「大丈夫だ。何もしない。朝倉たちが探してたぞ?」
「!か、薫・・・?」
「ああ、クラスの皆がお前の事探してるぞ」
「み、皆が・・・」

 そのことを聞いて安心したのか、泣き出してしまった。

「怖かった・・・怖かったよぉ・・・・・・」
「わかった。わかった。よく頑張ったな」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああん!」

 ・・・よほど怖かったんだろうな。でもね?そんなに大声で泣かないで?耳が死にそうなんだけど?


「うっぐ・・・ぐすっ・・・おえっ」
「吐くなよ!?」
「わかった。我慢する・・・」
「とりあえず、俺が泊まっている宿に行くか?」
「・・・うん。・・・ごめんね?」
「これくらい気にすんな。困ったときはお互い様だ」
「ふふ・・・ありがとう」
「どういたしまして」





「さてと。明日葉、事情を聞かせてくれ。何があった?」

 俺は今泊まっている宿に未来を連れてきて、事情を聴いた。・・・宿の店主や宿泊者たちにニヤニヤされた。解せぬ。
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