チート級スキルを得たゲーマーのやりたいことだけするVRMMO!

しりうす。

文字の大きさ
上 下
5 / 118
デスゲーム?

Stage Four

しおりを挟む
 俺はとりあえず、アンラとパーティーを組もうと考え、アンラに提案してみた。アンラも反対意見は無いようなので、パーティーを組んだ。因みに、ゲームのシステムを使ってパーティーを組むこともできる。この冒険者ギルドでパーティーを組むのと、ゲームのシステムを使ってパーティーを組むのとでは少し違うことがある。それが、経験値だ。ギルドの方は、倒した人にだけ経験値が入る。しかし、システムの方は、倒した人、パーティーで貢献度別での分配、パーティーで公平に分配、の3パターンから選べる。俺とアンラはもう既にシステムの方は組んであった。ギルドの方でパーティーを組むか聞いたのは念のためだ。

 俺たちはレベルを上げるために、クエストを受けることにした。Fランクなので、EかFランクのクエストしか選べないので、選択肢は少ない。この中で俺たちが選んだのは、


————————————
ゴブリンの討伐 Rank F
討伐数:いくらでも
報酬:1体につき500G
————————————
————————————
オークの討伐 Rank E
討伐数:10体
報酬:6000G
————————————

 この二つにした。がんばるぞー(棒)


 俺とアンラは今、街から出て、草原に居る。このフィールドの名は【始まりの草原】。うん。そのまんまのネーミング。ここにポップするのは、スライムとゴブリン、ハピナスボアという猪の3種類。オークがいるのは、隣のエリアの【始まりの森】だ。とりあえず、ここでレベル上げをする。

「頑張ろうね!キラ!」
「そうだな。結構スタートが遅れたから、巻き返さないとな」
「そうだね!どっかの兄がスキルで迷ったせいだけどね」
「ぐっ」
「まーいいや!早く殺ろ!」
「何か文字が違う気がするが、やるか!」

 そう意気込み俺は、槍を右手に持ち、草原を歩き出した。

 ・・・どうしよう、見つかんないんだけど。この【Another World・Online】は1回目の発売の時は限定1万本。おそらく全員がほぼ同時にダイブしたと思うので、【始まりの草原】はプレイヤーで溢れていた。なので、我先にと魔物を倒してしまい、なかなか魔物が見つからない。

「お?」

 が、運よく、俺たちの目の前にスライムがポップしてくれた。ありがたい。

「キラ!スライムだよ、スライム!」
「あぁ、やっと見つけたぞ!」

 俺はそう叫び、スライムへと走り出し、手に持っている槍をスライムに突き刺した。すると、スライムは呻き声を上げたかと思うと、ポリゴンになって、消えていった。

「え?」

 俺がスライムに対し、弱すぎて混乱しているとアンラがこちらに駆けてきた。

「キラ!何で先に行っちゃうのよ!」
「ご、ごめんごめん」

 俺がアンラに謝っていると、頭の中にシステム音が流れてきた。

ピロロン♪
〈レベルが1から、3に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【身体強化】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【武神】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【賢者】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【スキルレベルアップ速度上昇】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【レアアイテムドロップ率上昇】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【HP自動回復量増加】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【MP自動回復量増加】がLv.1からLv.2に上がりました。〉
〈必要経験値が溜まったため、スキル【苦痛耐性】がLv.1からLv.2に上がりました。〉


「へ?」

「やった!レベルが上がったよ!」
「あ、あぁ、俺もだ」

 え?何で2じゃなくて3まで上がったの?・・・あっ!【経験値自乗】か!ステータスチェックするか。

キラ

種族:人
状態:正常
Lv.3
HP:13,000
MP:11,000
体力:3,500
攻撃力:1,600
防御力:2,000
魔法攻撃力:1,600
魔法防御力:2,000
俊敏:2,100
運:13

〈スキル〉
[ユニークスキル]
・身体強化Lv.2 ・武神Lv.2 ・賢者Lv.2 ・経験値自乗 ・ステータス上昇値自乗 
・スキルレベルアップ速度上昇Lv.2 ・ストレージ ・完璧鑑定 ・完全偽装
・レアアイテムドロップ率上昇Lv.2

[コモンスキル]
・HP自動回復量増加Lv.2 ・MP自動回復量増加Lv.2 

[耐性]
・苦痛耐性Lv.2

〈称号〉
・βテストクリア者

〈所持金〉
 1000G

 は?え?何でこんなにステータス高いの?・・・もしかして、【ステータス上昇値自乗】と【βテストクリア者】のせい?レベルアップで10、HPが増えるとして、【βテストクリア者】で20になって、【ステータス上昇値自乗】で400まで増えるHPが高くなる、とか?・・・これ多分【身体強化】も合わさってるわ。だって【身体強化】の説明、ステータス値×【身体強化】のレベルって書いてあるもん。なんだよこのチートステータス!強くてニューゲームってか?・・・それはそれで面白そうだけど!

「なあアンラ、先にオークからやらないか?」
「え?オーク?私たちのレベルで大丈夫かな・・・?」
「大丈夫だろ。あ、慢心してるわけじゃないぞ」
「それは分かってるけど・・・うん。わかった。じゃあ、行こう!」
「おう!」

 【始まりの森】に、少し入ったところ。そこにオークはいる。他にポップする魔物はポイズンビーという蜂型の魔物だけだ。この【始まりの森】は少し特殊なフィールドで、森の中に入って行けば行くほどポップする魔物の強さが上がっていく。なので、入り口付近にオークの上位種、オークソードマンやオークメイジがポップすることは無いと言っても過言ではない。何故こんなことを言うのかというと、そのありえないことが今、目の前にあるから。

「ちょ、なんでソードマンとメイジ居るの!?」
「キラ!どうする?」
「やってみるか?」
「死んでもデメリットは・・・アイテム全ロスの可能性があったね」

 【Another World・Online】は死ぬと、アイテムボックスの中身がその場にバラまかれる。この点が唯一のデメリットだ。しかし、俺だけは違う。【ストレージ】は、死んでもアイテムはバラまかれない。つまり、俺にとっては死ぬことにデメリットが無いのだ。異常なステータスを持っているので死ぬどころか、ノーダメージで勝てるのだが。そもそもアイテムそんなに持ってないし。
しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

世界征服はじめました

 (笑)
ファンタジー
ののか みおんは普通の女子高生だった。天才女子高生であることをのぞけば。 ある朝、学校に行くのがめんどくさくなったみおんは思いついた。 「そうだ。世界征服しよう」 かくてののかみおんは世界征服をはじめた。

愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!

あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!? 資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。 そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。 どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。 「私、ガンバる!」 だったら私は帰してもらえない?ダメ? 聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。 スローライフまでは到達しなかったよ……。 緩いざまああり。 注意 いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

処理中です...