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新たなステージへ!
Stage One hundred
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その森に行くためにはまず【龍神山】を超える必要があるのだが、かなり面倒だ。
【龍神山】は標高がとても高く、空を飛んで超えることは不可能に近い。ていうか無理だ。頂上まで行ったら龍神のところまで強制的に移動させられる。
ならばどうするか。山に登らず迂回しなければならない。しかし【龍神山】は標高だけでなく山岳地帯の面積も広いのだ。
さらに【転移】が使いたくても俺が言ったことがあるところではないため使用不可。
「久しぶりの長時間移動か」
「たまにはこういうのもいいじゃない?」
「そうですね。たまにはこういうのもいいと思いますよ?」
「・・・のんびり」
俺達はのんびりと空を飛んでいる。結構前に出してからあまり使っていない蒼龍を出し、その背に乗って目的地まで向かう。態々魔物と戦う面倒な陸路で行く訳がないだろ。空の魔物は蒼龍に倒してもらうのではなく、道案内として出し続けているミカエルにやってもらう。魔物を倒すために揺られてほしくないからね。それに天使を出せば蒼龍以上の力が出るだろうし。
因みに、今は俺が胡坐をかいて座っていて、その上にサクラ。左から俺に寄り掛かるようにミライがいて、俺の右側から顔を出し抱き着くような姿勢で薫が座っている。蒼龍の背中は結構大きいので二人くらいならギリギリ横に並んで座れる。
たまに周囲が明るくなるので前方でミカエルが戦っていることがわかる。頑張ってくれ。
そして、空の旅を続けていると、遂に目的地に到着した。
鬱蒼と茂った木々。奥の方には背の高い草が生え人の立ち入る場所ではないようだ。【始まりの森】とは雲泥の差だ。
「本当にここに入るのか?」
「はい、この森の中を少し歩きます。魔物も強くなっているので気を付けてください」
「わかった」
それぞれが武器を出して戦闘準備を完了させる。
俺は【白百合・黒薔薇】。ミライは【流星の杖】。サクラは【烈火の弓】。カオリは【ミーティア・フルーレ】。どれもが最高レアリティのガチャ限武器だ。さらにブルーとレッドによる強化済み。最強と言う訳ではないが、かなり強い業物になっている。当分はこれだけで戦えるはずだ。因みに神剣は鍛えられない。ノーマルでは神剣が最強武器だが、鍛え方によってそれよりも強くなる場合もあるらしい。
いつでも攻撃が可能なように構え、葉が日光を遮るため光がほとんど入ってこない森の中に突入する。
「ギギギ」
「【居合】っと」
「ギギ・・・」
入って数分もしないうちに魔物に襲われた。周囲の木に同化して動き出すまでマップにすら映らない魔物、トレントだ。しかし、所詮は木なので動きは遅い。さっと攻撃を躱して武技を食らわせる。それだけでトレントは爆散した。
「相変わらず強いわね」
と、言いながらもカオリは一撃で屠っていく。ミライは慣れないながらも杖で殴りダメージを与えている。MP消費が厳しいからな。だが魔法を使わなければ減らないのでいざという時のために魔法は使わないでいるのか。サクラは矢を打ち放ちクリティカルダメージを出して確実に一体一体倒していく。サクラの【インベントリ】の中には一戦では使い切れないほどの矢が入っている。ブルーとレッドが暇なときに造っていたからだ。てか流石だなあの精密射撃。サクラの攻撃は【愛縁】のお陰でああなっているので俺には無理だ。
「よし、終わったかな」
ものの数十秒で片付き、さらに奥へ進む。進めば進むほど魔物は強くなっていくが、今の俺達の相手ではない。ただ一撃から二撃三撃と必要になってきただけだ。別に危ないわけじゃない。
「もう間もなく着くはずです」
ミカエルがそう言うと同時に、俺の目にはあるものが飛び込んできた。それは・・・
「光?」
空から降り注ぐ日光だった。今までの場所は日光が葉によって遮られるが為に暗かったが、目の前の場所は空から日光が差しているのだ。つまり、そこに何かがあると言うことだろう。作者がひねくれていなかったら。
果たして、そこにあったモノは・・・
「これが、神殿・・・」
蔦が壁に生え所々苔むしているが、まさしくそれは神殿と称していいものだった。大きな建造物ではなく、こじんまりとした建物で、けれども小さすぎないというバランスで、何も知らない人が見たらよくわからないかもしれない。
そんな建物が、そこにはあった。
「これは・・・参加条件、か?」
神殿の入り口らしき場所の隣には、朽ち果てた看板があった。かろうじて読めるのは、参加条件らしきものだけ。他にも何か書いてあるが、文字が掠れていたりしてよく読めない。
なのでとりあえず参加条件を見てからどうするかを決めることにした。
【龍神山】は標高がとても高く、空を飛んで超えることは不可能に近い。ていうか無理だ。頂上まで行ったら龍神のところまで強制的に移動させられる。
ならばどうするか。山に登らず迂回しなければならない。しかし【龍神山】は標高だけでなく山岳地帯の面積も広いのだ。
さらに【転移】が使いたくても俺が言ったことがあるところではないため使用不可。
「久しぶりの長時間移動か」
「たまにはこういうのもいいじゃない?」
「そうですね。たまにはこういうのもいいと思いますよ?」
「・・・のんびり」
俺達はのんびりと空を飛んでいる。結構前に出してからあまり使っていない蒼龍を出し、その背に乗って目的地まで向かう。態々魔物と戦う面倒な陸路で行く訳がないだろ。空の魔物は蒼龍に倒してもらうのではなく、道案内として出し続けているミカエルにやってもらう。魔物を倒すために揺られてほしくないからね。それに天使を出せば蒼龍以上の力が出るだろうし。
因みに、今は俺が胡坐をかいて座っていて、その上にサクラ。左から俺に寄り掛かるようにミライがいて、俺の右側から顔を出し抱き着くような姿勢で薫が座っている。蒼龍の背中は結構大きいので二人くらいならギリギリ横に並んで座れる。
たまに周囲が明るくなるので前方でミカエルが戦っていることがわかる。頑張ってくれ。
そして、空の旅を続けていると、遂に目的地に到着した。
鬱蒼と茂った木々。奥の方には背の高い草が生え人の立ち入る場所ではないようだ。【始まりの森】とは雲泥の差だ。
「本当にここに入るのか?」
「はい、この森の中を少し歩きます。魔物も強くなっているので気を付けてください」
「わかった」
それぞれが武器を出して戦闘準備を完了させる。
俺は【白百合・黒薔薇】。ミライは【流星の杖】。サクラは【烈火の弓】。カオリは【ミーティア・フルーレ】。どれもが最高レアリティのガチャ限武器だ。さらにブルーとレッドによる強化済み。最強と言う訳ではないが、かなり強い業物になっている。当分はこれだけで戦えるはずだ。因みに神剣は鍛えられない。ノーマルでは神剣が最強武器だが、鍛え方によってそれよりも強くなる場合もあるらしい。
いつでも攻撃が可能なように構え、葉が日光を遮るため光がほとんど入ってこない森の中に突入する。
「ギギギ」
「【居合】っと」
「ギギ・・・」
入って数分もしないうちに魔物に襲われた。周囲の木に同化して動き出すまでマップにすら映らない魔物、トレントだ。しかし、所詮は木なので動きは遅い。さっと攻撃を躱して武技を食らわせる。それだけでトレントは爆散した。
「相変わらず強いわね」
と、言いながらもカオリは一撃で屠っていく。ミライは慣れないながらも杖で殴りダメージを与えている。MP消費が厳しいからな。だが魔法を使わなければ減らないのでいざという時のために魔法は使わないでいるのか。サクラは矢を打ち放ちクリティカルダメージを出して確実に一体一体倒していく。サクラの【インベントリ】の中には一戦では使い切れないほどの矢が入っている。ブルーとレッドが暇なときに造っていたからだ。てか流石だなあの精密射撃。サクラの攻撃は【愛縁】のお陰でああなっているので俺には無理だ。
「よし、終わったかな」
ものの数十秒で片付き、さらに奥へ進む。進めば進むほど魔物は強くなっていくが、今の俺達の相手ではない。ただ一撃から二撃三撃と必要になってきただけだ。別に危ないわけじゃない。
「もう間もなく着くはずです」
ミカエルがそう言うと同時に、俺の目にはあるものが飛び込んできた。それは・・・
「光?」
空から降り注ぐ日光だった。今までの場所は日光が葉によって遮られるが為に暗かったが、目の前の場所は空から日光が差しているのだ。つまり、そこに何かがあると言うことだろう。作者がひねくれていなかったら。
果たして、そこにあったモノは・・・
「これが、神殿・・・」
蔦が壁に生え所々苔むしているが、まさしくそれは神殿と称していいものだった。大きな建造物ではなく、こじんまりとした建物で、けれども小さすぎないというバランスで、何も知らない人が見たらよくわからないかもしれない。
そんな建物が、そこにはあった。
「これは・・・参加条件、か?」
神殿の入り口らしき場所の隣には、朽ち果てた看板があった。かろうじて読めるのは、参加条件らしきものだけ。他にも何か書いてあるが、文字が掠れていたりしてよく読めない。
なのでとりあえず参加条件を見てからどうするかを決めることにした。
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