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Stage Ninety-Two
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そして、帰ることになったんだけど。
「折角だしたまには宿に泊まりましょう!」
「良いわね。それならなんと言ってもあそこ、よね?」
「・・・あそこ?」
「「【ポートタウン】の【小鳥の囀り亭】!」」
あーあそこか。覚えてるかな?ほら、俺とミライが初めて一緒に風呂に入ったところでミライが変態さんだってことがわかった宿だよ。
「私は変態ではありません!キラ君への愛が溢れ出してしまっているだけです。」
「きゃ~付き合ってもいないのに一緒にお風呂に入るとかミライさん大胆~!」
アンラが甲高い声をあげ、ミライを茶化す。それに対してミライは何も思わなかったのか無反応だ。
とりあえず、【ポータウン】まで移動することにした。てかこれ暑いよ。俺に触れていないと一緒に移動できないから仕方ないとしても、別に装備品でもいいので服を摘まめばいい話である。だから、ミライが俺に抱き着いたり、サクラが俺に抱き着いたり、アンラが俺にのしかかる必要はないのである。いくらステータスで筋力が強化されているからと言って、流石に三人は重いよ・・・
三人分の重さを我慢して【転移】を使い、【ポータウン】まで移動してきた。当然だけど街並みは変わっていない。カオリが吹っ飛ばされた道もそのままだった。直せよ。
そして、宿はもう決まっているので、そこに向かう。ここから近いんだけどね。
扉を開き、宿に入っていく。中は閑散としていた昔とは違い、今は少しプレイヤーの姿があった。
ここで説明。ここ【ポータウン】は、【始まりの街】から連なる街の三つ目で、ここから【オーネスト】に行くことができる。さらに、【荒れ果て荒野】まで行くことも可能だ。ここが【荒れ果て荒野】攻略の拠点になりそうだな。
因みに【マジエンスシティ】は【荒れ果て荒野】を横切った末にたどり着ける街の二個先だ。【オーネスト】から行く場合、5個ほどの街を経由することになる、はず。ごめんちょっと記憶が曖昧。でもそこまで重要な町じゃないから登場しないと思う。
閑話休題。
宿に入った俺達は、宿泊の手続きをする。今回も俺一人だ。何故かって?聞くな。誰にだって聞かれたくないことくらいあるだろう?
「一泊したい」
「おや・・・?確かお前さんは・・・」
「キラだ。前ここに泊まったことがある」
「やっぱりあんたかい。そう言えば他の二人の女の子はどうしたんだい。フラれたのかい?」
「あっちで話してる」
そう言ってアンラ達の方に指をさす。
「おやまぁ・・・四人も増えたのかい」
「間違ってねぇけど間違ってるよ!」
「大部屋だね?任しておきな!団体客用の大部屋を用意するよ。精々十人くらいが限界だけどね。でもそれだけあれば十分だろう?そこも例に漏れず防音対策はばっちりだよ!多少激しくても隣の客には聞こえないから楽しんでね!でもあまり汚さないでくれよ?掃除が面倒だからねぇ」
この人前に来たときは俺の顔覚えていなかったくせに今では昔の事さえ覚えてやがる。えぇ、ツッコみはしませんよ。
「私に突っ込むよりも他の女の子につっこ───」
「言わせないよ!?」
俺ってそんなに表情に出やすいのかな。
部屋の鍵を貰い、上の階へ上っていく。地味に階段つらい。
「キラ君キラ君。『私と二人部屋だよね?そうだよね?』」
「『ん?違うぞ?』皆で大部屋を使う」
「『・・・・・・・・・はぁ』」
「『オイなんだその溜め息は。皆とじゃ不満か?理由を聞こうじゃないか。ん?』」
「ふふふっ」
「ははっ」
「何かあったっぽいね~」
俺とミライの会話は、過去にした事がある会話だ。当時のミライはキャラブレがなぁ。カオリもか。それとアンラよ。こそこそ話すのはいいがもう少しボリュームを落とそうか。俺に聞こえてるから。『このラブラブ夫婦め~爆発しろ!』とか言ってるの聞こえてるからね?
とかなんとか思っているうちに大部屋に着いた。
「ひっろーい!」
アンラが言ったように、とても広かった。
床は板張りで他の部屋と変わらないけど、広さがこの前の部屋とは大違い。ここは十人部屋だから当たり前なんだけど、多分この前の部屋が五つあっても広さ的にはこっちに軍配が上がるだろう。
部屋が広い分、ベッドが大きく、俺の部屋にあるベッドと同程度かそれ以上。この際俺の方がデカすぎるというのはスルーで。
「お風呂は!?」
アンラは目にも止まらぬ速さで風呂場へと向かって行った。ステータス値の無駄遣い。いや別にいいんだけどさ。
「折角だしたまには宿に泊まりましょう!」
「良いわね。それならなんと言ってもあそこ、よね?」
「・・・あそこ?」
「「【ポートタウン】の【小鳥の囀り亭】!」」
あーあそこか。覚えてるかな?ほら、俺とミライが初めて一緒に風呂に入ったところでミライが変態さんだってことがわかった宿だよ。
「私は変態ではありません!キラ君への愛が溢れ出してしまっているだけです。」
「きゃ~付き合ってもいないのに一緒にお風呂に入るとかミライさん大胆~!」
アンラが甲高い声をあげ、ミライを茶化す。それに対してミライは何も思わなかったのか無反応だ。
とりあえず、【ポータウン】まで移動することにした。てかこれ暑いよ。俺に触れていないと一緒に移動できないから仕方ないとしても、別に装備品でもいいので服を摘まめばいい話である。だから、ミライが俺に抱き着いたり、サクラが俺に抱き着いたり、アンラが俺にのしかかる必要はないのである。いくらステータスで筋力が強化されているからと言って、流石に三人は重いよ・・・
三人分の重さを我慢して【転移】を使い、【ポータウン】まで移動してきた。当然だけど街並みは変わっていない。カオリが吹っ飛ばされた道もそのままだった。直せよ。
そして、宿はもう決まっているので、そこに向かう。ここから近いんだけどね。
扉を開き、宿に入っていく。中は閑散としていた昔とは違い、今は少しプレイヤーの姿があった。
ここで説明。ここ【ポータウン】は、【始まりの街】から連なる街の三つ目で、ここから【オーネスト】に行くことができる。さらに、【荒れ果て荒野】まで行くことも可能だ。ここが【荒れ果て荒野】攻略の拠点になりそうだな。
因みに【マジエンスシティ】は【荒れ果て荒野】を横切った末にたどり着ける街の二個先だ。【オーネスト】から行く場合、5個ほどの街を経由することになる、はず。ごめんちょっと記憶が曖昧。でもそこまで重要な町じゃないから登場しないと思う。
閑話休題。
宿に入った俺達は、宿泊の手続きをする。今回も俺一人だ。何故かって?聞くな。誰にだって聞かれたくないことくらいあるだろう?
「一泊したい」
「おや・・・?確かお前さんは・・・」
「キラだ。前ここに泊まったことがある」
「やっぱりあんたかい。そう言えば他の二人の女の子はどうしたんだい。フラれたのかい?」
「あっちで話してる」
そう言ってアンラ達の方に指をさす。
「おやまぁ・・・四人も増えたのかい」
「間違ってねぇけど間違ってるよ!」
「大部屋だね?任しておきな!団体客用の大部屋を用意するよ。精々十人くらいが限界だけどね。でもそれだけあれば十分だろう?そこも例に漏れず防音対策はばっちりだよ!多少激しくても隣の客には聞こえないから楽しんでね!でもあまり汚さないでくれよ?掃除が面倒だからねぇ」
この人前に来たときは俺の顔覚えていなかったくせに今では昔の事さえ覚えてやがる。えぇ、ツッコみはしませんよ。
「私に突っ込むよりも他の女の子につっこ───」
「言わせないよ!?」
俺ってそんなに表情に出やすいのかな。
部屋の鍵を貰い、上の階へ上っていく。地味に階段つらい。
「キラ君キラ君。『私と二人部屋だよね?そうだよね?』」
「『ん?違うぞ?』皆で大部屋を使う」
「『・・・・・・・・・はぁ』」
「『オイなんだその溜め息は。皆とじゃ不満か?理由を聞こうじゃないか。ん?』」
「ふふふっ」
「ははっ」
「何かあったっぽいね~」
俺とミライの会話は、過去にした事がある会話だ。当時のミライはキャラブレがなぁ。カオリもか。それとアンラよ。こそこそ話すのはいいがもう少しボリュームを落とそうか。俺に聞こえてるから。『このラブラブ夫婦め~爆発しろ!』とか言ってるの聞こえてるからね?
とかなんとか思っているうちに大部屋に着いた。
「ひっろーい!」
アンラが言ったように、とても広かった。
床は板張りで他の部屋と変わらないけど、広さがこの前の部屋とは大違い。ここは十人部屋だから当たり前なんだけど、多分この前の部屋が五つあっても広さ的にはこっちに軍配が上がるだろう。
部屋が広い分、ベッドが大きく、俺の部屋にあるベッドと同程度かそれ以上。この際俺の方がデカすぎるというのはスルーで。
「お風呂は!?」
アンラは目にも止まらぬ速さで風呂場へと向かって行った。ステータス値の無駄遣い。いや別にいいんだけどさ。
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