チート級スキルを得たゲーマーのやりたいことだけするVRMMO!

しりうす。

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Let's ギルドバトル!

Stage Eighty-Two

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 俺がまずしたのは【縮地】の多用だ。普通、同じ武技はその技を覚えられるレベル×5秒間は使えない(【縮地】ならば職業【剣士】のレベルが10の時に覚えられるので、50秒間は使えないということになる)。
 だが、これは消すことができる。他の武技を使い、カウントを上書きすることで出来るのだ。
 そこで俺は(いつもやっている通りに)武技を連続して使うことにした。ま、この前使った【四神霊獣憑依一体】とか使えば楽なんだけど、今回は奥義禁止、相手以上のレベルを必要とする武技禁止でやっていこうと思う。

 さて、今の俺にできることだが、細剣士と剣豪と魔術師による怒涛の攻撃ラッシュを避けながらどう倒そうか悩むことだろうか。え?何故そんなことができるのかだって?いや攻撃遅いし。
 遅く見えるのは、ダイブする時に刺した針が原因だと思ってる。アレのお陰で脳が激され、動体視力が高くなっているようになる。そこまでできるなら音を発さずに魔法とか武技を使えるようにしてくれと思わないこともない。

 今こんなことを考えても仕方ない。今、俺が使える武技を整理しよう。魔法系は俺が杖を持っていない時点で使えないので(魔法は使えるが、使うと相手にバレる)、剣関係の武技のみだ。
・【縮地】
・【居合】
・【無音むね一閃】
・【一太刀】

 これくらいが使えそうな武技か?他はアシスト系だったり威力が弱かったりしたような気がする。
 できれば騎士と癒術師はほぼ同時に倒したいんだよなぁ。【縮地】を使っての移動は確定として、どうやって倒すか。

「くそっ!こいつずっと避けてやがる!」
「なんで避けられるんだよ!」
「魔法も当たらない!」

 騎士は防御が高い。【居合】を使ったところで防がれるよなぁ。【武神】使えば切れそうだけど。・・・あ、そうだ。

「【縮地】【居合】」
「きかねぇ、っての!」
「【縮地】【居合】」
「なにぃ!?【辛抱】!・・・ぐっ」

 そうだよ。正面からたたけないなら横とか後ろからたたけばいいんじゃん。何で気付かなかったんだろ。
 さ、これで騎士は倒れて・・・

「♥♥♥♥───【復活レザレクション】!」
「サンキュ!」

 ない!?なんでぇ!?・・・そっか、騎士ってHP高いのか。いや、さっきのHPを見るに残り1だったような。・・・そうか、あの武技ってそういう効果か。でもあれ使われたら俺アイツ倒せなくね?

 と、思っていた時期が俺にもありました。普通に倒せた。さっきと同じ方法で、今度は騎士じゃなくて癒術師の方攻撃したらサクッと倒せて、あとは繰り返すだけで倒せた。

 倒してる間もバンバン魔法放ってきたり武技が飛んできたりヤバかったけど、メッチャ動きまくったら(さっきみたいに壁とか蹴って跳んだりしてた)ノーダメクリア余裕でした。なんかごめんよ、対戦相手。

 さぁ、次の対戦相手はどこだ!?

「───【探査サーチ】」

 丁度(俺が使いすぎてボロボロになった)建物が隣になったので、登って【探査】を使う。今回は【昇華】使わない。だって周りを知るだけでいいもん。・・・ん?なんで味方のアイコン、一つだけなんだ?二人一組にしたから二つ一緒にないなんておかしくないか?一体誰が単独行動なんてしてるんだ?・・・はぁ!?なんで!?



 時は少し遡り、キラがパーティーを倒す少し前。

「ふぅ、余裕だったわね」
「そ、そうですね」

 ミライ&カオリペアは、一つのパーティーを撃破していた。カオリは余裕の表情で汗を拭っているが、ミライは疲れが滲み出た顔で、汗を拭う体力も残っていないらしい。
 もともとミライは、運動が苦手で、ゲームの腕もそこまで高くなかった。それでもノーダメージで撃破できたのは、レベルが最大だったからだ。
 対してカオリは、運動もでき、ゲームの腕もあるし、さらに【愛縁】のお陰でステータスアップしているので余裕でノーダメージクリアだった。

「(私、今まで戦ってきてないから忘れてたけど、全然役に立ってないや・・・)」

 ミライは、今まで全てキラに任せていたことを思い出し、さらにさっきの戦いを思い出して、自分の役立たずさに胸を痛めた。

「(いや、私だって一対一なら勝てるはず!)」

 そう思ったミライは、カオリに内緒で一人で動き回った。

———————————————————————————————————————————————————
大変長らくお待たせしてしまい、もうしわけありませんでした。
全快の更新の時から、妙に筆が進み、少しですが書き溜めが出来ました。なので最初の頃くらいまで更新ペースが戻せるかもしれません(確定ではないです)。
もし更新がなくても、一週間は見切らないでいただけると嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
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