チート級スキルを得たゲーマーのやりたいことだけするVRMMO!

しりうす。

文字の大きさ
上 下
57 / 118
創造神に会いに行こう!あとついでに龍神も

Stage Fifty-One

しおりを挟む
 ミライが今後の方針を決めたところでカオリが質問してきた。

「キラさ、偉そうに言ってるけどステータスでキラよりも下の私が惜しいところまで行ったのよ?ってことは私よりもステータスが上の人と戦うことになったらどうするんのよ?」
「一対一なら負けないぞ?」
「団体戦は?」
「それは・・・正直、わからない。超広範囲殲滅魔法が使えればいいけど、そこまで甘くないと思うからな。だからと言って勝てなくはないと思う。【武神】があるから武技は全て使えるしね。だからカオリがやった【明鏡止水】と【百花繚乱】のコンボ使うとかすればどうにかなると思う。ってか、俺一人で多数の敵と戦うことはないと思う。大体このパーティーで戦うだろ?」
「そうね」
「そうだと思います」
「・・・ん」
「だから、ミライとサクラは俺とカオリで守って後ろから援護してくれればいいし、俺はカオリの、カオリは俺の背中を守ってくれればいい。場合によっては後ろに行って回復してくれてもいいし」
「そう考えると、結構バランスが良いパーティーなのかしら?」
「そうだろうな。でも前衛がもう一人くらい欲しいかな」

 ミライもサクラも後衛しかできないし、ミライ達後衛を回復するためにカオリが抜けて、前衛が俺一人になっても、上手くカバーできないかもしれないから前衛はもう一人くらい欲しいところではある。この後、アンラに会ったら、パーティーに入れて欲しいって言うかもしれないけど、前衛が足りないからなぁ、ってことになりそう。

「前衛なら、最悪アーサーとか使えばいいなじゃないかしら?」
「私のそう思いますが」
「そういう手もあるとは思うけど、対プレイヤー戦だとNPCじゃ勝てないから、プレイヤーの前衛が欲しいんだよ」

 NPCはプレイヤーよりも最大レベルが10下だし、ステータスも僅かだけど低いから、プレイヤーと戦うには少し力不足というか、心許ないというか。

「ま、そういうのはあとで考えましょう!日もだいぶ傾いてきたし、早く【マジエンスシティ】まで行きましょうよ!」
「そうだな。そうしないとカオリお手製のご飯を食べる羽目になってしまう」
「それだけは避けないといけませんね!」
「・・・あれやだ怖い」
「どういう意味よ!」

 どういう意味ってそりゃあ、ねぇ?誰が紫色のカレー食べれるんだよ。あ、そういえば、ミライとサクラは魔法バンバン打ってたけど残りMP量大丈夫なのかな?

「ミライとサクラってMPちゃんとあるか?」
「ありますよ。このコートのおかげです」
「・・・全快」

 あ、そっか。今ミライとサクラは純白漆黒翼のコート着てるからすぐにMP回復するのか。・・・さすがにこの性能じゃ批判とか起きそうだから性能変えるよな。でも、このゲーム批判したとしても意味ないからなぁ。反映はされるだろうけど。

「ここからは歩いてると夜になるから、NPCを使おう。俺の白虎とミライの麒麟に二人ずつ乗っていくか」

 俺達は、日が完全に傾く前にNPCに乗って、【マジエンスシティ】まで向かった。風気持ちいぃ。あ、組み合わせは俺の後ろにサクラ、ミライの後ろにカオリだった。


 それから少しして、俺達は【マジエンスシティ】の外側まで来ていた。

「遅かったか・・・」
「どうしましょう?」
「ここで野宿!?」
「・・・いい」

 カオリが言ったように野宿かなぁ。サクラは野宿でも良いらしいし、俺も反対意見はない。恐らく、ミライもないだろうからあとはカオリだけだ。

「しっかたないわねぇ~、今晩のご飯は私に任せて!」
「キラ君、マッハで作ってください」
「・・・怖い」

 ミライとサクラ、それに俺もカオリの料理だけは死んでも食べたくないので、簡単かつ素早くご飯を作った。そして、ご飯を食べているときにミライが聞いてきた。

「そういえば、なんで創造神がここの地下に居るんですか?ここって七大危険地域ですか?」
「あら、ミライ知らなかったのかしら?ここ【マジエンスシティ】周辺は強い魔物が多くて、魔法だけじゃ対処できないからってことで科学も取り入れた【科学魔法】を使って【マジエンスシティ】を守ってるのよ。で、【マジエンスシティ】の地下には広大な迷宮があって、その最奥に創造神がいるのよ。勿論、神様までの道のりが簡単に攻略されることはないし、たまにそこから強力な魔物が出てくるから、【マジエンスシティ】周辺及び地下は七大危険地域になってるのよ」
「【科学魔法】・・・それってプレイヤーでも使えるんですか?」
「さぁ?どうなのよキラ」
「使えるけど、【マジエンスシティ】にある学校に入学して4年間学んで卒業する時に使えるから、今はやめといた方が良いぞ?使えなくてもいい!見たい!ってだけなら俺が使えるから見せてあげるし」
「いえ、興味があったのですが、最低でも4年かかると聞いてキラ君との時間が無くなるので諦めました」

 

 そしてその夜。当然の如くミライが俺のテントの中に入ってきて色々やった。ミライなら毎日来そうで怖いよぉ。赤ちゃんできちゃったらどうすんの!?・・・え?【聖属性初級魔法】に【避妊魔法】がある?・・・ははっ、俺の断る理由がなくなったぁ・・・。


 夜が明け、朝になると早速【マジエンスシティ】の中に入った。

「わぁ!」
「凄いわね」
「・・・凄い」
「未来の街だな」

 そう。ここ【マジエンスシティ】は宙に建造物が浮いていたり、遥か頭上を車のような乗り物が通っていたりとまさに未来の街を想像しろって言われたら思い浮かべるような感じだった。広さは【オーネスト】と比べると遥かに小さいが、【オーネスト】より高層ビルのような建物が中心に向かえば向かう程隙間なく建っているので、住民の人口はそこまで変わらないんじゃないのかと思う。

「これからすぐに行くの?」
「いや、少し情報が欲しいよな」
「やっぱり冒険者ギルドかしら?」
「行ってみるか」

 と、言うとこで、俺達は冒険者ギルドまでやってきた。なんとここに来るまでに1時間くらいかかった。いやね?ほぼ同じような建物ばっかり建ってるから方向感覚狂うし、他の街だったら一見して「あ、ここ冒険者ギルドだな」って外見をしているし建物自体が大きいから見つけやすいけど、ここ【マジエンスシティ】はどうやら建物の中に冒険者ギルドがあるらしく、外見からじゃわからない。仕方ないよね?
しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!

あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!? 資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。 そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。 どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。 「私、ガンバる!」 だったら私は帰してもらえない?ダメ? 聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。 スローライフまでは到達しなかったよ……。 緩いざまああり。 注意 いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

どうも、死んだはずの悪役令嬢です。

西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。 皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。 アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。 「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」 こっそり呟いた瞬間、 《願いを聞き届けてあげるよ!》 何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。 「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」 義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。 今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで… ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。 はたしてアシュレイは元に戻れるのか? 剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。 ざまあが書きたかった。それだけです。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

処理中です...