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しりうす。

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創造神に会いに行こう!あとついでに龍神も

Stage Forty-Nine

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 その後、冒険者ギルド兼酒場に行って、そこでご飯を食べた。味は・・・カオリのよりは良かったと思う。比較にならないな。

「キラに貶された」

 誤解を招くような発言はやめような。

「・・・あと少し?」
「明日には着くんじゃないか?このペースだと。いや、明日には着こう。いざとなったら俺が先に行って【転移】で移動すればいいし」
「・・・わかた」

 結構な時間一緒にいたからか、サクラが言いていることがわかるようになった。

「キ~ラ~、ガチャ引きたーい」
「どうぞご自由に」
「お金」
「ミライ、ちょっと散歩しようぜ」
「お・か・ね!」
「持ってるだろ?」
「キラが約束破る人だとは思わなかったわ」

 仕方ない。出してやるか。今、約束守れとか思った奴、毎日10万払えって言われてるようなもんだぞ。払えるか?

「さぁ引くわよ!てりゃぁぁぁぁぁぁあああああああ!」
「たわしだな」
「たわしですね」
「・・・当然」

 満場一致でたわしが出ると予想。

 結果は、まぁ、うん。カオリの名誉のために言わないでおくよ。ただヒントを上げるとしたら、最初の頃のカオリに戻った。

「やっぱりね!絶対そうだと思ったわ!もう引かない!」

 でも、明日には引くよな。

 
 昼を食べ終え、一休みしてから【サイス】から出て【マジエンスシティ】に向かった。

「ねぇ、キラ?NPC使っちゃいけなかったの?」
「ダメじゃないけど、自分の足で行きたかったんだよ。ほら、【オーネスト】の時は蒼龍だっただろ?」
「そう言うこと。私、歩くの飽きたからNPC使っていい?」
「それは自分で決めてくれ。その代わり、置いていくなよ?」
「置いて行かないわよ。危ないじゃない」

 いや、レベル最大だしそこまで危険じゃなくね?

「何にしようかしら・・・ペガサスでいいわね」

 そう言ってカオリはペガサスを出した。

「カオリだけずるいですね。私も出します!」
「・・・私も」

 え?歩くの俺だけ?何それ悲しい。

 ミライ、カオリ、サクラがそれぞれ鳳凰、ペガサス、スレイプニルに乗って空を飛んで移動していたが、俺だけは全力で走って付いて行っていた。魔法のおかげで疲れないとはいえ、周りの景色も飽きてきた。だからと言ってNPCを使うのもなんかあれなので、魔法を使おうと思う。

「───【飛行フライ】」

 この魔法は度々使っている。使い勝手が良いからな。速度も調節できるし。今の俺ならミライ達よりも速いんじゃないか?ちょっとやってみよう。

「ミライ、カオリ、サクラ」
「何ですか?」
「何よ?」
「・・・ん?」
「俺を捕まえてみて」

 俺はそう言うと同時に一気に加速した。一応、つぶれないように【風属性中級魔法・風壁ウィンドガード】使ってるけど。

「ちょ!?待ちなさいキラ!」
「わ~キラ君~待ってくださ~い」
「・・・待って~」
「ミライとサクラは何楽しんでんの!?置いて行かれたのよ!?」

 置いては行かないよ?なんでこんな時だけ心読まないの?馬カオリなの?

「あぁ!もう!ミライ!【転移】使って!」
「使えませんよ?何言ってんですか。【概念属性魔法】なんて普通使えませんよ」

 ミライの言う通りだね。普通は使えない。MP量の問題とかあるしね。

 いい機会だから説明すると、このゲームはプレイヤーごとにそれぞれランダムにステータスと上昇値が割り振られていて、全てが最高値なプレイヤーもいるし、最低値のプレイヤーもいる。俺は全て普通より少し上くらいかな?ミライはステータスこそ普通だったけど、全ての上昇値は最高値並みだった。
 
 カオリは素のステータスが全体的に結構高くて、上昇値は微妙に普通より上だった。

 サクラは魔法攻撃力と俊敏のステータスが高くて、上昇値はそれにプラスしてMPが最高値に近かった。

 こうして考えてみると、俺達のパーティーはかなり恵まれたステータスを持っていると思う。ミライとサクラはスキルさえあれば連発は無理だけど【概念属性魔法】は使えると思う。カオリは職業が【舞姫】と【剣姫】って言う女性専用職についているから、華麗に戦うこともできる。【剣神】にもなってるから、まさに蝶のように舞い、蜂のように刺す、って戦法ができる。

 と、こうして振り返ってみると、このゲームはアンバランスすぎる。公平じゃないよね。だってガチャでNPC出しちゃったら他のプレイヤーは絶対に一人じゃ勝てないし。絶対新しい追加要素あるよね。進化とか。

「進化か~。俺はヒューマンだから超人ハイヒューマンになるのかな?サクラは森霊族エルフだから森護種ハイエルフかな?」
「◆◆■●───【追い風テールウィンド】!」
「・・・◆■◆●───【向かい風ヘッドウィンド】!」
「おぉ!?」

 いきなり正面から凄い勢いで風が吹いてきた。さらに後ろには凄まじい勢いで俺に追いつこうとしているミライとサクラがいた。魔法名が聞こえたけどあれは【風属性初級魔法】の俊敏アップと相手の俊敏低下の魔法だな。でもまぁ、やられたらやり返すのが礼儀だよね?

「───【突風ガスト】! ───【乱気流トゥルブレンツ】!」
「そうはいきません! ◆◆◆●───【風壁ウィンドガード】!」
「そんなの突破できない訳がないだろ!」
「きゃぁー!」

 ミライには悪いけど、魔法で負けはしない。

 それから数分間飛行して、元の場所に戻ってきた。

「なんで戻ってきたのよ!そのまま行けばよかったじゃない!」

 最初はそう思ってたけど、意外と魔法戦が楽しくて、ね。

「魔法戦が楽しかったから、もっとやりたいなと思って」
「別にいいけど、それじゃあ私が何もできないじゃない」
「【回復魔法】があるだろ」
「普通に戦いたい!」
「なら接近戦しかなくね?」

 接近戦がメインだろ?

「よーしっ!そうと決まればミライとサクラと私の連携でキラをフルボッコにするわよ!」
「おーっ!」
「・・・おー」

 え、サクラも参加するの?魔法だよね?弓じゃないよね?
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