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創造神に会いに行こう!あとついでに龍神も
Stage Forty-Four
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お金を支払い、書類にサインをした後、俺達は早速買った土地に来ていた。ミライがここが良いと言ったので、この枯れ果てた土地をどうするのか疑問だ。
「ミライ、この惨状をどうするんだ?」
「キラ君にどうにかしてもらいます」
「俺!?」
完全に他力本願じゃないか。俺がどうにかするのか?できる、かな?
「とりあえずやってみるか」
「頑張ってください!」
ミライのせいで俺がやる羽目になったけど、ミライに応援させるならそんな些細なことどうでもよくなってる自分が居る。おかしいな?
そんなことはどうでもいいとして、さっそくやってみるか。
「───【再生】」
【土属性最上級魔法・再生】。枯れ果てた土地を緑豊かな土地のに戻す魔法。この魔法は、元の土地に再生させる魔法だから、【荒れ果て荒野】で使っても意味がない。【荒れ果て荒野】を自然でいっぱいにしたいなら【土属性最上級魔法・自然の力+最上級回復魔法・超回復 最上級合成魔法・母なる大地】を使わないと無理だ。あ、【昇華】もつけないと。そもそも無理だけどね。
それはともかく、俺が【再生】を使うと、地面から草が生え始め、それから数十秒の内に芝生が出来た。
「ありがとうございます!・・・あっ!」
ミライに感謝され、嬉しい気持ちになっていたが、それはすぐになくなった。何故なら───
「草が、枯れ始めてる?」
そう、生えてきた草が枯れ始めていたからだ。これはおかしい。【荒れ果て荒野】などの最初から枯れている土地には、いくら再生させても自動的に枯れるようになっているが、そうでないところはすぐに枯れるなんてことはあり得ない。それが街の中ならばなおさらだ。
「なにか原因があるのでしょうか?」
「十中八九そうだろうな」
一番怪しいのが小屋の中だ。ギルド職員の話だと、アレを壊そうとしたら事故が起きたと言っていたから、あの小屋が原因だろう。とりあえず行ってみるか。
「小屋に行くぞ」
「一緒に行きます」
「私も」
「・・・同行する」
俺のあとにミライ、カオリ、サクラの順でついてきた。そこまで危険視はしてないけど、万が一のことを考えて【昇華】を使った【強化〈防〉】を全員にかけ、【土属性中級魔法・硬化】+【昇華】もかけた。さらに全員の防御力系ステータスに【昇華】をかけた。過剰防衛だな。
「何もありませんね」
小屋に入ってみると、薄暗いだけで何もなかった。あるのは草臥れたソファーがおいてあるだけ。床は埃がたくさんたまっている。この小屋を一言で表せと言われたら、“不衛生”としか表現できない。
「とりあえず壊してみましょう?」
「それも一つの手だな。このままでもわからないし」
カオリが言ったのは、この小屋を壊してしまおう、ということで、この小屋は使わないし、壊そうとする度に事故が起こるらしいから、その原因を突き止められるかもしれないからだ。
「いったん外に出よう」
「そうしましょうか」
「そうね」
「・・・ん」
全員が同じ意見だったので、外に出た。が、これからどうするか。
「私は、カオリが言っていたように壊せばいいと思います」
「・・・とりまやる」
ミライとサクラも言ってるし、壊すのは良いんだが。
「で、どうやって壊す?」
「キラ君が魔法で」
「キラが魔法で」
「・・・魔法」
「全員丸投げですか・・・」
言われるだろうなと思って聞いたけどさ。とりあえず、やってみますか。
「───【破壊】」
【闇属性神級魔法・破壊】。あらゆるものを破壊する魔法。大きさによって消費するMPは変わるが、この小屋くらいなら負担はないだろう。
パリン
え?
「魔法が・・・」
「はじ、かれた・・・?」
ミライとカオリが魔法がはじかれたと驚いているが、それは少し違う。このゲームで魔法をはじくためには【概念属性中級魔法・反射】を使わない限り無理なはず。しかも【反射】は何かに付与することはできないから、中に誰もいないこの小屋で魔法がはじかれることはない。
ならば何故【破壊】が効かなかったか。一つはシステムによる介入。だが、その場合、音もなく魔法が消えるし、【破壊不能】という文字が表示されるはず。だからこれは違う。
次に、魔法を無効化したと考えられる。このゲームで魔法を無効化した場合、さっき聞いたような音も出るから多分これだと思う。しかし、ここで疑問が残る。何故無効化できた?このゲームは、放たれた魔法を無効化したい時は、使われた魔法と同等以上の魔法でないと無効化できない。
さっきは【賢者】による威力操作をしていなかったが、それでも【神級魔法】を無効化したのだから、【神級魔法】じゃないと無効化できない。
そして、ここが重要なのだが、物体に魔法を付与できるのはプレイヤーだけだ。
つまり、俺達よりも先にこの街に来て、【神級魔法】を使えるプレイヤーがこのゲームには居るってことだ。マジかよ・・・
と、ここまで考えがまとまったところで、ミライが話しかけてきた。
「マジかよ・・・って、どういう意味ですか?」
どうやら、最後の言葉が声に漏れていたらしい。このことは秘密にしておくことでもないし、俺の考えをミライ達に伝えておいた。
「ミライ、この惨状をどうするんだ?」
「キラ君にどうにかしてもらいます」
「俺!?」
完全に他力本願じゃないか。俺がどうにかするのか?できる、かな?
「とりあえずやってみるか」
「頑張ってください!」
ミライのせいで俺がやる羽目になったけど、ミライに応援させるならそんな些細なことどうでもよくなってる自分が居る。おかしいな?
そんなことはどうでもいいとして、さっそくやってみるか。
「───【再生】」
【土属性最上級魔法・再生】。枯れ果てた土地を緑豊かな土地のに戻す魔法。この魔法は、元の土地に再生させる魔法だから、【荒れ果て荒野】で使っても意味がない。【荒れ果て荒野】を自然でいっぱいにしたいなら【土属性最上級魔法・自然の力+最上級回復魔法・超回復 最上級合成魔法・母なる大地】を使わないと無理だ。あ、【昇華】もつけないと。そもそも無理だけどね。
それはともかく、俺が【再生】を使うと、地面から草が生え始め、それから数十秒の内に芝生が出来た。
「ありがとうございます!・・・あっ!」
ミライに感謝され、嬉しい気持ちになっていたが、それはすぐになくなった。何故なら───
「草が、枯れ始めてる?」
そう、生えてきた草が枯れ始めていたからだ。これはおかしい。【荒れ果て荒野】などの最初から枯れている土地には、いくら再生させても自動的に枯れるようになっているが、そうでないところはすぐに枯れるなんてことはあり得ない。それが街の中ならばなおさらだ。
「なにか原因があるのでしょうか?」
「十中八九そうだろうな」
一番怪しいのが小屋の中だ。ギルド職員の話だと、アレを壊そうとしたら事故が起きたと言っていたから、あの小屋が原因だろう。とりあえず行ってみるか。
「小屋に行くぞ」
「一緒に行きます」
「私も」
「・・・同行する」
俺のあとにミライ、カオリ、サクラの順でついてきた。そこまで危険視はしてないけど、万が一のことを考えて【昇華】を使った【強化〈防〉】を全員にかけ、【土属性中級魔法・硬化】+【昇華】もかけた。さらに全員の防御力系ステータスに【昇華】をかけた。過剰防衛だな。
「何もありませんね」
小屋に入ってみると、薄暗いだけで何もなかった。あるのは草臥れたソファーがおいてあるだけ。床は埃がたくさんたまっている。この小屋を一言で表せと言われたら、“不衛生”としか表現できない。
「とりあえず壊してみましょう?」
「それも一つの手だな。このままでもわからないし」
カオリが言ったのは、この小屋を壊してしまおう、ということで、この小屋は使わないし、壊そうとする度に事故が起こるらしいから、その原因を突き止められるかもしれないからだ。
「いったん外に出よう」
「そうしましょうか」
「そうね」
「・・・ん」
全員が同じ意見だったので、外に出た。が、これからどうするか。
「私は、カオリが言っていたように壊せばいいと思います」
「・・・とりまやる」
ミライとサクラも言ってるし、壊すのは良いんだが。
「で、どうやって壊す?」
「キラ君が魔法で」
「キラが魔法で」
「・・・魔法」
「全員丸投げですか・・・」
言われるだろうなと思って聞いたけどさ。とりあえず、やってみますか。
「───【破壊】」
【闇属性神級魔法・破壊】。あらゆるものを破壊する魔法。大きさによって消費するMPは変わるが、この小屋くらいなら負担はないだろう。
パリン
え?
「魔法が・・・」
「はじ、かれた・・・?」
ミライとカオリが魔法がはじかれたと驚いているが、それは少し違う。このゲームで魔法をはじくためには【概念属性中級魔法・反射】を使わない限り無理なはず。しかも【反射】は何かに付与することはできないから、中に誰もいないこの小屋で魔法がはじかれることはない。
ならば何故【破壊】が効かなかったか。一つはシステムによる介入。だが、その場合、音もなく魔法が消えるし、【破壊不能】という文字が表示されるはず。だからこれは違う。
次に、魔法を無効化したと考えられる。このゲームで魔法を無効化した場合、さっき聞いたような音も出るから多分これだと思う。しかし、ここで疑問が残る。何故無効化できた?このゲームは、放たれた魔法を無効化したい時は、使われた魔法と同等以上の魔法でないと無効化できない。
さっきは【賢者】による威力操作をしていなかったが、それでも【神級魔法】を無効化したのだから、【神級魔法】じゃないと無効化できない。
そして、ここが重要なのだが、物体に魔法を付与できるのはプレイヤーだけだ。
つまり、俺達よりも先にこの街に来て、【神級魔法】を使えるプレイヤーがこのゲームには居るってことだ。マジかよ・・・
と、ここまで考えがまとまったところで、ミライが話しかけてきた。
「マジかよ・・・って、どういう意味ですか?」
どうやら、最後の言葉が声に漏れていたらしい。このことは秘密にしておくことでもないし、俺の考えをミライ達に伝えておいた。
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