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オーネストへ!
Stage Thirty-One
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「んじゃキラ、お金頂戴?」
「ヤダ☆」
「ミライ」
「キラ君。全財産ください」
全財産!?ミライさん鬼畜すぎぃ!でもあげるんだけどね。
「・・・どうぞ」
「なんで私より要求上がってるのにすんなり渡すのよ!」
「と言うのは冗談で。キラ君、私にキスしてください」
「ここで!?」
「カオリうるさいですよ」
カオリが言うのも仕方ないよ。俺も叫びそうになったもん。でもな~。キスか・・・。それは流石に今はヤダかな。どうやって誤魔化そうかなぁ。
「さぁ、キラ君。どうぞ」
ミライは俺を受け入れるため両手を広げ、少し上を向いて口を少し突き出し、目を瞑っている。可愛い。・・・じゃなくて!どうやって有耶無耶にしようか考えなければ。・・・一か八かって訳じゃないけど、先延ばしにできないかやってみるか。
「ミライ、本当に今じゃなきゃダメか?」
「今です」
「確か、【オーネスト】にはデートスポットがあって、そこでデートした後に・・・って考えてたんだけど」
「ならその時でいいです。その代わり、違うお願いを聞いてもらってもいいですか?」
思ったより簡単だった!ミライなら『それはそれ、これはこれです』とか言いそうなのに。それより、違うお願いか・・・。何だろう。無理な奴じゃないと良いけど。
「いいぞ。なんだ?」
「それは———」
「今は私の番だったでしょ!何サラッと自分のお願い言ってデートの約束までしてんのよ!私が先!ミライはあと!最後にサクラ!わかった!?」
「「は、はい!」」
カオリ怒りすぎだろ。今なら閻魔様も泣きながら逃げ出すような面白い顔だったぞ。あ、勿論泣きながら逃げ出すってのは笑いすぎて涙が出て、それ以上見てたら腹筋が崩壊するからそれを回避するためだから。怖すぎるわけじゃないぞ?実際、俺も笑わないようにするのに精一杯だ。
「じゃ、私のお願い。私をかのj―――」
「ダメです」
おぉ、ミライさん仕事速いっすね。
「せめて最後まで言わせてぇ!」
「早めに失恋させてあげた方が良いかと思って」
「失恋してないし!キラと付き合おうなんか考えてないしぃ!」
「なら言わないでください」
「わかったわよ。ってなんで私が注意されてんの!?可笑しくない?」
「まったくカオリは・・・」
「キラ!今はあなたが怒られてんのよ!わかってる!?」
「はいはい、わかってますよー」
「分かって無いでしょ!」
「・・・長い」
サクラ、その通りだと思う。早くお願い言えよ。
「もういい加減私のお願い言うわよ」
「はよ」
「私のお願いは———姫になりたい!」
「「「・・・は?」」」
俺、ミライ、サクラの声が綺麗に重なった。
「ひ、姫?」
思わず聞き返してしまった。
「カオリ、本当になれると思ってるんですか?」
ミライ、その可哀そうな奴を見る目だけはやめてあげて。
「・・・可愛い」
地味にキツイ言葉!?サクラ、案外エグイ?
「うぐっ!・・・精神ダメージが大きい」
そりゃそうだ。その年で姫とかただ単に馬鹿か阿呆だろ。
「カオリ、どんな姫になりたいんだ?」
でもお願いだからね。しっかり聞かないと。・・・羞恥プレイとか思った奴は心が穢れてるんだよ。今すぐ悪魔にでも心を渡そう!
「うぅ、とんだ羞恥プレイじゃない・・・」
おやぁ?カオリは心が穢れているねぇ。これは悪魔が必要・・・と言うのは置いといて。マジ何言ってんだろ、俺。おかしくなったか?・・・悲しい。
「私が言ってる“姫”って言うのは。プリンセスとかでもいいし、その他でもいいの」
「その他って?そんなのあるの?」
「ありますよ」
「あるんだ!?」
あるんだ。よくミライ知ってたね。
「はい。確か、剣士系統の職業で、【細剣士】の進化職に【舞姫】その進化職に【剣姫】があります」
「それでいい!・・・よく考えたら私【舞姫】になれるじゃん!」
「じゃ、カオリのお願い完了だな」
「待って!私キラには何もされてないわ!」
「レベル上げてやっただろ」
「それは昔のことじゃない!お願いを言う前だからノーカンよ、ノーカン」
「ゴリ押しすぎる・・・別にいいけどさ。で?お願いは?」
「待って!考えておくから!ついでに【舞姫】にもなっておくわ!」
「わかった。それじゃ次。ミライの願いは?」
「う~ん。改めて考えるとないですね。キラ君、私になら何でもしてくれそうですし」
「そうだな」
「だから私も保留で」
「じゃあ、最後。サクラは?」
「・・・なんでも?」
これは何でも言うこと聞いてくれるのか?ってことか?そうだよな?それしかないもんな。
「あぁ、なんでもだ」
「・・・レベル上げ」
「レベル上げ?」
「・・・そう」
「なんで?自分でやろうと思わないの?」
「・・・気にしない」
自分でレベル上げるのと誰かにレベル上げてもらうのは気にしないってことか?普通は自分でレベル上げしたいと思わないか?・・・サクラって放置ゲーが好きなのかな?
「サクラがそれでいいって言うならやるけどさ。んで?幾つまで上げるんだ?」
「・・・最後」
えーと?最後ってことは、200まででいいのかな?
「了解。今レベル幾つなのか教えてくれないか?」
「・・・いい」
どっち!?OKの方の“いい”かNGの方の遠慮しておきますの“いい”か、どっち?
「・・・9」
あ、教えてくれる方の“いい”か。・・・にしても9か・・・あと191レベル。最短で10日。・・・あんま変わらんな。カオリたちが80レベル台だから、6日かかる、と。四日の差か。4日ねぇ。なんとも言い難い。そもそも、レベル20にならないとかかる日数は変わらないんだから意味ないよな。
「ヤダ☆」
「ミライ」
「キラ君。全財産ください」
全財産!?ミライさん鬼畜すぎぃ!でもあげるんだけどね。
「・・・どうぞ」
「なんで私より要求上がってるのにすんなり渡すのよ!」
「と言うのは冗談で。キラ君、私にキスしてください」
「ここで!?」
「カオリうるさいですよ」
カオリが言うのも仕方ないよ。俺も叫びそうになったもん。でもな~。キスか・・・。それは流石に今はヤダかな。どうやって誤魔化そうかなぁ。
「さぁ、キラ君。どうぞ」
ミライは俺を受け入れるため両手を広げ、少し上を向いて口を少し突き出し、目を瞑っている。可愛い。・・・じゃなくて!どうやって有耶無耶にしようか考えなければ。・・・一か八かって訳じゃないけど、先延ばしにできないかやってみるか。
「ミライ、本当に今じゃなきゃダメか?」
「今です」
「確か、【オーネスト】にはデートスポットがあって、そこでデートした後に・・・って考えてたんだけど」
「ならその時でいいです。その代わり、違うお願いを聞いてもらってもいいですか?」
思ったより簡単だった!ミライなら『それはそれ、これはこれです』とか言いそうなのに。それより、違うお願いか・・・。何だろう。無理な奴じゃないと良いけど。
「いいぞ。なんだ?」
「それは———」
「今は私の番だったでしょ!何サラッと自分のお願い言ってデートの約束までしてんのよ!私が先!ミライはあと!最後にサクラ!わかった!?」
「「は、はい!」」
カオリ怒りすぎだろ。今なら閻魔様も泣きながら逃げ出すような面白い顔だったぞ。あ、勿論泣きながら逃げ出すってのは笑いすぎて涙が出て、それ以上見てたら腹筋が崩壊するからそれを回避するためだから。怖すぎるわけじゃないぞ?実際、俺も笑わないようにするのに精一杯だ。
「じゃ、私のお願い。私をかのj―――」
「ダメです」
おぉ、ミライさん仕事速いっすね。
「せめて最後まで言わせてぇ!」
「早めに失恋させてあげた方が良いかと思って」
「失恋してないし!キラと付き合おうなんか考えてないしぃ!」
「なら言わないでください」
「わかったわよ。ってなんで私が注意されてんの!?可笑しくない?」
「まったくカオリは・・・」
「キラ!今はあなたが怒られてんのよ!わかってる!?」
「はいはい、わかってますよー」
「分かって無いでしょ!」
「・・・長い」
サクラ、その通りだと思う。早くお願い言えよ。
「もういい加減私のお願い言うわよ」
「はよ」
「私のお願いは———姫になりたい!」
「「「・・・は?」」」
俺、ミライ、サクラの声が綺麗に重なった。
「ひ、姫?」
思わず聞き返してしまった。
「カオリ、本当になれると思ってるんですか?」
ミライ、その可哀そうな奴を見る目だけはやめてあげて。
「・・・可愛い」
地味にキツイ言葉!?サクラ、案外エグイ?
「うぐっ!・・・精神ダメージが大きい」
そりゃそうだ。その年で姫とかただ単に馬鹿か阿呆だろ。
「カオリ、どんな姫になりたいんだ?」
でもお願いだからね。しっかり聞かないと。・・・羞恥プレイとか思った奴は心が穢れてるんだよ。今すぐ悪魔にでも心を渡そう!
「うぅ、とんだ羞恥プレイじゃない・・・」
おやぁ?カオリは心が穢れているねぇ。これは悪魔が必要・・・と言うのは置いといて。マジ何言ってんだろ、俺。おかしくなったか?・・・悲しい。
「私が言ってる“姫”って言うのは。プリンセスとかでもいいし、その他でもいいの」
「その他って?そんなのあるの?」
「ありますよ」
「あるんだ!?」
あるんだ。よくミライ知ってたね。
「はい。確か、剣士系統の職業で、【細剣士】の進化職に【舞姫】その進化職に【剣姫】があります」
「それでいい!・・・よく考えたら私【舞姫】になれるじゃん!」
「じゃ、カオリのお願い完了だな」
「待って!私キラには何もされてないわ!」
「レベル上げてやっただろ」
「それは昔のことじゃない!お願いを言う前だからノーカンよ、ノーカン」
「ゴリ押しすぎる・・・別にいいけどさ。で?お願いは?」
「待って!考えておくから!ついでに【舞姫】にもなっておくわ!」
「わかった。それじゃ次。ミライの願いは?」
「う~ん。改めて考えるとないですね。キラ君、私になら何でもしてくれそうですし」
「そうだな」
「だから私も保留で」
「じゃあ、最後。サクラは?」
「・・・なんでも?」
これは何でも言うこと聞いてくれるのか?ってことか?そうだよな?それしかないもんな。
「あぁ、なんでもだ」
「・・・レベル上げ」
「レベル上げ?」
「・・・そう」
「なんで?自分でやろうと思わないの?」
「・・・気にしない」
自分でレベル上げるのと誰かにレベル上げてもらうのは気にしないってことか?普通は自分でレベル上げしたいと思わないか?・・・サクラって放置ゲーが好きなのかな?
「サクラがそれでいいって言うならやるけどさ。んで?幾つまで上げるんだ?」
「・・・最後」
えーと?最後ってことは、200まででいいのかな?
「了解。今レベル幾つなのか教えてくれないか?」
「・・・いい」
どっち!?OKの方の“いい”かNGの方の遠慮しておきますの“いい”か、どっち?
「・・・9」
あ、教えてくれる方の“いい”か。・・・にしても9か・・・あと191レベル。最短で10日。・・・あんま変わらんな。カオリたちが80レベル台だから、6日かかる、と。四日の差か。4日ねぇ。なんとも言い難い。そもそも、レベル20にならないとかかる日数は変わらないんだから意味ないよな。
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