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第一章 ダンジョンコアを手に入れました!?
第29話 仕様変更②
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レイリーたちが昼食に向かった間に俺は何をするのかといえば、ゴブリンを狩ることではない。
俺は一度ダンジョンのコアルームに移動する。
実は気になっていたことがあった。
ダンジョン内のゴブリンは倒すとアイテムを残して消えるのだが、せっかくゴブリンを倒すのだから、ギルドのクエストの達成も同時に出来たらと思ったのだ。
まあ、ダンジョンの魔物は基本的には外に出ないので、ダンジョンに入らなければ被害にあうこともない。
だから、それでクエストが達成できても町のためになっているとは言えないのだが、通常のダンジョンではスタンピードが起きれば国の存亡をかけた戦いになることもある。
俺のダンジョンは俺の意思次第ということになるが、それでも俺が町を襲う判断をすれば町は一気に危険になるだろう。
冒険者がダンジョン内部の魔物を多く狩りしていれば、その戦力も下がることは間違いがないし、そもそも転移組以外は知りえない情報なので、クエストの素材が手に入るなら一律に対応するのがギルドというものだろう。
「とは言ってもこのダンジョンでは魔物が死んだ瞬間に死体は消えるからな……。少しデータを弄って……絶命をする前にクエストに必要な個所や素材になるような所を切り落とせば手に入れられる仕様に変えてっと」
腕を切り飛ばしてもそれが素材やクエストに関係なければ絶命と同時に消えてしまうが、素材になるものやクエストに必要な物は先に切り落とせば残るように設定する。
「後は……絶命後のドロップにもクエスト達成に必要な素材が確率で落ちるようにしておくか」
ゴブリンなら1体倒しただけで、絶命前にもしクエスト達成に必要な右耳を切り落としていれば、切り落とした右耳と確率ドロップの右耳の2個が手に入るボーナス仕様だ。
ダンジョンの仕様を変更した俺は1階層に戻り、ゴブリンが絶命をする前に右耳を切り落としてみる。
「お、絶命した後も残ったな。確認終了っと。ってかゴブリンを倒すと言ったのに、ルーナたちが戻ってきて全く魔石をドロップしていなければ不審に思われるか?」
一人だけ残ったのに狩りをしていなければ、何をしていたんだって話になる。
「仕方がないから今現在の俺がどれだけ強くなったかゴブリンで試すか」
俺は5体ずつのゴブリンを一組にするとそれらと対戦する。
俺は絶命前に右耳を削ぎ落し、体さばきを重視して囲まれないようにしながらゴブリンを倒していく。
ここで5体と言わず、制限なしで戦わないのは、同時に行動ができるのは5体くらいだからだ。
それに右耳を落とすという縛りもあるから、5体であっても実際にはかなりゴブリンの力を上回っていなければ難しい。
広範囲で魔物を倒すことのできる魔法が使えるなら、制限なしでも問題はないが、さすがに今回のような縛りありでは無茶が過ぎるというものだ。
俺が5体ずつゴブリンと対戦をして訓練をしていると、足音が聞こえた後に声がしたので振り向く。
「こ、これは!?」
「わー にいにの周りにまちぇきたくさん!」
「ただいま戻りました」
ルーナたちが食事に出かけてから1時間ほどか。
俺はドロップアイテムを拾うことなく戦い続けていたので、魔石や耳、こん棒が散乱していた。
「拾わずに戦っていたからそろそろ消えるのも出るかもしれない。悪いけど拾って集めてくれ」
ウチのダンジョンは生命エネルギーが一定以下になっているものは1時間ほどで吸収する仕組みになっているので、ちんたらしていると消えてしまうものも出てしまうかもしれない。
「これで全部か? とりあえずアイテムボックスに収納してっと。ルーナにヒナ、ゴブリンが絶命する前に右耳を切り落とせばそのまま残ることが判明したから、午後はそれを意識してやろうか。ヒナは耳に攻撃が届かないだろうから、まずは足を切ったりしてゴブリンの態勢を崩す必要があるけどな」
俺はダンジョンの仕様を変更したことを、さも偶然に発見をしたかのようにルーナたちに伝える。
俺たちはその後、ゴブリンの右耳と魔石を集めながら戦う。
これだけ戦えれば、ダンジョン以外の所でゴブリンに遭遇してもルーナとヒナは全く問題がないと思えるくらいにはなったかな?
「バジュラがゴブリンの足を攻撃して態勢を崩させてから、その後でヒナが耳を落とすコンビネーションは息がピッタリだな」
途中からヒナたちはお互いの位置を確認しなくとも連携をして動けるようになっていた。
「わふん」
「こんびねーしょん!」
ヒナとバジュラは俺に褒められて得意げに胸を張った。
「マスター、そろそろ魔石とゴブリンの耳が多くなりすぎているのでは? アイテムボックスをギルドで使用しない場合は、皮袋でそれぞれが持って行くことになりますから今日はこのくらいで十分かと」
「それもそうか。成果も十分だしギルドに行こう」
「ふぅ。まさか私がこんなにゴブリンを倒せるようになるなんて」
「ルーナもがんばったな」
その後、俺たちは大量の魔石と常時依頼のゴブリン討伐のクエストを多く達成したことにより、レイリーを含めて全員が冒険者のランクを一つ上げることとなるのだった。
☆☆☆☆☆
~ ひなのにっき③ ~
きょうは おともだちになった れいりーおにいちゃんといっしょにだんじょんにいった。
ひなが ぼうけんしゃかーどをてにいれて おとなのなかまいりをはたしてから まものたいじのにんむを すいこうするひがやってきた。
そしてついに ごぶりんにたたかいをいどんで きたないはなびを さかせることにせいこうしたのだ!
おねぇちゃんは ぼうけんしゃらんくがあがってよろこんで あつめたませきとくえすとのほうしゅうで もらえたおかねに めをぐるぐるしてたのが ちょっとおもしろかった。
つかれたけど たのしかったよ。
俺は一度ダンジョンのコアルームに移動する。
実は気になっていたことがあった。
ダンジョン内のゴブリンは倒すとアイテムを残して消えるのだが、せっかくゴブリンを倒すのだから、ギルドのクエストの達成も同時に出来たらと思ったのだ。
まあ、ダンジョンの魔物は基本的には外に出ないので、ダンジョンに入らなければ被害にあうこともない。
だから、それでクエストが達成できても町のためになっているとは言えないのだが、通常のダンジョンではスタンピードが起きれば国の存亡をかけた戦いになることもある。
俺のダンジョンは俺の意思次第ということになるが、それでも俺が町を襲う判断をすれば町は一気に危険になるだろう。
冒険者がダンジョン内部の魔物を多く狩りしていれば、その戦力も下がることは間違いがないし、そもそも転移組以外は知りえない情報なので、クエストの素材が手に入るなら一律に対応するのがギルドというものだろう。
「とは言ってもこのダンジョンでは魔物が死んだ瞬間に死体は消えるからな……。少しデータを弄って……絶命をする前にクエストに必要な個所や素材になるような所を切り落とせば手に入れられる仕様に変えてっと」
腕を切り飛ばしてもそれが素材やクエストに関係なければ絶命と同時に消えてしまうが、素材になるものやクエストに必要な物は先に切り落とせば残るように設定する。
「後は……絶命後のドロップにもクエスト達成に必要な素材が確率で落ちるようにしておくか」
ゴブリンなら1体倒しただけで、絶命前にもしクエスト達成に必要な右耳を切り落としていれば、切り落とした右耳と確率ドロップの右耳の2個が手に入るボーナス仕様だ。
ダンジョンの仕様を変更した俺は1階層に戻り、ゴブリンが絶命をする前に右耳を切り落としてみる。
「お、絶命した後も残ったな。確認終了っと。ってかゴブリンを倒すと言ったのに、ルーナたちが戻ってきて全く魔石をドロップしていなければ不審に思われるか?」
一人だけ残ったのに狩りをしていなければ、何をしていたんだって話になる。
「仕方がないから今現在の俺がどれだけ強くなったかゴブリンで試すか」
俺は5体ずつのゴブリンを一組にするとそれらと対戦する。
俺は絶命前に右耳を削ぎ落し、体さばきを重視して囲まれないようにしながらゴブリンを倒していく。
ここで5体と言わず、制限なしで戦わないのは、同時に行動ができるのは5体くらいだからだ。
それに右耳を落とすという縛りもあるから、5体であっても実際にはかなりゴブリンの力を上回っていなければ難しい。
広範囲で魔物を倒すことのできる魔法が使えるなら、制限なしでも問題はないが、さすがに今回のような縛りありでは無茶が過ぎるというものだ。
俺が5体ずつゴブリンと対戦をして訓練をしていると、足音が聞こえた後に声がしたので振り向く。
「こ、これは!?」
「わー にいにの周りにまちぇきたくさん!」
「ただいま戻りました」
ルーナたちが食事に出かけてから1時間ほどか。
俺はドロップアイテムを拾うことなく戦い続けていたので、魔石や耳、こん棒が散乱していた。
「拾わずに戦っていたからそろそろ消えるのも出るかもしれない。悪いけど拾って集めてくれ」
ウチのダンジョンは生命エネルギーが一定以下になっているものは1時間ほどで吸収する仕組みになっているので、ちんたらしていると消えてしまうものも出てしまうかもしれない。
「これで全部か? とりあえずアイテムボックスに収納してっと。ルーナにヒナ、ゴブリンが絶命する前に右耳を切り落とせばそのまま残ることが判明したから、午後はそれを意識してやろうか。ヒナは耳に攻撃が届かないだろうから、まずは足を切ったりしてゴブリンの態勢を崩す必要があるけどな」
俺はダンジョンの仕様を変更したことを、さも偶然に発見をしたかのようにルーナたちに伝える。
俺たちはその後、ゴブリンの右耳と魔石を集めながら戦う。
これだけ戦えれば、ダンジョン以外の所でゴブリンに遭遇してもルーナとヒナは全く問題がないと思えるくらいにはなったかな?
「バジュラがゴブリンの足を攻撃して態勢を崩させてから、その後でヒナが耳を落とすコンビネーションは息がピッタリだな」
途中からヒナたちはお互いの位置を確認しなくとも連携をして動けるようになっていた。
「わふん」
「こんびねーしょん!」
ヒナとバジュラは俺に褒められて得意げに胸を張った。
「マスター、そろそろ魔石とゴブリンの耳が多くなりすぎているのでは? アイテムボックスをギルドで使用しない場合は、皮袋でそれぞれが持って行くことになりますから今日はこのくらいで十分かと」
「それもそうか。成果も十分だしギルドに行こう」
「ふぅ。まさか私がこんなにゴブリンを倒せるようになるなんて」
「ルーナもがんばったな」
その後、俺たちは大量の魔石と常時依頼のゴブリン討伐のクエストを多く達成したことにより、レイリーを含めて全員が冒険者のランクを一つ上げることとなるのだった。
☆☆☆☆☆
~ ひなのにっき③ ~
きょうは おともだちになった れいりーおにいちゃんといっしょにだんじょんにいった。
ひなが ぼうけんしゃかーどをてにいれて おとなのなかまいりをはたしてから まものたいじのにんむを すいこうするひがやってきた。
そしてついに ごぶりんにたたかいをいどんで きたないはなびを さかせることにせいこうしたのだ!
おねぇちゃんは ぼうけんしゃらんくがあがってよろこんで あつめたませきとくえすとのほうしゅうで もらえたおかねに めをぐるぐるしてたのが ちょっとおもしろかった。
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