9 / 12
9
しおりを挟む「そんなことより、ほら。指、増やして。ここがほぐれないと、いつまで経っても入れられないよ」
「お、おう……」
言われた通りに、悠也は指を増やした。つらいのではないかと危惧したが、そんな予想に反して、指はすんなりと彼の中に飲み込まれていく。
つまり、それほど秋人はこういった行為に――男に抱かれることに、慣れているのだろうか。
それを考えれば、なんだか複雑な気分がした。
が、今は余計なことを考えている余裕はないので、思考を振り払って、目の前の行為に集中する。
「あっ♡ ンぁ♡♡ そこ、気持ちいい……ッ♡♡」
「ここか……?」
「アぁあっ♡♡♡ そこ、もっと……♡♡♡」
悠也がある一点を刺激するたびに、秋人の腰が電流でも流されたふうに跳ねた。
自然と、悠也の指の動きも激しくなる。
無意識にか、逃げようとする相手の体を、もう一方の腕で押さえた。どうしてか、悠也はそれに妙な満足感を覚えた。
「んアッ♡♡♡ あっ、アッ♡♡♡ イくっ♡ またイくからぁ♡♡♡」
「すぐにイっちまうんだな。エッロい体」
「ちがっ♡♡♡ アッ♡ だめっもうっ♡♡♡ ~~~~~ッ♡♡♡♡」
秋人の全身が大きく痙攣し、彼は悠也の肩口に顔をうずめて、声を押し殺しながら果てた。絶頂の瞬間の声を聞けなかったことを、少し残念に思った。
耳元で、友人が荒い呼吸を繰り返している。彼の声は、こんなにもいやらしかっただろうか。
そんな疑問をいだきながら後孔から指を抜き、もはや限界寸前の己の性器を取り出した。それは、自分の体ながら正直どうかと思うほど、そそり立って熱く脈を打っていた。
その先端を、まだひくひくと震えている相手の後孔にあてがう。
はっとした秋人が、顔を上げて首を横に振った。
「ちょっ、まって、イッたばっかりだから、まだ――」
秋人の言葉を最後まで聞かず、悠也は一息に昂りを根元まで挿入した。
「あーーーーーッ♡♡♡♡♡」
がくがくと痙攣する彼の腰を、悠也はしっかりと押さえなければいけなかった。
そして押さえたまま、早くも律動を開始する。
ふたりの肌がぶつかり合う激しい音が、室内に反響した。
「んァッ♡♡♡♡ ゃアアぁっ♡♡♡♡ ばかっ♡♡ そんなにっ♡♡♡ 打ちつけないでよぉ♡♡♡♡♡」
「声、とろとろだな。中もめちゃくちゃ締まる」
「アッ♡♡♡ ぁンッ♡♡♡ 激しっ♡♡♡♡ やめてっ♡♡ ゆっくりしてぇッ♡♡♡♡♡」
「これまで散々煽ってくれたからな。ちょっとくらいは仕返しさせてくれ」
「謝るっ♡ からぁ♡♡♡♡」
「ダメだ」
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる