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第8話 絶望の中の閃光

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 廃村の静寂を破り、現れたのはアサシンギルドの新たなリーダー。彼の姿は、まるで闇そのものが形を持ったかのようだった。黒いマントが霧に溶け込み、どこか超自然的な存在感があった。彼の目は冷たく、鋭い光を放っている。

「ここまで来たことは評価しよう……だが、ここでお前たちの旅は終わりだ」

 その言葉は、まるで死を宣告されたかのような重さを持って響いた。アルフレッドはその冷たい目に対峙しながら、自然と体が強張るのを感じた。この男は今までの敵とは違う。力も、経験も、桁違いだ。

「お前がアサシンギルドの新しいリーダーか……」

 アルフレッドは言葉を絞り出した。だが、その瞬間、新たなリーダーは一瞬で彼の懐に飛び込んできた。動きはまるで霧が形を変えるように速く、アルフレッドは防御の態勢を取る間もなく、強烈な一撃を受けた。

 鋭い痛みが胸を貫き、彼は大きく後ろに吹き飛ばされた。

「アルフレッド!」

 リアナが叫びながら駆け寄るが、リーダーは一瞬の隙を突き、彼女に向かって手を伸ばした。だが、リアナは素早く後退し、敵の攻撃をかわす。

「……強すぎる」

 アルフレッドは咳き込みながら立ち上がろうとしたが、その男の圧倒的な力に、自分たちの劣勢を強く感じていた。彼の動きは正確で無駄がなく、まるで未来を見通しているかのように先を読んでくる。

「逃げるべきか……」

 そんな考えが一瞬よぎったが、すぐに振り払った。ここで逃げれば、全てが無駄になる。アサシンギルドを壊滅させ、盗賊ギルドを守るという使命を果たせず、ただ無力なまま終わってしまう。それだけは、許されない。

「アルフレッド、どうするの……!」

 リアナが必死に問いかけた。彼女の顔には焦りが見えたが、同時に彼に対する信頼の色も見えた。彼女は逃げることを選んでいない。彼女もまた、ここで全力を尽くそうとしているのだ。

「俺たちには、もう後がない……」

 アルフレッドは深く息を吸い込み、カイの教えを心の中で繰り返した。彼の身体がまだ痛みに苛まれているが、心の中にある冷静さが徐々に戻ってくる。影に徹し、感情を捨て、冷静に状況を見極めろ――カイの教えが、彼の中に灯をともしていた。

◇◇◇◇◇◇

 新たなリーダーは冷酷な笑みを浮かべながら、ゆっくりと二人に近づいてくる。彼の足音は静かで、まるで死神がゆっくりと迫ってくるかのような恐ろしさがあった。

「無駄な抵抗はやめるんだ。お前たちに未来はない」

 その声には、確信に満ちた威圧感があった。アルフレッドはその言葉に耳を貸さず、彼の動きをじっと見つめていた。敵の攻撃は速いが、パターンがないわけではない。彼はそのわずかな癖を見逃さないよう、すべての動きに集中していた。

「リアナ……俺に合わせろ」

 アルフレッドが低い声で指示を出すと、リアナは驚いた様子だったが、すぐに頷いた。彼女は盗賊ギルドの技術を駆使し、敵の動きをかき乱すことに長けている。アルフレッドは、リアナの動きに合わせて自分も新たな戦術を試みることに決めた。

「今だ……!」

 二人は同時に動き出した。リアナが敵の目を引きつけ、その隙にアルフレッドが背後から攻撃を仕掛ける。だが、リーダーはそれすらも読み取っていたかのように、鋭く反応し、彼の攻撃をかわした。

 瞬間、アルフレッドは手元を狂わせたかのように見えた。だが、それは意図的なものだった。彼はリーダーの注意を一瞬そらし、その間にリアナが反撃の隙を見つけるよう仕組んでいたのだ。

「今だ、リアナ!」

 アルフレッドが叫ぶと、リアナは素早く敵の横腹にナイフを突き刺した。リーダーはわずかに痛みに顔をしかめたが、それでもその冷静さを失わなかった。だが、その一瞬の痛みが、彼の動きを一時的に鈍らせた。

◇◇◇◇◇◇

「やったか……」

 リアナが息を切らしながら確認するが、リーダーはまだ立っていた。彼はゆっくりとリアナの方を向き、その目にはますます冷酷な光が宿っていた。

「愚かな……だが、よくここまでやったな」

 彼は再び構えを取る。アルフレッドとリアナは緊張感を高め、再び彼に立ち向かう準備をした。

 だが、その瞬間――

「待て……」

 新たな声が闇の中から響いた。それは、聞き覚えのある声だった。アルフレッドが振り返ると、そこにはカイの姿があった。彼は静かに現れ、その瞳には冷静さと何か計り知れない深みが宿っていた。

「カイ……どうしてここに?」

 アルフレッドは驚きの声を上げた。彼はカイがここに来るとは予想していなかった。しかし、カイの姿を見た瞬間、彼の心に安堵が広がった。

「お前たちはよくやった。しかし、この相手はお前たちだけで倒すには荷が重い」

 カイは冷静に言いながら、新たなリーダーに向き合った。その姿には、アルフレッドが今まで見たことのないような威厳と力強さがあった。彼は戦いの本質を理解し、長年の経験を通じてその力を磨き上げた者だった。

「お前が……カイか。噂には聞いていたが……これがミストファントムの本当の力というわけか」

 リーダーは冷たい声で言った。その声には、かすかな恐怖が混じっていた。カイの存在感はそれほど圧倒的だった。

「お前はここで終わる」

 カイは静かにそう告げると、一瞬のうちにリーダーの前に現れた。彼の動きは速く、正確で、まるで風のようだった。リーダーは反応する間もなく、カイの攻撃を受け、吹き飛ばされた。

◇◇◇◇◇◇

 カイはリーダーを倒し、静かに立ち尽くしていた。その背中には、長年の戦いで培ます。

 カイはリーダーを倒し、静かに立ち尽くしていた。その背中には、長年の戦いで培われた重厚な威厳と経験が感じられた。リーダーは倒れ、動かなくなっていたが、カイはしばらくの間、慎重にその場の気配を探っていた。

「終わったのか……?」

 アルフレッドは息を整えながら、カイに問いかけた。リアナも隣で息を切らしていたが、彼女もまた目の前で繰り広げられた戦いの結末に戸惑っているようだった。

「いや、まだだ」

 カイは静かに首を振った。彼の言葉に、アルフレッドは再び緊張を取り戻した。リーダーが倒れたにも関わらず、カイはその場を離れようとしない。それは、この戦いがまだ終わっていないことを意味している。

 その時、倒れていたリーダーがゆっくりと体を起こし、口元に冷たい笑みを浮かべた。

「さすがだ、カイ。だが、これで終わると思ったか?」

 リーダーの身体から、黒い霧のようなものが立ち上がり始めた。その霧は不気味に揺らめき、彼の全身を包み込みながら、まるで異質な存在へと変わりつつあるように見えた。

「これは……魔術か?」

 アルフレッドは驚きの声を上げた。アサシンギルドがこのような術を使うことは予想していなかった。だが、その黒い霧は現実にリーダーの力を増幅させているようだった。

「奴は闇の力に手を出している……我々ミストファントムは、そのような力に頼らないが、アサシンギルドは時として禁じられた技術に手を染める」

 カイは冷静に説明したが、その目はリーダーを警戒して離さなかった。アルフレッドもナイフを握りしめ、次の行動をどう取るべきか考えた。

◇◇◇◇◇◇

 リーダーは完全に霧に包まれ、まるで化け物のような姿へと変貌していた。その瞳は紅く輝き、声は深く不気味に響いた。

「この力があれば……アサシンギルドは再び全盛期を迎える! そして、お前たちも影の中に消えることになるだろう」

 その声にはもはや人間らしい感情は感じられなかった。アルフレッドは、背筋に寒気が走るのを感じながらも、逃げ出すわけにはいかないと自分を鼓舞した。

「アルフレッド、リアナ……油断するな。この戦いは、これまでのものとは違う」

 カイの声は冷静だったが、その中には緊張感が漂っていた。彼自身も、リーダーの変貌に驚いているのだろう。それでも、彼の経験と技術は、その場の状況に対応できると信じられるものだった。

「どうすれば……あの化け物を倒せるんだ?」

 アルフレッドはナイフを握り直し、次の動きを考えた。リアナも同じように構えているが、その目には焦りが見えた。この戦いが簡単には終わらないことを、彼らは痛感していた。

「奴の霧は強力だが、その核を狙えば倒せるはずだ。だが、それにはお前たちの協力が必要だ」

 カイは指示を出しながら、冷静に作戦を練っていた。彼はアルフレッドとリアナにそれぞれの役割を与え、リーダーを倒すための計画を立てていった。

「リアナ、お前は奴の霧をかき乱せ。奴が集中できなくなるように動くんだ。アルフレッド、お前は奴の動きを見極め、その隙を突いて核を攻撃しろ。俺は奴の攻撃を引き受ける」

 アルフレッドとリアナは深く頷き、カイの指示に従って行動を開始した。彼らには時間がなかった。リーダーが完全に力を取り戻す前に、決着をつけなければならない。

◇◇◇◇◇◇

 リアナが素早く動き始め、リーダーの周囲を駆け巡りながら、巧妙に彼の霧をかき乱していった。彼女は盗賊ギルドで培った素早い動きと幻惑術を駆使し、リーダーの注意を引きつける。

「なかなかやるな……だが、それで俺を止められると思うな!」

 リーダーは怒りに満ちた声で叫び、巨大な手でリアナを攻撃しようとするが、彼女はその攻撃を巧みにかわし続けた。その動きは軽快で、リーダーの重たい攻撃が全て空を切った。

 一方、カイはリーダーの強力な霧に対抗しながら、冷静にその攻撃を受け止めていた。彼はまるで長年の経験をすべて注ぎ込んでいるかのように、リーダーの動きを的確に捉え、時折反撃の刃を放っていた。

「今だ、アルフレッド!」

 カイが叫んだ瞬間、アルフレッドはリーダーの霧の隙間を突いて一気に駆け込んだ。彼の動きはミストファントムとしての技術を最大限に生かし、まるで影そのもののように静かだった。リーダーはリアナとカイに気を取られており、アルフレッドの接近に気づくことができなかった。

「これで……終わりだ!」

 アルフレッドはリーダーの核と思われる胸元にナイフを突き刺した。リーダーは一瞬の間、動きを止めた。そして、闇の霧が大きく揺らぎ、彼の体が崩れ始めた。

 黒い霧がゆっくりと散っていき、リーダーは再び人間の姿に戻り、その場に崩れ落ちた。全てが終わったかのように、静寂が訪れた。

◇◇◇◇◇◇

「終わった……」

 リアナが息をつきながら、静かに呟いた。アルフレッドも同じようにナイフを収め、戦いが終わったことを実感していた。彼らはついに、アサシンギルドの新たなリーダーを倒し、ノルディア公国での戦いに終止符を打ったのだ。

「よくやった、アルフレッド」

 カイが静かに歩み寄り、アルフレッドに向けて頷いた。その目には、わずかに誇りが感じられた。アルフレッドはその言葉に胸を張りながら、カイの教えが彼をここまで導いてくれたことに感謝していた。

 だが、戦いは終わったものの、彼らの戦いの旅はまだ続く。アサシンギルドは一時的に力を失ったが、裏社会は常に新たな脅威を生み出す場所だ。そして、アルフレッドにはまだ果たさなければならない使命が残っている。

「これで一段落ついたが……まだ終わりじゃないな」

 アルフレッドは静かに言いながら、次の戦いに向けて心を決めていた。リアナもまた、同じ決意を胸に秘めていた。彼らはまだ、闇の中で生き抜いていかなければならない。だが、この戦いで得た絆と成長が、今後の彼らをさらに強くしてくれるはずだ。

「行こう。まだやるべきことがある」

 アルフレッドは静かにリアナに声をかけた。彼の瞳には新たな決意が宿っていた。リアナはその言葉に応えるように微笑み、そっと立ち上がった。彼女もまた、次の戦いに備える心構えができていた。

「そうね、まだ終わりじゃない」

 二人はカイの背中を見つめながら、再び歩き出す準備を整えた。ノルディア公国での戦いが一段落したものの、彼らが抱える戦いの先にはまだ多くの試練が待っている。影の世界に生きる者として、彼らには休息の時がほとんど与えられないのだ。

◇◇◇◇◇◇

 ノルディア公国の戦いが終わってから数日後、アルフレッドとリアナはカイと共に再びエルデン王国の国境に向かって歩んでいた。彼らの次なる目標はまだ明確ではなかったが、カイは何かを感じ取っているようだった。

「アサシンギルドのリーダーを倒したことで、彼らの勢力は一時的に混乱するだろう。しかし、完全に消え去ったわけではない。新たなリーダーがまた現れるかもしれない」

 カイの言葉に、アルフレッドは静かに頷いた。彼もまた、アサシンギルドが簡単には消滅しないことを理解していた。彼らのような影の組織は、根強いネットワークと不屈の意志を持ち、再び暗躍するチャンスを待っているのだ。

「でも、これで少しは平和が戻るはずよね?」

 リアナは楽観的な言葉を口にしたが、その表情にはまだ不安が残っていた。盗賊ギルドとしての活動は一時的に落ち着くかもしれないが、彼女もまた裏社会の掟を知っている。平和が長続きしないことを理解しているのだ。

「一時的にはそうだろう。だが、油断は禁物だ。裏社会は常に動き続けている」

 カイの言葉に、リアナは静かに頷いた。そして彼女も、次に備えるべきだと心を固めた。

◇◇◇◇◇◇

 エルデン王国の国境が見えてきた頃、三人は静かな夜道を歩いていた。満月の光が薄く霧に包まれた森を照らし、その静寂はまるで嵐の前の静けさのようだった。アルフレッドは何かが起こる予感を感じ取っていたが、それが何なのかはまだわからなかった。

 突然、カイが足を止めた。彼の目が鋭く森の奥を見つめている。

「何かいる……」

 カイの言葉に、アルフレッドとリアナも警戒を強めた。森の中からかすかな気配が漂ってきている。それは、何者かが彼らを監視しているような感覚だった。

「誰だ……出てこい」

 アルフレッドが鋭く声を放つと、しばらくの静寂の後、木々の陰から一人の男が現れた。その姿は、普通の旅人のように見えたが、彼の目には冷徹な光が宿っていた。

「やはり、貴様らか……」

 男は低い声で言いながら、ゆっくりと彼らに近づいてきた。アルフレッドはその男の姿に見覚えがなかったが、リアナはその顔を見て息を呑んだ。

「あなたは……!」

 リアナの声には驚きが混じっていた。彼女はその男を知っているようだった。男の口元に薄い笑みが浮かんだ。

「久しぶりだな、リアナ……盗賊ギルドの裏切り者よ」

 その言葉に、アルフレッドは驚いてリアナを見た。リアナは顔をこわばらせ、目の前の男を睨みつけた。

「裏切り者……? どういうことだ、リアナ」

 アルフレッドが問いかけると、リアナはしばらく沈黙した後、静かに口を開いた。

「彼は……盗賊ギルドの元幹部よ。でも、私がギルドを去るきっかけを作った張本人……彼が私の家族を裏切ったの」

 リアナの声には深い憎しみが込められていた。彼女が盗賊ギルドを去るきっかけとなったのは、この男だったというのだ。アルフレッドは彼女の言葉を聞きながら、目の前の男がただの旅人ではないことを確信した。

「なるほど……俺たちは知らず知らずのうちに因縁の相手に出くわしたようだな」

 アルフレッドはナイフを握りしめ、戦闘態勢を取った。リアナもまた、鋭い目つきで男を睨み返していた。

「覚悟しなさい。今度は、あなたを許さない」

 リアナの言葉に、男は冷たく笑いながら再び近づいてきた。

「面白い……だが、貴様らの力で俺を止められると思うな。俺には、影の力がある」

 その言葉と同時に、男の周囲に不気味な黒いオーラが立ち上がった。まるでアサシンギルドのリーダーと同じように、彼もまた闇の力に手を染めているのだ。

「また闇の力か……」

 アルフレッドは呟きながら、男を見据えた。この戦いはただの力比べではない。彼らはまたしても、闇の力と対峙することになる。そして、リアナの過去と向き合う決戦が始まるのだ。

「リアナ、俺が援護する。君は過去の因縁に決着をつけろ」

 アルフレッドは冷静にリアナに指示を出し、彼女を信頼して戦いに臨んだ。リアナもまた、その決意を胸に、静かに前進した。

 夜の静寂を破るように、再び闇の力との戦いが始まった。
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