203 / 263
第9章 学園生活 先輩達の卒業編
第203話 アルヴァリエルの羽
しおりを挟む
寒さが身にしみる2月最初の土の日
11月の学園祭が終わってから3ヶ月近くの月日が流れていた。
3月の頭には、ファラ、ハンゾー、プリム、ミラ達の卒業式を控えていた。
「うぅ……、さむぅ……」
村にいたときよりも冷える。
『時期が時期ですからね』
『せやなぁ、うちもこの季節は好きになれんわ』
植物にとっても、この寒さは堪えるはず。
「グレン~、フゥ~暖めて~」
寒さがキツいときは自分の周辺だけでも暖めて貰うに限る。
『仕方ねぇな』
『いいよ!』
2人のおかげで、私の周りが暖かくなってくる。
今日は、ミアンやミッシェル達とショッピングの予定で、学園の入り口で落ち合うことになっていた。
しばらく待っていると、ミアンがやってきた。
「ごめん、待たせちゃったかな?」
「大丈夫」
ふと、ミアンとは部屋が隣なんだし、部屋で待っているという案は無かったのかな……?
「ミッシェル達は?」
「まだ来てないよ」
「そっか、じゃあ少し待ってよっか」
「うん」
「ん~ラミナの周り暖かいね~」
「精霊さんがいるとね~」
正直この冬はグレンとフゥが居てくれるから快適に過ごせている。
「おまたせしましたわ」
「2人とも待たせてごめんね」
「ごめん~」
今日のメンバーが揃った。
「ん~ん、いいんだけど、今日は何を買いに行くの?」
「ミアンさんから聞いてないんですの?」
ミアンの方を見た。
「あぁ~ごめんごめん、ガーネットさんのところに新しい春服が入ったからそれを買いに行くの」
タイミングわる……、先週ポーションを納品しに行った帰りにガーネットの所に寄って春物3着買ったばかりだった。
「なるほど」
「さぁ、行きますわよ」
皆でガーネットのお店に向かった。
ガーネットのお店に入ると、ガーネットが赤ちゃんを抱いてあやしていた。
赤子は8月の終りに生まれたシルヴァンと名付けられた女の子だ。
「こんにちは~」
「あら、いらっしゃい」
赤子をあやしながら、私達に挨拶をしてくれた。
「今日は皆で新作の洋服かな?」
「そうです」
「こっちですよ」
ガーネットが皆を案内してくれた。
私は先週見たからなぁ、あまり興味が無かった。シルヴァンと遊ぼうかな……。
4人が服選びをしている間、ガーネットの近くでシルヴァンと遊んでいた。
「そういえばラミナさん」
「はい?」
「ラミナさんは、お世話になった先輩達にプレゼントとかしますか?」
「ぇ?」
確かに、それはすべきな気がする。
特に、ファラ、ハンゾー、ミラ、プリムの4名には色々とお世話になった。
ファラに関しては武道会以降、本当に色々話をしたり、ハンゾーとの鍛錬中にも顔を出して鍛錬に付き合ってくれたりと本当に世話になった。
「そうですね、どんなのが良いですかね……」
「渡す相手が長く使ってくれる物とかどうですか?」
ファラは卒業後ポートリタでドラゴン狩りをメインとした冒険者活動しつつポートリタの守護隊をすると聞いている。
ハンゾーとミラは、冒険者活動しながら世界中を回るんだとか、プリムはミッシェルの兄の元に嫁に行くって聞いている。
「長く使ってくれる物……」
ファラ、ハンゾー、ミラは冒険者だから、何か役に立てそうな物を作る?
結婚するプリムには何が良いだろうか?
「ん~、結婚する先輩には何が良いですかね?」
「プリムちゃんかな?」
「はい」
「そうですね、キラベルの先にアルバライトって言うエルフの街があるのですが、そこを北に行くと、私達エルフの間では、光の谷呼ばれる場所があるんです」
「ん?」
何の話だろうか?
「そこに生息するアルヴァリエルと言う鳥の羽がを使って作られた飾りは、新しい家庭に幸運と繁栄をもたらすと言われてるんですよ」
その羽を使って何か飾り物を作るって事かな……?
「その羽を使って何かをって事ですかね?」
「えぇ」
プリムにはそれでいいかな、とりあえず、明日から火の日までの3日間は自由だから、早速明日の朝から向かえば……。
「あ、この時期ってその鳥って居るんですか?」
「居ますよ。むしろ一番綺麗な時期ですよ」
決定だ、明日の朝出発しよう。
11月の学園祭が終わってから3ヶ月近くの月日が流れていた。
3月の頭には、ファラ、ハンゾー、プリム、ミラ達の卒業式を控えていた。
「うぅ……、さむぅ……」
村にいたときよりも冷える。
『時期が時期ですからね』
『せやなぁ、うちもこの季節は好きになれんわ』
植物にとっても、この寒さは堪えるはず。
「グレン~、フゥ~暖めて~」
寒さがキツいときは自分の周辺だけでも暖めて貰うに限る。
『仕方ねぇな』
『いいよ!』
2人のおかげで、私の周りが暖かくなってくる。
今日は、ミアンやミッシェル達とショッピングの予定で、学園の入り口で落ち合うことになっていた。
しばらく待っていると、ミアンがやってきた。
「ごめん、待たせちゃったかな?」
「大丈夫」
ふと、ミアンとは部屋が隣なんだし、部屋で待っているという案は無かったのかな……?
「ミッシェル達は?」
「まだ来てないよ」
「そっか、じゃあ少し待ってよっか」
「うん」
「ん~ラミナの周り暖かいね~」
「精霊さんがいるとね~」
正直この冬はグレンとフゥが居てくれるから快適に過ごせている。
「おまたせしましたわ」
「2人とも待たせてごめんね」
「ごめん~」
今日のメンバーが揃った。
「ん~ん、いいんだけど、今日は何を買いに行くの?」
「ミアンさんから聞いてないんですの?」
ミアンの方を見た。
「あぁ~ごめんごめん、ガーネットさんのところに新しい春服が入ったからそれを買いに行くの」
タイミングわる……、先週ポーションを納品しに行った帰りにガーネットの所に寄って春物3着買ったばかりだった。
「なるほど」
「さぁ、行きますわよ」
皆でガーネットのお店に向かった。
ガーネットのお店に入ると、ガーネットが赤ちゃんを抱いてあやしていた。
赤子は8月の終りに生まれたシルヴァンと名付けられた女の子だ。
「こんにちは~」
「あら、いらっしゃい」
赤子をあやしながら、私達に挨拶をしてくれた。
「今日は皆で新作の洋服かな?」
「そうです」
「こっちですよ」
ガーネットが皆を案内してくれた。
私は先週見たからなぁ、あまり興味が無かった。シルヴァンと遊ぼうかな……。
4人が服選びをしている間、ガーネットの近くでシルヴァンと遊んでいた。
「そういえばラミナさん」
「はい?」
「ラミナさんは、お世話になった先輩達にプレゼントとかしますか?」
「ぇ?」
確かに、それはすべきな気がする。
特に、ファラ、ハンゾー、ミラ、プリムの4名には色々とお世話になった。
ファラに関しては武道会以降、本当に色々話をしたり、ハンゾーとの鍛錬中にも顔を出して鍛錬に付き合ってくれたりと本当に世話になった。
「そうですね、どんなのが良いですかね……」
「渡す相手が長く使ってくれる物とかどうですか?」
ファラは卒業後ポートリタでドラゴン狩りをメインとした冒険者活動しつつポートリタの守護隊をすると聞いている。
ハンゾーとミラは、冒険者活動しながら世界中を回るんだとか、プリムはミッシェルの兄の元に嫁に行くって聞いている。
「長く使ってくれる物……」
ファラ、ハンゾー、ミラは冒険者だから、何か役に立てそうな物を作る?
結婚するプリムには何が良いだろうか?
「ん~、結婚する先輩には何が良いですかね?」
「プリムちゃんかな?」
「はい」
「そうですね、キラベルの先にアルバライトって言うエルフの街があるのですが、そこを北に行くと、私達エルフの間では、光の谷呼ばれる場所があるんです」
「ん?」
何の話だろうか?
「そこに生息するアルヴァリエルと言う鳥の羽がを使って作られた飾りは、新しい家庭に幸運と繁栄をもたらすと言われてるんですよ」
その羽を使って何か飾り物を作るって事かな……?
「その羽を使って何かをって事ですかね?」
「えぇ」
プリムにはそれでいいかな、とりあえず、明日から火の日までの3日間は自由だから、早速明日の朝から向かえば……。
「あ、この時期ってその鳥って居るんですか?」
「居ますよ。むしろ一番綺麗な時期ですよ」
決定だ、明日の朝出発しよう。
90
お気に入りに追加
664
あなたにおすすめの小説
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
魔王復活!
大好き丸
ファンタジー
世界を恐怖に陥れた最悪の魔王ヴァルタゼア。
勇者一行は魔王城ヘルキャッスルの罠を掻い潜り、
遂に魔王との戦いの火蓋が切って落とされた。
長き戦いの末、辛くも勝利した勇者一行に魔王は言い放つ。
「この体が滅びようと我が魂は不滅!」
魔王は復活を誓い、人類に恐怖を与え消滅したのだった。
それから時は流れ―。
異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
異世界で魔法使いとなった俺はネットでお買い物して世界を救う
馬宿
ファンタジー
30歳働き盛り、独身、そろそろ身を固めたいものだが相手もいない
そんな俺が電車の中で疲れすぎて死んじゃった!?
そしてらとある世界の守護者になる為に第2の人生を歩まなくてはいけなくなった!?
農家育ちの素人童貞の俺が世界を守る為に選ばれた!?
10個も願いがかなえられるらしい!
だったら異世界でもネットサーフィンして、お買い物して、農業やって、のんびり暮らしたいものだ
異世界なら何でもありでしょ?
ならのんびり生きたいな
小説家になろう!にも掲載しています
何分、書きなれていないので、ご指摘あれば是非ご意見お願いいたします
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる