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人の姿になったユキ
第85話 病院
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朝、目が覚めると既にユキの姿はなかった。
あれ?と思いながらもリビングに行ってみるがそこにもユキの姿が無かった。一通り自宅の中を探したがどこにも姿はなかった。
もしかして、ナンニャさんの所に戻ったかな?
朝の準備を諸々終わらせ、外に出るとちょうどジルさんが来たところだった。
「ちょうどよかった、病院まで一緒に行くかのぉ」
「おねがいします」
病院の場所は何となくだが察しはついている。ジルさんに付いて病院に向かう。
「ナンニャが現場の責任者だが今後はお主にやってもらおうと思う」
「ナンニャさんが現場責任者なんですか?」
「あいつは聖女から直々に浄化魔法の使い方や細菌について教わっているからのぉ、他の子はまだ若いが勉強熱心な子達じゃよ」
ナンニャさんと聖女のつながりがあるとは思わなかった。
「はぁ、それじゃナンニャさんから引き継ぎを受ければいいですか?出来たら医師業務に専念させてほしいのですが」
「ふむ、たしかにそれもそうだな、ならば、ナンニャもわしの部下だ、お主もそうすればよいか?」
「そうしてくれると助かります」
「わかった、ではそうしよう、ユキはどうするんじゃ?」
ん~マバダザでは受付だったけども、医療補助的な事をやってくれると嬉しいんだよね。
「ユキは自分の下でもいいです?あいつは医療の勉強もやってますし、これまで手術とかも見てますからね、手伝えるなら手伝ってほしくって」
「わかった、そのようにしよう、そしてここが病院じゃ」
やっぱり思っていた通り、城前の広場に面している大きな建物は、夕べ紹介された各町の代表が止まるという大きな建物と、目の前の建物しかなかったからな。
「はぁ結構大きいですよね」
「そうじゃ、2階建てで1人部屋、2人部屋4人部屋とそれぞれ用意してある。お主の診療所とやらにあった設備はほぼあるのぉ、しいて言うなら手術室がないくらいじゃ」
「診察室なんかあるんです?」
「あぁあるぞい、ただのぉ1つしか使っとらん」
「複数あるんですか?」
「3つ用意してあるのぉ」
ん~ハイエルフのライさんをスカウトできないかな?内科医として活動してくれれば自分の負担がさらに減るんだが。
「ジルさん、1人推薦したい人がいるんですが」
「ほぉ、だれがいるのか?」
「ミグニーに居た頃に、ハイエルフのライさんに医師としての知識を伝えてるんです」
「ほぉ、そのハイエルフの人をかね」
覚えていないのかな?
「えぇ、自分の専門は外科ですが、彼なら内科医や薬師としても優秀だと思います」
「なるほどのぉ、分かったクロンに話をしておこう、というかライか聞いた事があるんだがのぉ」
そりゃあった事もあるだろうに……、ライさんからここでジルさんに会ったと言っていた。
「お願いします。それからもう一つ聖女様ってドワイライフで一生を終えたんですか?」
「いや、今お主が言ったミグニーに向かったことまではわかっているが、それ以外の事はわからんのぉ」
「そうなんですか、そのハイエルフの人から願いを叶える薬を飲んで元の世界に戻ったそうです」
「ほぉ~それは良かった。ここに居た時も時々遠くを見ていたからのぉ、故郷に帰りたいと思っていたのは知っとった」
「そうなんですね」
「あぁ、それでユキは人になったのか?」
「夕べも話しましたけど、それを作ろうと思っていたんですが、その前にユキの願いが成就した感じですかね」
「そうか、まぁ中に入ろうか」
「はい」
中に入ると市立の総合病院みたいな感じだった。患者と思しき人が結構いた。
「今入院している人達って何の病気なんです?」
「浄化魔法で対応できない人達じゃのぉ、痛み止めの薬を必要としている人たちが多いんじゃ」
「えっと診察方法とかは教わってないんですかね?」
「教わっとると思うぞ、ただ確信が持てないや対処できない人達じゃ」
確かに色々な検査をして初めてわかる病もある。確信が持てなくて対処できないのは理解した。
「そうですか、あとでいいので重度な感じの人から診せてもらってもいいですかね」
「もちろんじゃ、その為に主が居るんじゃからのぉ」
しばらくは忙しくなりそうな気がしてきた。
あれ?と思いながらもリビングに行ってみるがそこにもユキの姿が無かった。一通り自宅の中を探したがどこにも姿はなかった。
もしかして、ナンニャさんの所に戻ったかな?
朝の準備を諸々終わらせ、外に出るとちょうどジルさんが来たところだった。
「ちょうどよかった、病院まで一緒に行くかのぉ」
「おねがいします」
病院の場所は何となくだが察しはついている。ジルさんに付いて病院に向かう。
「ナンニャが現場の責任者だが今後はお主にやってもらおうと思う」
「ナンニャさんが現場責任者なんですか?」
「あいつは聖女から直々に浄化魔法の使い方や細菌について教わっているからのぉ、他の子はまだ若いが勉強熱心な子達じゃよ」
ナンニャさんと聖女のつながりがあるとは思わなかった。
「はぁ、それじゃナンニャさんから引き継ぎを受ければいいですか?出来たら医師業務に専念させてほしいのですが」
「ふむ、たしかにそれもそうだな、ならば、ナンニャもわしの部下だ、お主もそうすればよいか?」
「そうしてくれると助かります」
「わかった、ではそうしよう、ユキはどうするんじゃ?」
ん~マバダザでは受付だったけども、医療補助的な事をやってくれると嬉しいんだよね。
「ユキは自分の下でもいいです?あいつは医療の勉強もやってますし、これまで手術とかも見てますからね、手伝えるなら手伝ってほしくって」
「わかった、そのようにしよう、そしてここが病院じゃ」
やっぱり思っていた通り、城前の広場に面している大きな建物は、夕べ紹介された各町の代表が止まるという大きな建物と、目の前の建物しかなかったからな。
「はぁ結構大きいですよね」
「そうじゃ、2階建てで1人部屋、2人部屋4人部屋とそれぞれ用意してある。お主の診療所とやらにあった設備はほぼあるのぉ、しいて言うなら手術室がないくらいじゃ」
「診察室なんかあるんです?」
「あぁあるぞい、ただのぉ1つしか使っとらん」
「複数あるんですか?」
「3つ用意してあるのぉ」
ん~ハイエルフのライさんをスカウトできないかな?内科医として活動してくれれば自分の負担がさらに減るんだが。
「ジルさん、1人推薦したい人がいるんですが」
「ほぉ、だれがいるのか?」
「ミグニーに居た頃に、ハイエルフのライさんに医師としての知識を伝えてるんです」
「ほぉ、そのハイエルフの人をかね」
覚えていないのかな?
「えぇ、自分の専門は外科ですが、彼なら内科医や薬師としても優秀だと思います」
「なるほどのぉ、分かったクロンに話をしておこう、というかライか聞いた事があるんだがのぉ」
そりゃあった事もあるだろうに……、ライさんからここでジルさんに会ったと言っていた。
「お願いします。それからもう一つ聖女様ってドワイライフで一生を終えたんですか?」
「いや、今お主が言ったミグニーに向かったことまではわかっているが、それ以外の事はわからんのぉ」
「そうなんですか、そのハイエルフの人から願いを叶える薬を飲んで元の世界に戻ったそうです」
「ほぉ~それは良かった。ここに居た時も時々遠くを見ていたからのぉ、故郷に帰りたいと思っていたのは知っとった」
「そうなんですね」
「あぁ、それでユキは人になったのか?」
「夕べも話しましたけど、それを作ろうと思っていたんですが、その前にユキの願いが成就した感じですかね」
「そうか、まぁ中に入ろうか」
「はい」
中に入ると市立の総合病院みたいな感じだった。患者と思しき人が結構いた。
「今入院している人達って何の病気なんです?」
「浄化魔法で対応できない人達じゃのぉ、痛み止めの薬を必要としている人たちが多いんじゃ」
「えっと診察方法とかは教わってないんですかね?」
「教わっとると思うぞ、ただ確信が持てないや対処できない人達じゃ」
確かに色々な検査をして初めてわかる病もある。確信が持てなくて対処できないのは理解した。
「そうですか、あとでいいので重度な感じの人から診せてもらってもいいですかね」
「もちろんじゃ、その為に主が居るんじゃからのぉ」
しばらくは忙しくなりそうな気がしてきた。
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