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放浪の旅の始まり
第47話 虫垂炎
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藁の上で横たわっている熊の獣人男性を見て。
「この方が?」
「そうさ、見てくれないか?一応ガラドゥの町で買った薬を飲ませたんだけど……」
「わかりました」
横たわっている獣人男性の横に行くと、男は汗をかきながら下腹部を抑えていた。横になっている男性が目を開けた。
「あんたがミィナが言ってた医者か?」
「多分そうですね、ちょっと失礼、どこが痛いんです?」
「腹の下の方だ何日か前から、腹を刺されるように痛くてな」
「ちょっと失礼しますね」
男性が来ている服を避けて右下腹部に触れながら触診を発動させると直ぐに分かった。虫垂炎だ、対応が遅れたせいか周囲も炎症を起こし始めている。
抗生物質でどうこうできるレベルじゃないな。
「虫垂炎を起こしてますね。ここ数日ご飯食べてないみたいですけど痛みは和らいでます?」
「少しはな、んで何とかなるのか?」
「お腹を切って痛みの元を取り出せばいいんですが……」
「なんでもいい、さっさとやってくれ……」
ぇ~説明は、と思ったが虫垂炎ならユキも勉強済みだな、初めてだけどユキに説明させてみるかな?
「ユキ、虫垂炎の説明できる?今回は虫垂がすでに破れて腹膜炎に移行している状態だ、その前提で説明を」
「キュィ~♪」
その返事からしばらくすると。
「ほぉ、幻影か……」
「へぇユキちゃん凄いね~」
ユキがちゃんと説明できてるか分からないのが難点だが、今のうちに空いているスペースの手術台をだした。
「すいません、こちらに仰向けになってもらっても良いです?」
「あぁ、この辺を切るんだな?」
そう言って開腹予定の場所を男がなぞった。
「そうです、そこから、虫垂と呼ばれる場所と、対応が遅れたせいもあり腸管も切除することになりますね」
「そうか、治るんだったらなんだっていい」
そうですか、たまにそういう患者さんが居るけども……。
「長、私お父さんにこのこと伝えてくる!」
「あぁ……」
そう言うとミィナは外に出て言った。
「あれ?ユキもう説明終わったの?」
「キュッキュ!」
終わったのか。どういう説明だったのか?
「安心しろちゃんと説明してたからな、お前さん幻影が通じないのか」
「そう言う事です。横を向いてもらって良いです?麻酔掛けますよ」
「あぁ」
腰から針を刺し麻酔をかけ、浄化魔法を唱え周囲を清潔な状態にした。
さぁはじめよう、虫垂と周辺の摘出を。
ライトボールと止血用のヘラ状のライトボールを複数だす。
男性の右下腹部に5㎝程切り込みを入れて開腹する。
既に虫垂が破れ中が溢れだしていた。
これは触診で分っていたので問題ない、本来生理食塩水で洗ったりドレーンを入れたりして対応するが、浄化で綺麗にする事が出来るのを実証済みなので浄化魔法を唱えて腹腔内を綺麗にする。
虫垂摘出すると同時に腸管の一部も炎症を起こしているので同時に摘出していく、最後に切除した部分腸同士をつなげる。
最後に術中に溢れ出た汚物を浄化魔法を唱えて腹腔内を綺麗にして閉腹し縫合して傷薬を塗り抜糸しておしまい。
所要時間は1時間かからなかったが環境が環境な為か疲れた。
「手術の方は終わりましたが、麻酔の方が抜けるまでしばらくそのまま安静にしてもらっていいです?」
「あぁ、本当に腹切ったのか?」
「えぇ、麻酔のせいであまり感覚は無かったと思いますが切ってますよ」
「そうか、でこれからどうするんだ?」
「そうですね、数日経過観察したいので、どこか空いてる土地をかりて寝泊まりしたいんですけどいいです?」
「構わんが、なんならここに泊まればいい」
気を使うから外の方がいいんだけどな……、それに藁のベッドはちょっと……。
「キュィィ~ッキュ~」
「ん?」
「ユキちゃんは一緒だと気を使うから外で寝たいんだってさ」
男性も何言ってるのと行った感じで自分を見た、自分もユキが何を訴えているのかさっぱり分からなかったが、いつの間にか戻って近くにいたミィナが訳してくれた。
「あぁ、お前さんが外で寝たいのか」
ユキは“ウンウン”と言った感じで頷いていた。幻影で伝えたのがなんとなくわかった。
「なら、ワシの家の横のスペースを使えばいい」
「キュィ~♪」
ユキのおかげで言い出しにくい事を言わなくて済んだとユキに感謝した。
「じゃあ私が案内するよ、こっちきなよ」
そう言って外に出て直ぐ横にある整地された場所に案内してくれた。
「しばらくはここ使って良いよ。あと今夜2人の歓迎会をするから参加してね~」
「ありがとうございます」
歓迎会とか気を使わなくてもいいのにとか思いながらテントやらキャンプ道具を設置していった。
「この方が?」
「そうさ、見てくれないか?一応ガラドゥの町で買った薬を飲ませたんだけど……」
「わかりました」
横たわっている獣人男性の横に行くと、男は汗をかきながら下腹部を抑えていた。横になっている男性が目を開けた。
「あんたがミィナが言ってた医者か?」
「多分そうですね、ちょっと失礼、どこが痛いんです?」
「腹の下の方だ何日か前から、腹を刺されるように痛くてな」
「ちょっと失礼しますね」
男性が来ている服を避けて右下腹部に触れながら触診を発動させると直ぐに分かった。虫垂炎だ、対応が遅れたせいか周囲も炎症を起こし始めている。
抗生物質でどうこうできるレベルじゃないな。
「虫垂炎を起こしてますね。ここ数日ご飯食べてないみたいですけど痛みは和らいでます?」
「少しはな、んで何とかなるのか?」
「お腹を切って痛みの元を取り出せばいいんですが……」
「なんでもいい、さっさとやってくれ……」
ぇ~説明は、と思ったが虫垂炎ならユキも勉強済みだな、初めてだけどユキに説明させてみるかな?
「ユキ、虫垂炎の説明できる?今回は虫垂がすでに破れて腹膜炎に移行している状態だ、その前提で説明を」
「キュィ~♪」
その返事からしばらくすると。
「ほぉ、幻影か……」
「へぇユキちゃん凄いね~」
ユキがちゃんと説明できてるか分からないのが難点だが、今のうちに空いているスペースの手術台をだした。
「すいません、こちらに仰向けになってもらっても良いです?」
「あぁ、この辺を切るんだな?」
そう言って開腹予定の場所を男がなぞった。
「そうです、そこから、虫垂と呼ばれる場所と、対応が遅れたせいもあり腸管も切除することになりますね」
「そうか、治るんだったらなんだっていい」
そうですか、たまにそういう患者さんが居るけども……。
「長、私お父さんにこのこと伝えてくる!」
「あぁ……」
そう言うとミィナは外に出て言った。
「あれ?ユキもう説明終わったの?」
「キュッキュ!」
終わったのか。どういう説明だったのか?
「安心しろちゃんと説明してたからな、お前さん幻影が通じないのか」
「そう言う事です。横を向いてもらって良いです?麻酔掛けますよ」
「あぁ」
腰から針を刺し麻酔をかけ、浄化魔法を唱え周囲を清潔な状態にした。
さぁはじめよう、虫垂と周辺の摘出を。
ライトボールと止血用のヘラ状のライトボールを複数だす。
男性の右下腹部に5㎝程切り込みを入れて開腹する。
既に虫垂が破れ中が溢れだしていた。
これは触診で分っていたので問題ない、本来生理食塩水で洗ったりドレーンを入れたりして対応するが、浄化で綺麗にする事が出来るのを実証済みなので浄化魔法を唱えて腹腔内を綺麗にする。
虫垂摘出すると同時に腸管の一部も炎症を起こしているので同時に摘出していく、最後に切除した部分腸同士をつなげる。
最後に術中に溢れ出た汚物を浄化魔法を唱えて腹腔内を綺麗にして閉腹し縫合して傷薬を塗り抜糸しておしまい。
所要時間は1時間かからなかったが環境が環境な為か疲れた。
「手術の方は終わりましたが、麻酔の方が抜けるまでしばらくそのまま安静にしてもらっていいです?」
「あぁ、本当に腹切ったのか?」
「えぇ、麻酔のせいであまり感覚は無かったと思いますが切ってますよ」
「そうか、でこれからどうするんだ?」
「そうですね、数日経過観察したいので、どこか空いてる土地をかりて寝泊まりしたいんですけどいいです?」
「構わんが、なんならここに泊まればいい」
気を使うから外の方がいいんだけどな……、それに藁のベッドはちょっと……。
「キュィィ~ッキュ~」
「ん?」
「ユキちゃんは一緒だと気を使うから外で寝たいんだってさ」
男性も何言ってるのと行った感じで自分を見た、自分もユキが何を訴えているのかさっぱり分からなかったが、いつの間にか戻って近くにいたミィナが訳してくれた。
「あぁ、お前さんが外で寝たいのか」
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ユキのおかげで言い出しにくい事を言わなくて済んだとユキに感謝した。
「じゃあ私が案内するよ、こっちきなよ」
そう言って外に出て直ぐ横にある整地された場所に案内してくれた。
「しばらくはここ使って良いよ。あと今夜2人の歓迎会をするから参加してね~」
「ありがとうございます」
歓迎会とか気を使わなくてもいいのにとか思いながらテントやらキャンプ道具を設置していった。
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