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VSヴォーネス共和国(クラリス教団)
第162話 召喚された者
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頭の中に響く声がはっきりと聞こえるようになった時。
『ねぇ直人、刀が光ってない?』
ヒスイが突然自分の刀を見て言った。
『ん?』
腰に差している刀を見てみると確かに刀全体が淡く光っている気がする。腰から抜き両手で刀を持つと。
『ようやく気付いたか!俺を媒介にして友を呼べ!』
自分の声で自分に話しかけてきた。もしかして意思を持つ剣とかいうやつか?
『どうしたのなんかあった?』
ヒスイが自分を心配そうに見てきた。
『へぇノリの残留思念みたいなものかな?』
『レム君も何か聞こえるの?』
『いや、ボクはその刀を知っているし、多分ボクという存在と、その刀に込められた想いの一部が共鳴しているんだと思うよ。その刀の言う通りにしてみなよ』
レムの言葉を信じるなら、刀を媒介にして誰かを呼ぶという事だろうか?
『俺を媒介にしろと言っているんだけど、どうすればいいのかな?』
『その刀を持って魔法陣の中央に行ってみなよ、媒介にするものがあるなら、その品とゆかりのある何者かが確実に召喚されるはずだよ』
刀とゆかりのある者って誰だろう、まさかの先祖?死者召喚とか?
『そうなんだ』
ヒスイに言われた通り魔法陣の真ん中付近まで来ると。
『そこでいい、魔法陣に魔素を流せ、ありったけの魔素を』
刀に言われた通りに流していく、ただ、流せど流せどなにも反応がない、全身の魔素を一気に流し、絶対健康の恩恵ですぐに魔素が回復し、それも一気に流していくそれをただひたすら繰り返していると、辺りが暗くなってきたと同時に、自分の目線の位置にも魔法陣が浮かび上がってきた。
そして次々と少し上に魔法陣が浮かび、更に少し上に魔法陣が浮かびを繰り返し、空にも大きな魔法陣が浮かび上がってきた。
『ねぇレムリン、この規模の召喚って見たことある?』
『ボクは無いな……、この規模となると、グアーラ様かメグ様かな?』
すごく懐かしい2つの名前が出てきた。メグちゃんはこの世界に居るのだろうか?どこで何をやっているのかな?とか思っていると。
『魔素を流す事に集中しろ!』
刀に怒られた……。
『あの2人だったら、ここまでならないでしょ~』
グアーラもメグもこのレベルの召喚じゃなくても来られるのだろうか?
格の問題なのか?
『そうだね、すると、ソラリス様かエルメダ様かな?』
『だね~』
『ボクとしてはソラリス様の方がいいな……』
『私も、エルメダ様はね……』
エルメダ様は嫌われているのだろうか?
『でも、ボクの直感が、エルメダ様が来るって……』
『ヤダな……、そういえば秋津様とエルメダ様って仲良かったの?』
『そりゃね~、共に戦場に立ち、共に遊び酒を飲み、最期は奥方様と共に看取ったくらいだしね、生涯の大親友といってもいいと思うよ』
『へぇ~そうなんだ~』
ヒスイとレムの会話を聞きながら、更に魔素を魔法陣に流し込んでいく。
それ位の仲だったなら、先祖の事もよく知っているのだろう、機会があればこの世界に来てからのどんな事をしたのか聞いてみたいと思った。
『そこら辺で良い、次に俺の言葉を声に出して復唱しろ!』
ひと呼吸し、刀に向かって軽く頷いた。
『天を、空間を、そして力を司る女神よ!古き友との盟約に従い顕現せよ!召喚!天神エルメダ!』
「天を、空間を、そして力を司る女神よ!古き友との盟約に従い顕現せよ!召喚!天神エルメダ!」
一番上にある魔法陣からドライアド達で出来ている魔法陣まで1本の雷がはしり、雷が地面に落ちるとドライアド達で出来ていた魔法陣が弾け、無数の緑の光の玉が辺りに舞った。
『ほら……』
『あ~ぁ……』
そして中央には、2本の角を生やした赤髪ショートの活発そうな女性が立っていた。
『ねぇ直人、刀が光ってない?』
ヒスイが突然自分の刀を見て言った。
『ん?』
腰に差している刀を見てみると確かに刀全体が淡く光っている気がする。腰から抜き両手で刀を持つと。
『ようやく気付いたか!俺を媒介にして友を呼べ!』
自分の声で自分に話しかけてきた。もしかして意思を持つ剣とかいうやつか?
『どうしたのなんかあった?』
ヒスイが自分を心配そうに見てきた。
『へぇノリの残留思念みたいなものかな?』
『レム君も何か聞こえるの?』
『いや、ボクはその刀を知っているし、多分ボクという存在と、その刀に込められた想いの一部が共鳴しているんだと思うよ。その刀の言う通りにしてみなよ』
レムの言葉を信じるなら、刀を媒介にして誰かを呼ぶという事だろうか?
『俺を媒介にしろと言っているんだけど、どうすればいいのかな?』
『その刀を持って魔法陣の中央に行ってみなよ、媒介にするものがあるなら、その品とゆかりのある何者かが確実に召喚されるはずだよ』
刀とゆかりのある者って誰だろう、まさかの先祖?死者召喚とか?
『そうなんだ』
ヒスイに言われた通り魔法陣の真ん中付近まで来ると。
『そこでいい、魔法陣に魔素を流せ、ありったけの魔素を』
刀に言われた通りに流していく、ただ、流せど流せどなにも反応がない、全身の魔素を一気に流し、絶対健康の恩恵ですぐに魔素が回復し、それも一気に流していくそれをただひたすら繰り返していると、辺りが暗くなってきたと同時に、自分の目線の位置にも魔法陣が浮かび上がってきた。
そして次々と少し上に魔法陣が浮かび、更に少し上に魔法陣が浮かびを繰り返し、空にも大きな魔法陣が浮かび上がってきた。
『ねぇレムリン、この規模の召喚って見たことある?』
『ボクは無いな……、この規模となると、グアーラ様かメグ様かな?』
すごく懐かしい2つの名前が出てきた。メグちゃんはこの世界に居るのだろうか?どこで何をやっているのかな?とか思っていると。
『魔素を流す事に集中しろ!』
刀に怒られた……。
『あの2人だったら、ここまでならないでしょ~』
グアーラもメグもこのレベルの召喚じゃなくても来られるのだろうか?
格の問題なのか?
『そうだね、すると、ソラリス様かエルメダ様かな?』
『だね~』
『ボクとしてはソラリス様の方がいいな……』
『私も、エルメダ様はね……』
エルメダ様は嫌われているのだろうか?
『でも、ボクの直感が、エルメダ様が来るって……』
『ヤダな……、そういえば秋津様とエルメダ様って仲良かったの?』
『そりゃね~、共に戦場に立ち、共に遊び酒を飲み、最期は奥方様と共に看取ったくらいだしね、生涯の大親友といってもいいと思うよ』
『へぇ~そうなんだ~』
ヒスイとレムの会話を聞きながら、更に魔素を魔法陣に流し込んでいく。
それ位の仲だったなら、先祖の事もよく知っているのだろう、機会があればこの世界に来てからのどんな事をしたのか聞いてみたいと思った。
『そこら辺で良い、次に俺の言葉を声に出して復唱しろ!』
ひと呼吸し、刀に向かって軽く頷いた。
『天を、空間を、そして力を司る女神よ!古き友との盟約に従い顕現せよ!召喚!天神エルメダ!』
「天を、空間を、そして力を司る女神よ!古き友との盟約に従い顕現せよ!召喚!天神エルメダ!」
一番上にある魔法陣からドライアド達で出来ている魔法陣まで1本の雷がはしり、雷が地面に落ちるとドライアド達で出来ていた魔法陣が弾け、無数の緑の光の玉が辺りに舞った。
『ほら……』
『あ~ぁ……』
そして中央には、2本の角を生やした赤髪ショートの活発そうな女性が立っていた。
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