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冒険者時代
第36話 ラーネバン防衛戦
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東門が片付いたので、北側に向かう、その途中、北東側の城壁から500mほど、幅2m深さ5mの掘りを土魔法使い作っておいた。東門に向かう魔物たちの足止めにはなるだろう。
城壁沿いに北側にくると、こっちにはオークやゴブリンだけではなく、犬面の小さい人コボルトや、結構大柄で下半身が馬のケンタウロスなんかがいた。
東門同様に、魔物たちの頭上を縮地で駆け、冒険者達の元へ急いだ。
ふと、サイクロプスの足音が聞こえない事に気づいた。
『ヒスイ、サイクロプスはどうした?』
『ゴブリンたちがいるから進めないってところかな』
そうか、ダンジョンコアが同士討ちをさせないからこそ、ゴブリンやオーク達がひしめいてると足場が無く、進めないのか、すると東門が危ない気がするが、何か動きがあれば、ヒスイが教えてくれるだろう。
『了解、何か動きがあったら教えて』
『うん、1体がグアーラ達馬車の方に向かおうとしてる位』
それは東門方面か、先に片付けるべきだな。
『北門の冒険者たちは?』
『大丈夫じゃないかな、正面だからか、強者が集まってるみたい』
夜明けはまだ先の為か、周囲がまだ明るくならない、その為、サイクロプスがどこにいるかが目視出来ず解らない。
『ヒスイ、グアーラ達の方に向かおうとしているサイクロプスの居る場所おしえてくれない?』
『うん、あっち!』
そういうと、1時の方向を指さしている。それを見て思った。戦いの最中に、あっちと言われても、ヒスイを見る暇があるかが分からないからな、今のうちに伝えておこう。
『ヒスイ悪いんだけどさ、戦いの最中だけでも、方向を教えるとき、時計を基準にして教えてくれると嬉しい』
『ん~時計……、あぁ、12時が正面で少し右側なら1時とか言えばいいのかな?』
自分の記憶の中にある時計を見て瞬時に理解してくれたか、助かる。
『そうそうそれで』
『OKOK、んじゃ1時の方向にサイクロプス!』
『ほいよ』
サイクロプスがいるであろう方向に向かい始めると同時に“ズン”と足音が聞こえた。サイクロプスも動き始めたか、
森の中に入りしばらくすると、“バキバキバキズン”と木々が折れる音と共にサイクロプスの足音が聞こえた。だいぶ近いな、心眼発動すると、数メートル先に大きな足があった。
刀を抜かずに、そのまま神の手発動、命を刈り取る事をイメージしつつ思いっきりかかとの少し上のアキレス腱のあるあたりを殴る!
自分の手から、“ボキッ”って音が聞こえたと同時に激痛が走ったが、直ぐに痛みが収まった。やつの皮が硬いだけか?弾力の欠片もなかったんだが、明らかに骨じゃない位置を殴ったはずなのに……
『ねぇ、ナット、殴らなくても触れればいいだけじゃん……』
『そうなんだけどなんかタッチってのは……』
ボキッってなった手を調べてみるが特に異常が見られない。てっきり骨折したかなと思ったが、
『絶対健康、ケガは即回復、病気は、そもそもならないはずだよ』
ゲーム的に言えば、状態異常無効ってやつか、結構便利だけど怪我をするのか、心臓貫かれたら死ぬ可能性もあると……
『心臓貫かれるとか、ありえないから気にしなくてもいいかなぁ』
『そうなの?』
『うん~絶対健康ってそういうものだから』
神の手を合わせたら、不老不死なのでは?
まぁいいか、と思っていたら。目の前のサイクロプスが倒れたらしく、“バキバキバキ”という音の直後に“ドスン”と大きな音と共に大きな地揺れが起った。
サイクロプスの死体と適当に折れた木々を回収し、改めて北門へ向かった。途中サイクロプスが居たので、今度は殴らずに、タッチして殺しそのまま、アイテムボックスに収納した。サイクロプスは、あと3体!
魔物たちが城門城壁をめざしている最中、魔物たちの群れの背後から強襲しつつ、東門のとき同様、魔物たちの頭上を縮地で駆け抜けようとしたその時、辺りを閃光が襲い、直後に“ピシャ”という音と共に、少し離れたところに雷が落ちた。
『あ~サイクロプスに雷が落ちた。』
っは?と思いつつも、周辺の建物よりも圧倒的に背の高いサイクロプスだ、雷が落ちても仕方ない気もするが、もしかして、東門でやった寒暖差の影響で大気が不安定になり雷が発生している感じか?
『死んだ?』
『まだ生きてるけど、瀕死かなぁ』
未だ上空では“ゴロゴロ”なっている辺り、雷は落ちるだろうこっちが手を下さずとも、サイクロプスを倒してくれるならそれはラッキーだと思っておこう。
北門まで行くと、東門程劣勢感はないが、雨の中休憩なしで戦っているせいか、冒険者達の疲労の色が濃い、自分にヘイトを集める事をイメージしつつ。
「秋津直人!助太刀します!」
「む!」
盾を持っている冒険者達から少し離れたところで止まり、足元に絶対零度空間を展開させ周囲の魔物たちを凍死させアイテムボックスに収納する。どうやらヘイトを集める事に成功したようだ。寄ってくる魔物たちを殺していく。
「東門は片づけました!今のうちに負傷者を中に!」
「恩に着る!」
冒険者達の周辺の魔物たちを切り刻みながら、土魔法を使い、城門周辺をそのままにして北東側同様に、幅2m深さ5mの堀を作った。その周辺に居た魔物たちは、堀の中に落ちていく。落ちなかった魔物たちを斬っていく。
「さぁ!」
僅かに、城門が開き、負傷者の救助が行われた。
「問題ない方も中に!」
土魔法で作った堀を今度は、土魔法を使って埋める。これで埋もれた魔物たちは窒息死か圧死だろう。防衛向きの魔法だと思ったけど、案外使えるじゃん!今のような使い方をしたら、死体回収が出来ないくらいだろうか?
『ナット、残っていたサイクロプス全滅』
北側の冒険者とやり取りしている間にも何度か雷は落ちていたが、まさか全部雷でやられたのだろうか?
『落雷で3体とも?』
『うん。3体とも落雷で死んだね~流石に3回も落ちたら無理みたい』
『そっか』
次落ちるとしたら、城壁の上に居る人達か、上空の雲を消せば雨は止むか、問題はどうやって消すかだ、とりあえず目の前の魔物たちを片付けながら対処しよう。
さっきは魔物を凍死させたから、今度は逆に熱してみようそう思いつつ、城壁の外側の大気を50℃にイメージした。
しばらく魔物を斬りながら様子を見ていると。中にはふらふらとしている者もいる。熱中症の症状が出てきているな。それと同時に何となくだが視界が悪くなってきてる気がする。
『ナット、霧が発生してるよ』
はて?雨の中でも霧って発生する物なのか?霧の発生する原理は詳しくない、ただ、夜雨が降って朝晴れると霧が良く発生して。雲海ならぬ霧海の写真を撮りに山に行くことはあったくらいだが、今の状況を考えると、濡れた地面と熱した大気が原因だと思うけど良く分からん。普通に考えると地面の中の水分が大量蒸発しているのか?良く分からない事は考えても無駄なので、さっさと魔物達を斬っていくが、時間がたてばたつほど、熱中症らしい症状で倒れる魔物達が続出した。
立って動き回るものは少なくなり、移動すれば大量の魔物がアイテムボックスに収納され、残ってる奴らにトドメとばかりに、刀で刺していく。
「北側はこれで大丈夫かな?」
『うん~残ってる魔物はいないね~』
なら最後に西側にいくか、その前に鬱陶しい霧を消そう、大気操作魔法と、水分与奪魔法を使い可能な限り周辺の大気中の水分を0%にしていく、すると範囲の一部が上空に浮かぶ雲も入ったのか、上空の雲に円形の穴が空き晴れた。
ん?気づけば夜明けが近い?かすかだけど東側の空が明るくなってる事に気づいた。
さぁ、残す西門に向かおう!
城壁沿いに北側にくると、こっちにはオークやゴブリンだけではなく、犬面の小さい人コボルトや、結構大柄で下半身が馬のケンタウロスなんかがいた。
東門同様に、魔物たちの頭上を縮地で駆け、冒険者達の元へ急いだ。
ふと、サイクロプスの足音が聞こえない事に気づいた。
『ヒスイ、サイクロプスはどうした?』
『ゴブリンたちがいるから進めないってところかな』
そうか、ダンジョンコアが同士討ちをさせないからこそ、ゴブリンやオーク達がひしめいてると足場が無く、進めないのか、すると東門が危ない気がするが、何か動きがあれば、ヒスイが教えてくれるだろう。
『了解、何か動きがあったら教えて』
『うん、1体がグアーラ達馬車の方に向かおうとしてる位』
それは東門方面か、先に片付けるべきだな。
『北門の冒険者たちは?』
『大丈夫じゃないかな、正面だからか、強者が集まってるみたい』
夜明けはまだ先の為か、周囲がまだ明るくならない、その為、サイクロプスがどこにいるかが目視出来ず解らない。
『ヒスイ、グアーラ達の方に向かおうとしているサイクロプスの居る場所おしえてくれない?』
『うん、あっち!』
そういうと、1時の方向を指さしている。それを見て思った。戦いの最中に、あっちと言われても、ヒスイを見る暇があるかが分からないからな、今のうちに伝えておこう。
『ヒスイ悪いんだけどさ、戦いの最中だけでも、方向を教えるとき、時計を基準にして教えてくれると嬉しい』
『ん~時計……、あぁ、12時が正面で少し右側なら1時とか言えばいいのかな?』
自分の記憶の中にある時計を見て瞬時に理解してくれたか、助かる。
『そうそうそれで』
『OKOK、んじゃ1時の方向にサイクロプス!』
『ほいよ』
サイクロプスがいるであろう方向に向かい始めると同時に“ズン”と足音が聞こえた。サイクロプスも動き始めたか、
森の中に入りしばらくすると、“バキバキバキズン”と木々が折れる音と共にサイクロプスの足音が聞こえた。だいぶ近いな、心眼発動すると、数メートル先に大きな足があった。
刀を抜かずに、そのまま神の手発動、命を刈り取る事をイメージしつつ思いっきりかかとの少し上のアキレス腱のあるあたりを殴る!
自分の手から、“ボキッ”って音が聞こえたと同時に激痛が走ったが、直ぐに痛みが収まった。やつの皮が硬いだけか?弾力の欠片もなかったんだが、明らかに骨じゃない位置を殴ったはずなのに……
『ねぇ、ナット、殴らなくても触れればいいだけじゃん……』
『そうなんだけどなんかタッチってのは……』
ボキッってなった手を調べてみるが特に異常が見られない。てっきり骨折したかなと思ったが、
『絶対健康、ケガは即回復、病気は、そもそもならないはずだよ』
ゲーム的に言えば、状態異常無効ってやつか、結構便利だけど怪我をするのか、心臓貫かれたら死ぬ可能性もあると……
『心臓貫かれるとか、ありえないから気にしなくてもいいかなぁ』
『そうなの?』
『うん~絶対健康ってそういうものだから』
神の手を合わせたら、不老不死なのでは?
まぁいいか、と思っていたら。目の前のサイクロプスが倒れたらしく、“バキバキバキ”という音の直後に“ドスン”と大きな音と共に大きな地揺れが起った。
サイクロプスの死体と適当に折れた木々を回収し、改めて北門へ向かった。途中サイクロプスが居たので、今度は殴らずに、タッチして殺しそのまま、アイテムボックスに収納した。サイクロプスは、あと3体!
魔物たちが城門城壁をめざしている最中、魔物たちの群れの背後から強襲しつつ、東門のとき同様、魔物たちの頭上を縮地で駆け抜けようとしたその時、辺りを閃光が襲い、直後に“ピシャ”という音と共に、少し離れたところに雷が落ちた。
『あ~サイクロプスに雷が落ちた。』
っは?と思いつつも、周辺の建物よりも圧倒的に背の高いサイクロプスだ、雷が落ちても仕方ない気もするが、もしかして、東門でやった寒暖差の影響で大気が不安定になり雷が発生している感じか?
『死んだ?』
『まだ生きてるけど、瀕死かなぁ』
未だ上空では“ゴロゴロ”なっている辺り、雷は落ちるだろうこっちが手を下さずとも、サイクロプスを倒してくれるならそれはラッキーだと思っておこう。
北門まで行くと、東門程劣勢感はないが、雨の中休憩なしで戦っているせいか、冒険者達の疲労の色が濃い、自分にヘイトを集める事をイメージしつつ。
「秋津直人!助太刀します!」
「む!」
盾を持っている冒険者達から少し離れたところで止まり、足元に絶対零度空間を展開させ周囲の魔物たちを凍死させアイテムボックスに収納する。どうやらヘイトを集める事に成功したようだ。寄ってくる魔物たちを殺していく。
「東門は片づけました!今のうちに負傷者を中に!」
「恩に着る!」
冒険者達の周辺の魔物たちを切り刻みながら、土魔法を使い、城門周辺をそのままにして北東側同様に、幅2m深さ5mの堀を作った。その周辺に居た魔物たちは、堀の中に落ちていく。落ちなかった魔物たちを斬っていく。
「さぁ!」
僅かに、城門が開き、負傷者の救助が行われた。
「問題ない方も中に!」
土魔法で作った堀を今度は、土魔法を使って埋める。これで埋もれた魔物たちは窒息死か圧死だろう。防衛向きの魔法だと思ったけど、案外使えるじゃん!今のような使い方をしたら、死体回収が出来ないくらいだろうか?
『ナット、残っていたサイクロプス全滅』
北側の冒険者とやり取りしている間にも何度か雷は落ちていたが、まさか全部雷でやられたのだろうか?
『落雷で3体とも?』
『うん。3体とも落雷で死んだね~流石に3回も落ちたら無理みたい』
『そっか』
次落ちるとしたら、城壁の上に居る人達か、上空の雲を消せば雨は止むか、問題はどうやって消すかだ、とりあえず目の前の魔物たちを片付けながら対処しよう。
さっきは魔物を凍死させたから、今度は逆に熱してみようそう思いつつ、城壁の外側の大気を50℃にイメージした。
しばらく魔物を斬りながら様子を見ていると。中にはふらふらとしている者もいる。熱中症の症状が出てきているな。それと同時に何となくだが視界が悪くなってきてる気がする。
『ナット、霧が発生してるよ』
はて?雨の中でも霧って発生する物なのか?霧の発生する原理は詳しくない、ただ、夜雨が降って朝晴れると霧が良く発生して。雲海ならぬ霧海の写真を撮りに山に行くことはあったくらいだが、今の状況を考えると、濡れた地面と熱した大気が原因だと思うけど良く分からん。普通に考えると地面の中の水分が大量蒸発しているのか?良く分からない事は考えても無駄なので、さっさと魔物達を斬っていくが、時間がたてばたつほど、熱中症らしい症状で倒れる魔物達が続出した。
立って動き回るものは少なくなり、移動すれば大量の魔物がアイテムボックスに収納され、残ってる奴らにトドメとばかりに、刀で刺していく。
「北側はこれで大丈夫かな?」
『うん~残ってる魔物はいないね~』
なら最後に西側にいくか、その前に鬱陶しい霧を消そう、大気操作魔法と、水分与奪魔法を使い可能な限り周辺の大気中の水分を0%にしていく、すると範囲の一部が上空に浮かぶ雲も入ったのか、上空の雲に円形の穴が空き晴れた。
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