5 / 28
⑤教習所
しおりを挟む
時は進み、教習所にて
ってな感じで。俺は教習所にいる。
ようやく最初の話に戻れる。
俺は教習所の普通自動二輪のバイクの免許を取りに来ている。
「なあ、一本道って難しくない」
こいつは高砂。俺と同じでバイクの免許を取ろうとしている。
こいつはアパレル関係に勤めているっていってた、確かにお洒落だ。
それに、バイクはもう買ってある。
羨ましい
俺はどんなバイクを買おうか、悩みどころである。
「籠屋さんの番ですよ」
高砂が言葉をかける。
その時俺はこう考えていた。学校が終わってからの夜の部の講習は辛い、俺は働いている。どこで、そう、学校で数学の教師をしている。まあ、一見教師ってよさそうとか、公務員といわれるが、実情はブラックである。帰ったら次の日の授業に採点、家に帰ってからできるか、ああ、今日も徹夜だ。バイクを取るためだ頑張るぞと自分自身に向けて徹夜を覚悟する。コンビニで栄養剤か。とまあ、考えている。
「じゃ、練習コース行ってきます」と高砂が声を出す。
今は練習に集中せねば。
とまあ、練習を頑張っている。
明日は本番だ。
練習が終わり、喫煙所で一息ついていると。
高砂が言葉をかけてきた。
「籠屋さんは、バイク買ってあるんですか」
高砂は煙草を吸っている俺のところにきて話を続ける。
「まだ、どんなバイクにしようか、考え中かな」
話を聞きながら高砂は煙草に火をつけた。教師の感覚で未成年は煙草はダメだぞと喉のあたりまできたが、高砂は未成年ではない。でも、顔は幼く大学生くらいに見える。注意されそうな顔をしている。高砂はそんな俺の顔を見て
「未成年ではないですよ」
と心を読まれた感覚がして落ち着かなかった。
「いいですね。悩めるって」
高砂は笑いながら言葉を続けている。
「高砂君はもう買ってあるんだよね」
話をそらすことにした。たぶん高砂君の方が世の中を分かっている感じだ。子供みたいに茶化さない。本当に大人だ。
「そうです、真っ赤なボヂィのバイクです」
「見てくださいこの写真。すごいでしょ」と写真を高砂君から渡された。
「ああ、すごいよ」
本当に凄い。これを買う財力、又は改造ができるお友達がいるそうな。話をしてみて以外に高砂君は頭の回転がいい。話していて先の言葉を読める能力でもあるように自分が言いたい言わせたい言葉にリードしている。流石有名ブランドの店員だ。高砂君に一度ファッションの話をしてくれた時に色々と着こなし方を教えてもらった。店まで行っちゃう仲にまで発展した。でも、高砂君はバイクの免許を取ったら一年留学するそうだ。そこでファッションの勉強をあらためてして、念願の自分の店を開くそうだ。自分の夢に真っすぐな高砂君に何か応援できないかと考えている。
「ですよね。これに乗っていろんな所を回るんです」
高砂君は目をキラキラさせて話している。
「計画済みなんだ」
たわいのない話ができるまでに籠屋は成長した。
「そうですよ。僕はこのためにお金をためてきたんです」
「バイク本当に好きなんだ」
「当たり前です。バイクも今の時代はファッションですよ」
バイクもファッションのうちか。凄い考えだ。俺にはない考え方。そんな高砂君は俺なんかとつるむなんて時間の無駄じゃないかと考える。でも、俺に教習所で会うと話してくれる。渡辺と同じだ。俺のことをどう思っているのかが知りたい。でも聞けない。まあ、知り合い程度かな。と自分の心の中で決着がついた。
「この気候ならどこでも走れます」
「潮風もいいし、マイナスイオンたっぷりの森林もいいかもです」
二人は二本目の煙草に火をつけた。
「籠屋さんは決めてるんですか」
「まあ、おいおい」
おいおいじゃない。何にも決めていない。どうやってバイクを選べばいいかが分からない。分からないことは後回し。話を切るのも悪かったから後回し。
「そうか、じゃ、今年は無理かもですが、来年ツーリングしましょう」
二本目の煙草の真ん中あたりで次のチャイムがなり二人はコースに止められているバイクの方へと足を向かわせた。
「いいね」
自然に言葉が出た。
「ライン交換しましょ」
携帯で素早く交換した。あまり携帯に不慣れな籠屋はもたついたが高砂君が色々としてくれた。ライン交換をあまりしたことがないとばれたようなものだ、しかし、高砂君は決して笑わない。こういうところが高砂君の好きなところだ。まあ、まだ、会って二か月、話して九回くらいだけどいい子だなと感心する。籠屋は人を見る目があまりいい方ではないけど。高砂君は別だ。
「じゃ、この後の練習も頑張りましょう」
俺はそんなにバイクは好きではない。でも、バイクの魅力は分かる。なぜって経験済みだから。本当に渡辺に感謝である。
「さあ、行きますよ。籠屋さん」
そして、次の日、見事に八十八点で、合格した。
ってな感じで。俺は教習所にいる。
ようやく最初の話に戻れる。
俺は教習所の普通自動二輪のバイクの免許を取りに来ている。
「なあ、一本道って難しくない」
こいつは高砂。俺と同じでバイクの免許を取ろうとしている。
こいつはアパレル関係に勤めているっていってた、確かにお洒落だ。
それに、バイクはもう買ってある。
羨ましい
俺はどんなバイクを買おうか、悩みどころである。
「籠屋さんの番ですよ」
高砂が言葉をかける。
その時俺はこう考えていた。学校が終わってからの夜の部の講習は辛い、俺は働いている。どこで、そう、学校で数学の教師をしている。まあ、一見教師ってよさそうとか、公務員といわれるが、実情はブラックである。帰ったら次の日の授業に採点、家に帰ってからできるか、ああ、今日も徹夜だ。バイクを取るためだ頑張るぞと自分自身に向けて徹夜を覚悟する。コンビニで栄養剤か。とまあ、考えている。
「じゃ、練習コース行ってきます」と高砂が声を出す。
今は練習に集中せねば。
とまあ、練習を頑張っている。
明日は本番だ。
練習が終わり、喫煙所で一息ついていると。
高砂が言葉をかけてきた。
「籠屋さんは、バイク買ってあるんですか」
高砂は煙草を吸っている俺のところにきて話を続ける。
「まだ、どんなバイクにしようか、考え中かな」
話を聞きながら高砂は煙草に火をつけた。教師の感覚で未成年は煙草はダメだぞと喉のあたりまできたが、高砂は未成年ではない。でも、顔は幼く大学生くらいに見える。注意されそうな顔をしている。高砂はそんな俺の顔を見て
「未成年ではないですよ」
と心を読まれた感覚がして落ち着かなかった。
「いいですね。悩めるって」
高砂は笑いながら言葉を続けている。
「高砂君はもう買ってあるんだよね」
話をそらすことにした。たぶん高砂君の方が世の中を分かっている感じだ。子供みたいに茶化さない。本当に大人だ。
「そうです、真っ赤なボヂィのバイクです」
「見てくださいこの写真。すごいでしょ」と写真を高砂君から渡された。
「ああ、すごいよ」
本当に凄い。これを買う財力、又は改造ができるお友達がいるそうな。話をしてみて以外に高砂君は頭の回転がいい。話していて先の言葉を読める能力でもあるように自分が言いたい言わせたい言葉にリードしている。流石有名ブランドの店員だ。高砂君に一度ファッションの話をしてくれた時に色々と着こなし方を教えてもらった。店まで行っちゃう仲にまで発展した。でも、高砂君はバイクの免許を取ったら一年留学するそうだ。そこでファッションの勉強をあらためてして、念願の自分の店を開くそうだ。自分の夢に真っすぐな高砂君に何か応援できないかと考えている。
「ですよね。これに乗っていろんな所を回るんです」
高砂君は目をキラキラさせて話している。
「計画済みなんだ」
たわいのない話ができるまでに籠屋は成長した。
「そうですよ。僕はこのためにお金をためてきたんです」
「バイク本当に好きなんだ」
「当たり前です。バイクも今の時代はファッションですよ」
バイクもファッションのうちか。凄い考えだ。俺にはない考え方。そんな高砂君は俺なんかとつるむなんて時間の無駄じゃないかと考える。でも、俺に教習所で会うと話してくれる。渡辺と同じだ。俺のことをどう思っているのかが知りたい。でも聞けない。まあ、知り合い程度かな。と自分の心の中で決着がついた。
「この気候ならどこでも走れます」
「潮風もいいし、マイナスイオンたっぷりの森林もいいかもです」
二人は二本目の煙草に火をつけた。
「籠屋さんは決めてるんですか」
「まあ、おいおい」
おいおいじゃない。何にも決めていない。どうやってバイクを選べばいいかが分からない。分からないことは後回し。話を切るのも悪かったから後回し。
「そうか、じゃ、今年は無理かもですが、来年ツーリングしましょう」
二本目の煙草の真ん中あたりで次のチャイムがなり二人はコースに止められているバイクの方へと足を向かわせた。
「いいね」
自然に言葉が出た。
「ライン交換しましょ」
携帯で素早く交換した。あまり携帯に不慣れな籠屋はもたついたが高砂君が色々としてくれた。ライン交換をあまりしたことがないとばれたようなものだ、しかし、高砂君は決して笑わない。こういうところが高砂君の好きなところだ。まあ、まだ、会って二か月、話して九回くらいだけどいい子だなと感心する。籠屋は人を見る目があまりいい方ではないけど。高砂君は別だ。
「じゃ、この後の練習も頑張りましょう」
俺はそんなにバイクは好きではない。でも、バイクの魅力は分かる。なぜって経験済みだから。本当に渡辺に感謝である。
「さあ、行きますよ。籠屋さん」
そして、次の日、見事に八十八点で、合格した。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
後悔と快感の中で
なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私
快感に溺れてしまってる私
なつきの体験談かも知れないです
もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう
もっと後悔して
もっと溺れてしまうかも
※感想を聞かせてもらえたらうれしいです
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ジャグラック デリュージョン!
Life up+α
青春
陽気で自由奔放な咲凪(さなぎ)は唯一無二の幼馴染、親友マリアから長年の片想い気付かず、咲凪はあくまで彼女を男友達として扱っていた。
いつも通り縮まらない関係を続けていた二人だが、ある日突然マリアが行方不明になってしまう。
マリアを探しに向かったその先で、咲凪が手に入れたのは誰も持っていないような不思議な能力だった。
停滞していた咲凪の青春は、急速に動き出す。
「二人が死を分かっても、天国だろうが地獄だろうが、どこまでも一緒に行くぜマイハニー!」
自分勝手で楽しく生きていたいだけの少年は、常識も後悔もかなぐり捨てて、何度でも親友の背中を追いかける!
もしよろしければ、とりあえず4~6話までお付き合い頂けたら嬉しいです…!
※ラブコメ要素が強いですが、シリアス展開もあります!※
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
M性に目覚めた若かりしころの思い出
なかたにりえ
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる