5 / 45
過去編 (完結)
4.芸は身を助く
しおりを挟む
そうこうしているうちに魔法の授業が、魔法塔と呼ばれる場所で始まった。ここは魔法の主に魔法の研究をする研究室が研究されている数だけ置かれている場所である。
魔法師団では、魔法と一緒に薬学の研究をしているらしい。特に奏が真っ先に修得したかったのは、薬学の実践方法だった。薬学は宰相との授業の副産物として図書館の本で大体の知識はつけられたが、本格的、つまり実践に及んだことはなかった。
(一刻も早く魔法と薬学の知識を身に着けたい! そして、体中にできたこの傷を一刻も早く治したい!)
そんな決意とともに、必死に知識を習得していった。
魔法に関してのチートは、簡単に言えば才能がずば抜けていた。の一言に限る。
師団長は騎士団長よりも、(イヤイヤそうだったが)かなり丁寧に教えてくれた。いわく魔力を体内に感じるのは、最初はかなり集中力を必要とするらしい。
唯一の救いは、ベルンハルトが奏の前に全く姿を現さないことだ。
ベルンハルトは奏のことが視界に移すのも嫌なようで、魔法塔どころか場内を歩いていても姿を見ることがなかった。彼の魔法能力は、師団長の次にレベルが高いと言われているらしいので、奏としては願ったり叶ったりだった。
けれど、ベルンハルトがいないと言って嫌がらせが起こらないわけではない。ベルンハルトは他の師団員たちに奏に魔法を放つように指示を出していた。そのため、奏がいざ集中しようとするとどこからか魔法が飛んでくる。かわさなければ大怪我を負うため、一切気が抜けず集中しずらい。
練習を師団長の目の前でしなくてはいけないため他の師団員も必ずどこかしらで作業(研究)をしているのだ。そのため夜遅く自室に戻ってから本格的に練習するので、魔力を感じるのに少し時間がかかってしまった。が、魔力が感じられればこっちのものだった。
魔法とは、鮮明なイメージと、そのイメージを具現化するために適切な量の魔力を放出しないと発動しない。そのタメ慣れないとどうしても発動までに時間がかかってしまう。
けれど奏は底無しの魔力と、鮮明なイメージでタイムロス0でどんな大魔法も瞬時に発動できるようになった。珍しいとされている治癒魔法も自力で覚えた。
そのおかげで生傷が跡形もなく消えたのだから嫌がらせに耐えた甲斐があるというものだ。
そんなこんなで奏は数々の反則的すぎるチート能力のおかげで、地獄をなんとか乗り切っていた。けれどそれをよく思はないのがそれぞれの子供たちだ。
彼らは最初自分よりも何もかもが格下のはずの奏をこれでもかというほど見下していた。しかし、奏が必死に力を身に付けるうちにあっという間に実力を追い抜かされ、焦って空回り(嫌がらせ)を行うもどうにもならず、その果てに親から毎日お説教を食らっているようだ。
少し気の毒だとは思うが、同情などしない。いや、気の毒とすら思っていなかった。
城ではキース、ジークフリート、ベルンハルトが奏を嫌っているということは公然の秘密であった。しかし、クリスティーナが奏を嫌っているということは些細な噂話にも話題に上がらなかった。
「カナデ、今日はこの後わたくしと共にマナーの授業をお受けなさい。」
ある日、クリスティーナは騎士団の授業が終わってくたくたになっている奏の下にやってきて言った。
「すみません王女様。私はこの後宰相様との授業があるので王女様と一緒に授業を受けることはできません。」
またか。と思いながら奏は一応断りの意志を入れる。
クリスティーナは、ことあるごとにこうやって奏にマナーの練習を一緒にさせようと誘ってくる。この誘いには勿論奏の今後の予定などは考慮されておらず、クリスティーナの気まぐれで不定期に行われる。
奏も毎回、断りの意志は示しているのだが聞き入れられたことは1度としてあったためしはなかった。
「カナデ、以前にも言いましたが、あなたはこの国の英雄という立場なのです。今後多くの夜会やお茶会などに招待されるでしょう。その時マナーがなっていないまま参加して恥をかくのはあなたなのですよ?」
クリスティーナは困ったように微笑んだ。いかにも奏の今後を心配していますよ、というように。
クリスティーナの後ろにいる侍女やメイドたちは、クリスティーナを目を輝かせて見つめていた。その反面、奏に送る視線には敵意がこもっていた。『こんなにもお優しい王女様のお気遣いを断るなんて何様だ!!』という声が今にも聞こえてきそうであった。
この提案が本当に親切心からの物であったなら、百歩譲って相手の予定を考えず誘ったことに目をつむれば彼女たちの奏への心象は正しいかもしれない。しかし実際はそんなことは一切なく、完璧な嫌がらせである。
奏がクリスティーナに対して持っている印象は、“自分の容姿や身分を理解し使い分けがものすごく上手”であった。
クリスティーナは、基本的他人の目があるときは理想の王女様を演じている。しかし、ひとたび奏を含めた魔王討伐メンバーのみの場となると、本性を現すのだ。
最初に誘われたときも怪我を理由に断った。しかし、無理やり引っ張り出された。
その次は断った後すぐにその場を離れた。しかしその日の夜中に呼び出され、ひどい折檻を受けた。
怪我を見せれば他者の同情を買えるかもしれないが、この国では女性が他者に必要以上に肌を見せることははしたないと認識されている。医者ですら例外的に女医相手にのみ多少寛容になるくらいである。そのため、奏の普段の服装も長袖長ズボンになってしまい怪我を見せることが出来ない。見せたとしても、はしたない女というレッテルが張られ自分の立場を今以上に悪くすることが分かっていながら、そう言った行為に踏み切ることが出来なかった。
マナーレッスンの時は簡易的なドレスに着替えさせられるため、着替えを手伝う侍女たちは奏の体の傷にも気づいているはずなのだが、これも見事にスルーされマナーレッスンに送り出されるのがクリスティーナの提案からのいつもの流れであった。
「宰相にはわたくしが言っておきますから、ドレスに着替えていつもの部屋に似らっしゃい。」
そう言ってにっこりと美しく笑い、クリスティーナは奏の返事も聞かずに侍女たちを連れてどこかへ行ってしまった。
(これは絶対に伝えないな。)
奏は溜息をつき、いつも宰相がいる執務室へ向かった。
クリスティーナの伝えておくは信用できないのだ。以前同じことを言われ、その場で部屋に連行されマナーレッスンを受けたが、そのことを宰相に伝えず、ちゃんと報告しなかった罰ということで気が遠くなるほど鞭で叩かれたことは記憶に新しい。
宰相の下へ行くと部屋に行く時間が少し遅くなってしまうが、鞭で叩かれるよりはましだ。
唯一の救いは奏のマナー教師のロッテンマイヤ女史が、何の事情も知らず奏を1生徒と認識している事だった。
彼女はマルティアノ一のマナー教師であるが体罰が大好きな性格異常者と噂で、ほんの些細なことでも容赦なく鞭で打たれるらしい。
親切なメイドたちがわざわざ教えてくれた。彼女たちは普段奏の存在事無視しているが、こういったことは積極的に教えてくれるのだ。
彼女たちからしたら奏を怯えさせてやろうという魂胆なのだろうが、奏はその情報をもとに自分の危機を出来る限り回避しているため、奏にとって数少ない貴重な情報源にしかなっていないことを知らないでいた。勿論奏もそのことに気づいているが、貴重な情報源のため放置していた。
しかし! 奏は日本人! マナーを大切にするお国柄の人間(自称)である。しかも親からはためになると言われ、家での食事はすべてテーブルマナー講座とかす徹底ぶりというちょっと変わった環境で育ったのだ!
最初こそ、勝手がわからず容赦なく鞭で叩かれたが、ロッテンマイヤ女史は噂とは違い、発する言葉に理論性があり決して理不尽な罰を与えなかった。その上、説明も分かりやすく質問すれば丁寧に教えてくれる上、褒めるところはきちんと褒める人物であった。
彼女がこの国一のマナー教師であるのも頷けた。
一方、同じ部屋で別の教師から授業を受けているクリスティーナはというと、最初の頃は奏がロッテンマイヤ女史に容赦なく鞭で打たれるのを自分のマナー教師と共に愉快そう眺めていた。しかし、回数を重ねるたびロテンマイヤ女史から認められていく奏に、悔しそうに顔を歪めていた。
――――――――――――――――――――
読んでくださりありがとうございます!☆*: .。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
感想お待ちしています! いただいた感想には、基本的にすべて返事を書かせていただきます。また、『登場人物のこういったものが読みたい!』 『別の視点から見た話が読んでみたい!』 と言ったリクエストをいただけたら、番外編として書きたいと思っております。
たくさんの感想&リクエストお待ちしています!
読んでいただいて、『面白い!!』と思ってくださった方は、ぜひお気に入り登録をお願いします。
※この度、「ファンタジー小説大賞」にエントリーさせていただきました。
そちらの方もよろしくお願いいたします。
魔法師団では、魔法と一緒に薬学の研究をしているらしい。特に奏が真っ先に修得したかったのは、薬学の実践方法だった。薬学は宰相との授業の副産物として図書館の本で大体の知識はつけられたが、本格的、つまり実践に及んだことはなかった。
(一刻も早く魔法と薬学の知識を身に着けたい! そして、体中にできたこの傷を一刻も早く治したい!)
そんな決意とともに、必死に知識を習得していった。
魔法に関してのチートは、簡単に言えば才能がずば抜けていた。の一言に限る。
師団長は騎士団長よりも、(イヤイヤそうだったが)かなり丁寧に教えてくれた。いわく魔力を体内に感じるのは、最初はかなり集中力を必要とするらしい。
唯一の救いは、ベルンハルトが奏の前に全く姿を現さないことだ。
ベルンハルトは奏のことが視界に移すのも嫌なようで、魔法塔どころか場内を歩いていても姿を見ることがなかった。彼の魔法能力は、師団長の次にレベルが高いと言われているらしいので、奏としては願ったり叶ったりだった。
けれど、ベルンハルトがいないと言って嫌がらせが起こらないわけではない。ベルンハルトは他の師団員たちに奏に魔法を放つように指示を出していた。そのため、奏がいざ集中しようとするとどこからか魔法が飛んでくる。かわさなければ大怪我を負うため、一切気が抜けず集中しずらい。
練習を師団長の目の前でしなくてはいけないため他の師団員も必ずどこかしらで作業(研究)をしているのだ。そのため夜遅く自室に戻ってから本格的に練習するので、魔力を感じるのに少し時間がかかってしまった。が、魔力が感じられればこっちのものだった。
魔法とは、鮮明なイメージと、そのイメージを具現化するために適切な量の魔力を放出しないと発動しない。そのタメ慣れないとどうしても発動までに時間がかかってしまう。
けれど奏は底無しの魔力と、鮮明なイメージでタイムロス0でどんな大魔法も瞬時に発動できるようになった。珍しいとされている治癒魔法も自力で覚えた。
そのおかげで生傷が跡形もなく消えたのだから嫌がらせに耐えた甲斐があるというものだ。
そんなこんなで奏は数々の反則的すぎるチート能力のおかげで、地獄をなんとか乗り切っていた。けれどそれをよく思はないのがそれぞれの子供たちだ。
彼らは最初自分よりも何もかもが格下のはずの奏をこれでもかというほど見下していた。しかし、奏が必死に力を身に付けるうちにあっという間に実力を追い抜かされ、焦って空回り(嫌がらせ)を行うもどうにもならず、その果てに親から毎日お説教を食らっているようだ。
少し気の毒だとは思うが、同情などしない。いや、気の毒とすら思っていなかった。
城ではキース、ジークフリート、ベルンハルトが奏を嫌っているということは公然の秘密であった。しかし、クリスティーナが奏を嫌っているということは些細な噂話にも話題に上がらなかった。
「カナデ、今日はこの後わたくしと共にマナーの授業をお受けなさい。」
ある日、クリスティーナは騎士団の授業が終わってくたくたになっている奏の下にやってきて言った。
「すみません王女様。私はこの後宰相様との授業があるので王女様と一緒に授業を受けることはできません。」
またか。と思いながら奏は一応断りの意志を入れる。
クリスティーナは、ことあるごとにこうやって奏にマナーの練習を一緒にさせようと誘ってくる。この誘いには勿論奏の今後の予定などは考慮されておらず、クリスティーナの気まぐれで不定期に行われる。
奏も毎回、断りの意志は示しているのだが聞き入れられたことは1度としてあったためしはなかった。
「カナデ、以前にも言いましたが、あなたはこの国の英雄という立場なのです。今後多くの夜会やお茶会などに招待されるでしょう。その時マナーがなっていないまま参加して恥をかくのはあなたなのですよ?」
クリスティーナは困ったように微笑んだ。いかにも奏の今後を心配していますよ、というように。
クリスティーナの後ろにいる侍女やメイドたちは、クリスティーナを目を輝かせて見つめていた。その反面、奏に送る視線には敵意がこもっていた。『こんなにもお優しい王女様のお気遣いを断るなんて何様だ!!』という声が今にも聞こえてきそうであった。
この提案が本当に親切心からの物であったなら、百歩譲って相手の予定を考えず誘ったことに目をつむれば彼女たちの奏への心象は正しいかもしれない。しかし実際はそんなことは一切なく、完璧な嫌がらせである。
奏がクリスティーナに対して持っている印象は、“自分の容姿や身分を理解し使い分けがものすごく上手”であった。
クリスティーナは、基本的他人の目があるときは理想の王女様を演じている。しかし、ひとたび奏を含めた魔王討伐メンバーのみの場となると、本性を現すのだ。
最初に誘われたときも怪我を理由に断った。しかし、無理やり引っ張り出された。
その次は断った後すぐにその場を離れた。しかしその日の夜中に呼び出され、ひどい折檻を受けた。
怪我を見せれば他者の同情を買えるかもしれないが、この国では女性が他者に必要以上に肌を見せることははしたないと認識されている。医者ですら例外的に女医相手にのみ多少寛容になるくらいである。そのため、奏の普段の服装も長袖長ズボンになってしまい怪我を見せることが出来ない。見せたとしても、はしたない女というレッテルが張られ自分の立場を今以上に悪くすることが分かっていながら、そう言った行為に踏み切ることが出来なかった。
マナーレッスンの時は簡易的なドレスに着替えさせられるため、着替えを手伝う侍女たちは奏の体の傷にも気づいているはずなのだが、これも見事にスルーされマナーレッスンに送り出されるのがクリスティーナの提案からのいつもの流れであった。
「宰相にはわたくしが言っておきますから、ドレスに着替えていつもの部屋に似らっしゃい。」
そう言ってにっこりと美しく笑い、クリスティーナは奏の返事も聞かずに侍女たちを連れてどこかへ行ってしまった。
(これは絶対に伝えないな。)
奏は溜息をつき、いつも宰相がいる執務室へ向かった。
クリスティーナの伝えておくは信用できないのだ。以前同じことを言われ、その場で部屋に連行されマナーレッスンを受けたが、そのことを宰相に伝えず、ちゃんと報告しなかった罰ということで気が遠くなるほど鞭で叩かれたことは記憶に新しい。
宰相の下へ行くと部屋に行く時間が少し遅くなってしまうが、鞭で叩かれるよりはましだ。
唯一の救いは奏のマナー教師のロッテンマイヤ女史が、何の事情も知らず奏を1生徒と認識している事だった。
彼女はマルティアノ一のマナー教師であるが体罰が大好きな性格異常者と噂で、ほんの些細なことでも容赦なく鞭で打たれるらしい。
親切なメイドたちがわざわざ教えてくれた。彼女たちは普段奏の存在事無視しているが、こういったことは積極的に教えてくれるのだ。
彼女たちからしたら奏を怯えさせてやろうという魂胆なのだろうが、奏はその情報をもとに自分の危機を出来る限り回避しているため、奏にとって数少ない貴重な情報源にしかなっていないことを知らないでいた。勿論奏もそのことに気づいているが、貴重な情報源のため放置していた。
しかし! 奏は日本人! マナーを大切にするお国柄の人間(自称)である。しかも親からはためになると言われ、家での食事はすべてテーブルマナー講座とかす徹底ぶりというちょっと変わった環境で育ったのだ!
最初こそ、勝手がわからず容赦なく鞭で叩かれたが、ロッテンマイヤ女史は噂とは違い、発する言葉に理論性があり決して理不尽な罰を与えなかった。その上、説明も分かりやすく質問すれば丁寧に教えてくれる上、褒めるところはきちんと褒める人物であった。
彼女がこの国一のマナー教師であるのも頷けた。
一方、同じ部屋で別の教師から授業を受けているクリスティーナはというと、最初の頃は奏がロッテンマイヤ女史に容赦なく鞭で打たれるのを自分のマナー教師と共に愉快そう眺めていた。しかし、回数を重ねるたびロテンマイヤ女史から認められていく奏に、悔しそうに顔を歪めていた。
――――――――――――――――――――
読んでくださりありがとうございます!☆*: .。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
感想お待ちしています! いただいた感想には、基本的にすべて返事を書かせていただきます。また、『登場人物のこういったものが読みたい!』 『別の視点から見た話が読んでみたい!』 と言ったリクエストをいただけたら、番外編として書きたいと思っております。
たくさんの感想&リクエストお待ちしています!
読んでいただいて、『面白い!!』と思ってくださった方は、ぜひお気に入り登録をお願いします。
※この度、「ファンタジー小説大賞」にエントリーさせていただきました。
そちらの方もよろしくお願いいたします。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
夫を愛することはやめました。
杉本凪咲
恋愛
私はただ夫に好かれたかった。毎日多くの時間をかけて丹念に化粧を施し、豊富な教養も身につけた。しかし夫は私を愛することはなく、別の女性へと愛を向けた。夫と彼女の不倫現場を目撃した時、私は強いショックを受けて、自分が隣国の王女であった時の記憶が蘇る。それを知った夫は手のひらを返したように愛を囁くが、もう既に彼への愛は尽きていた。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
劇ではいつも『木』の役だったわたしの異世界転生後の職業が『木』だった件……それでも大好きな王子様のために庶民から頑張って成り上がるもん!
ハイフィールド
ファンタジー
「苦しい恋をしていた……それでも生まれ変わったらわたし、あなたに会いたい」
商家の娘アーリャとして異世界転生したわたしは神の洗礼で得たギフトジョブが『木』でした……前世で演劇の役は全て『木』だったからって、これはあんまりだよ!
謎のジョブを得て目標も無く生きていたわたし……でも自国の第二王子様お披露目で見つけてしまったの……前世で大好きだったあなたを。
こうなったら何としてでも……謎のジョブでも何でも使って、また大好きなあなたに会いに行くんだから!!
そうです、これはですね謎ジョブ『木』を受け取ったアーリャが愛しの王子様を射止めるために、手段を選ばずあの手この手で奮闘する恋愛サクセスストーリー……になる予定なのです!!
1話1500~2000文字で書いてますので、5分足らずで軽く読めるかと思います。
九十五話ほどストックがありますが、それ以降は不定期になるのでぜひブックマークをお願いします。
七十話から第二部となり舞台が学園に移って悪役令嬢ものとなります。どういうことだってばよ!? と思われる方は是非とも物語を追って下さい。
いきなり第二部から読んでも面白い話になるよう作っています。
更新は不定期です……気長に待って下さい。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
七年間の婚約は今日で終わりを迎えます
hana
恋愛
公爵令嬢エミリアが十歳の時、第三王子であるロイとの婚約が決まった。しかし婚約者としての生活に、エミリアは不満を覚える毎日を過ごしていた。そんな折、エミリアは夜会にて王子から婚約破棄を宣言される。
さよなら私の愛しい人
ペン子
恋愛
由緒正しき大店の一人娘ミラは、結婚して3年となる夫エドモンに毛嫌いされている。二人は親によって決められた政略結婚だったが、ミラは彼を愛してしまったのだ。邪険に扱われる事に慣れてしまったある日、エドモンの口にした一言によって、崩壊寸前の心はいとも簡単に砕け散った。「お前のような役立たずは、死んでしまえ」そしてミラは、自らの最期に向けて動き出していく。
※5月30日無事完結しました。応援ありがとうございます!
※小説家になろう様にも別名義で掲載してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる