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3.子犬だとばかり思っていたのに
しおりを挟む ここまでレトリーの独壇場だった。
ヴィクトリアに言葉を差し挟む隙を与えない(単なる無視)どころか、うまく自供を誘い、あっという間に結論を人々の前に示して見せた。
お気づきの方もいるかもしれないけれど、勿論私もここまで一言も「あ」とさえも発していない。
レトリーは、ばっ! と腕を広げ耳目を集める。
「今日この場にて卑劣なる者の悪行を知らしめ、断罪し、追放すべきだと私に進言したのは他ならぬヴィクトリア嬢だ。私もみなの時間を奪ってしまうこと、めでたい場を汚してしまうことを憂慮し拒んでいたのだが、ここで悪の芽を摘まなければ今後の国の将来にも関わると言われ、腹を決めたのだ」
すごい。完全なるブーメランだったわね、ヴィクトリア。
「このようなわけで、今宵この場限りでヴィクトリア嬢と我が王家は縁を絶つことを決めた。勿論公爵家とは今後も親しくさせてもらうことは変わらない。国王と公爵も全て了承済みだ」
それはまた思い切った手を取ったものだ。
いつも子犬みたいにきゃんきゃんと私にまとわりついていたレトリーがそこまでしたとは。
ヴィクトリアにしつこく言い寄られて、よほど腹に据えかねたのだろうなあ。
ていうことで結論が出たけど、やっぱり私への断罪じゃなくてヴィクトリアへの断罪だったわね。
本当に何で冒頭で私と婚約破棄するって言ったんだろう。
私が一人首を傾げていると、「殿下あぁぁ! 違うんです、嵌められたんです、全部リリシュが悪くて私はただ殿下に振り向いていただきたくて」と足に縋りついていたヴィクトリアを払いのけたレトリーが、つかつかとこちらにやってきた。
「リリシュ。何故ここまで来ても何も言わない?」
いえ、そんな隙がなかったんですって。
「私たちは婚約者だ。それなのにリリシュは、私を頼ろうとはしない。あの者からあくどい仕打ちを受けていても、泣き言一つ言ってくれない。それで本当に婚約者と言えるのだろうか。――私はそれほど頼りないだろうか」
先程まで凛々しく断罪していた男と同一人物とは思えないほど、眉を下げ、子犬のように私を見つめてくる。
私はため息を一つ吐き、やっと一言「いいえ」と返した。
「ヴィクトリア様が仰っていたように、私は男爵令嬢です。そのことでただでさえ殿下の手を煩わせてしまっているのに、これ以上私のせいでご心労を増やしたくはなかったのです。今後も同様なことが起きる度に殿下を煩わせてしまうのであれば、殿下が仰る通りに従うべきと考えたのです」
私がしおらしくそう言うと、レトリーは細く長い息を「ふうぅーーっ」と吐ききった後にがばりと顔を上げて言った。
「そうだろうな! リリシュならそう言う気はしていた! 『嫌です』とは言わないと思っていた! だから『かも』にしておいたのだ、ふー危なかったー、婚約破棄されるところだった」
いや完全に立場逆なんですけど。
自分で言い出しておいて、命拾いしたみたいに言わないでほしい。
「では何故あのようなことを?」
「ダドリーが、押して駄目なら引いてみろって言うから! 巷で婚約破棄小説というものが流行っていると聞いたところ、ちょうど 処理しなければならぬ案件があったからな。それに乗っかった。劇的なロマンス効果により、リリシュが『婚約破棄なんていや!』『レトリー大好き! 愛してる!』って言ってくれるかと思って」
殿下、それは逆効果というものですよ。側近のダドリーに罪はありません。
実情をよく知りもしないで、しかも私の性格も考えずに取り入れようとするからそうなるのです。
私が公衆の面前でそんなこと言うわけないことは百も承知じゃないですか。
「最近の流行りは『婚約破棄』と言われたら嬉々として承諾して新しい人生を始めるものなのですよ。そうしてほしいのかと思いました」
「えー? 何それ、歪んでない? 私は王道のロマンス物が読みたい。だからそんなのは嫌だ、婚約破棄するかもしれないなど嘘だ、嘘! 絶対にそんなことはない、ありえない! リリシュが泣いて嫌がっても朝から晩まで説得する覚悟はある」
重いな。
「私との婚約は殿下にとってデメリットしかありませんよ。これまでもたくさんいらぬ苦労をされてきたじゃないですか」
婚約まで漕ぎつけるのも大変だったはずだ。
私がそう言えば、レトリーは雨に濡れた子犬のように、ぷるぷると激しく首を振った。
「だって好きなんだもん! リリシュがいいんだもん! 他の女なんて考えられない。髪の毛一筋すら触れたくもない」
私に愛を垂れるレトリーの背後では、ヴィクトリアがほとんど白目を向いていた。
公爵令嬢の自分を捨てて男爵の娘なんかに殿下を取られたと思い立ち直れないのだろう。彼女にとっての価値観の根幹が崩壊したわけで、それが自我の崩壊にもつながってしまったようだ。
なんか、いつまでも『ざまあ』が終わらないな。
さすがにこれ以上はかわいそうだから場所を移したいのだけど、レトリーはさらにずずいと私に詰め寄ってきた。
「リリシュとのことにおいて、煩わしいことなど何もない。邪魔な者は私が排除する。今のようにこの世にただ一人愛するリリシュを守るためなら、王にも神にも犬にもなろう」
あ、神はさすがに嫌かな。
できれば王も面倒だからなってほしくない。第二王子だし。
犬は間に合ってる。
私は迫りくるレトリーをどうにか落ち着けようと冷静に言葉を返した。
「殿下は私が幼い頃お助けしたことに報いようとしてくださっているのだと思いますが、そのようなことはもう忘れていただいてかまわないんですよ。たまたま私がそこに通りかかっただけで、他の方でも同じようにしたと思いますから」
幼い頃、迷子になっていた子犬を保護したことがある。
雨に濡れてぶるぶると震えていたから、胸に抱えて帰って風呂に入れ、タオルで体を拭いてやり、一緒の布団で寝た。
両親にも許可をもらって、新しい家族に迎えるつもりだった。
「誰も助けてくれなかったからこそ、リリシュの優しさが身に染みたのは確かだが、恩返しをしたいわけじゃないんだ」
だけど、その子犬は家族の元へと帰っていった。私の家で一緒に暮らすことはできなかった。
「目の前に消えそうな命があったからしたまでのことです。優しさなんて大層なものではありません。みなが当たり前に持っているものですよ」
二年後に再会したときは、子犬ではなくなっていた。
「そうではないことはさっきのアレを見ればわかるだろう? 強い者に縋り、弱き者を踏みつぶし、その上に立ち生きていく者もいるのだ」
アレが何を指すかはわかっているけど、我を失ってへたり込んでいるソレを殿下は振り返りもしない。
「だが過去のことだけでリリシュを好きだと言っているわけじゃない。信頼できる者をとそなたを侍女に望み、それからずっと近くにいた。媚びることもなく、平静のまま私の欠点を指摘し、正し、そして時折笑ったときのその笑顔の愛らしさ。そんなものを毎日見ていたら好きになるに決まっている」
「殿下。それは単なる本能では?」
拾った子犬が飼い主に懐くのと同じように。
ずっとそうなんじゃないかと思っていた。いつか聞かなければと思っていた。
だって殿下は――。
物思いから醒めると、見ればレトリーはショックを受けたように立ち尽くしていた。
しまった。
こんなところで話すべきことではなかった。
何とフォローすればいいのかわからずにいるうちに、レトリーの目はみるみるうちに潤みだした。
「あの、殿下、落ち着いてくださいね? こんなところで涙を流しては――」
「わかっている! わかっているが、リリシュが冷たいし、わたしの愛を疑ったりするし、それにいくら私がこんなだからって、本能で懐いているだけだなんて――」
今にも涙が零れそうに盛り上がっていた。
まずい。
ヴィクトリアに言葉を差し挟む隙を与えない(単なる無視)どころか、うまく自供を誘い、あっという間に結論を人々の前に示して見せた。
お気づきの方もいるかもしれないけれど、勿論私もここまで一言も「あ」とさえも発していない。
レトリーは、ばっ! と腕を広げ耳目を集める。
「今日この場にて卑劣なる者の悪行を知らしめ、断罪し、追放すべきだと私に進言したのは他ならぬヴィクトリア嬢だ。私もみなの時間を奪ってしまうこと、めでたい場を汚してしまうことを憂慮し拒んでいたのだが、ここで悪の芽を摘まなければ今後の国の将来にも関わると言われ、腹を決めたのだ」
すごい。完全なるブーメランだったわね、ヴィクトリア。
「このようなわけで、今宵この場限りでヴィクトリア嬢と我が王家は縁を絶つことを決めた。勿論公爵家とは今後も親しくさせてもらうことは変わらない。国王と公爵も全て了承済みだ」
それはまた思い切った手を取ったものだ。
いつも子犬みたいにきゃんきゃんと私にまとわりついていたレトリーがそこまでしたとは。
ヴィクトリアにしつこく言い寄られて、よほど腹に据えかねたのだろうなあ。
ていうことで結論が出たけど、やっぱり私への断罪じゃなくてヴィクトリアへの断罪だったわね。
本当に何で冒頭で私と婚約破棄するって言ったんだろう。
私が一人首を傾げていると、「殿下あぁぁ! 違うんです、嵌められたんです、全部リリシュが悪くて私はただ殿下に振り向いていただきたくて」と足に縋りついていたヴィクトリアを払いのけたレトリーが、つかつかとこちらにやってきた。
「リリシュ。何故ここまで来ても何も言わない?」
いえ、そんな隙がなかったんですって。
「私たちは婚約者だ。それなのにリリシュは、私を頼ろうとはしない。あの者からあくどい仕打ちを受けていても、泣き言一つ言ってくれない。それで本当に婚約者と言えるのだろうか。――私はそれほど頼りないだろうか」
先程まで凛々しく断罪していた男と同一人物とは思えないほど、眉を下げ、子犬のように私を見つめてくる。
私はため息を一つ吐き、やっと一言「いいえ」と返した。
「ヴィクトリア様が仰っていたように、私は男爵令嬢です。そのことでただでさえ殿下の手を煩わせてしまっているのに、これ以上私のせいでご心労を増やしたくはなかったのです。今後も同様なことが起きる度に殿下を煩わせてしまうのであれば、殿下が仰る通りに従うべきと考えたのです」
私がしおらしくそう言うと、レトリーは細く長い息を「ふうぅーーっ」と吐ききった後にがばりと顔を上げて言った。
「そうだろうな! リリシュならそう言う気はしていた! 『嫌です』とは言わないと思っていた! だから『かも』にしておいたのだ、ふー危なかったー、婚約破棄されるところだった」
いや完全に立場逆なんですけど。
自分で言い出しておいて、命拾いしたみたいに言わないでほしい。
「では何故あのようなことを?」
「ダドリーが、押して駄目なら引いてみろって言うから! 巷で婚約破棄小説というものが流行っていると聞いたところ、ちょうど 処理しなければならぬ案件があったからな。それに乗っかった。劇的なロマンス効果により、リリシュが『婚約破棄なんていや!』『レトリー大好き! 愛してる!』って言ってくれるかと思って」
殿下、それは逆効果というものですよ。側近のダドリーに罪はありません。
実情をよく知りもしないで、しかも私の性格も考えずに取り入れようとするからそうなるのです。
私が公衆の面前でそんなこと言うわけないことは百も承知じゃないですか。
「最近の流行りは『婚約破棄』と言われたら嬉々として承諾して新しい人生を始めるものなのですよ。そうしてほしいのかと思いました」
「えー? 何それ、歪んでない? 私は王道のロマンス物が読みたい。だからそんなのは嫌だ、婚約破棄するかもしれないなど嘘だ、嘘! 絶対にそんなことはない、ありえない! リリシュが泣いて嫌がっても朝から晩まで説得する覚悟はある」
重いな。
「私との婚約は殿下にとってデメリットしかありませんよ。これまでもたくさんいらぬ苦労をされてきたじゃないですか」
婚約まで漕ぎつけるのも大変だったはずだ。
私がそう言えば、レトリーは雨に濡れた子犬のように、ぷるぷると激しく首を振った。
「だって好きなんだもん! リリシュがいいんだもん! 他の女なんて考えられない。髪の毛一筋すら触れたくもない」
私に愛を垂れるレトリーの背後では、ヴィクトリアがほとんど白目を向いていた。
公爵令嬢の自分を捨てて男爵の娘なんかに殿下を取られたと思い立ち直れないのだろう。彼女にとっての価値観の根幹が崩壊したわけで、それが自我の崩壊にもつながってしまったようだ。
なんか、いつまでも『ざまあ』が終わらないな。
さすがにこれ以上はかわいそうだから場所を移したいのだけど、レトリーはさらにずずいと私に詰め寄ってきた。
「リリシュとのことにおいて、煩わしいことなど何もない。邪魔な者は私が排除する。今のようにこの世にただ一人愛するリリシュを守るためなら、王にも神にも犬にもなろう」
あ、神はさすがに嫌かな。
できれば王も面倒だからなってほしくない。第二王子だし。
犬は間に合ってる。
私は迫りくるレトリーをどうにか落ち着けようと冷静に言葉を返した。
「殿下は私が幼い頃お助けしたことに報いようとしてくださっているのだと思いますが、そのようなことはもう忘れていただいてかまわないんですよ。たまたま私がそこに通りかかっただけで、他の方でも同じようにしたと思いますから」
幼い頃、迷子になっていた子犬を保護したことがある。
雨に濡れてぶるぶると震えていたから、胸に抱えて帰って風呂に入れ、タオルで体を拭いてやり、一緒の布団で寝た。
両親にも許可をもらって、新しい家族に迎えるつもりだった。
「誰も助けてくれなかったからこそ、リリシュの優しさが身に染みたのは確かだが、恩返しをしたいわけじゃないんだ」
だけど、その子犬は家族の元へと帰っていった。私の家で一緒に暮らすことはできなかった。
「目の前に消えそうな命があったからしたまでのことです。優しさなんて大層なものではありません。みなが当たり前に持っているものですよ」
二年後に再会したときは、子犬ではなくなっていた。
「そうではないことはさっきのアレを見ればわかるだろう? 強い者に縋り、弱き者を踏みつぶし、その上に立ち生きていく者もいるのだ」
アレが何を指すかはわかっているけど、我を失ってへたり込んでいるソレを殿下は振り返りもしない。
「だが過去のことだけでリリシュを好きだと言っているわけじゃない。信頼できる者をとそなたを侍女に望み、それからずっと近くにいた。媚びることもなく、平静のまま私の欠点を指摘し、正し、そして時折笑ったときのその笑顔の愛らしさ。そんなものを毎日見ていたら好きになるに決まっている」
「殿下。それは単なる本能では?」
拾った子犬が飼い主に懐くのと同じように。
ずっとそうなんじゃないかと思っていた。いつか聞かなければと思っていた。
だって殿下は――。
物思いから醒めると、見ればレトリーはショックを受けたように立ち尽くしていた。
しまった。
こんなところで話すべきことではなかった。
何とフォローすればいいのかわからずにいるうちに、レトリーの目はみるみるうちに潤みだした。
「あの、殿下、落ち着いてくださいね? こんなところで涙を流しては――」
「わかっている! わかっているが、リリシュが冷たいし、わたしの愛を疑ったりするし、それにいくら私がこんなだからって、本能で懐いているだけだなんて――」
今にも涙が零れそうに盛り上がっていた。
まずい。
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