26 / 35
第三章 偽聖女なのに神殿とか
4.偽聖女の早すぎる告白 ※リヒャルト視点
しおりを挟む
「ミレーネと話したの。私は大司教を何もわかってない、舐めすぎだって言われたわ」
東屋でお茶を飲んでいたユリシアがそんなことを言い出して、リヒャルトは目を瞠った。
「ミレーネが? 何故ユリシアにそんな忠告めいたことを」
ユリシアはミレーネと話したことを思い出すようにしながら事細かに教えてくれて、聞き終えたリヒャルトはなるほど、と頷いた。
ミレーネが助けを求めて国側についてくれるのならば話は早い。
しかし。やはりそうして用済みとなった聖女は教会によって消されていたのかと思うと、歯噛みしたくなった。
もっと早くに国が行動を起こせていれば、被害は減ったかもしれないのに。
ゼレニウス教会は結果として大勢の人の心を救っているのかもしれない。だがそのために一人の命を消していいわけではない。
「話はわかった。だが、ユリシアはそのままでいていい。大司教の腹の内を探るのは私の仕事だ」
最初からユリシアに演技ができるとは思っていなかった。
人を欺くために生きてきたわけではないのだから、大司教の顔色を見ながら己を変えることなどできないだろう。
それよりも、素直なユリシアのままでいてくれた方が大司教も油断する。
扱いやすいと思うはずだ。
聡さが見えれば国から教会に寝返る可能性はないと見て、即刻消されるかもしれない。
「ええ? そうは言われても、足手まといになるの嫌だし。っていうか、このままじゃ私殺されるって言われたんだけど」
腹に一物を抱えているものなら、普通はそう考えるだろう。
だが人には向き不向きというものがある。
ユリシアの適性を見た上で、最適な計画を立てる。それがリヒャルトの仕事だ。
「大丈夫だ。ミレーネの言葉からすると、しばらく偽物の聖女が続いたんだろう。ということは、教会としても久しぶりの聖女を存分に利用し、改めて教会の威光を知らしめたいと考えるだろう。今の時点で消そうとはするまい」
ユリシアは、そうかなあ、というように不安げに眉を寄せていたが、ひとまずは納得したようだった。
「それならなおさら話しておかないといけないことがあるんだけど」
そう言ってユリシアは、ためらうこともなく続けた。
「本物の聖女は姉のアレクシアで、私は偽物。だから踊り狂って城下町の人たちの幸せを祈ったのは、アレクシアなの」
リヒャルトは思わず目を見開き、まじまじとユリシアを見た。
知っていた。
本当の聖女がアレクシアであろうことはユリシアを見ていてうすうす勘付いていた。
驚いたのは、まさかこんなに唐突に、しかもあっさりとリヒャルトに明かしてくるとは思っていなかったからだ。
「そう、か……」
あまりに驚きすぎてそんな言葉しか出てこなかった。
ユリシアは申し訳なさげにリヒャルトを見て続けた。
「それでね。今家に、怪我をしたから治るまで泊めてくれって、居候してる人がいるのよ。教会の監視役なんじゃないかなって怪しんでるんだけど」
不安そうに話し出された内容よりも根本的なところが引っ掛かり、思わず眉を顰めた。
「何故そんなことをユリシアが知っている?」
「アレクシアは私とだけ、遠く離れていても話せるみたい」
「なんだと……?」
それで互いの情報を教え合っていたのか。
もしかしたらアレクシアの方が本物の聖女なのではないかと思ってはいても、一体どうやって聖女検証の指示内容を知り得たのかと、それがわからなかった。
だがそれなら、ユリシアの挙動不審や聖女検証での祈りの結果があのような騒ぎになったことも、すべて合点がいく。
「リヒャルトが王子としてもう一度家に現れたあの日、初めてそのことがわかったの。これも聖女の力なのかなと思うんだけど」
「なるほどな。二人が双子であるということも作用しているのかもしれない。だが教会の監視が付くだろうことは想定済みだ。アレクシアは普通に生活していればいい。私の手の者も近くに潜ませてある」
やっぱり国側も人を仕込んでいたのか、と不信感を煽ってしまうかと思った。
しかしユリシアは、ほっとしたように肩を下ろした。
ユリシアはリヒャルトを信用しているのだ。
脅すようにして王太子妃になることを了承させ、初めて会った時も試すようなことをしたのに。
「よかった。いくらアレクシアの状況がここからわかったとしても、直接助けることはできないから。人質にとられたりしたらどうしようかと思ってた」
「無理にあの村から連れ出そうとすれば、すぐにでも奪還し安全な場所に身を隠すようにと指示してある。アレクシアの心配はいらない」
「ありがとう。助かるわ」
ほっとしたように笑ったユリシアに、しかしリヒャルトは複雑な思いを抱いた。
「だが。偽物であることは隠していたのではないのか。何故私にそこまで話す?」
何故そこまでリヒャルトを信用してくれるのか。
探るような気持ちで問いかけたのに、ユリシアはあっさりと答えた。
「偽物だってわかってないと作戦に支障がでることもあるでしょ? 命だってかかってるし」
「それはそうかもしれんが。力を持つアレクシア自身と通じ合っているのなら、大抵のことは乗り切れるだろう。それほど支障もなく隠し通せてしまえるはずだ」
重ねて問いかけながら気が付いた。
『リヒャルトを信じているから』
そういう答えを期待しているのだと。
そんな自分に戸惑った。
それから情けなくなった。
信じてもらうに足るようなこともしていないのに。
ユリシアは「うーん」と首を捻り、絞り出すようにして答えた。
「ミレーネにもアレクシアにも人を疑えって言われたんだけど。リヒャルトほど正直な人もいないと思うのよね」
「――は? だから言っただろう。あのぞんざいな態度はおまえを試すためのものだったと」
正直と言ったって、粗末な家だとかロクなことは言っていない。
信じる信じない以前に、好感度などマイナスからのスタートであったろうに。
「まあ、リヒャルトが私に嘘をついてないことくらいはわかるよ」
けろりと言われて、何と返したらいいかわからなくなった。
いつもそんな正直に生きているわけではない。
ただ城に来てからのユリシアには嘘をつく必要がなかっただけだ。
必要になれば、ユリシアにだっていくらでも嘘をつく。
そのはずなのに。
なんとなく、もうユリシアには嘘がつけない気がした。
「完敗だな」
呟いて、「何? 聞こえなかった」と首を傾げるユリシアに苦笑するしかなかった。
ユリシアには城へと向かう馬車の中で「素直ではない」と言ったが、こんなにも正直な者は城にはいない。
双子の姉のアレクシアだって、あの場では立派にリヒャルトを騙し通した。
ユリシアはリヒャルトこそ正直すぎると言ったことがあったが、それはユリシアに対してだけだ。いつもこうであったなら、陰謀渦巻く城でなど生き抜いてこられなかっただろう。
ユリシアには自分を装う必要がない。だから話していると楽しかった。たとえそれが打倒教会という穏便ではない話でも。
そしてユリシアのこの素直さを、守ってやりたいと思った。
「まだ私はユリシアにとって信用に足る人物ではない。その自覚はある。だからこそ、言葉をもって誓おう。この国の次代の王としての誇りをかけて。アレクシアもユリシアも、私が守る。その命も。自由な人生も。だから改めてユリシアに頼む。力を貸してほしい」
聖女ではないとわかった上で、改めてユリシア自身に願った。
リヒャルトが共に戦いたいと思うのは、ユリシアだ。
今度こそ、脅すのではなく。
後ろめたいところなどなく。
心からの言葉で伝えた。
「わかった」
迷うことなく答えたユリシアは、にっと笑みを浮かべた。
まるで、イタズラを誓い合った子供のように。
リヒャルトも自然と笑みを返した。
初めて、『企む』のが楽しいと思った。
東屋でお茶を飲んでいたユリシアがそんなことを言い出して、リヒャルトは目を瞠った。
「ミレーネが? 何故ユリシアにそんな忠告めいたことを」
ユリシアはミレーネと話したことを思い出すようにしながら事細かに教えてくれて、聞き終えたリヒャルトはなるほど、と頷いた。
ミレーネが助けを求めて国側についてくれるのならば話は早い。
しかし。やはりそうして用済みとなった聖女は教会によって消されていたのかと思うと、歯噛みしたくなった。
もっと早くに国が行動を起こせていれば、被害は減ったかもしれないのに。
ゼレニウス教会は結果として大勢の人の心を救っているのかもしれない。だがそのために一人の命を消していいわけではない。
「話はわかった。だが、ユリシアはそのままでいていい。大司教の腹の内を探るのは私の仕事だ」
最初からユリシアに演技ができるとは思っていなかった。
人を欺くために生きてきたわけではないのだから、大司教の顔色を見ながら己を変えることなどできないだろう。
それよりも、素直なユリシアのままでいてくれた方が大司教も油断する。
扱いやすいと思うはずだ。
聡さが見えれば国から教会に寝返る可能性はないと見て、即刻消されるかもしれない。
「ええ? そうは言われても、足手まといになるの嫌だし。っていうか、このままじゃ私殺されるって言われたんだけど」
腹に一物を抱えているものなら、普通はそう考えるだろう。
だが人には向き不向きというものがある。
ユリシアの適性を見た上で、最適な計画を立てる。それがリヒャルトの仕事だ。
「大丈夫だ。ミレーネの言葉からすると、しばらく偽物の聖女が続いたんだろう。ということは、教会としても久しぶりの聖女を存分に利用し、改めて教会の威光を知らしめたいと考えるだろう。今の時点で消そうとはするまい」
ユリシアは、そうかなあ、というように不安げに眉を寄せていたが、ひとまずは納得したようだった。
「それならなおさら話しておかないといけないことがあるんだけど」
そう言ってユリシアは、ためらうこともなく続けた。
「本物の聖女は姉のアレクシアで、私は偽物。だから踊り狂って城下町の人たちの幸せを祈ったのは、アレクシアなの」
リヒャルトは思わず目を見開き、まじまじとユリシアを見た。
知っていた。
本当の聖女がアレクシアであろうことはユリシアを見ていてうすうす勘付いていた。
驚いたのは、まさかこんなに唐突に、しかもあっさりとリヒャルトに明かしてくるとは思っていなかったからだ。
「そう、か……」
あまりに驚きすぎてそんな言葉しか出てこなかった。
ユリシアは申し訳なさげにリヒャルトを見て続けた。
「それでね。今家に、怪我をしたから治るまで泊めてくれって、居候してる人がいるのよ。教会の監視役なんじゃないかなって怪しんでるんだけど」
不安そうに話し出された内容よりも根本的なところが引っ掛かり、思わず眉を顰めた。
「何故そんなことをユリシアが知っている?」
「アレクシアは私とだけ、遠く離れていても話せるみたい」
「なんだと……?」
それで互いの情報を教え合っていたのか。
もしかしたらアレクシアの方が本物の聖女なのではないかと思ってはいても、一体どうやって聖女検証の指示内容を知り得たのかと、それがわからなかった。
だがそれなら、ユリシアの挙動不審や聖女検証での祈りの結果があのような騒ぎになったことも、すべて合点がいく。
「リヒャルトが王子としてもう一度家に現れたあの日、初めてそのことがわかったの。これも聖女の力なのかなと思うんだけど」
「なるほどな。二人が双子であるということも作用しているのかもしれない。だが教会の監視が付くだろうことは想定済みだ。アレクシアは普通に生活していればいい。私の手の者も近くに潜ませてある」
やっぱり国側も人を仕込んでいたのか、と不信感を煽ってしまうかと思った。
しかしユリシアは、ほっとしたように肩を下ろした。
ユリシアはリヒャルトを信用しているのだ。
脅すようにして王太子妃になることを了承させ、初めて会った時も試すようなことをしたのに。
「よかった。いくらアレクシアの状況がここからわかったとしても、直接助けることはできないから。人質にとられたりしたらどうしようかと思ってた」
「無理にあの村から連れ出そうとすれば、すぐにでも奪還し安全な場所に身を隠すようにと指示してある。アレクシアの心配はいらない」
「ありがとう。助かるわ」
ほっとしたように笑ったユリシアに、しかしリヒャルトは複雑な思いを抱いた。
「だが。偽物であることは隠していたのではないのか。何故私にそこまで話す?」
何故そこまでリヒャルトを信用してくれるのか。
探るような気持ちで問いかけたのに、ユリシアはあっさりと答えた。
「偽物だってわかってないと作戦に支障がでることもあるでしょ? 命だってかかってるし」
「それはそうかもしれんが。力を持つアレクシア自身と通じ合っているのなら、大抵のことは乗り切れるだろう。それほど支障もなく隠し通せてしまえるはずだ」
重ねて問いかけながら気が付いた。
『リヒャルトを信じているから』
そういう答えを期待しているのだと。
そんな自分に戸惑った。
それから情けなくなった。
信じてもらうに足るようなこともしていないのに。
ユリシアは「うーん」と首を捻り、絞り出すようにして答えた。
「ミレーネにもアレクシアにも人を疑えって言われたんだけど。リヒャルトほど正直な人もいないと思うのよね」
「――は? だから言っただろう。あのぞんざいな態度はおまえを試すためのものだったと」
正直と言ったって、粗末な家だとかロクなことは言っていない。
信じる信じない以前に、好感度などマイナスからのスタートであったろうに。
「まあ、リヒャルトが私に嘘をついてないことくらいはわかるよ」
けろりと言われて、何と返したらいいかわからなくなった。
いつもそんな正直に生きているわけではない。
ただ城に来てからのユリシアには嘘をつく必要がなかっただけだ。
必要になれば、ユリシアにだっていくらでも嘘をつく。
そのはずなのに。
なんとなく、もうユリシアには嘘がつけない気がした。
「完敗だな」
呟いて、「何? 聞こえなかった」と首を傾げるユリシアに苦笑するしかなかった。
ユリシアには城へと向かう馬車の中で「素直ではない」と言ったが、こんなにも正直な者は城にはいない。
双子の姉のアレクシアだって、あの場では立派にリヒャルトを騙し通した。
ユリシアはリヒャルトこそ正直すぎると言ったことがあったが、それはユリシアに対してだけだ。いつもこうであったなら、陰謀渦巻く城でなど生き抜いてこられなかっただろう。
ユリシアには自分を装う必要がない。だから話していると楽しかった。たとえそれが打倒教会という穏便ではない話でも。
そしてユリシアのこの素直さを、守ってやりたいと思った。
「まだ私はユリシアにとって信用に足る人物ではない。その自覚はある。だからこそ、言葉をもって誓おう。この国の次代の王としての誇りをかけて。アレクシアもユリシアも、私が守る。その命も。自由な人生も。だから改めてユリシアに頼む。力を貸してほしい」
聖女ではないとわかった上で、改めてユリシア自身に願った。
リヒャルトが共に戦いたいと思うのは、ユリシアだ。
今度こそ、脅すのではなく。
後ろめたいところなどなく。
心からの言葉で伝えた。
「わかった」
迷うことなく答えたユリシアは、にっと笑みを浮かべた。
まるで、イタズラを誓い合った子供のように。
リヒャルトも自然と笑みを返した。
初めて、『企む』のが楽しいと思った。
0
お気に入りに追加
443
あなたにおすすめの小説

死にたがりの悪役令嬢
わたちょ
恋愛
ある日、突然前世の記憶を思い出したトレーフルブランはここが前世で彼女が好きだったゲームの中の世界であることを思い出した。それと同時に彼女がゲームの悪役キャラであることにも気付き、この先の未来も知った彼女は
ただ死を望んだ
婚約破棄された聖女は、愛する恋人との思い出を消すことにした。
石河 翠
恋愛
婚約者である王太子に興味がないと評判の聖女ダナは、冷たい女との結婚は無理だと婚約破棄されてしまう。国外追放となった彼女を助けたのは、美貌の魔術師サリバンだった。
やがて恋人同士になった二人。ある夜、改まったサリバンに呼び出され求婚かと期待したが、彼はダナに自分の願いを叶えてほしいと言ってきた。彼は、ダナが大事な思い出と引き換えに願いを叶えることができる聖女だと知っていたのだ。
失望したダナは思い出を捨てるためにサリバンの願いを叶えることにする。ところがサリバンの願いの内容を知った彼女は彼を幸せにするため賭けに出る。
愛するひとの幸せを願ったヒロインと、世界の平和を願ったヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(写真のID:4463267)をお借りしています。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
婚約破棄されましたが、帝国皇女なので元婚約者は投獄します
けんゆう
ファンタジー
「お前のような下級貴族の養女など、もう不要だ!」
五年間、婚約者として尽くしてきたフィリップに、冷たく告げられたソフィア。
他の貴族たちからも嘲笑と罵倒を浴び、社交界から追放されかける。
だが、彼らは知らなかった――。
ソフィアは、ただの下級貴族の養女ではない。
そんな彼女の元に届いたのは、隣国からお兄様が、貿易利権を手土産にやってくる知らせ。
「フィリップ様、あなたが何を捨てたのかーー思い知らせて差し上げますわ!」
逆襲を決意し、華麗に着飾ってパーティーに乗り込んだソフィア。
「妹を侮辱しただと? 極刑にすべきはお前たちだ!」
ブチギレるお兄様。
貴族たちは青ざめ、王国は崩壊寸前!?
「ざまぁ」どころか 国家存亡の危機 に!?
果たしてソフィアはお兄様の暴走を止め、自由な未来を手に入れられるか?
「私の未来は、私が決めます!」
皇女の誇りをかけた逆転劇、ここに開幕!

【コミカライズ決定】婚約破棄され辺境伯との婚姻を命じられましたが、私の初恋の人はその義父です
灰銀猫
恋愛
両親と妹にはいない者として扱われながらも、王子の婚約者の肩書のお陰で何とか暮らしていたアレクシア。
顔だけの婚約者を実妹に奪われ、顔も性格も醜いと噂の辺境伯との結婚を命じられる。
辺境に追いやられ、婚約者からは白い結婚を打診されるも、婚約も結婚もこりごりと思っていたアレクシアには好都合で、しかも婚約者の義父は初恋の相手だった。
王都にいた時よりも好待遇で意外にも快適な日々を送る事に…でも、厄介事は向こうからやってきて…
婚約破棄物を書いてみたくなったので、書いてみました。
ありがちな内容ですが、よろしくお願いします。
設定は緩いしご都合主義です。難しく考えずにお読みいただけると嬉しいです。
他サイトでも掲載しています。
コミカライズ決定しました。申し訳ございませんが配信開始後は削除いたします。
稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています
水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。
森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。
公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。
◇画像はGirly Drop様からお借りしました
◆エール送ってくれた方ありがとうございます!

義母の企みで王子との婚約は破棄され、辺境の老貴族と結婚せよと追放されたけど、結婚したのは孫息子だし、思いっきり歌も歌えて言うことありません!
もーりんもも
恋愛
義妹の聖女の証を奪って聖女になり代わろうとした罪で、辺境の地を治める老貴族と結婚しろと王に命じられ、王都から追放されてしまったアデリーン。
ところが、結婚相手の領主アドルフ・ジャンポール侯爵は、結婚式当日に老衰で死んでしまった。
王様の命令は、「ジャンポール家の当主と結婚せよ」ということで、急遽ジャンポール家の当主となった孫息子ユリウスと結婚することに。
ユリウスの結婚の誓いの言葉は「ふん。ゲス女め」。
それでもアデリーンにとっては、緑豊かなジャンポール領は楽園だった。
誰にも遠慮することなく、美しい森の中で、大好きな歌を思いっきり歌えるから!
アデリーンの歌には不思議な力があった。その歌声は万物を癒し、ユリウスの心までをも溶かしていく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる