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第二章 しがない村民なのにお城とか
13.聖女なの? 聖女じゃないの?
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「まったく……。大したことをしてくれたものだ」
「少々心に雑念が混じったおかげでこんなことになってしまいまして、誠にスミマセンでした」
二人きりになるなり、リヒャルトからは予想通りの呆れた声が開口一番に放たれた。
城に戻り、東屋でリヒャルトと向かい合ってお茶を飲むことになった私は、平謝りするしかなかった。
周りは開けていて、人が潜む場所はない。
護衛は少し離れたところにいるし、侍女も下げている。
目的は勿論密談――聖女検証の反省会だ。
「いや、しかし少々面白かった。大司教のあのような顔を見られるとはな」
リヒャルトは楽しそうにくつくつと笑った。
無邪気な子供みたいな笑い方だな、と思った。
「これで力があることは教会とて認めざるを得んだろう。結果は上々だ」
「そうならいいけど。私が本物だとわかったら、教会の動きってどうなるの?」
「考えられるのは二つだな。本物なら利用しようと教会に取り込むことを画策してくるか、言うことを聞かない都合の悪い聖女なら、偽物の聖女を仕立て上げて自由に操ろうとしてくるか。後者の場合、城を追い出されるか、最悪は命を奪おうとしてくるかもしれんな」
「本当にリヒャルトは正直ね」
殺される可能性にまで言及したら、私が逃げ出すかもしれないのに。
それくらいの打算ができないわけではないだろうに敢えて伝えるのは、私を信じているからなのか。
それとも。
別の考えがあるからなのか。
私は今、リヒャルトに一つの疑いを持っていた。
だから、窺うようにリヒャルトの顔をじっと見てしまったことに気が付いて、そっとその目を逸らした。
「しかし、聖女の力とは恐ろしいものだな。あれほどのものを見せられると、いろいろと慎重に考えてしまうな」
それは私も同感だ。
アレクシアのちょっとした気分でとんでもないことを考えてしまわないか、その願いが聞き届けられてしまわないか、不安になる。
何故神はアレクシアなどを選んだのか。
これほどまでに不安になる人選もないと思うのだが。
神も人のために生きているわけではないだろうから、単なる気まぐれということなのだろうか。
「でも確かに、ああして病を治すまではいかなくとも重傷にならず症状が落ち着いたり、寝たきりだった人が半身を起こすことができたり、楽しげに笑っている姿を見ると、聖女の力ってやっぱり有用に使うべきなのかなとは思ったわ。せっかくその力があるのに使わないのは、なんというか――」
救える人がいるのにそれをしないというのは、良心が痛む。
もしも、救えたはずなのに亡くなっていった人を知ってしまったら、心にずっと責めを負ってしまう気がする。
アレクシアはそんなことは知ったことではないと割り切るかもしれないけれど、僅かながら回復し、喜ぶ姿を目の前にしてしまった私にはもう知らないフリはできない。
「そうだな。それは私も考えている。目的は聖女という存在が政治に利用されぬようにすることだ。聖女の力を民に用いないようにすることではない。些細とはいえ、あのような癒しの力は確かに救いになる。それを民からとりあげてしまいたくはない」
しかし、だからと言ってそれができるアレクシアに一生を神殿で過ごせとか、一日中祈りを捧げろというのも違う気がする。
本人がそうしたいと思ったのならそれでいいと思う。
でも無理強いすることではないと思う。
それは包帯や薬を持っている人に、怪我の人を見つけて手当てして回れと言うのと同じことだ。
アレクシアにはアレクシアの人生がある。
ただ、二つ気になることがあった。
あの後改めて確かめたところ、アレクシアは手順通りに祈ってはいなかった。
それなのに、町には確かに変化があった。
アレクシアがそれほどまでに神に愛され、特別に許されているのか、それとも。
本当は神なんていないのかもしれない。
アレクシアの不思議な能力が目覚めたというだけなのではないか。
これまでも時折そういう能力を発現させる者がおり、教会がそれを聖女としてきたのではないか。
そんな疑問が頭に沸いた。
それともう一つ。
何故アレクシアが踊りながら祈っていたのか。
それは、監視の目があったからなのだ。
先日、家を訪ねる者があったという。
それも、またもや品のよさげなイケメンで、怪我をしているから休ませてほしいと言ってきた。
アレクシアはにべもなく、手当てなんてできないからと他の家を勧めたが、もう痛くてとても歩けない、ここまで来るのがやっとだったというので仕方なく家にあげた。
さらには手当ては自分でするので泊めて欲しいと言われ、勿論ここでもまたアレクシアは断ったが、お人好しな両親がそれを許した。
それからというもの、男は己のイケメンさを前面に出し、アレクシアにそれとなく迫ってくるのだそうだ。
彼氏がいるとはっきり伝えても、「そういうつもりではない」と返される。
ただ怪我で出歩くこともできないから、アレクシアと話して気を紛らわせたいのだと。
それだけならアレクシアの自意識過剰だと一蹴することもできたが、アレクシアはその男に向けられているのが好意ではなく監視の目のような気がしているのだという。
タイミングからして、聖女がらみなのではないか。
そう思ったアレクシアは、神殿にいるユリシアと同じタイミングで祈っているところを見られれば本当の聖女だと見破られてしまうと思い、急遽踊り出したのだそうだ。
アレクシアは阿呆だが、馬鹿ではない。
そのことをすぐに私に告げなかったのも、私が混乱して聖女検証どころではなくなってしまうと思ったからだ。
妹をあっさりと売るものの、十七年共に過ごしただけあって、それほど器用ではない私のこともよくわかっている。
問題は、その監視がどちらのものか、ということだ。
教会側なのか。
それとも、リヒャルトが用意したものなのか。
どちらが見張っているのだとしても、考えられる目的は同じだと思う。
アレクシアが聖女で私が偽物だと疑っているか。
もしくは、アレクシア『も』聖女だと疑っているか。
最も当たってほしくないのは、聖女である私を利用するための人質として狙われている、だ。
だけど、リヒャルトがそれらを指示したとは思えなかった。
リヒャルトならば、直接私を問い詰めるだろう。そして私自身が既に人質だ。
そもそもここまで前向きに協力してきたのだから、今更人質を取ろうとはするまい。
アレクシアにその考えを告げると、誉め言葉ではなく忠告として『お人好し』という言葉が返ってきた。
『国を動かす人が、そんな簡単に本心を見せるわけがないでしょ? 切り札っていうのはそうとわからず隠し持っておくものなんだから』
言われて、初めて会ったあの時もリヒャルトにも試されていたことを思い出す。
そうだ。確かに手放しで信じるわけにはいかない。
それでも。
リヒャルトを疑うことに心のどこかに抵抗があることに、私は気が付いていた。
これまでに感じ取ったものから信じているのか、単に信じたいと思っているのか。
どちらにしろ、私がリヒャルトにそれなりの信頼を置いていることは明らかだ。
私はそんなにおめでたい性格ではないつもりだ。
だけど、リヒャルトがいつも私には素直に感情を見せるから。
それを疑いたくはないと思っているのかもしれない。
「少々心に雑念が混じったおかげでこんなことになってしまいまして、誠にスミマセンでした」
二人きりになるなり、リヒャルトからは予想通りの呆れた声が開口一番に放たれた。
城に戻り、東屋でリヒャルトと向かい合ってお茶を飲むことになった私は、平謝りするしかなかった。
周りは開けていて、人が潜む場所はない。
護衛は少し離れたところにいるし、侍女も下げている。
目的は勿論密談――聖女検証の反省会だ。
「いや、しかし少々面白かった。大司教のあのような顔を見られるとはな」
リヒャルトは楽しそうにくつくつと笑った。
無邪気な子供みたいな笑い方だな、と思った。
「これで力があることは教会とて認めざるを得んだろう。結果は上々だ」
「そうならいいけど。私が本物だとわかったら、教会の動きってどうなるの?」
「考えられるのは二つだな。本物なら利用しようと教会に取り込むことを画策してくるか、言うことを聞かない都合の悪い聖女なら、偽物の聖女を仕立て上げて自由に操ろうとしてくるか。後者の場合、城を追い出されるか、最悪は命を奪おうとしてくるかもしれんな」
「本当にリヒャルトは正直ね」
殺される可能性にまで言及したら、私が逃げ出すかもしれないのに。
それくらいの打算ができないわけではないだろうに敢えて伝えるのは、私を信じているからなのか。
それとも。
別の考えがあるからなのか。
私は今、リヒャルトに一つの疑いを持っていた。
だから、窺うようにリヒャルトの顔をじっと見てしまったことに気が付いて、そっとその目を逸らした。
「しかし、聖女の力とは恐ろしいものだな。あれほどのものを見せられると、いろいろと慎重に考えてしまうな」
それは私も同感だ。
アレクシアのちょっとした気分でとんでもないことを考えてしまわないか、その願いが聞き届けられてしまわないか、不安になる。
何故神はアレクシアなどを選んだのか。
これほどまでに不安になる人選もないと思うのだが。
神も人のために生きているわけではないだろうから、単なる気まぐれということなのだろうか。
「でも確かに、ああして病を治すまではいかなくとも重傷にならず症状が落ち着いたり、寝たきりだった人が半身を起こすことができたり、楽しげに笑っている姿を見ると、聖女の力ってやっぱり有用に使うべきなのかなとは思ったわ。せっかくその力があるのに使わないのは、なんというか――」
救える人がいるのにそれをしないというのは、良心が痛む。
もしも、救えたはずなのに亡くなっていった人を知ってしまったら、心にずっと責めを負ってしまう気がする。
アレクシアはそんなことは知ったことではないと割り切るかもしれないけれど、僅かながら回復し、喜ぶ姿を目の前にしてしまった私にはもう知らないフリはできない。
「そうだな。それは私も考えている。目的は聖女という存在が政治に利用されぬようにすることだ。聖女の力を民に用いないようにすることではない。些細とはいえ、あのような癒しの力は確かに救いになる。それを民からとりあげてしまいたくはない」
しかし、だからと言ってそれができるアレクシアに一生を神殿で過ごせとか、一日中祈りを捧げろというのも違う気がする。
本人がそうしたいと思ったのならそれでいいと思う。
でも無理強いすることではないと思う。
それは包帯や薬を持っている人に、怪我の人を見つけて手当てして回れと言うのと同じことだ。
アレクシアにはアレクシアの人生がある。
ただ、二つ気になることがあった。
あの後改めて確かめたところ、アレクシアは手順通りに祈ってはいなかった。
それなのに、町には確かに変化があった。
アレクシアがそれほどまでに神に愛され、特別に許されているのか、それとも。
本当は神なんていないのかもしれない。
アレクシアの不思議な能力が目覚めたというだけなのではないか。
これまでも時折そういう能力を発現させる者がおり、教会がそれを聖女としてきたのではないか。
そんな疑問が頭に沸いた。
それともう一つ。
何故アレクシアが踊りながら祈っていたのか。
それは、監視の目があったからなのだ。
先日、家を訪ねる者があったという。
それも、またもや品のよさげなイケメンで、怪我をしているから休ませてほしいと言ってきた。
アレクシアはにべもなく、手当てなんてできないからと他の家を勧めたが、もう痛くてとても歩けない、ここまで来るのがやっとだったというので仕方なく家にあげた。
さらには手当ては自分でするので泊めて欲しいと言われ、勿論ここでもまたアレクシアは断ったが、お人好しな両親がそれを許した。
それからというもの、男は己のイケメンさを前面に出し、アレクシアにそれとなく迫ってくるのだそうだ。
彼氏がいるとはっきり伝えても、「そういうつもりではない」と返される。
ただ怪我で出歩くこともできないから、アレクシアと話して気を紛らわせたいのだと。
それだけならアレクシアの自意識過剰だと一蹴することもできたが、アレクシアはその男に向けられているのが好意ではなく監視の目のような気がしているのだという。
タイミングからして、聖女がらみなのではないか。
そう思ったアレクシアは、神殿にいるユリシアと同じタイミングで祈っているところを見られれば本当の聖女だと見破られてしまうと思い、急遽踊り出したのだそうだ。
アレクシアは阿呆だが、馬鹿ではない。
そのことをすぐに私に告げなかったのも、私が混乱して聖女検証どころではなくなってしまうと思ったからだ。
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問題は、その監視がどちらのものか、ということだ。
教会側なのか。
それとも、リヒャルトが用意したものなのか。
どちらが見張っているのだとしても、考えられる目的は同じだと思う。
アレクシアが聖女で私が偽物だと疑っているか。
もしくは、アレクシア『も』聖女だと疑っているか。
最も当たってほしくないのは、聖女である私を利用するための人質として狙われている、だ。
だけど、リヒャルトがそれらを指示したとは思えなかった。
リヒャルトならば、直接私を問い詰めるだろう。そして私自身が既に人質だ。
そもそもここまで前向きに協力してきたのだから、今更人質を取ろうとはするまい。
アレクシアにその考えを告げると、誉め言葉ではなく忠告として『お人好し』という言葉が返ってきた。
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言われて、初めて会ったあの時もリヒャルトにも試されていたことを思い出す。
そうだ。確かに手放しで信じるわけにはいかない。
それでも。
リヒャルトを疑うことに心のどこかに抵抗があることに、私は気が付いていた。
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どちらにしろ、私がリヒャルトにそれなりの信頼を置いていることは明らかだ。
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