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第1章
第2話 続・ヒロインという人
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答えはなかったが、それが答えである。
義姉はどんなに贈り物をされ、お茶会に招待され、ちやほやされても、顔も名前も覚えることがない。
王太子殿下の婚約者であり、生徒会副会長であり、次期聖女である義姉に近づくのは権力志向の強い人。
そんな人たちだから、すり寄っても無駄なら離れていくのは当然だ。
利用価値がないなら見限って次を探すだろうが、そんな人たちが元平民で、学院を卒業したらこの家を出て行く私に狙いを移すことなどない。
私の周囲にいる人たちはただお喋りが楽しいから自然と話すようになっただけ。互いに利害など求めていない。
「ローラなんて魔力もないし、ただ笑ってばかりのお花畑なのに。女はできない方がかわいげがあるってことなんでしょうね。あなたは甘えるのもうまいし、大きい目も口も、いかにも男好きのする見た目だものね」
「ありがとうございます。おかげで周囲の人たちに恵まれ、毎日楽しく過ごさせていただいておりますわ」
大変なことがないわけではない。
元平民だから当たりは強かったし、今でも認めていない人はいるだろう。
だが義姉のようにため息と文句ばかりで人生を送るなんて私はまっぴらだし、笑って暮らす方がずっといい。
だから何を言われても突っかかるのではなく、友好的に接するようにしてきた。
嫌なことがあったって、面倒なことがあったって、全力でそれらを片付けたほうが後の人生が楽しいだろうと思ったからだ。
今日も今日とて笑顔を崩さない私に、義姉は長い息を吐き出した。
「私には立場も能力もあるというのに、慕われるどころかこうして努力を強いられ、利用されるばかり。うんざりよ」
「利用って……。自分で立候補したのではありませんか。それなのに、嫌になったからおつとめはもうやらないなど――」
「だって仕方がないじゃない。国のための聖女選定なのだから国民としては出るべきでしょう? そこで高い魔力があると判定されたのだから、私がやらねば誰がやるのよ。けれど毎日朝早くからお祈りをして防御壁を維持するための水晶に魔力を注がなければならないなんて、何故たった一人で聖女だなんて重い役目を背負わなければならないの? 国のために一人だけが犠牲になるなんておかしいわ」
犠牲……というほど義姉が大変なことをしているとは思わないのだが。
たしかに責任は重い。だがまだ王妃殿下が現王妃として立っているし、義姉は朝のお務めとして小一時間ほど水晶に魔力を注いでいるだけ。
ただ、国の守りを一人に頼っている現状は危ういと思う。
聖女だって病気や事故に遭う可能性はあるし、敵国にとっては聖女の命さえ奪えば簡単に国を滅ぼせるわけだから、弱点ともなる。
「ですから聖女の在り方について国の重鎮の方々が話し合いを進めていて、お義姉様も参加を求められていらっしゃったのではありませんか。なのに何故最近はまったく出席されないのですか?」
「あんなもの、時間の無駄でしかないもの。最初に参加してすぐにそれがわかったわ」
「……というと?」
「砦を増強して国境に兵士を配置すればいいと言っても、誰も聞く耳を持たないのだもの。空からの魔物の侵入は防げないし、戦闘となれば怪我をしたり命を失うこともあるから犠牲もあるし、魔力による防御壁の代替にはならないとか何とか文句ばかりで、本当に実現する気なんて誰もないのよ」
おまえが言うなであるが、代替にならないというのは確かにその通りだ。
これまで安心安全に守られていたものを捨ててまで、何故危険と犠牲を負わなければならないのかと、国民は納得しないだろう。
レガート殿下も悩んでいたようで、ある時義姉をエスコートするためファルコット伯爵家に来ており、お待たせしている間に話し相手になっていたところ、意見を聞かれた。
それで聖女一人ではなく国民全員で防御壁を維持してはどうかと話した。
魔力の有無やその強さは水晶によって判定されるのだが、この国に一つしかないため国民すべての魔力を測ることはできない。
だから十歳になった貴族の令嬢のみが儀式を受け、魔力が一定以上強く、本人にも聖女として立つ意思がある者の中から聖女が選ばれる。
候補が貴族なのは、国を背負って立つ聖女にはある程度の教養が必要だということらしい。
聖女とはいっても男にだって魔力はあるだろうし、平民だってそうだ。
その中に義姉より魔力が強い者もいるかもしれないし、そもそも国民のほとんどが多かれ少なかれ魔力を持っているのだから、その力を集めれば聖女一人などよりよほど強い力となるはず。
いつ倒れるかわからない聖女一人に頼るより、各地の守りを自分たちによって維持できるのだと説けば、国民たちも協力するだろう。
「しかし、レガート殿下もお義姉様と今後この国を支えていくからこそ、共に話し合いをと――」
「それよ。何故この国には王子がレガート殿下一人なのかしら。顔はいいけどそれだけで何の面白みもないわ。王子なのに無駄に鍛えてばかりで意味がわからないし、武骨で、何を考えているのかまったくわからないし、退屈でしかないわ。負うのは重責ばかりで、いいことなど一つもないのだもの」
武骨だとか、何を考えているのかわからないとか、まあそれはわかる。
だがいいことが一つもない、とは。
聖女となった直後から義姉が『聖女である私の他にふさわしい者がいるわけはないもの、私が王太子殿下の隣に並び立つ者として励まねば』と言って回ったからどこの家も手を引いたのだ。
聖女である義姉をふさわしくないとすれば現聖女である王妃殿下をも否定していることになりかねない。
王太子妃候補として火花をバチバチ散らしていた二大公爵家も、ファルコット伯爵家の娘が王太子妃になっても貴族の勢力図に大きな変化は起きないし、どちらの家からも出ないのならと納得し、早々に他の婚約者を決めてしまい、王家は義姉に打診するしかなくなったのである。
生徒会副会長だって同じように他に立候補者が出ない状況で、信任投票で選ばれた。
本当にこの人はなんで『私がやらねば』なんて言い出したんだろう。
全部、立候補する前から分かっていたことだと思うのだが。
心底首を傾げたくなった私の前で、義姉はつまらなそうに立ち上がった。
「いっそあちらから婚約破棄してくれたらいいのに」
「レガート殿下が婚約破棄?! そんなことなさるわけがありません! あれほどお義姉様に尽くしてこられたのに……。それにいまさらお義姉様の他に適任の方などいらっしゃいません」
本当に何もかもがいまさらである。
なのに、あれこれ文句ばかりで、やるべきこともやらない。
いい加減にしろと腹が立つが、ぐっと堪えた。
ここで感情をあらわにすれば、義姉に攻撃材料を与えるだけ。
笑顔をひねりだすが、義姉はもう話は終わったとばかりに私に背を向けた。
ぽつりとした呟きが聞こえる。
「どうせもう関係ないわ。潮時だったのよ」
「お義姉様?」
「なんでもないわ。今日はもう行って。疲れているの」
気になったがそう追い払われてしまっては諦めるほかない。
翌日になると義姉は何もなかったようにいつも通りだったから、まさか家を出るつもりだったとは、この時は思いもしなかった。
たしかに、こんな義姉だったおかげで聖女の代替について準備も整いつつあり、結果として国が危険にさらされることはなかった。
だが会議に参加していなかった義姉はそんなこととは知らない。
それがわかれば『じゃあもう辞めた』と言い出す懸念があったから、重鎮たちは伝える時期を慎重に見計らっていたのだ。
だから義姉はこの国を滅ぼすかもしれないとわかっていて、身勝手な言い分で逃げただけで、その罪は重い。
だから私にできることはしなければならないと思ったのは本心だし、実際レガート殿下と共に義姉の尻ぬぐいに駆け回った。
だが私は、義姉が放棄したのは聖女だけではなかったということをすっかり忘れていたのだ。
義姉はどんなに贈り物をされ、お茶会に招待され、ちやほやされても、顔も名前も覚えることがない。
王太子殿下の婚約者であり、生徒会副会長であり、次期聖女である義姉に近づくのは権力志向の強い人。
そんな人たちだから、すり寄っても無駄なら離れていくのは当然だ。
利用価値がないなら見限って次を探すだろうが、そんな人たちが元平民で、学院を卒業したらこの家を出て行く私に狙いを移すことなどない。
私の周囲にいる人たちはただお喋りが楽しいから自然と話すようになっただけ。互いに利害など求めていない。
「ローラなんて魔力もないし、ただ笑ってばかりのお花畑なのに。女はできない方がかわいげがあるってことなんでしょうね。あなたは甘えるのもうまいし、大きい目も口も、いかにも男好きのする見た目だものね」
「ありがとうございます。おかげで周囲の人たちに恵まれ、毎日楽しく過ごさせていただいておりますわ」
大変なことがないわけではない。
元平民だから当たりは強かったし、今でも認めていない人はいるだろう。
だが義姉のようにため息と文句ばかりで人生を送るなんて私はまっぴらだし、笑って暮らす方がずっといい。
だから何を言われても突っかかるのではなく、友好的に接するようにしてきた。
嫌なことがあったって、面倒なことがあったって、全力でそれらを片付けたほうが後の人生が楽しいだろうと思ったからだ。
今日も今日とて笑顔を崩さない私に、義姉は長い息を吐き出した。
「私には立場も能力もあるというのに、慕われるどころかこうして努力を強いられ、利用されるばかり。うんざりよ」
「利用って……。自分で立候補したのではありませんか。それなのに、嫌になったからおつとめはもうやらないなど――」
「だって仕方がないじゃない。国のための聖女選定なのだから国民としては出るべきでしょう? そこで高い魔力があると判定されたのだから、私がやらねば誰がやるのよ。けれど毎日朝早くからお祈りをして防御壁を維持するための水晶に魔力を注がなければならないなんて、何故たった一人で聖女だなんて重い役目を背負わなければならないの? 国のために一人だけが犠牲になるなんておかしいわ」
犠牲……というほど義姉が大変なことをしているとは思わないのだが。
たしかに責任は重い。だがまだ王妃殿下が現王妃として立っているし、義姉は朝のお務めとして小一時間ほど水晶に魔力を注いでいるだけ。
ただ、国の守りを一人に頼っている現状は危ういと思う。
聖女だって病気や事故に遭う可能性はあるし、敵国にとっては聖女の命さえ奪えば簡単に国を滅ぼせるわけだから、弱点ともなる。
「ですから聖女の在り方について国の重鎮の方々が話し合いを進めていて、お義姉様も参加を求められていらっしゃったのではありませんか。なのに何故最近はまったく出席されないのですか?」
「あんなもの、時間の無駄でしかないもの。最初に参加してすぐにそれがわかったわ」
「……というと?」
「砦を増強して国境に兵士を配置すればいいと言っても、誰も聞く耳を持たないのだもの。空からの魔物の侵入は防げないし、戦闘となれば怪我をしたり命を失うこともあるから犠牲もあるし、魔力による防御壁の代替にはならないとか何とか文句ばかりで、本当に実現する気なんて誰もないのよ」
おまえが言うなであるが、代替にならないというのは確かにその通りだ。
これまで安心安全に守られていたものを捨ててまで、何故危険と犠牲を負わなければならないのかと、国民は納得しないだろう。
レガート殿下も悩んでいたようで、ある時義姉をエスコートするためファルコット伯爵家に来ており、お待たせしている間に話し相手になっていたところ、意見を聞かれた。
それで聖女一人ではなく国民全員で防御壁を維持してはどうかと話した。
魔力の有無やその強さは水晶によって判定されるのだが、この国に一つしかないため国民すべての魔力を測ることはできない。
だから十歳になった貴族の令嬢のみが儀式を受け、魔力が一定以上強く、本人にも聖女として立つ意思がある者の中から聖女が選ばれる。
候補が貴族なのは、国を背負って立つ聖女にはある程度の教養が必要だということらしい。
聖女とはいっても男にだって魔力はあるだろうし、平民だってそうだ。
その中に義姉より魔力が強い者もいるかもしれないし、そもそも国民のほとんどが多かれ少なかれ魔力を持っているのだから、その力を集めれば聖女一人などよりよほど強い力となるはず。
いつ倒れるかわからない聖女一人に頼るより、各地の守りを自分たちによって維持できるのだと説けば、国民たちも協力するだろう。
「しかし、レガート殿下もお義姉様と今後この国を支えていくからこそ、共に話し合いをと――」
「それよ。何故この国には王子がレガート殿下一人なのかしら。顔はいいけどそれだけで何の面白みもないわ。王子なのに無駄に鍛えてばかりで意味がわからないし、武骨で、何を考えているのかまったくわからないし、退屈でしかないわ。負うのは重責ばかりで、いいことなど一つもないのだもの」
武骨だとか、何を考えているのかわからないとか、まあそれはわかる。
だがいいことが一つもない、とは。
聖女となった直後から義姉が『聖女である私の他にふさわしい者がいるわけはないもの、私が王太子殿下の隣に並び立つ者として励まねば』と言って回ったからどこの家も手を引いたのだ。
聖女である義姉をふさわしくないとすれば現聖女である王妃殿下をも否定していることになりかねない。
王太子妃候補として火花をバチバチ散らしていた二大公爵家も、ファルコット伯爵家の娘が王太子妃になっても貴族の勢力図に大きな変化は起きないし、どちらの家からも出ないのならと納得し、早々に他の婚約者を決めてしまい、王家は義姉に打診するしかなくなったのである。
生徒会副会長だって同じように他に立候補者が出ない状況で、信任投票で選ばれた。
本当にこの人はなんで『私がやらねば』なんて言い出したんだろう。
全部、立候補する前から分かっていたことだと思うのだが。
心底首を傾げたくなった私の前で、義姉はつまらなそうに立ち上がった。
「いっそあちらから婚約破棄してくれたらいいのに」
「レガート殿下が婚約破棄?! そんなことなさるわけがありません! あれほどお義姉様に尽くしてこられたのに……。それにいまさらお義姉様の他に適任の方などいらっしゃいません」
本当に何もかもがいまさらである。
なのに、あれこれ文句ばかりで、やるべきこともやらない。
いい加減にしろと腹が立つが、ぐっと堪えた。
ここで感情をあらわにすれば、義姉に攻撃材料を与えるだけ。
笑顔をひねりだすが、義姉はもう話は終わったとばかりに私に背を向けた。
ぽつりとした呟きが聞こえる。
「どうせもう関係ないわ。潮時だったのよ」
「お義姉様?」
「なんでもないわ。今日はもう行って。疲れているの」
気になったがそう追い払われてしまっては諦めるほかない。
翌日になると義姉は何もなかったようにいつも通りだったから、まさか家を出るつもりだったとは、この時は思いもしなかった。
たしかに、こんな義姉だったおかげで聖女の代替について準備も整いつつあり、結果として国が危険にさらされることはなかった。
だが会議に参加していなかった義姉はそんなこととは知らない。
それがわかれば『じゃあもう辞めた』と言い出す懸念があったから、重鎮たちは伝える時期を慎重に見計らっていたのだ。
だから義姉はこの国を滅ぼすかもしれないとわかっていて、身勝手な言い分で逃げただけで、その罪は重い。
だから私にできることはしなければならないと思ったのは本心だし、実際レガート殿下と共に義姉の尻ぬぐいに駆け回った。
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