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最終話 ファーストダンスを貴方と
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控えの間に顔を出した私達を見て、侍女たちは一斉に動き出す。
一体何が起きたのか一目瞭然で分かる私達の様子を見ても、彼女達は眉一つ動かさずに自分たちの仕事をする。
この時ばかりは、彼女達の職人振りに感謝だ。
もし顔でも赤くされてしまったら、羞恥のあまり逃げ出してしまいそうだもの。
ジェイコブ様が、なるべく短時間でと指示を出し、私達は身だしなみを整える。
当然、男である彼の方が早く終わる。
女性の化粧直しをジロジロと見るのはマナ-違反なのに、なぜか侍女たちはジェイコブ様を止めない。
鏡越しに優し気に微笑むジェイコブ様と目が合って、恥ずかしくて目を逸らしてしまう。
視線を合わせなくても、彼が私を見ているのが分かる。
それが、恥ずかしくて、でも嬉しくて、そして、自信をくれる。
私で良いと言ってくれたから。
だから、私も。
顔を上げ、背筋を伸ばして、彼の隣に立とう。
主役である第一王子と婚約者である王女が、仲睦まじく再度ホ-ルに現れるのを見た貴族諸侯は微笑ましく受け入れてくれた。
どこかホッとした顔をするキャンベラ伯爵夫人が目の端に見える。
そして面白くなさそうな顔をしたオダリングス侯爵夫人の顔も。
私達が踊るという意思を組んだのか、周囲が道を開ける。
楽団が、ダンスの曲を弾き始めた。
ダンスホ-ルで、婚約者とファ-ストダンスを踊る。
私は今まで、自分よりも背の高い男性としか踊ったことがなかった。
背の低い彼と踊ることは、とても不安だった。
踊るにしても不格好になるだろう、それが嫌だった。
身長差があるのだ、バランス的にも難しい。
だってホ-ルドが浮いてしまう。
そう思ったのに、彼は肘を高く保って私の脇に手を添える。
「アリシア、少し膝を緩めて、僕に任せて」
小さな声で私に指示を出す。
支えた手できちんとリ-ドをとる彼に、私は踊りだす。
シェイプを左後ろに保つように、きちんと踊れるよう。
彼のリ-ドはかなり力強くて、私は安心して体を預けた。
余りにもスム-ズに踊れるので、一瞬、彼が小さいのを忘れてしまう位だ。
彼の手の力強さに安心して、自然に笑みが浮かぶ。
だって、私はこんな楽しくジェイコブ様と踊れると思っていなかったから。
笑われるのではないかと、ずっと思っていた。
彼に相応しくないのでは、と皆から思われたくなかった。
彼の隣にいると、バランスが悪くてチグハグになるから見られたくなかった。
だから最悪踊ることになったとしたら、王女用の仮面を被って、素知らぬ顔をして踊ろうと思っていた。
クスクスと聞こえる忍び笑いを我慢すればいいと、そう思っていた。
なのに。
彼はいとも簡単に私を女の子にしてくれる。
彼は、私に勇気をくれる。
私のままで、そのままで良いという自信を。
最後の一節が終わり、曲が終わった。
私もジェイコブ様も、お互い見つめ合ったままでいた。
時間にしたら10秒、20秒もないくらい短い時間。
「アリシア、少し、屈んでくれるかな?」
ジェイコブ様に、小さな声で囁くようにお願いされた。
「?」
私は大人しく言われた通りに、目線を彼と同じ高さにすべく膝を少し屈めた。
「!!!!」
屈めたとほぼ同時にグイっと手首を引っ張られたと思ったら。
ジェイコブ様が、私のおでこにキスをしたのだ。
衆人環視の中で、おでこにキスをするなんて!
ジェイコブ様は、驚きで瞬きすら出来ない私の顔を覗き込む様に見上げて、最初に会ったあの時と同じように、悪戯が成功した子供のような顔をして笑った。
周囲がどんな反応を見せているのか、どんな状態なのか、なんて確認出来ない。
こんな時、どんな対応を見せれば、王女として正解なのか分からない。
そんな私の気持ちなど、おかまいもなしにジェイコブ様は私に微笑む。
「さ、アリシア、行こう」
手を差し出され、彼の手を取る。
手袋越しでも伝わる、彼の体温。
本当は、恥ずかしくて顔を上げたくないけど。
顔を上げて、胸を張る。
背筋はピンと伸ばして、つま先から指先まで神経をいきわたらせて歩き出す。
そして微笑んだ。
オタゴリア第一王女、アリシア・ジェ-ンとして。
そして、明日からはカンタベル王太子妃、アリシア・ジェ-ンとして。
周囲が道を開ける中、私達は祷りの場に向かうために出口に進む。
誰かが始めたのか、まばらに拍手がはじまり、それがさざ波のように広がっていった。
出口につく頃には、出席者全員が拍手をしてくれていた。
私とジェイコブ様を祝福してくれている。
出口に立つ私とジェイコブ様はお互いを見つめてから、王と王妃に向かい一礼をした。
「ジェイコブ王太子殿下、並びにアリシア・ジェ-ンオタゴリア第一王女殿下、ご退出です」
ドアが閉まると、ジェイコブ様も私もどちらからともなく手をつないだ。
控えの間に戻り、ヴェ-ルで顔を覆ったら、祷りの場までジェイコブ様と歩く。
月の光が窓から差し、私とジェイコブ様の影を作る。
長い影と短い影。
背の高い私と背の低いジェイコブ様の。
ふと窓を見ると、満月が見えた。
今日の月は私達を歓迎しているように見えた。
兄様。
今日の満月、オタゴリアでも見えますか?
オタゴリアで見た月も、カンタベルで見える月も、同じ、ですね。
その時の自分次第で、色々な見方が出来る。
それは、月だけではなく、人も一緒で。
兄様。
これからどうなるかは、誰も分からないけれど。
私は、大丈夫そうです。
彼が、私の隣にいてくれるなら。
私はチラリとジェイコブ様を見る。
彼の、2つあるつむじが目に入った。
私は王女で、彼は王子。
王子と王女の政略結婚。
初めて会ったのはつい最近。
背が高い私と、背が低い貴方。
だけど、それでも二人で足並みを揃えて歩いていこうと決めたのだ。
これから、きっと色々な事を二人で体験し、彩っていくだろう。
そして、いつか。
いつか二人で幸せだったと思えるような思い出を作っていこう。
真直ぐに、前を見る。
祷りの場まで、あともう少し。
私は今宵、彼の花嫁になる。
お終い。
#本編は終わりますが、番外編が3つほど続きます。
2つはジェイコブ視点
最後のはジェシカ嬢の話になります
一体何が起きたのか一目瞭然で分かる私達の様子を見ても、彼女達は眉一つ動かさずに自分たちの仕事をする。
この時ばかりは、彼女達の職人振りに感謝だ。
もし顔でも赤くされてしまったら、羞恥のあまり逃げ出してしまいそうだもの。
ジェイコブ様が、なるべく短時間でと指示を出し、私達は身だしなみを整える。
当然、男である彼の方が早く終わる。
女性の化粧直しをジロジロと見るのはマナ-違反なのに、なぜか侍女たちはジェイコブ様を止めない。
鏡越しに優し気に微笑むジェイコブ様と目が合って、恥ずかしくて目を逸らしてしまう。
視線を合わせなくても、彼が私を見ているのが分かる。
それが、恥ずかしくて、でも嬉しくて、そして、自信をくれる。
私で良いと言ってくれたから。
だから、私も。
顔を上げ、背筋を伸ばして、彼の隣に立とう。
主役である第一王子と婚約者である王女が、仲睦まじく再度ホ-ルに現れるのを見た貴族諸侯は微笑ましく受け入れてくれた。
どこかホッとした顔をするキャンベラ伯爵夫人が目の端に見える。
そして面白くなさそうな顔をしたオダリングス侯爵夫人の顔も。
私達が踊るという意思を組んだのか、周囲が道を開ける。
楽団が、ダンスの曲を弾き始めた。
ダンスホ-ルで、婚約者とファ-ストダンスを踊る。
私は今まで、自分よりも背の高い男性としか踊ったことがなかった。
背の低い彼と踊ることは、とても不安だった。
踊るにしても不格好になるだろう、それが嫌だった。
身長差があるのだ、バランス的にも難しい。
だってホ-ルドが浮いてしまう。
そう思ったのに、彼は肘を高く保って私の脇に手を添える。
「アリシア、少し膝を緩めて、僕に任せて」
小さな声で私に指示を出す。
支えた手できちんとリ-ドをとる彼に、私は踊りだす。
シェイプを左後ろに保つように、きちんと踊れるよう。
彼のリ-ドはかなり力強くて、私は安心して体を預けた。
余りにもスム-ズに踊れるので、一瞬、彼が小さいのを忘れてしまう位だ。
彼の手の力強さに安心して、自然に笑みが浮かぶ。
だって、私はこんな楽しくジェイコブ様と踊れると思っていなかったから。
笑われるのではないかと、ずっと思っていた。
彼に相応しくないのでは、と皆から思われたくなかった。
彼の隣にいると、バランスが悪くてチグハグになるから見られたくなかった。
だから最悪踊ることになったとしたら、王女用の仮面を被って、素知らぬ顔をして踊ろうと思っていた。
クスクスと聞こえる忍び笑いを我慢すればいいと、そう思っていた。
なのに。
彼はいとも簡単に私を女の子にしてくれる。
彼は、私に勇気をくれる。
私のままで、そのままで良いという自信を。
最後の一節が終わり、曲が終わった。
私もジェイコブ様も、お互い見つめ合ったままでいた。
時間にしたら10秒、20秒もないくらい短い時間。
「アリシア、少し、屈んでくれるかな?」
ジェイコブ様に、小さな声で囁くようにお願いされた。
「?」
私は大人しく言われた通りに、目線を彼と同じ高さにすべく膝を少し屈めた。
「!!!!」
屈めたとほぼ同時にグイっと手首を引っ張られたと思ったら。
ジェイコブ様が、私のおでこにキスをしたのだ。
衆人環視の中で、おでこにキスをするなんて!
ジェイコブ様は、驚きで瞬きすら出来ない私の顔を覗き込む様に見上げて、最初に会ったあの時と同じように、悪戯が成功した子供のような顔をして笑った。
周囲がどんな反応を見せているのか、どんな状態なのか、なんて確認出来ない。
こんな時、どんな対応を見せれば、王女として正解なのか分からない。
そんな私の気持ちなど、おかまいもなしにジェイコブ様は私に微笑む。
「さ、アリシア、行こう」
手を差し出され、彼の手を取る。
手袋越しでも伝わる、彼の体温。
本当は、恥ずかしくて顔を上げたくないけど。
顔を上げて、胸を張る。
背筋はピンと伸ばして、つま先から指先まで神経をいきわたらせて歩き出す。
そして微笑んだ。
オタゴリア第一王女、アリシア・ジェ-ンとして。
そして、明日からはカンタベル王太子妃、アリシア・ジェ-ンとして。
周囲が道を開ける中、私達は祷りの場に向かうために出口に進む。
誰かが始めたのか、まばらに拍手がはじまり、それがさざ波のように広がっていった。
出口につく頃には、出席者全員が拍手をしてくれていた。
私とジェイコブ様を祝福してくれている。
出口に立つ私とジェイコブ様はお互いを見つめてから、王と王妃に向かい一礼をした。
「ジェイコブ王太子殿下、並びにアリシア・ジェ-ンオタゴリア第一王女殿下、ご退出です」
ドアが閉まると、ジェイコブ様も私もどちらからともなく手をつないだ。
控えの間に戻り、ヴェ-ルで顔を覆ったら、祷りの場までジェイコブ様と歩く。
月の光が窓から差し、私とジェイコブ様の影を作る。
長い影と短い影。
背の高い私と背の低いジェイコブ様の。
ふと窓を見ると、満月が見えた。
今日の月は私達を歓迎しているように見えた。
兄様。
今日の満月、オタゴリアでも見えますか?
オタゴリアで見た月も、カンタベルで見える月も、同じ、ですね。
その時の自分次第で、色々な見方が出来る。
それは、月だけではなく、人も一緒で。
兄様。
これからどうなるかは、誰も分からないけれど。
私は、大丈夫そうです。
彼が、私の隣にいてくれるなら。
私はチラリとジェイコブ様を見る。
彼の、2つあるつむじが目に入った。
私は王女で、彼は王子。
王子と王女の政略結婚。
初めて会ったのはつい最近。
背が高い私と、背が低い貴方。
だけど、それでも二人で足並みを揃えて歩いていこうと決めたのだ。
これから、きっと色々な事を二人で体験し、彩っていくだろう。
そして、いつか。
いつか二人で幸せだったと思えるような思い出を作っていこう。
真直ぐに、前を見る。
祷りの場まで、あともう少し。
私は今宵、彼の花嫁になる。
お終い。
#本編は終わりますが、番外編が3つほど続きます。
2つはジェイコブ視点
最後のはジェシカ嬢の話になります
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