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Office20・好きなオトコ
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何時もより早めに出社して、仕事に取りかかった。櫻井さんから言われているラブサプリの開発準備に追われている。アヤネからの報告を表にまとめなきゃいけないからね。
そういえばパッケージがもう出来上がるってるのよねー。櫻井さん仕事早すぎるから、私も負けないようにしなきゃ!
モニターになってもらったアヤネの結果報告データをエクセルに落とし込み、分析をする。
Aの成分のものが一番身体が火照り、Bの成分のものは淡泊、Cの成分のものは――・・・・と見ていると、後ろから声を掛けられた。「おはようございます」
真吾君ね。声でわかるわ。
「あ、おはよう。真吾君。丁度良かった」私は振り向いて言った。「今日さ、御飯食べに行く約束してたでしょ? 仕事早く終わらせるから、前に貰ったアクション映画のチケットまだ持ってるから、一緒に見に行こうよ」
「いいですよ。もともとは俺が誘ったんだし、ご飯もお付き合い記念に、ご馳走して差し上げます」
「えーっ、ホント!? わーい」
「その代わり――」グイっと引き寄せられ、耳元に熱い唇を押し付けられた。「俺には、和歌子さんをご馳走してくださいね?」
「なっ・・・・なな・・・・っ・・・・昨日の今日は・・・・ちょっと・・・・」
相変わらず、ジョーマローンの香りが私をおかしくさせる。
心拍数が異常に上がって、心臓がバクバク鳴っている。耳まで真っ赤になった。
「そうですね。昨日はサイコーでした。今日も・・・・ね?」
「ね? じゃないっ!! 身体もたんわ!」
昨日、あんなにしたのに・・・・って、違うっ!
「おや、丁度いいじゃないですか」真吾君は私が入力していたエクセル表を指して、可愛く笑った。「俺達で実践しましょうよ。ラブサプリ。どれが一番効くか、実験です。他人に聞くより確実でしょう? ね? 試作品全種類試してみましょう。今夜は手始めに、五個くらい試してみます? 一日で十個は流石に数が多いですよねー。だったら週末俺の家に泊りで試作品の全部試して検証してみましょうか? あ、俺一人暮らしだし、しっかり防音のマンション住まいなので、声漏れとかご心配なく(ハート)」
「・・・・・・・・」
絶句した。
(ハート)じゃねーよっ!!
悪魔の変態ぶりに、早くも頭痛がしてきた。
今日一日で別れるとか言って、アンタの最速破局記録作ったろか。
「俺が別れると思います?」
「読むなっ!!」
相変わらずのエスパーぶりだ。
「ふふ。ご報告もあるでしょうから、ランチはアヤネさんに譲って差し上げます。どうせ俺なんか放置で、そのつもりでしょう?」
はい、ご名答。
「まあいいでしょう。それより、晴れて公認イチャラブできるワケですから、会社でキスして欲しい時は、例の場所(給湯室)でやりましょうね。秘密のメッセージ、後で送りますから」
いっぺん死ね――!!
「何言っているんですか、和歌子さん」悪魔に顔を覗き込まれた。「俺、貴女をやっと手に入れた所なのに、楽しむ前に死にたくありません。死ぬときは一緒ですよ? どこまでも追いかけて、どこまでも連れて行きますから」
怖いって。ストーカーじゃない、それ。
「どういうワケか、イケメンはストーカーにならないんですよねぇー。不思議ですね?」
かー、もう。コイツ、殴りたい。
三輪さんと全っ然違うし、このオトコのドコがいいのか、自分でもホンキでわからんわ!
「ねえ、和歌子さん。俺、嬉しいんですよ? 大好きな貴女に振り向いてもらえて、今でも夢心地です」
「ホントかしら」
「俺、今まで嘘言った事ありませんけど? 嘘吐くのはキライですから」
「あっそ」
「それじゃあ、後で」
それから五分も経たないうちに給湯室に呼びつけられて、しこたまキスされた。
悔しい事に、リップが剥げるまで唇舐め回されたのに、嬉しいって思ってしまうこのアホさ加減・・・・。どーにかしたい。
二十五歳でも、一応心は乙女ですから。好きなオトコにキスされたら嬉しいし、もっとされたいって思っちゃいますのよ。おほほ。
それでも、ラチがあかないので真吾君を押しのけて給湯室を出た。それから駆け寄った化粧室で崩れたメイク(特にリップ)を直して、仕事に就いた。
週明けだし、しっかり仕事頑張ろう!
仕事が終わったら、カレシとのデートという嬉しいご褒美が待っているんだから!!
そういえばパッケージがもう出来上がるってるのよねー。櫻井さん仕事早すぎるから、私も負けないようにしなきゃ!
モニターになってもらったアヤネの結果報告データをエクセルに落とし込み、分析をする。
Aの成分のものが一番身体が火照り、Bの成分のものは淡泊、Cの成分のものは――・・・・と見ていると、後ろから声を掛けられた。「おはようございます」
真吾君ね。声でわかるわ。
「あ、おはよう。真吾君。丁度良かった」私は振り向いて言った。「今日さ、御飯食べに行く約束してたでしょ? 仕事早く終わらせるから、前に貰ったアクション映画のチケットまだ持ってるから、一緒に見に行こうよ」
「いいですよ。もともとは俺が誘ったんだし、ご飯もお付き合い記念に、ご馳走して差し上げます」
「えーっ、ホント!? わーい」
「その代わり――」グイっと引き寄せられ、耳元に熱い唇を押し付けられた。「俺には、和歌子さんをご馳走してくださいね?」
「なっ・・・・なな・・・・っ・・・・昨日の今日は・・・・ちょっと・・・・」
相変わらず、ジョーマローンの香りが私をおかしくさせる。
心拍数が異常に上がって、心臓がバクバク鳴っている。耳まで真っ赤になった。
「そうですね。昨日はサイコーでした。今日も・・・・ね?」
「ね? じゃないっ!! 身体もたんわ!」
昨日、あんなにしたのに・・・・って、違うっ!
「おや、丁度いいじゃないですか」真吾君は私が入力していたエクセル表を指して、可愛く笑った。「俺達で実践しましょうよ。ラブサプリ。どれが一番効くか、実験です。他人に聞くより確実でしょう? ね? 試作品全種類試してみましょう。今夜は手始めに、五個くらい試してみます? 一日で十個は流石に数が多いですよねー。だったら週末俺の家に泊りで試作品の全部試して検証してみましょうか? あ、俺一人暮らしだし、しっかり防音のマンション住まいなので、声漏れとかご心配なく(ハート)」
「・・・・・・・・」
絶句した。
(ハート)じゃねーよっ!!
悪魔の変態ぶりに、早くも頭痛がしてきた。
今日一日で別れるとか言って、アンタの最速破局記録作ったろか。
「俺が別れると思います?」
「読むなっ!!」
相変わらずのエスパーぶりだ。
「ふふ。ご報告もあるでしょうから、ランチはアヤネさんに譲って差し上げます。どうせ俺なんか放置で、そのつもりでしょう?」
はい、ご名答。
「まあいいでしょう。それより、晴れて公認イチャラブできるワケですから、会社でキスして欲しい時は、例の場所(給湯室)でやりましょうね。秘密のメッセージ、後で送りますから」
いっぺん死ね――!!
「何言っているんですか、和歌子さん」悪魔に顔を覗き込まれた。「俺、貴女をやっと手に入れた所なのに、楽しむ前に死にたくありません。死ぬときは一緒ですよ? どこまでも追いかけて、どこまでも連れて行きますから」
怖いって。ストーカーじゃない、それ。
「どういうワケか、イケメンはストーカーにならないんですよねぇー。不思議ですね?」
かー、もう。コイツ、殴りたい。
三輪さんと全っ然違うし、このオトコのドコがいいのか、自分でもホンキでわからんわ!
「ねえ、和歌子さん。俺、嬉しいんですよ? 大好きな貴女に振り向いてもらえて、今でも夢心地です」
「ホントかしら」
「俺、今まで嘘言った事ありませんけど? 嘘吐くのはキライですから」
「あっそ」
「それじゃあ、後で」
それから五分も経たないうちに給湯室に呼びつけられて、しこたまキスされた。
悔しい事に、リップが剥げるまで唇舐め回されたのに、嬉しいって思ってしまうこのアホさ加減・・・・。どーにかしたい。
二十五歳でも、一応心は乙女ですから。好きなオトコにキスされたら嬉しいし、もっとされたいって思っちゃいますのよ。おほほ。
それでも、ラチがあかないので真吾君を押しのけて給湯室を出た。それから駆け寄った化粧室で崩れたメイク(特にリップ)を直して、仕事に就いた。
週明けだし、しっかり仕事頑張ろう!
仕事が終わったら、カレシとのデートという嬉しいご褒美が待っているんだから!!
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