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Office01・片思いはつらいよ
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待ち合わせの時間を一時間程過ぎた頃。ようやく待ち人・三輪さんは私の前に現れた。
彼は息を切らせていた。恐らく会社からダッシュで走ってきたのだろう。
会議で遅れるっていう電話も貰ってたし、焦らなくてもいいって言ったのに。
でも、三輪さんのこういう誠実なトコが、好きなんだなぁって思う。部下なんて待たせて当たり前、みたいな人はいっぱいいるのに。三輪さんは違う。
「ゴメン、僕から誘ったのに待たせちゃって! 仕事が思ったように片付かない上に、会議まで入っちゃって!」
「いいえっ、大丈夫ですよ」
あやうく待ち合わせ常套文句『今来たところです』を、言いそうになってしまった。
流石にそんな事言ったら、返って三輪さんに気を使わせてしまうじゃない。
とりあえず話しやすい所がいいかな、というコトで、近所の居酒屋に行くことに。
居酒屋に入ってすぐのこと。
「私服って新鮮だね。何時もスーツ姿に慣れてるせいか、ぐっとオトナっぽくなって、可愛いよ。やっぱり女の子はお洒落さんだな。僕も見習おう」
さらりと何でもない事を言うように、三輪さんが微笑みながら私に向かってそんな事を言った。
「あっ、ありがとうございます・・・・」
ひゃーっ!
三輪さんに褒められちゃった!!
昼休み、ダッシュした甲斐があったわっ!!
・・・・でも、どうしてそんな気ィ持たせるような事平気で言うのよ、この上司は!!
「とりあえず乾杯でもしようか。ビールでいいかな?」
「あ、ハイ!」
生ビールをとりあえず二杯注文して、その後三輪さんが何がいい、と料理のメニューを見ながら尋ねてきた。
あ、まつ毛長いな・・・・。
メニューを見るために、少し俯いた三輪さんに、思わず見惚れてしまった。
そんな私の視線に気づいた三輪さんは、何かついてるかい、と笑顔を返してきたので慌ててごまかした。
とりあえず適当にオーダーも済ませたのですが・・・・。
ち、沈黙が・・・・。
三輪さんはどういう風に話を切り出そうか、悩んでいるようだった。
「あの・・・・お話って何でしょうか? 仕事の話・・・・ではないですよね?」
とりあえず助け舟を出すためにも、私から話を振った。
そう。もし仕事の話だったら、会社で言うはずと踏んでいた。
三輪さんの言う個人的な相談・・・・一体何なのかしら!!?
乙女の妄想は膨らむわっ!!
「相談っていうのは、実は――」
ウソっ!?
私が美容院で見た妄想と同じ前フリっ!!
――君の事なんだ――
とか言っちゃうワケ!?
キャーキャー!! どーしよっ!?
彼は息を切らせていた。恐らく会社からダッシュで走ってきたのだろう。
会議で遅れるっていう電話も貰ってたし、焦らなくてもいいって言ったのに。
でも、三輪さんのこういう誠実なトコが、好きなんだなぁって思う。部下なんて待たせて当たり前、みたいな人はいっぱいいるのに。三輪さんは違う。
「ゴメン、僕から誘ったのに待たせちゃって! 仕事が思ったように片付かない上に、会議まで入っちゃって!」
「いいえっ、大丈夫ですよ」
あやうく待ち合わせ常套文句『今来たところです』を、言いそうになってしまった。
流石にそんな事言ったら、返って三輪さんに気を使わせてしまうじゃない。
とりあえず話しやすい所がいいかな、というコトで、近所の居酒屋に行くことに。
居酒屋に入ってすぐのこと。
「私服って新鮮だね。何時もスーツ姿に慣れてるせいか、ぐっとオトナっぽくなって、可愛いよ。やっぱり女の子はお洒落さんだな。僕も見習おう」
さらりと何でもない事を言うように、三輪さんが微笑みながら私に向かってそんな事を言った。
「あっ、ありがとうございます・・・・」
ひゃーっ!
三輪さんに褒められちゃった!!
昼休み、ダッシュした甲斐があったわっ!!
・・・・でも、どうしてそんな気ィ持たせるような事平気で言うのよ、この上司は!!
「とりあえず乾杯でもしようか。ビールでいいかな?」
「あ、ハイ!」
生ビールをとりあえず二杯注文して、その後三輪さんが何がいい、と料理のメニューを見ながら尋ねてきた。
あ、まつ毛長いな・・・・。
メニューを見るために、少し俯いた三輪さんに、思わず見惚れてしまった。
そんな私の視線に気づいた三輪さんは、何かついてるかい、と笑顔を返してきたので慌ててごまかした。
とりあえず適当にオーダーも済ませたのですが・・・・。
ち、沈黙が・・・・。
三輪さんはどういう風に話を切り出そうか、悩んでいるようだった。
「あの・・・・お話って何でしょうか? 仕事の話・・・・ではないですよね?」
とりあえず助け舟を出すためにも、私から話を振った。
そう。もし仕事の話だったら、会社で言うはずと踏んでいた。
三輪さんの言う個人的な相談・・・・一体何なのかしら!!?
乙女の妄想は膨らむわっ!!
「相談っていうのは、実は――」
ウソっ!?
私が美容院で見た妄想と同じ前フリっ!!
――君の事なんだ――
とか言っちゃうワケ!?
キャーキャー!! どーしよっ!?
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