11 / 47
第一話・壊れた女
Side・松田 由布子・11
しおりを挟む
完全に私、壊れてる。
亜貴くん以外の男の人にこんな事されて、乱れてしまうなんて。
亜貴くんの裏切りを知って発狂している筈なのに、それなのに亜貴くんと変わらず同じことをして、彼を裏切って――しかもその相手が、事もあろうに壮くんだなんて、どうかしてる。
「そうくっ・・・・あっ、あんっ、はあっ・・・・やぁっ・・・・」
「あぁ・・・・ゆっちゃん・・・・はぁっ・・・・本当に・・・・俺の目の前にいるのは、君なの・・・・?」
壮くんも泣いていた。
泣きながら、私の全身に口づけしていた。
他の人から見たら、泣きながら二人でこんな事しているなんて、滑稽かもしれない。
酷い事してるって、こんな事しちゃダメだって事、頭の片隅では理解している。
でも、こうでもしなきゃ、酷く発狂するほど、死にたいと思うほど苦しめられた人間同士にしか解らない痛みを、薄れさせることができないのだと思う。
「あっ、壮くんっ、やぁっ・・・・あ、はっ、そうく・・・・っ、ひ、あんっ、あぁっ!」
優しく全身を愛撫されて、壮くんに翻弄させられた。
勝手に卑猥な喘ぎが漏れて、全身が熱くなって、溶けそうになる。
「だめっ!! あっ、そんなっ・・・・そんなコトっ・・・・!!」
ピチャピチャと厭らしい水音を立てる私の秘部を弄び、壮くんがそこへ舌を這わせてきた。
「やっ・・・・だめっ、あんっ、それっ・・・・んっ、だめ、壮くんっ、あぁっ、そうくんっ――!!」
「ねえ、もっと乱れて? 俺がこんなにゆっちゃんのコト、悦ばせてあげられるんだって・・・・凄く嬉しいんだ。もっと俺の事、感じてよ。もっともっと、気持ちよくしてあげるから――・・・・」
壮くんの舌が、私の一番柔らかくて敏感な部分を突いた。
私は、自分でも驚く程に乱れた。
壮くんの指が、唇が、舌が、凄く気持ちよくて、壊れた私をもっともっと狂わせる。
私はあっという間に昇り詰めて、あられもない嬌声を上げながら、絶頂に達した。
こんなこと、亜貴くんは私にしてくれなかった。
亜貴くん。
私は貴方と、こうしたかったよ。
亜貴くん。
どうして私を裏切って、他の女の人を――しかもその相手は、よりにもよって大切な親友である筈の、壮くんの奥さんなの?
どうせ裏切るなら――嫌だけど、せめて他の女の人にして欲しかった。
私だけじゃなくて、壮くんも傷つけないでよ。
貴方に裏切られて、私はもう、どうにでもなれって、流されてしまえって、何も考えられなくなっちゃったの。
本当に、完全に壊れちゃった。
だって私、今、壮くんに、抱かれてる。
一線を、超えてしまった。
もう、戻れない。
ひとりぼっちで、亜貴くんだけを愛していただけの淋しい私には、
もう、二度と戻れない。
「そうくんっ・・・・あ、ああっ――・・・・」
ただ、乱れた。
背徳感――それさえも快感になった。
壮くんの与えてくれる快楽に、私は溺れてしまった。
亜貴くんとは違う、こんなセックスがあるって知らなかった。
壮くんに身体を貫かれて、感じて、狂って、壊れた。
壮くんは、ゆっちゃんが好きだ、もう離さないから、絶対に泣かせたりしないから、ってずっと愛を囁いてくれた。
その言葉、出来るなら、亜貴くんの口から聞きたかった。
私が愛した男は、簡単に女が喜ぶ台詞はあまり口にしなかったから、殆ど聞くことはできなかったのよ。
――俺と協力して、裏切り者を潰さない?
ええ。そうしましょう。
こんなに私を何年も苦しめた上に、裏切るなんて、亜貴くんの事、絶対に赦せない。
中学の頃から好きで、好きで、想いが叶って、結婚まで出来て嬉しくて、一生、私を愛してくれる男は、亜貴くん、貴方だけだって信じていたのに。
後にも先にも、抱いて欲しいのは、貴方だけだったのに。
他の男がくれる愛を受け入れてしまって、更にその男がくれる、愛しく、激しいセックスを知ってしまった私は、もう二度と、貴方の帰りをただ待つだけの、無能な淋しい姫には戻れない。
とうとう、壊れた女になってしまった。
貴方が、私を愛してくれないから。
だから亜貴くん。貴方とは、もう、さよならするわ。
それで、何もかも終わったら、壮くん、私達も一緒に堕ちましょう。
――地獄へ
亜貴くん以外の男の人にこんな事されて、乱れてしまうなんて。
亜貴くんの裏切りを知って発狂している筈なのに、それなのに亜貴くんと変わらず同じことをして、彼を裏切って――しかもその相手が、事もあろうに壮くんだなんて、どうかしてる。
「そうくっ・・・・あっ、あんっ、はあっ・・・・やぁっ・・・・」
「あぁ・・・・ゆっちゃん・・・・はぁっ・・・・本当に・・・・俺の目の前にいるのは、君なの・・・・?」
壮くんも泣いていた。
泣きながら、私の全身に口づけしていた。
他の人から見たら、泣きながら二人でこんな事しているなんて、滑稽かもしれない。
酷い事してるって、こんな事しちゃダメだって事、頭の片隅では理解している。
でも、こうでもしなきゃ、酷く発狂するほど、死にたいと思うほど苦しめられた人間同士にしか解らない痛みを、薄れさせることができないのだと思う。
「あっ、壮くんっ、やぁっ・・・・あ、はっ、そうく・・・・っ、ひ、あんっ、あぁっ!」
優しく全身を愛撫されて、壮くんに翻弄させられた。
勝手に卑猥な喘ぎが漏れて、全身が熱くなって、溶けそうになる。
「だめっ!! あっ、そんなっ・・・・そんなコトっ・・・・!!」
ピチャピチャと厭らしい水音を立てる私の秘部を弄び、壮くんがそこへ舌を這わせてきた。
「やっ・・・・だめっ、あんっ、それっ・・・・んっ、だめ、壮くんっ、あぁっ、そうくんっ――!!」
「ねえ、もっと乱れて? 俺がこんなにゆっちゃんのコト、悦ばせてあげられるんだって・・・・凄く嬉しいんだ。もっと俺の事、感じてよ。もっともっと、気持ちよくしてあげるから――・・・・」
壮くんの舌が、私の一番柔らかくて敏感な部分を突いた。
私は、自分でも驚く程に乱れた。
壮くんの指が、唇が、舌が、凄く気持ちよくて、壊れた私をもっともっと狂わせる。
私はあっという間に昇り詰めて、あられもない嬌声を上げながら、絶頂に達した。
こんなこと、亜貴くんは私にしてくれなかった。
亜貴くん。
私は貴方と、こうしたかったよ。
亜貴くん。
どうして私を裏切って、他の女の人を――しかもその相手は、よりにもよって大切な親友である筈の、壮くんの奥さんなの?
どうせ裏切るなら――嫌だけど、せめて他の女の人にして欲しかった。
私だけじゃなくて、壮くんも傷つけないでよ。
貴方に裏切られて、私はもう、どうにでもなれって、流されてしまえって、何も考えられなくなっちゃったの。
本当に、完全に壊れちゃった。
だって私、今、壮くんに、抱かれてる。
一線を、超えてしまった。
もう、戻れない。
ひとりぼっちで、亜貴くんだけを愛していただけの淋しい私には、
もう、二度と戻れない。
「そうくんっ・・・・あ、ああっ――・・・・」
ただ、乱れた。
背徳感――それさえも快感になった。
壮くんの与えてくれる快楽に、私は溺れてしまった。
亜貴くんとは違う、こんなセックスがあるって知らなかった。
壮くんに身体を貫かれて、感じて、狂って、壊れた。
壮くんは、ゆっちゃんが好きだ、もう離さないから、絶対に泣かせたりしないから、ってずっと愛を囁いてくれた。
その言葉、出来るなら、亜貴くんの口から聞きたかった。
私が愛した男は、簡単に女が喜ぶ台詞はあまり口にしなかったから、殆ど聞くことはできなかったのよ。
――俺と協力して、裏切り者を潰さない?
ええ。そうしましょう。
こんなに私を何年も苦しめた上に、裏切るなんて、亜貴くんの事、絶対に赦せない。
中学の頃から好きで、好きで、想いが叶って、結婚まで出来て嬉しくて、一生、私を愛してくれる男は、亜貴くん、貴方だけだって信じていたのに。
後にも先にも、抱いて欲しいのは、貴方だけだったのに。
他の男がくれる愛を受け入れてしまって、更にその男がくれる、愛しく、激しいセックスを知ってしまった私は、もう二度と、貴方の帰りをただ待つだけの、無能な淋しい姫には戻れない。
とうとう、壊れた女になってしまった。
貴方が、私を愛してくれないから。
だから亜貴くん。貴方とは、もう、さよならするわ。
それで、何もかも終わったら、壮くん、私達も一緒に堕ちましょう。
――地獄へ
5
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
クリスマスに咲くバラ
篠原怜
恋愛
亜美は29歳。クリスマスを目前にしてファッションモデルの仕事を引退した。亜美には貴大という婚約者がいるのだが今のところ結婚はの予定はない。彼は実業家の御曹司で、年下だけど頼りになる人。だけど亜美には結婚に踏み切れない複雑な事情があって……。■2012年に著者のサイトで公開したものの再掲です。
10 sweet wedding
国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
契約妻ですが極甘御曹司の執愛に溺れそうです
冬野まゆ
恋愛
経営難に陥った実家の酒造を救うため、最悪の縁談を受けてしまったOLの千春。そんな彼女を助けてくれたのは、密かに思いを寄せていた大企業の御曹司・涼弥だった。結婚に関する面倒事を避けたい彼から、援助と引き換えの契約結婚を提案された千春は、藁にも縋る思いでそれを了承する。しかし旧知の仲とはいえ、本来なら結ばれるはずのない雲の上の人。たとえ愛されなくても彼の良き妻になろうと決意する千春だったが……「可愛い千春。もっと俺のことだけ考えて」いざ始まった新婚生活は至れり尽くせりの溺愛の日々で!? 拗らせ両片思い夫婦の、じれじれすれ違いラブ!
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる