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スマイル39・王様の両親に挨拶

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「俺はずっとお前と結婚したかったんだけど。ダメなのかよ?」

「今からはちょっと・・・・子供達の事、真秀君や真凛ちゃんにお願いしたままだし・・・・」

「アイツ等にはデッカイ貸しがあるから、帰るのが遅くなっても、別に怒らねーよ。結婚してそのまま新婚旅行に旅立っても、多分文句言われねーと思うな」

「アンタとこのまま新婚旅行なんて行ったら私、多分動けなくなると思うから、無理」

「どーして?」

「だって、新婚旅行なんて行ったら貴方、夜、絶対するでしょ。・・・・私もう、身体がもたないわよ・・・・」

 さっきの激しいヤツ、思い出してしまった。
 顔が赤くなる。あんなに私の事を乱したりして・・・・もう。王雅のバカ。

 
「ん? なんだよ、美羽。何赤くなってんだよ。俺が何するって?」

「バカっ!!」

 スーパーセクハラ大魔神は、本当に疲れ知らずでまいっちゃうわ。
 壊されないかしら。でも、触れられたい。私も王雅に触れていたい。

 力強く抱きしめられると、守られているなって安心するの。
 今まではずっとひとりだったから。
 でも、これからは王雅に寄り添って、淋しい夜も二人で過ごす事ができるんだって、嬉しくなるの。


「それより早く施設に帰らなきゃ、恭ちゃんも来てくれてるでしょう? もうお昼もだいぶ過ぎてるわ。大丈夫かしら・・・・」

「あ、恭一郎は適当に帰っていいって言ってあるから心配ねーよ。とっくに帰ってんだろ。高田製菓も忙しくなったんだし」

「もう・・・・王雅ってば、私の知らない所で色々繋がってるんだもの。話を聞いて、驚いたわ。誰一人、私になにも教えてくれないんだもん。貴方のプロジェクトに恭ちゃんが協力していたことも、恭ちゃんの会社が大変だってことも知らなかったし」

 昨日、恭ちゃんが壇上に現れた時は、本当に驚いたもの。
 まさか恭ちゃんと王雅が、こんな形で繋がっていたなんて。しかも、王雅は黙って高田を助けてくれていたなんて。

「施設を助ける為に結婚決めたっつーのに、会社経営が傾いてるから援助がしんどい、なんてお前に言えるワケねーだろ。恭一郎のキモチ、察しろよ。それに、俺が色々繋がってるってコトは、絶対美羽に言うなって、全員に固く口止めしたからな。花井からお前を取り返す為だ。悪く思うな」

 それは解るけど、当事者なのに、蚊帳の外に出されたみたいじゃない。まるで部外者扱いだわ。
 まあでも、花井に感づかれない為だったんだものね。仕方ないわ。


 王雅の温もりを求めて、彼の手を強く握った。
 ずっと繋いでいたい。離さないで欲しい。
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