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スマイル15・王様をお泊り保育に誘う
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しおりを挟む「美羽――――っ!!」
どうしようかと思っていたら、突然大声がした。
見ると、向こうの方で手を振っているまりなちゃんが目についた。もう一人、ショコラ色の髪をした女の子も一緒に立っている。きっと、今井江里ちゃんね。
私の姿を見た途端、まりなちゃんが猛烈ダッシュでこっちに走ってきた。
「久しぶりなのだ!」
そのままタックルされるように、まりなちゃんに抱きつかれた。「会いたかったのだ――!」
「まりなちゃん! 久しぶり、元気だった?」
「ウン、オレはいつでも元気だよっ」
まりなちゃんに会えて嬉しいわ。
彼女は本当に元気で明るい女の子。とっても優しくて、いい子なの。
純粋な少女で、今、好きな人と一緒に小さなアパートで暮らしてるって聞いている。
「あ、まりなちゃん。彼、櫻井王雅さん。施設の土地のオーナーなの。いつもお世話になっているから、今日、まりなちゃんと一緒でお泊り保育に誘ったのよ」
まりなちゃんに王雅を紹介した。
その後、王雅の方を振り向いてまりなちゃんを紹介した。
「あ、王雅、紹介するね。彼女、暁まりなちゃん。商店街のコロッケ友達なの」
「コロッケ・・・・友達・・・・?」
王雅に訝し気な目で見られた。
まあコロッケ友達なんて、普通はいないわよね。
「前、私がコロッケ買えなくて困っていた時に、まりなちゃんがコロッケ分けてくれたのがきっかけで、友達になったの。この前施設に来てくれて、子供達と一緒に遊んでくれたのよ。今日は、子供達が王雅とまりなちゃんを誘いたいって言うから、彼女にも声かけて、来てもらったの」
「ヨロシク、王雅!」
まりなちゃんが、王雅に右手を差し出して握手をした。
「あ、美羽、チョット前に話した友達も連れて来たんだ。おーい、江里――っ、おいでよ!」
今井江里ちゃんも、まりなちゃんの傍にやって来た。
「コンニチハ。今井江里です。急にお邪魔して、すみません」
江里ちゃんは、可憐な少女だった。これが、グラビアアイドルなのね。
ショコラ色の髪にシャギーを入れた髪型が特徴で、目もパッチリ大きく、鼻は小さく、人気があるのもうなずける、愛らしい容姿をしていた。
あ、彼女のコトが詳しく知りたい人は、作者別作品で今後活躍予定よ。
「江里ちゃん、ヨロシクね。まりなちゃんから聞いてると思うけど、私は真崎美羽。彼は、櫻井王雅さん。バーベキューは大勢でやると楽しいし、食材持ってきてくれるなんて、こちらとしても有難いわ。子供たち沢山いるから。じゃあ、早速バーベキューの準備始めましょう。食材とかはどうなっているのかしら?」
「あ、はい。沢山あるので、こちらに届くように手配しています。もうすぐ着くと、さっき連絡がありました」
「本当にありがとう。そしたら、手分けしてやりましょう」
ゲストも揃ったところで、バーベキューの準備を開始することになった。
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