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愛夜・5

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 気が付くと、美羽が俺の腕の中で眠っていた。
 昨日は、ハッキリ言って凄かった。
 とてもここじゃ言えねースゲーヤツ、美羽にいっぱいお見舞いしてやったからな。

 それより本当に、やっとこの手に入ったんだ。

 嬉しくて、嬉しくて、きっと美羽は苦しいと思うけど、それでも我慢できずに強く抱きしめてしまった。
 すると、腕の中の美羽がもそもそと動きだした。起こしてしまったんだな。悪いけど、逃がさねえぞ。

 彼女を捕らえた。「ドコ行くんだよ」

「あ、ごめん。起こしちゃった?」

「起きてた。お前の寝顔、見てた」

 更にきつく、ぎゅっと抱きしめた。「本当に、俺のモンになったんだなーって思って・・・・もう、俺のモンだからな。ドコへもやらねー」

「苦しいよ」

「うるせえ。お前をこうやって抱くこと、どんだけ我慢してきたと思ってんだ。まだもう二、三ラウンドくらい行けるけど、どうだ? お前が望むなら、もっと頑張るけど」

 俺も正直言って、こんなに自分ができると思わなかった。
 美羽を見ていると、欲望が際限なく立ち上がってくるから仕方ない。


「もう無理っ!」即答で断られた。


 
「なんだよ、いーじゃねーか」

「だめ。もう身体もたないわよー」

 あはは、と美羽が笑った。その笑顔――本当に俺のものなんだ。
 そう思うと、身体が熱くなった。

 やっぱり、我慢できねー。多分半年分くらい溜まっているから、暫くはこの調子だろうな。
 覚悟しとけよ。

「頼む、あと一回だけ」

 両手を顔の前に合わせ、美羽に懇願した。

「あのね、王雅。私、好きな男とするのは初めてだし、その・・・・経験ゼロみたいなものなのよ? もう少し優しくしてよね。貴方メチャクチャよ。ハード過ぎるわ」

「よく言うぜ。お前だってハードだったじゃねーか」

 昨夜は、美羽にかなりハードなコトされたんだ。
 それも、ここでは言えねー。ま、想像に任せるから。

 本当は何時も応援してくれてるお前等へのご褒美として、チラっとおまけで公表するつもりだったんだけどな。どんな夜を過ごしたかっつー話。
 でも、俺様のアッチの様子は内容が過激すぎてアウトになるから書けない――かといって手練れの俺の××をソフトにすることもできねーし、そのまま書くと×だらけになるから、それについては公表を断念したんだ。

 詳しく書けなくてスマン!

 詫び代わりに、至急もっとソフトでお前等が喜ぶような、別の褒美を用意しておいてやる。だからコレについては想像で頼む。

 まあでも、全く不明と言うのも可哀想だから、ヒントを教えてやる。

 んーそうだな。ま、言うなれば美羽は、悪の女王だ。不覚ながらこの俺様が乱されちまったんだ。
 散々苛めてやったら、苛め返されたんだ。マジありえねー女王だ。
 で、そんな女王を、俺様がメチャクチャに乱してやったんだ。サイコーだったぜ。
これで解っただろ?


 え、解んない?


 お前等までそんな意地悪なコト、言うなよっ。


 それはさておき。昨日のスゲーヤツ、今からそれをもう一回再現するんだ。


「誰のせいだと思ってんのよ」美羽が口を尖らせた。「王雅のせいでしょ。普通はあんなになりません。何回もしません」

「いーじゃねーか。普通なんてつまんねーよ。それより美羽って、女王気質があるよな。初めてのクセに俺様に挑戦的な態度取ってくるんだもんな。参ったぜ。でも、その後の乱れた女王も可愛かったけど」

「もうっ、王雅だって乱れてたでしょっ」

 顔を赤くしてムキになって怒ってきた。マジでカワイイ。
 俺はもう、どんなお前でも愛しくて可愛いって思っちまうんだ。
 重症な美羽病だと思う。この病気、一生続くんだろーな。


 そう考えたら、嬉しくなった。
 
「うん。二人で乱れた。嬉しい。最高だった。こんなに心地よくて幸せなセックス、初めてだ。スゲー、感動した。美羽とだからできたんだ」

「そうね。抱かれる前は怖かったけど・・・・でも、私も幸せ。もう少し王雅の傍で、こうしていたい」

「だろ? だからもう一回――・・・・」


 俺は美羽の身体に、ゆっくりと自分の身体を沈み込ませた。
 彼女と繋がっていると、感じた事のない心地よさに包まれて、本当に幸せだと感じる。

 俺はこれが欲しかったんだ。ずっと、ずっと幸せと感じるこの時の為に、今日まで生きて来たんだ、と。


 愛する女王が俺を包み込み、強く抱きしめてくれる腕を離さないよう、しっかりと抱き返した。




 お前とのこれからの幸せを、いっぱいに噛みしめながら――




 
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