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スマイル2・再会は突然に
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次の日、履歴書の書かれた住所に行ってみると、サラ地だった。
名前の欄に、木村 美幸(きむら みゆき)と書いてある。美幸だから、ミユを取ってミュー。・・・・なるほど、これも偽名そうだな。
これじゃ探しようがねーじゃねーか!!
久々に熱くなった。
けど、こういった逆境の方が燃えるんだ。いずれ探し出してやる。
小さいなりにも、履歴書に貼った写真はあるんだ。
顔もしっかり覚えてるぜ。お前のその顔、忘れるものか!
俺の財力、ナメんなよ?
お前みたいなイモくさい女、全勢力と財産を上げて、草の根掻き分けてでも探し出してやるぜ。
ま、とりあえず昨日頼まれたホテルの件、片付けに行くか。
俺はリムジンを走らせ、ホテル建設予定地の近くまで行った。
路地が多く、俺の乗ってきた車じゃ入らないから、途中から歩いた。
俺様に歩かせるなんて、どういう見解だ?
車が入れないような貧乏密集地帯に、何でこの俺様がわざわざ来なきゃいけねーんだよ!
ブツブツ言っていると、ボロい施設が見えてきた。
少し大きくて、古い作り。遊具もペンキがはげたりして、本当にボロい。
相当、年期入ってんな。マサキ施設と書いてある。
施設の門から中を覗いていると、俺に気づいた子供たちが駆け寄ってきた。
「こんにちはー!! お客様ですかー?」
丁寧に挨拶されたので、そうだ、と返すと、子供たちはどうぞ、と小さい手で俺のてをぎゅっと握って、こっちです、と中へ案内してくれる。
なかなか手厚い歓迎じゃねーか。
もうすぐお前等の住む場所が無くなるってのに、何も知らないでカワイソウな奴等だな。
まあ、俺には知ったことも無いし、関係も無いから別にどうでもいいけどな。
「ミュー先生! お客さんだよー!!」
はっ!?
ミューだと!?
俺の聞き間違いか?
「どちら様?」
振り向いた女は、昨日見せることのなかった極上の笑顔を湛えていた。
昨日は巻髪だった腰の上あたりまである薄茶色の長いストレートの髪も今は無造作に後ろに束ねていて、大きな目には殆どアイシャドウも乗せられておらず、化粧っ気も殆ど無くて。
昨日逢った時に着ていたドレスより似合っているボロいジーパンとTシャツ着て、全然化粧して無いし汚い格好なのに、昨日より綺麗な女。
――本当に偶然って怖い。
まさか昨日、俺に水をぶっかけて頬まで叩いた女が、ソコに居るなんて――・・・・
ミューは俺の顔を見た途端、あからさまに嫌悪感いっぱいの表情を浮かべて俺を睨みつけてきた。「何か御用でしょうか?」
「御用も何も・・・・お前、昨日はよくも色々やってくれたな」
一瞬たじろいだけど、ココで逢ったが百年目!
絶対跪かせてやる!!
「俺のアルマーニのスーツ、ビシャビシャにしてくれた礼をしに来たんだよ」
施設の立ち退き要請だ、というと、ミューは一瞬顔をしかめただけで、俺を相手にもしようとしない。「その話は、昨日も別の方にお断りしています。帰ってください」
「だから俺が来たんだ。まあ聞け」俺は極力優しい微笑みを浮かべる事に気を使いながら、話を続けた。「今なら立退き料としてかなりの破格値を用意するってホテル側は言ってるんだぜ? さっさと立ち退いて、別の場所で施設借りりゃいーだろ? 探せねーなら、俺が最後まで面倒見てやるよ。そうだ、うんと綺麗で新しい施設、見つけてやる! その方が皆喜ぶ――」
「またお金の話? いい加減にして! この世にはお金で買えない大切なものが沢山あるのよ。貴方もカワイソウな男性(ひと)ね。とにかく、この施設から立ち退きはしないわ! 帰って!!」
深いため息を吐かれた。
俺が――・・・・カワイソウ?
何言ってんだコイツ。
頭わいてんだろ。
金で買えないものなんて、この世にあるわけねーだろ!
金があったら何でも出来るんだ。
金を持っている者が王様なんだよ!!
「ああっ! もうこんな時間!! 急がなきゃ! アンタと話してる暇なんて無いのっ」
時計を見たミューは急に慌てた様子で部屋を飛び出して行き、財布を引っつかんで戻ってきた。
「もう帰ってよね。迷惑だから」
「はあっ!? オイ、お前ちゃんと人の話聞け――」
「帰って!!」
部屋を追い出された。
なっ・・・・。
一度ならず二度までも、俺様を邪険に扱いやがった。
どんな女だって俺のこの容姿と名前を聞けば、絶対服従なのに。
何なんだ、ミューって女は!!
ワケわかんねーしっ!!
このままじゃ腹のムシが収まらねぇっ!!
もう一度扉を開けようと思ったら、さっきの部屋から物凄い勢いでミューが飛び出してきた。
「おいっ、待てよ!!」
わき目も振らずにあっという間に施設を飛び出し、路地を潜り抜けて全力疾走するミューを、俺は成り行きで追いかけた。
何なんだ?
何で俺こんなに走ってるんだ?
どうなってるんだ?
よく解らないままミューに振り回された俺は、アイツを追いかけて小さな商店街にやって来た。
ふと見ると、商店街の一角では小さな店に、沢山の人間が押しかけて居た。
まるで砂糖菓子に群がるアリみたいだな。
ミューも人だかりの中に居た。
アイツは驚異的な早さで人だかりをくぐり抜け、アッという間にその中に消えた。
――忍者か?
やがて戦利品らしきものを獲得したミューが、満面の笑顔で歩いて来た。「あぁー買えてよかった!」
何か買えたらしい。喜んでいる様だ。
「あれっ。貴方、まだ居たの?」
俺の姿を見つけたミューが、怪訝そうな顔をして驚いている。
「お前が人の話、ちっとも聞かねーからだろっ!」
この俺様をコケにした揚句、振り回しやがって。
犯すぞ、このアマ。
「聞くも何も、貴方の話、つまらないから聞きたく無いもの。それより私忙しいの! 貴方、私を追い掛けるヒマがあるなら買い出し手伝ってよ。ハイ、これ持って」
さっきの戦利品を押し付けられた。「落とさないでよ。命懸けで買った御馳走なんだから!」
「何で俺が、お前の御馳走とやらを持たなきゃいけねーんだよ! お前、俺を誰だと思ってるんだ!!」
「知らないわよ。アンタなんか」
「昨日クラブで名乗っただろ! 王雅だ! 櫻井王雅!! 名前聞いたコトくらいあんだろ」
「知らない」
興味もなさそうに俺に一瞥をくれると、ミューは商店街を歩き回って色々買い物を始めた。
「おいっ! この俺様に何でお前の荷物持たせんだよ! 捨てるぞ!!」
「そんな事したら、殺すわよ。ちゃんと持っておいてね、王様」
「王様にはちげーねーけど、名前は王雅だ!」
「どっちでもいーでしょ。大王様」
「ダッ・・・・大王だぁ!?」
「ええ。煩い大魔王よ」
何か、扱い雑じゃね?
何、この女?
マジ、ありえねーんだけど。
「おい、あんまそんな事ばっか言ってたら、今すぐ抱くぞ?」
あからさまに嫌そうな顔を向け、汚らわしいものでも見る目つきでミューが俺を見る。
コラ。
そんな目で俺を見るな!
「救い様が無い変態ね、アンタ」
「うっ・・・・ウルセーよ! 大体俺は、女に断られた事なんかねーんだ!」
「良かったじゃない」ミューは笑った。「初めて断ってくれる女が現れて」
アイツはそう言って、スタスタ歩き出した。そして商店街の一角に、タイムセールと書かれた看板の前で立ち止まる。
「お一人様、一コ限りか・・・・」
ブツブツ呟いていたかと思うと、腕を急に掴まれた。「一緒に来て!」
「ハア!? 何だよ急に!」
「いいから!」
アイツは俺の腕を掴んだままスーパーに入り、レジに並んだ。
両手に持つのは、お得用トイレットペーパー。
何だ?
何でそんなもの二つも買うんだ?
っつーか、そんなの召使いの仕事だろ。
レジで会計を済ませたミューは、嬉しそうにトイレットペーパーの袋を下げ、商店街の買い物を楽しんで居た。
ヤツが買った物は、生活用品や食材。沢山の荷物を抱え、嬉しそうに走り回る。
俺、一体何やってんだ?
何でこんな貧乏女の後を、俺が着いて回らなきゃならねーんだよ!
この俺様をこんなに振り回しやがって!
ミュー。
今に見とけよ。
――絶対、手に入れてやるからな!
名前の欄に、木村 美幸(きむら みゆき)と書いてある。美幸だから、ミユを取ってミュー。・・・・なるほど、これも偽名そうだな。
これじゃ探しようがねーじゃねーか!!
久々に熱くなった。
けど、こういった逆境の方が燃えるんだ。いずれ探し出してやる。
小さいなりにも、履歴書に貼った写真はあるんだ。
顔もしっかり覚えてるぜ。お前のその顔、忘れるものか!
俺の財力、ナメんなよ?
お前みたいなイモくさい女、全勢力と財産を上げて、草の根掻き分けてでも探し出してやるぜ。
ま、とりあえず昨日頼まれたホテルの件、片付けに行くか。
俺はリムジンを走らせ、ホテル建設予定地の近くまで行った。
路地が多く、俺の乗ってきた車じゃ入らないから、途中から歩いた。
俺様に歩かせるなんて、どういう見解だ?
車が入れないような貧乏密集地帯に、何でこの俺様がわざわざ来なきゃいけねーんだよ!
ブツブツ言っていると、ボロい施設が見えてきた。
少し大きくて、古い作り。遊具もペンキがはげたりして、本当にボロい。
相当、年期入ってんな。マサキ施設と書いてある。
施設の門から中を覗いていると、俺に気づいた子供たちが駆け寄ってきた。
「こんにちはー!! お客様ですかー?」
丁寧に挨拶されたので、そうだ、と返すと、子供たちはどうぞ、と小さい手で俺のてをぎゅっと握って、こっちです、と中へ案内してくれる。
なかなか手厚い歓迎じゃねーか。
もうすぐお前等の住む場所が無くなるってのに、何も知らないでカワイソウな奴等だな。
まあ、俺には知ったことも無いし、関係も無いから別にどうでもいいけどな。
「ミュー先生! お客さんだよー!!」
はっ!?
ミューだと!?
俺の聞き間違いか?
「どちら様?」
振り向いた女は、昨日見せることのなかった極上の笑顔を湛えていた。
昨日は巻髪だった腰の上あたりまである薄茶色の長いストレートの髪も今は無造作に後ろに束ねていて、大きな目には殆どアイシャドウも乗せられておらず、化粧っ気も殆ど無くて。
昨日逢った時に着ていたドレスより似合っているボロいジーパンとTシャツ着て、全然化粧して無いし汚い格好なのに、昨日より綺麗な女。
――本当に偶然って怖い。
まさか昨日、俺に水をぶっかけて頬まで叩いた女が、ソコに居るなんて――・・・・
ミューは俺の顔を見た途端、あからさまに嫌悪感いっぱいの表情を浮かべて俺を睨みつけてきた。「何か御用でしょうか?」
「御用も何も・・・・お前、昨日はよくも色々やってくれたな」
一瞬たじろいだけど、ココで逢ったが百年目!
絶対跪かせてやる!!
「俺のアルマーニのスーツ、ビシャビシャにしてくれた礼をしに来たんだよ」
施設の立ち退き要請だ、というと、ミューは一瞬顔をしかめただけで、俺を相手にもしようとしない。「その話は、昨日も別の方にお断りしています。帰ってください」
「だから俺が来たんだ。まあ聞け」俺は極力優しい微笑みを浮かべる事に気を使いながら、話を続けた。「今なら立退き料としてかなりの破格値を用意するってホテル側は言ってるんだぜ? さっさと立ち退いて、別の場所で施設借りりゃいーだろ? 探せねーなら、俺が最後まで面倒見てやるよ。そうだ、うんと綺麗で新しい施設、見つけてやる! その方が皆喜ぶ――」
「またお金の話? いい加減にして! この世にはお金で買えない大切なものが沢山あるのよ。貴方もカワイソウな男性(ひと)ね。とにかく、この施設から立ち退きはしないわ! 帰って!!」
深いため息を吐かれた。
俺が――・・・・カワイソウ?
何言ってんだコイツ。
頭わいてんだろ。
金で買えないものなんて、この世にあるわけねーだろ!
金があったら何でも出来るんだ。
金を持っている者が王様なんだよ!!
「ああっ! もうこんな時間!! 急がなきゃ! アンタと話してる暇なんて無いのっ」
時計を見たミューは急に慌てた様子で部屋を飛び出して行き、財布を引っつかんで戻ってきた。
「もう帰ってよね。迷惑だから」
「はあっ!? オイ、お前ちゃんと人の話聞け――」
「帰って!!」
部屋を追い出された。
なっ・・・・。
一度ならず二度までも、俺様を邪険に扱いやがった。
どんな女だって俺のこの容姿と名前を聞けば、絶対服従なのに。
何なんだ、ミューって女は!!
ワケわかんねーしっ!!
このままじゃ腹のムシが収まらねぇっ!!
もう一度扉を開けようと思ったら、さっきの部屋から物凄い勢いでミューが飛び出してきた。
「おいっ、待てよ!!」
わき目も振らずにあっという間に施設を飛び出し、路地を潜り抜けて全力疾走するミューを、俺は成り行きで追いかけた。
何なんだ?
何で俺こんなに走ってるんだ?
どうなってるんだ?
よく解らないままミューに振り回された俺は、アイツを追いかけて小さな商店街にやって来た。
ふと見ると、商店街の一角では小さな店に、沢山の人間が押しかけて居た。
まるで砂糖菓子に群がるアリみたいだな。
ミューも人だかりの中に居た。
アイツは驚異的な早さで人だかりをくぐり抜け、アッという間にその中に消えた。
――忍者か?
やがて戦利品らしきものを獲得したミューが、満面の笑顔で歩いて来た。「あぁー買えてよかった!」
何か買えたらしい。喜んでいる様だ。
「あれっ。貴方、まだ居たの?」
俺の姿を見つけたミューが、怪訝そうな顔をして驚いている。
「お前が人の話、ちっとも聞かねーからだろっ!」
この俺様をコケにした揚句、振り回しやがって。
犯すぞ、このアマ。
「聞くも何も、貴方の話、つまらないから聞きたく無いもの。それより私忙しいの! 貴方、私を追い掛けるヒマがあるなら買い出し手伝ってよ。ハイ、これ持って」
さっきの戦利品を押し付けられた。「落とさないでよ。命懸けで買った御馳走なんだから!」
「何で俺が、お前の御馳走とやらを持たなきゃいけねーんだよ! お前、俺を誰だと思ってるんだ!!」
「知らないわよ。アンタなんか」
「昨日クラブで名乗っただろ! 王雅だ! 櫻井王雅!! 名前聞いたコトくらいあんだろ」
「知らない」
興味もなさそうに俺に一瞥をくれると、ミューは商店街を歩き回って色々買い物を始めた。
「おいっ! この俺様に何でお前の荷物持たせんだよ! 捨てるぞ!!」
「そんな事したら、殺すわよ。ちゃんと持っておいてね、王様」
「王様にはちげーねーけど、名前は王雅だ!」
「どっちでもいーでしょ。大王様」
「ダッ・・・・大王だぁ!?」
「ええ。煩い大魔王よ」
何か、扱い雑じゃね?
何、この女?
マジ、ありえねーんだけど。
「おい、あんまそんな事ばっか言ってたら、今すぐ抱くぞ?」
あからさまに嫌そうな顔を向け、汚らわしいものでも見る目つきでミューが俺を見る。
コラ。
そんな目で俺を見るな!
「救い様が無い変態ね、アンタ」
「うっ・・・・ウルセーよ! 大体俺は、女に断られた事なんかねーんだ!」
「良かったじゃない」ミューは笑った。「初めて断ってくれる女が現れて」
アイツはそう言って、スタスタ歩き出した。そして商店街の一角に、タイムセールと書かれた看板の前で立ち止まる。
「お一人様、一コ限りか・・・・」
ブツブツ呟いていたかと思うと、腕を急に掴まれた。「一緒に来て!」
「ハア!? 何だよ急に!」
「いいから!」
アイツは俺の腕を掴んだままスーパーに入り、レジに並んだ。
両手に持つのは、お得用トイレットペーパー。
何だ?
何でそんなもの二つも買うんだ?
っつーか、そんなの召使いの仕事だろ。
レジで会計を済ませたミューは、嬉しそうにトイレットペーパーの袋を下げ、商店街の買い物を楽しんで居た。
ヤツが買った物は、生活用品や食材。沢山の荷物を抱え、嬉しそうに走り回る。
俺、一体何やってんだ?
何でこんな貧乏女の後を、俺が着いて回らなきゃならねーんだよ!
この俺様をこんなに振り回しやがって!
ミュー。
今に見とけよ。
――絶対、手に入れてやるからな!
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