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10.いよいよ展示会!(完売目指します!)
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いよいよ開場時間となった。早くもバイヤーがブース前を通っていく。私は早速呼び込みをするべく、ブース前に立った。もう一人の営業も左端へ立ち、興味を示してくれる方へ案内、チラシを配っている。
早速興味を持って下さった方にブース内へ入って貰い、新商品『Rainbow』の説明を。男女二人組の方で、一人は爽やかな男性、もうひとりの女性は赤渕の眼鏡をかけた可愛らしい女性の男女二人組のバイヤーだった。
スニーカーの方にも興味を持って下さったので、カタログを見せて説明をした。いかに他社に比べてインソールが優れていて、履きやすさや耐久性が良いかという事を熱弁した。
まだビッグサイトへ見に来たばかりなので、他にも見て回ると彼らは行ってしまった。名刺交換をしたので、早速連絡先をゲットした。持参したノートに彼らが興味を持って下さったリストを書き込み、名刺を挟んでおいた。
紗々-SASHA-
卸営業部 統括 神保 要(じんぼ かなめ)
そのように名刺には書かれている。
神保さんね。話口調もしっかりしていたし、見た目も私とさほど年齢変わらなさそうだったのに、統括なんてきっと凄腕のバイヤーなんだわ。
紗々って何の会社だろう。また調査して、戻られなかったら営業かけて貰おう。
もう一人の女性の名刺も見てみた。
紗々-SASHA-
通販部 リーダー 南 楓(みなみ かえで)
南さんか。彼女も通販部のリーダーをしているという事は、若いのに二人とも仕事がデキる人たちなのね。
名刺から勝手に様々なデータを自分なりに読み取って分析し、次へ繋げようと思った。
卸事業部や通販部というのは、私達メーカーにとっては新規の顧客になる可能性が高い。というのも、卸問屋等は既に顔見知りが多く、その店の規模や購入数はほぼ決まっているからだ。展示会というのは、いかに新規顧客を獲得できるかという所にかかっているのだ。
次の接客も気合を入れて頑張った。しかしなかなか購入には結びつかない。検討を頂ける、という段階までしか行けないのだ。私はもともと営業では無いから、口下手な所もあるし、あまり強引に切り込むのは好きではない。相手に対して遠慮をしてしまう所がある。
その点、営業は受注に繋げている。流石だ。しかし注文を頂いたのは、既存のスニーカーだ。営業が懇意にしている取引先が来てくれたりもしたが、新商品はまだ売れない。
「どーも」
気を取り直して頑張ろうと思っていたら、声をかけてくれた人がいた。見ると、浅岡専務と藤並社長だった。
「浅岡専務! 藤並社長! いらして下さったのですね」
「あれだけ世話になったのに、来ないわけにはいかないでしょ。新商品、どれ?」
「高丸さんも絡んでいるみたいだし、楽しみに来たんだ」
二人は早速ずんずんとブース内に立ち入り、中央に飾ったRainbowを手に取ってくれた。反応はどうだろうか。ドキドキする。
早速興味を持って下さった方にブース内へ入って貰い、新商品『Rainbow』の説明を。男女二人組の方で、一人は爽やかな男性、もうひとりの女性は赤渕の眼鏡をかけた可愛らしい女性の男女二人組のバイヤーだった。
スニーカーの方にも興味を持って下さったので、カタログを見せて説明をした。いかに他社に比べてインソールが優れていて、履きやすさや耐久性が良いかという事を熱弁した。
まだビッグサイトへ見に来たばかりなので、他にも見て回ると彼らは行ってしまった。名刺交換をしたので、早速連絡先をゲットした。持参したノートに彼らが興味を持って下さったリストを書き込み、名刺を挟んでおいた。
紗々-SASHA-
卸営業部 統括 神保 要(じんぼ かなめ)
そのように名刺には書かれている。
神保さんね。話口調もしっかりしていたし、見た目も私とさほど年齢変わらなさそうだったのに、統括なんてきっと凄腕のバイヤーなんだわ。
紗々って何の会社だろう。また調査して、戻られなかったら営業かけて貰おう。
もう一人の女性の名刺も見てみた。
紗々-SASHA-
通販部 リーダー 南 楓(みなみ かえで)
南さんか。彼女も通販部のリーダーをしているという事は、若いのに二人とも仕事がデキる人たちなのね。
名刺から勝手に様々なデータを自分なりに読み取って分析し、次へ繋げようと思った。
卸事業部や通販部というのは、私達メーカーにとっては新規の顧客になる可能性が高い。というのも、卸問屋等は既に顔見知りが多く、その店の規模や購入数はほぼ決まっているからだ。展示会というのは、いかに新規顧客を獲得できるかという所にかかっているのだ。
次の接客も気合を入れて頑張った。しかしなかなか購入には結びつかない。検討を頂ける、という段階までしか行けないのだ。私はもともと営業では無いから、口下手な所もあるし、あまり強引に切り込むのは好きではない。相手に対して遠慮をしてしまう所がある。
その点、営業は受注に繋げている。流石だ。しかし注文を頂いたのは、既存のスニーカーだ。営業が懇意にしている取引先が来てくれたりもしたが、新商品はまだ売れない。
「どーも」
気を取り直して頑張ろうと思っていたら、声をかけてくれた人がいた。見ると、浅岡専務と藤並社長だった。
「浅岡専務! 藤並社長! いらして下さったのですね」
「あれだけ世話になったのに、来ないわけにはいかないでしょ。新商品、どれ?」
「高丸さんも絡んでいるみたいだし、楽しみに来たんだ」
二人は早速ずんずんとブース内に立ち入り、中央に飾ったRainbowを手に取ってくれた。反応はどうだろうか。ドキドキする。
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