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子作りと冒険です。
人間達の生きざま、死にざまって・・・③(カスミは涙する)
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偉大過ぎる父、帝国再建、新しい統治に向けて東奔西走している父、その父親に重要な帝国北方領を預かって、王としていた彼の、コンプレックス、プレッシャー、心細さは計り知れなかったんでしょうね。父上は、幼少のことから、知恵と勇気で次々襲って来る困難を自ら解決していたから、そのことには理解が薄かったし、あまりにも忙しかった。せめて、心強い、立派な後見役がいればよかったんだけれど、流石に父上陛下はその人物をつけていたんだけど、それがほどなくして病気で死んでしまって、彼は孤独になってしまったの、海千山千、野心家ばかりの諸侯の中で。数々の失政、父親への裏切り等々を冒して、ついに父上は皇帝として死刑を命令、その直後に一等減じて無期幽閉を命じざるを得なくなった。その後、しばらくして幽閉先の城で自殺して死んだ・・・ということになつている。
自殺を自殺未遂にしたのは、たまたまいた旦那様。これを利用して、皇帝陛下は彼が自殺して死んだということにして、第二の人生をと思い、旦那と私に託したの。私達の領地の中に、小さな荘園を経営する騎士としての第二の人生。色々な経緯から、ほどなくして魔王女の嫁を迎え、細々としながらも平穏な日々を送ることになったわ。かつての栄光も没落も気にすることなく、私達の下にいる騎士としての生活が本当にあっているというようだった。
でも、父上が彼の死後、流石に反省して子供達の教育、育て方、接し方を改めた、そのおかげで母違いの多くの皇子皇女たちが仲たがいせず、争うこともせず、皆優秀で父を助け、甥である少年皇帝を助けるということになった、と同様に、何時か父のために役立つことを考え、常に文武、魔法の修行に努めるようにかれはなっていた。
その彼に、どうして知ったのかかつての家臣、さらに領民が少しだけども、再び使えたいと、一人、2人とやってきたわ。魔王女の場合も同じだけれど。
その彼が、兄弟姉妹たちのために、幼い皇帝のために起つと決意すると、これまたどこで知ったのか、
「若のために、今度こそ尽くさせてください。」
なんていう男女が次々やってきてさ。
旦那は、死に様ではなくも生き様が大切なんだ、というけれどどっちも同じじゃない。皇帝の色の毛布に敷き詰められた棺に、皇帝の礼で葬られたことがどうなのよ?旦那も、生き残った彼の遺臣、遺民たちもさ、涙を流し、旦那もなんか大粒の涙、皇帝陛下も皇族方も彼の正体も口にしないけど、自ら遺体を丁重に棺に運び入れ、かつ棺桶も運んで、埋葬場所の近くからだけど、涙が尽きなかったわね。
ああ何で人間は短い人生なのに、このまま平穏に、楽しく生きようともしないで、こんなことに死に場所とやらを求めるのかしら。さっぱり分からないわ、ともまずは思ったわ。でも、これが人間なのよね。僅かな時のために、残りの人生を捧げ、その時に後先考えることなく、そのために命を捨ててまで行動する。後悔するだろうけど、絶対後悔するだろうけど、しないで後悔するよりもいいとか言って、実際そうかもしれないと思ったわ。長く生きることが大切ではない、どう生きたか、どう良く生きたかが大切だなんていうけど、みんなができないだろうけど、それがわかるのが人間達なのよね。まあ、一部だとしてもね。私も、後どのくらい、後10年ほどだろうけど、生きるか分からないけど、エルフとして後何百年ほとんど歳を取らず生きるよりも、後10年の生きざまというのが大切なのよね、何ができたかが愛おしいのよね、分かる気がした来たわ。なんせ、人間を夫にしているんだもの。
え、私はどうしていたって?もちろん、涙、涙、涙が止まらなかったわよ。旦那といっしょに鼻水も止まらなかったわよ。本当にみっともなかったでしょうけどね、旦那は優しく抱きしめてくれたし、私も抱きしめてあげたわ。お互いの涙も、鼻水もつけあったということになったわ。
自殺を自殺未遂にしたのは、たまたまいた旦那様。これを利用して、皇帝陛下は彼が自殺して死んだということにして、第二の人生をと思い、旦那と私に託したの。私達の領地の中に、小さな荘園を経営する騎士としての第二の人生。色々な経緯から、ほどなくして魔王女の嫁を迎え、細々としながらも平穏な日々を送ることになったわ。かつての栄光も没落も気にすることなく、私達の下にいる騎士としての生活が本当にあっているというようだった。
でも、父上が彼の死後、流石に反省して子供達の教育、育て方、接し方を改めた、そのおかげで母違いの多くの皇子皇女たちが仲たがいせず、争うこともせず、皆優秀で父を助け、甥である少年皇帝を助けるということになった、と同様に、何時か父のために役立つことを考え、常に文武、魔法の修行に努めるようにかれはなっていた。
その彼に、どうして知ったのかかつての家臣、さらに領民が少しだけども、再び使えたいと、一人、2人とやってきたわ。魔王女の場合も同じだけれど。
その彼が、兄弟姉妹たちのために、幼い皇帝のために起つと決意すると、これまたどこで知ったのか、
「若のために、今度こそ尽くさせてください。」
なんていう男女が次々やってきてさ。
旦那は、死に様ではなくも生き様が大切なんだ、というけれどどっちも同じじゃない。皇帝の色の毛布に敷き詰められた棺に、皇帝の礼で葬られたことがどうなのよ?旦那も、生き残った彼の遺臣、遺民たちもさ、涙を流し、旦那もなんか大粒の涙、皇帝陛下も皇族方も彼の正体も口にしないけど、自ら遺体を丁重に棺に運び入れ、かつ棺桶も運んで、埋葬場所の近くからだけど、涙が尽きなかったわね。
ああ何で人間は短い人生なのに、このまま平穏に、楽しく生きようともしないで、こんなことに死に場所とやらを求めるのかしら。さっぱり分からないわ、ともまずは思ったわ。でも、これが人間なのよね。僅かな時のために、残りの人生を捧げ、その時に後先考えることなく、そのために命を捨ててまで行動する。後悔するだろうけど、絶対後悔するだろうけど、しないで後悔するよりもいいとか言って、実際そうかもしれないと思ったわ。長く生きることが大切ではない、どう生きたか、どう良く生きたかが大切だなんていうけど、みんなができないだろうけど、それがわかるのが人間達なのよね。まあ、一部だとしてもね。私も、後どのくらい、後10年ほどだろうけど、生きるか分からないけど、エルフとして後何百年ほとんど歳を取らず生きるよりも、後10年の生きざまというのが大切なのよね、何ができたかが愛おしいのよね、分かる気がした来たわ。なんせ、人間を夫にしているんだもの。
え、私はどうしていたって?もちろん、涙、涙、涙が止まらなかったわよ。旦那といっしょに鼻水も止まらなかったわよ。本当にみっともなかったでしょうけどね、旦那は優しく抱きしめてくれたし、私も抱きしめてあげたわ。お互いの涙も、鼻水もつけあったということになったわ。
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