余命50年のエルフさん

転定妙用

文字の大きさ
上 下
29 / 56
試合?開始

取り合えず冒険の日々は終わりよ③(ミストグリーン)

しおりを挟む
 何がどうして、何がどうなったのかわからないわ。とにかく彼はあまり離れないように、私は彼をしっかり見守って、いざという時にはと構え、そして彼は私のことをちゃんと見守ることを忘れていない、部屋の中を見てまわったわ。もちろん、足下や壁にトラップや罠や呪いがないか、慎重に、注意して見てまわったわ。だって、突然壁が開いて魔獣の群れが出てきて、穴が開いてそこに落ちて槍に串刺しとかいうのは嫌だもの。部屋全体がすべすべ、つるつる、そして硬く、天上はドーム型、アーチ、で装飾も何一つなかったわ。あ、骨とかここで死んだ連中の痕跡も全くなかったわ。これはホッとしたわ。私達が最初の到達者?壁や床に触ったりした、床はその上を歩いているしね、けれど魔法陣とか絵とか図すらなかったわ。とにかく出入口から侵入を試みるような気配はないし、扉が開くようにも見えないから、一休みすることにしたわ。
「どうする?」
「食糧も、水も僅か。」
「餓死?嫌だわ。何とかならないかしら?」
「ちょっと休んで、残れの食糧と水を食べて、飲んで、それから考えよう。」
「全くあんたったら・・・全然賛成。」
 そこで、ちょっと冗談で、冗談ですってば。
「じゃあ、まずは、食糧?水?それとも、わ、た、た?」
 そしたら、即座に、
「じゃあ、君。」
と抱き寄せてきて・・・。結局、唇を貪り合い始めちゃった。その時、それが起こったのよね。

 え~と、突然何がが動く音と振動がきて、頭の上のドームが開かれて、階段が降りてきたのよね。
「ど、どうする?」
と迷ったわ。
「他にどうすることもできないか?」
「じゃあ、行く?」
 さすがにまだ迷っていたわ、私も。私の顔は助けを求めるようだったて、後から聞いたら。
「よし、乗るか?」
と力強く、確認を求めてきたわ。行くぞ、という意思が感じられたわ。彼ったら、自分が決めなきゃ、なんて思ったんだって。
「行こう!」
 ここまでやらせたら、やるっきゃないじゃない。私達は立ち上がって、階段のところまで歩いて行った。そして、第一歩、手をつないで…と階段が上に動いて私達を上に運んだわ。初めは驚いて倒れかけちゃった。彼がすかさず支えてくれて助かったわ。
 上につくと、明るい光が…そして私達の前人気リングが…そ、そして二人の男女が真ん中に立って、私達を、招いていたわ。これは、リングで戦って勝てば、ミッション完了、ダンジョンクリアということだと、ピーンときたわ。上等じゃない、行くわよ、やってやる、私達を舐めないでよ!と彼の手を引いて、リングに駆け上がったわ。
 その考えは、間違えではなかったわ、確かに。それに、初めは確かに、剣、魔法、体術とコンビネーションで戦ったわ。そのうち…確かに戦いだったけど、その後も…。

 勝ったわ、ミッション完了、ダンジョンクリア…したわよ。でも、私は、
「何よ、こ、この浮気者ー!他の女に、あんなダークエルフと鼻の下を伸ばして、あんなことをー!」
と全裸で、やっぱり全裸の旦那に掴みかかったわ。
「お前だって…。」
と彼は言いかけて、口を閉ざしたわ。目は私の方を正面から見ていたけど。彼はそれを言ったら私を傷つけると思ったのよね、
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~

十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

スライムから人間への転生〜前世の力を受け継いで最強です

モモンガ
ファンタジー
5/14HOT(13)人気ランキング84位に載りました(=´∀`) かつて勇者と共に魔王を討伐したスライムが世界から消えた…。  それから300年の月日が経ち、人間へと転生する。 スライムだった頃の力【勇者】【暴食】を受け継ぎいろんな場所を巡る旅をする そんな彼の旅への目的はただ1つ!世界中の美味しいご飯を食べる事! そんな食いしん坊の主人公が何事もないように強敵を倒し周りを巻き込んで行く! そんな主人公の周りにはいつのまにか仲間ができ一緒に色々なご飯を食べて行く!  *去年の9月まで小説家になろう。で連載を辞めた作品です。  続きを書こうと気持ちになりまして、こちらで再開しようもおもった次第です。  修正を加えてます。  大きいのは主人公の名前を変えました。(ヒロインと最初の一文字が被っている為)  レアル→リューク  ラノベ専用アカウント作りましたー( ̄∀ ̄)  Twitter→@5XvH1GPFqn1ZEDH

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...