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余命50年のエルフは結婚する。
出てってやるー(カスミ)
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「分かっているって。聖騎士になれないって言われたんだろう?それでやけになって、こんな奴で憂さ晴らししているんだろう?俺のところにいれば、立派な聖騎士様になれるさ。なんせ俺は、冒険者再生工場だからな。」
「何言っているのよ。私は、もう立派な聖騎士になっているのよ。特別にだけどね。」
「ああ、わかっている、分かっている。見栄はることはないさ。俺がちゃんと聖騎士にしてやるから、安心しろよ。お前、まだいるのか、早く出て行けよ。いるだけでチームの邪魔、迷惑だったんだよ。このハイエルフの関心を引こうと、勝手なことをしてチームに迷惑をかけやがってよ。どこに行っても、お前のような奴は、チームに入れないようにしておくからな。俺は、ギルドにもかなり顔がきくのを知っているだろう?」
な、なんなのよー、こいつ。何が言いたいのよ。リーダー、何か言ってよ・・・オロオロして・・・る。
「ご、ごめんね。でも、チームがもめるのは良くないから・・・だから、アサ君、ここは我慢して、ここは堪えて・・・許して・・・。」
だ、駄目だわ。旦那様は、目が点、唖然となって・・・ではなく、怒りが込みあがっている、爆発寸前。
チームの№2は、冒険者としての実績も実力もかなりのランクであるし、自他ともに冒険者再生工房、或いは冒険者再生職人と称している。リーダーは、来るものは拒まずというどころか、困っている冒険者すら受け入れている。人情家である、もちろん、実力があると自分なりに見込んだ者を受け入れているのだが、彼はまずそういう新メンバーを、
「使い物にならない。」
と罵倒する。そして、その何人かを鍛え直し、実際何人かは注目の冒険者となっており、そのことから彼が「再生」したと評価され、彼もそれを大いに吹聴している。実際彼の教育というか、鍛錬というかの手腕、技術は確かではある。それに、彼に見放された、最初から相手にされないメンバーは半数以上いたし、彼が見込んでチームに誘った冒険者達とは険悪な関係になっている。
それに上昇志向が高く、チームの拡張を進めているし、そのために注目される仕事を受けるし、ギルドの中でも、王侯貴族への伝手も持っているし、交渉手腕もある。リーダーは、彼を頼りにしているし、彼から見捨てられていても彼がいてくれて助かっている、支持するというメンバーも多い。
アサは、地味だ、実直だ、だから拡張路線に批判的だし、見捨てられたメンバーや険悪になったメンバーの世話をするのは彼であり、ギルドとの関係やその他チームのための手続きや用事、つまり雑用は彼がやっているのだ。
戦い方とか戦法とか、作戦はこの二人はかなり対立しているし、アサはかなり邪魔されていると感じてさえいる。私も、彼は邪魔されていると感じているわ。
だから、アサは彼からかなり嫌われている、邪魔でしかたがないと見ているのがわかるわ、分かっていたわ。
私から見れば、脂っぽい、ギトギトした外見と中身で、息も体臭も臭いし、ドワーフのような顔で、悪寒を感じさせるけどね。
でも、私は欲しいのね、残ってほしいわけね。彼は使いようがない、自分の戦術、戦略に合わないけど、私の魔法とかは必要だというところかな。
私は、旦那様とは別れないのよ、それがエルフなの。それがわからないのかしら?それに、この三か月夫婦として過ごして彼のことをますます気に入って、ますますイチャラブしちゃっているのよ。それが分かっていないんだから?どういう頭の構造かしら。
「こいつは追放した。早く出て行けよ。さあ、ミストグリーン、立派な聖騎士にしてやるから。ああ、あいつとは離婚しな。離婚だ、離婚だ。もう、離婚完了。もう、ミストグリーンは自由だ。分かっているな。さあ、俺が夫になってやるから、大丈夫だ。うちのチームに大事な、俺の妻にちょっかいかけるなよ。そんなことをしたら、夜道が歩けなくと思えよ。いや、世の中を過ごしていけないと思えよ。さあ、もう安心していいからな。」
と勝手に納得して、私にどういう目で、ねっとりとした、嘗めまわすような、見ているのよ。其のうえ、手を差し伸べて~。
「こ、このど・・・ゴブリンモドキが、ハイエルフの私に触ろうとしないでよ!あんたの地はゴブリンの血がいっぱい混じっているんじゃない?」
と私は叫んでやったわ。本当は、ドアーフ顔といってやりたかったけど、チームの中にドアーフもハーフドアーフもいるしね。
そしたら、彼は真っ赤になったわ。本当にハーフゴブリンじゃないのかしら?
「優しく言ってやっていたら、亜人ごときが。混じり物の偽りのハイエルフが。落第聖騎士が。」
な、なんですって、言うに事欠いて、私は純粋な、由緒正しいハイエルフで、聖騎士よ。だから、私は、旦那様が爆発する前に、爆発したわ。
「そこまで言うか!分かったわよ。出ていくわよ。出て行ってやるわよ。夫婦一緒にね!」
と言ってやった、叫んだ。
まあ、こいつはアサとは仲が良くなかったもんね。彼のことをどこでも怒鳴るし、失敗を、かれは時々おかしたけど、指摘して、恥をかかせるようなやり方で𠮟りつけて・・・そんなことをしておいて、彼のおかげでうまくいった時は、それはかなり多かったというより大抵はそうだったけど、何も褒めることも、労いもなかったし、自分の責任、失敗は、よくあったけど、絶対認めなかったもんね。人材育成?怒鳴って、罵って、厳しくしても成長した奴だけを、自分の子分にして、後は旦那様やリーダーに放り投げただけじゃない。そんな臭い息の脂ぎった不潔な豚ドアーフ顔に、再生されたくないわよ!
「何言っているのよ。私は、もう立派な聖騎士になっているのよ。特別にだけどね。」
「ああ、わかっている、分かっている。見栄はることはないさ。俺がちゃんと聖騎士にしてやるから、安心しろよ。お前、まだいるのか、早く出て行けよ。いるだけでチームの邪魔、迷惑だったんだよ。このハイエルフの関心を引こうと、勝手なことをしてチームに迷惑をかけやがってよ。どこに行っても、お前のような奴は、チームに入れないようにしておくからな。俺は、ギルドにもかなり顔がきくのを知っているだろう?」
な、なんなのよー、こいつ。何が言いたいのよ。リーダー、何か言ってよ・・・オロオロして・・・る。
「ご、ごめんね。でも、チームがもめるのは良くないから・・・だから、アサ君、ここは我慢して、ここは堪えて・・・許して・・・。」
だ、駄目だわ。旦那様は、目が点、唖然となって・・・ではなく、怒りが込みあがっている、爆発寸前。
チームの№2は、冒険者としての実績も実力もかなりのランクであるし、自他ともに冒険者再生工房、或いは冒険者再生職人と称している。リーダーは、来るものは拒まずというどころか、困っている冒険者すら受け入れている。人情家である、もちろん、実力があると自分なりに見込んだ者を受け入れているのだが、彼はまずそういう新メンバーを、
「使い物にならない。」
と罵倒する。そして、その何人かを鍛え直し、実際何人かは注目の冒険者となっており、そのことから彼が「再生」したと評価され、彼もそれを大いに吹聴している。実際彼の教育というか、鍛錬というかの手腕、技術は確かではある。それに、彼に見放された、最初から相手にされないメンバーは半数以上いたし、彼が見込んでチームに誘った冒険者達とは険悪な関係になっている。
それに上昇志向が高く、チームの拡張を進めているし、そのために注目される仕事を受けるし、ギルドの中でも、王侯貴族への伝手も持っているし、交渉手腕もある。リーダーは、彼を頼りにしているし、彼から見捨てられていても彼がいてくれて助かっている、支持するというメンバーも多い。
アサは、地味だ、実直だ、だから拡張路線に批判的だし、見捨てられたメンバーや険悪になったメンバーの世話をするのは彼であり、ギルドとの関係やその他チームのための手続きや用事、つまり雑用は彼がやっているのだ。
戦い方とか戦法とか、作戦はこの二人はかなり対立しているし、アサはかなり邪魔されていると感じてさえいる。私も、彼は邪魔されていると感じているわ。
だから、アサは彼からかなり嫌われている、邪魔でしかたがないと見ているのがわかるわ、分かっていたわ。
私から見れば、脂っぽい、ギトギトした外見と中身で、息も体臭も臭いし、ドワーフのような顔で、悪寒を感じさせるけどね。
でも、私は欲しいのね、残ってほしいわけね。彼は使いようがない、自分の戦術、戦略に合わないけど、私の魔法とかは必要だというところかな。
私は、旦那様とは別れないのよ、それがエルフなの。それがわからないのかしら?それに、この三か月夫婦として過ごして彼のことをますます気に入って、ますますイチャラブしちゃっているのよ。それが分かっていないんだから?どういう頭の構造かしら。
「こいつは追放した。早く出て行けよ。さあ、ミストグリーン、立派な聖騎士にしてやるから。ああ、あいつとは離婚しな。離婚だ、離婚だ。もう、離婚完了。もう、ミストグリーンは自由だ。分かっているな。さあ、俺が夫になってやるから、大丈夫だ。うちのチームに大事な、俺の妻にちょっかいかけるなよ。そんなことをしたら、夜道が歩けなくと思えよ。いや、世の中を過ごしていけないと思えよ。さあ、もう安心していいからな。」
と勝手に納得して、私にどういう目で、ねっとりとした、嘗めまわすような、見ているのよ。其のうえ、手を差し伸べて~。
「こ、このど・・・ゴブリンモドキが、ハイエルフの私に触ろうとしないでよ!あんたの地はゴブリンの血がいっぱい混じっているんじゃない?」
と私は叫んでやったわ。本当は、ドアーフ顔といってやりたかったけど、チームの中にドアーフもハーフドアーフもいるしね。
そしたら、彼は真っ赤になったわ。本当にハーフゴブリンじゃないのかしら?
「優しく言ってやっていたら、亜人ごときが。混じり物の偽りのハイエルフが。落第聖騎士が。」
な、なんですって、言うに事欠いて、私は純粋な、由緒正しいハイエルフで、聖騎士よ。だから、私は、旦那様が爆発する前に、爆発したわ。
「そこまで言うか!分かったわよ。出ていくわよ。出て行ってやるわよ。夫婦一緒にね!」
と言ってやった、叫んだ。
まあ、こいつはアサとは仲が良くなかったもんね。彼のことをどこでも怒鳴るし、失敗を、かれは時々おかしたけど、指摘して、恥をかかせるようなやり方で𠮟りつけて・・・そんなことをしておいて、彼のおかげでうまくいった時は、それはかなり多かったというより大抵はそうだったけど、何も褒めることも、労いもなかったし、自分の責任、失敗は、よくあったけど、絶対認めなかったもんね。人材育成?怒鳴って、罵って、厳しくしても成長した奴だけを、自分の子分にして、後は旦那様やリーダーに放り投げただけじゃない。そんな臭い息の脂ぎった不潔な豚ドアーフ顔に、再生されたくないわよ!
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