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最良の選択だったのかしら?
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歪んでいた空間が戻って、私達は見つめ合っていたわ。
別の人生を歩んでいたのだろうか、婚約破棄が起こらなかった人生の。
その人生と、この人生、そして他の人生と比べたら・・・。
パパイ大公様は・・・数年長く生きた・・・。それに、自分自身で即位しただけなのだけれども、イーヨカン国王に即位したわ、パパイ大公家の悲願を実現して。そして、まだまだ戦うつもりで、国王の自負を持ったまま死なれたわ。屈辱的な、断頭台に上るということもなく。
ゼハンプリュは、多少の差はあるけど、十年以上は長生きして、その間も幸福だったはず、特にサムロといる時には。
イチジークは、やはり十年以上長生きし、サムロとの幸福な生活の時期も差があるけれどあったし、道半ばで暗殺されたけど、自分の理想の半ばを実現して、その後も進んでいくことを確信しながら天上に召されていった。満足そうな死に顔だった。
ミカエル様とガマリエラはいうまでもないわね。
ミカエル様を支えられるのはガマリエラしかいなかった、彼女に支えられたミカエル様がいてくれて全てがより幸福になった・・・完全なハッピーエンドはどこにもないけれど。
そのミカエル様は、40歳になると、疲れ切って・・・というように倒れてしまい、そのままベッドからおきあがれないまま眠るようにして逝かれてしまったわ。美しい、外見はまだまだ健在だったわ。
王太子と定められてご長男は、まだ十四歳。母親が、ガマリエラ王妃がいるものの、公的な後見人がいるとして、王妃からの要請、首相と議会からの要請もあって、私とサムロがその任につくことになっていまったわ。その王妃様も、二年後には亡くなってしまったわ。
「コリアンダー公爵様。ピール公爵様。息子達のことは、くれぐれも頼みますよ。」
とかなんとか言って、サムロの手をぎゅっと握って懇願したわ、天上に召される前日のことだったわ。全く最後の最後まで、面倒をかけてくれるわね。
でも、その死に顔は、国王陛下以上に天使のように可憐で愛らしく、小悪魔のような魅力を漂わせたままだったわ。本当に、天使か悪魔じゃなかったのかしら、彼女は、と思ってしまったわ。
そして、私達はもうしばらく、彼女達の後始末に付き合うことになったわけ。
「君も、美しいままだよ。」
とサムロは私を抱きとめて、耳元で囁いた。そうでしょうとも、そうでしょうとも。喘ぎながら、私は、あの日の東屋のことを思い出していた。色々な道をたどった私は、今、この時、やはり同様に抱かれているのだろうか?あ、東屋で抱かれたのは私と全てを知っていて、このルートを選んだ私だけだったわね。ゼハンプリュが一人・・・彼女・・・亡くなる間際に思い出したのかしら?他の私は、こうやって、後ろから抱かれて、何を思い浮かべているのかしら?始まりは違っても、結末は同じ、ということでいいのかしら?あ、ガマリアとの婚約破棄を食い止めて、その後に離婚ということになった3つのコースでは、あの後、あの東屋に行ったのかしら?くんずほぐれつしたのかしら?聞いてみなくちゃ、詳しく。
ヨオウナシは変な女とくっつく事も無く、私達が彼を抜擢した時に、清楚で、可愛い、そして聡明で、彼思いの美人さんを紹介してあげてそのまま結婚してしまって、すっかり愛妻家、子煩悩になっちゃって、よき、有能な、進歩的軍人として大活躍。困ったちゃん親類もカットしたし、そもそも困った女はどこにいるか、全く分からないから・・・ふてぶてしい女だったから、妖しい世界でふてぶてしく、美味くやっていることでしょう、私が心配してやる必要はないことですものね。
ああ、もう、面倒、面倒くさいわ。サムロ、忘れさせて・・・あなたも忘れて・・・魅力的な私を一生懸命愛して。
別の人生を歩んでいたのだろうか、婚約破棄が起こらなかった人生の。
その人生と、この人生、そして他の人生と比べたら・・・。
パパイ大公様は・・・数年長く生きた・・・。それに、自分自身で即位しただけなのだけれども、イーヨカン国王に即位したわ、パパイ大公家の悲願を実現して。そして、まだまだ戦うつもりで、国王の自負を持ったまま死なれたわ。屈辱的な、断頭台に上るということもなく。
ゼハンプリュは、多少の差はあるけど、十年以上は長生きして、その間も幸福だったはず、特にサムロといる時には。
イチジークは、やはり十年以上長生きし、サムロとの幸福な生活の時期も差があるけれどあったし、道半ばで暗殺されたけど、自分の理想の半ばを実現して、その後も進んでいくことを確信しながら天上に召されていった。満足そうな死に顔だった。
ミカエル様とガマリエラはいうまでもないわね。
ミカエル様を支えられるのはガマリエラしかいなかった、彼女に支えられたミカエル様がいてくれて全てがより幸福になった・・・完全なハッピーエンドはどこにもないけれど。
そのミカエル様は、40歳になると、疲れ切って・・・というように倒れてしまい、そのままベッドからおきあがれないまま眠るようにして逝かれてしまったわ。美しい、外見はまだまだ健在だったわ。
王太子と定められてご長男は、まだ十四歳。母親が、ガマリエラ王妃がいるものの、公的な後見人がいるとして、王妃からの要請、首相と議会からの要請もあって、私とサムロがその任につくことになっていまったわ。その王妃様も、二年後には亡くなってしまったわ。
「コリアンダー公爵様。ピール公爵様。息子達のことは、くれぐれも頼みますよ。」
とかなんとか言って、サムロの手をぎゅっと握って懇願したわ、天上に召される前日のことだったわ。全く最後の最後まで、面倒をかけてくれるわね。
でも、その死に顔は、国王陛下以上に天使のように可憐で愛らしく、小悪魔のような魅力を漂わせたままだったわ。本当に、天使か悪魔じゃなかったのかしら、彼女は、と思ってしまったわ。
そして、私達はもうしばらく、彼女達の後始末に付き合うことになったわけ。
「君も、美しいままだよ。」
とサムロは私を抱きとめて、耳元で囁いた。そうでしょうとも、そうでしょうとも。喘ぎながら、私は、あの日の東屋のことを思い出していた。色々な道をたどった私は、今、この時、やはり同様に抱かれているのだろうか?あ、東屋で抱かれたのは私と全てを知っていて、このルートを選んだ私だけだったわね。ゼハンプリュが一人・・・彼女・・・亡くなる間際に思い出したのかしら?他の私は、こうやって、後ろから抱かれて、何を思い浮かべているのかしら?始まりは違っても、結末は同じ、ということでいいのかしら?あ、ガマリアとの婚約破棄を食い止めて、その後に離婚ということになった3つのコースでは、あの後、あの東屋に行ったのかしら?くんずほぐれつしたのかしら?聞いてみなくちゃ、詳しく。
ヨオウナシは変な女とくっつく事も無く、私達が彼を抜擢した時に、清楚で、可愛い、そして聡明で、彼思いの美人さんを紹介してあげてそのまま結婚してしまって、すっかり愛妻家、子煩悩になっちゃって、よき、有能な、進歩的軍人として大活躍。困ったちゃん親類もカットしたし、そもそも困った女はどこにいるか、全く分からないから・・・ふてぶてしい女だったから、妖しい世界でふてぶてしく、美味くやっていることでしょう、私が心配してやる必要はないことですものね。
ああ、もう、面倒、面倒くさいわ。サムロ、忘れさせて・・・あなたも忘れて・・・魅力的な私を一生懸命愛して。
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