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二度目?
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「どうかしら、お味は?」
私は自信の笑みを浮かべて、ステーキにナイフとフォークを動かしながら、言ってやった。
「最高だね。美味だよ。鯨のフルコースは、なかなか食べる機会がないからね。」
いかにも美味しいという顔で、ベーコンを醤油につけて食べながら、彼は答えたわ。こういうことは、顔に出まくりなのよね、この人は。でも、こういう顔は、こういう性格は大好きよ。鯨はなかなか手に入らないからというか、いつ手に入るか分からないものね。久しぶりなのよね、私も。まあ、ど~んととれるのがいつか分からないし、そういう時でないと手に入らないのよね。そうでない時は、高いから金持ちの市民とか、食通を気取って浪費に走る貴族とかが食べるものなのよね。コリアンダー家領でも、鯨は手に入るけど、とても美味しかったけど、我が海で捕れる、遊弋している鯨の種類の方がずっと美味しいのよ。そうでしょう?
旅の疲れと、私との激しい営みでお腹が減っていたからなんて言わせないわよ。
「そろそろ、結論をださないといけないな。」
「そうね。もう先延ばしは出来ないわね。」
私達は、食後酒として出されたライスワインを傾けながら、難しい顔をして、腹にきりきり痛みを感じながら、いうべきことを何とか口に出した。
最近の天候不順での不作、そこからくる不況、国の深刻な財政危機、複雑な新旧勢力の対立の激化で、国情は不安な状況となっている。さらに、少し前にミカエル王太子が譲位され、国王に正式に即位した。それに安心したのか、前国王陛下は崩御、続いて前王妃も・・・。新国王へのあらゆる方面からの圧力に苦しむことになるのだが、パパイ大公は政府、国王批判を強め、何故か、新旧勢力がともに彼に期待するという不思議な、彼のカリスマ性などが何とか自分達の望む方向を実現できると、ある意味妄想したのだ。パパイ大公が、後ろから、陰から糸を引いている、扇動している・・・とサムロは言う・・・けど。さらに、新王妃への批判、成り上がりの成金の曽孫、公私混同的な行動、賄賂でのえこひいき、淫乱、浪費的な私生活等々批判が強まっていたけど、ついに、前国王夫妻の暗殺により不当な国王即位を実現させた疑いがあるとまで騒がれるようになった。
何とか、不作や不況の影響を抑え、微温的ながら新興市民階層の取り込みを何とか私達、両家は進めてきて、両家領内は何とか安定していた。それだけに、王家とパパイ大公両方からのアプローチを強く受け、同時に疑心暗鬼の目を向けられるようになっていた。議会も紛糾しているわ。宥めるのに大変よ。
だから、今度という今度は、決断しなければならなくなったのよね。
「あの時、私達が誰も婚約破棄しなかったら、されなかったら、こんな苦労はしてなかったのにね。」
「そうだね。全てがうまくいっていただろう・・・いたかもしれないな。」
私達は、重苦しい空気に、圧力に負けて、つい愚痴を言ってしまったわ。
「え?」
「あれ?」
私は頭が・・・視界が、空間が揺らぐように感じたの。一瞬気を失った・・・ような気がしたわ。頭が混乱して、手で顔の半分を押さえていたわ。向かい側のサムロも同様だったわ。
私が感じたのは、
「これって・・・二度目?」
だった。
「結局、ここに来た?」
はサムロだった。
私の記憶の中に、あの日、サムロがガマリアに、ゼハンプリュが王太子に、私が大公様に婚約破棄された、学院の卒業パーティーの夜、あのサムロがかつてガマリアと幸せな時を過ごした、小さな噴水の近くの小さな東屋の中で、半裸の私達で抱き合いながら、
「こ、この浮気者―!ガマリアやゼハンプリュやイチジークとねあんなことやこんなことをしていたんでしょう?私より良かったの?この変態、浮気者―!」
「お前だって、大公にずぼずほやられていたんだろう?いっぱい喘ぎ声をだしていたんだろう?しかも、ゼハンプリュと並んで、尻を振って、哀願して、自分を愛してくれと競っていたんだろう?俺よりずっと良かったんだろう?」
と私達はののしりあっていたわ、囁き声でね。
「私なんかよりよかった?私じゃだめなの?ゼハンプリュは可愛かったんでしょ?イチジークは頼もしかったんでしょ?ガマリアは・・・。」
「わからない・・・でも、今はお前が良いんだ。お前といたい、やっぱり。だから、今こうしているんだ。俺ともう一度、やっていこう!お前は、・・・共犯者なんだよ、唯一無二の。俺に必要なのは、共犯者なんだ。だから、また選んだんだよ。」
「うん・・・うん。わ、私も、もう一度、あなたととやり直したい。だから選んだのよ、また。同じ結果になっても!共犯者はあなただけよ!」
私は、この時を、この瞬間を、はっきり自分の体に、彼の体に、この時間に、この空間に刻むために、激しく動き、喘ぎ声をあげていたわ。それは、彼も同様だった。
その記憶が頭に浮かんだの。
今は二度目。パパイ大公妃になり、あるいはパパイ大公のもとでゼハンプリュと妻の座を争う私の歴史、サムロがゼハンプリュと結ばれたり、イチジークと結ばれたりするサムロの歴史、誰も婚約破棄せず、誰も婚約破棄されない歴史を経ての二度目の彼、サムロとの生活なのよ。結局、変えようと、前回の知識を利用して・・・と思ったけど周囲の状況が変わらなかった・・・結局、鯨料理のフルコースを食べ終わって、決断をしなければならなくなったのよ。それ以外のコースでも結局は私、私達は同じように決断の重圧を感じなければならなかったのよ。それならこいつと、地獄で野垂れ死ぬまで付き合う方がいいと思ったわ。ゼハンプリュの存在に不安を感じてとか、尻を、腰を振りあって競い、懇願するように、流されていくよりもいいと思ったのよ、多分。こいつもそうだったのよね、あのゼハンプリュがか弱い本性を見せた愛おしさよりも、イチジークと革命の未来を共有したことよりも、ガマリアとの温かい生活を得たことよりも、私とともに決断することを選んだのよね。だから、こいつは、今を私と共有しているのよね。
今度こそ、決めるわ、私達の意志で。そして、前に進むのよ。
まあ、全部のルートを選んでみてというのは浮気みたいで後ろめたいけど、こいつも同じなんだよね。同類よ、だから共犯者・・・やってやりましょうよ。
私は自信の笑みを浮かべて、ステーキにナイフとフォークを動かしながら、言ってやった。
「最高だね。美味だよ。鯨のフルコースは、なかなか食べる機会がないからね。」
いかにも美味しいという顔で、ベーコンを醤油につけて食べながら、彼は答えたわ。こういうことは、顔に出まくりなのよね、この人は。でも、こういう顔は、こういう性格は大好きよ。鯨はなかなか手に入らないからというか、いつ手に入るか分からないものね。久しぶりなのよね、私も。まあ、ど~んととれるのがいつか分からないし、そういう時でないと手に入らないのよね。そうでない時は、高いから金持ちの市民とか、食通を気取って浪費に走る貴族とかが食べるものなのよね。コリアンダー家領でも、鯨は手に入るけど、とても美味しかったけど、我が海で捕れる、遊弋している鯨の種類の方がずっと美味しいのよ。そうでしょう?
旅の疲れと、私との激しい営みでお腹が減っていたからなんて言わせないわよ。
「そろそろ、結論をださないといけないな。」
「そうね。もう先延ばしは出来ないわね。」
私達は、食後酒として出されたライスワインを傾けながら、難しい顔をして、腹にきりきり痛みを感じながら、いうべきことを何とか口に出した。
最近の天候不順での不作、そこからくる不況、国の深刻な財政危機、複雑な新旧勢力の対立の激化で、国情は不安な状況となっている。さらに、少し前にミカエル王太子が譲位され、国王に正式に即位した。それに安心したのか、前国王陛下は崩御、続いて前王妃も・・・。新国王へのあらゆる方面からの圧力に苦しむことになるのだが、パパイ大公は政府、国王批判を強め、何故か、新旧勢力がともに彼に期待するという不思議な、彼のカリスマ性などが何とか自分達の望む方向を実現できると、ある意味妄想したのだ。パパイ大公が、後ろから、陰から糸を引いている、扇動している・・・とサムロは言う・・・けど。さらに、新王妃への批判、成り上がりの成金の曽孫、公私混同的な行動、賄賂でのえこひいき、淫乱、浪費的な私生活等々批判が強まっていたけど、ついに、前国王夫妻の暗殺により不当な国王即位を実現させた疑いがあるとまで騒がれるようになった。
何とか、不作や不況の影響を抑え、微温的ながら新興市民階層の取り込みを何とか私達、両家は進めてきて、両家領内は何とか安定していた。それだけに、王家とパパイ大公両方からのアプローチを強く受け、同時に疑心暗鬼の目を向けられるようになっていた。議会も紛糾しているわ。宥めるのに大変よ。
だから、今度という今度は、決断しなければならなくなったのよね。
「あの時、私達が誰も婚約破棄しなかったら、されなかったら、こんな苦労はしてなかったのにね。」
「そうだね。全てがうまくいっていただろう・・・いたかもしれないな。」
私達は、重苦しい空気に、圧力に負けて、つい愚痴を言ってしまったわ。
「え?」
「あれ?」
私は頭が・・・視界が、空間が揺らぐように感じたの。一瞬気を失った・・・ような気がしたわ。頭が混乱して、手で顔の半分を押さえていたわ。向かい側のサムロも同様だったわ。
私が感じたのは、
「これって・・・二度目?」
だった。
「結局、ここに来た?」
はサムロだった。
私の記憶の中に、あの日、サムロがガマリアに、ゼハンプリュが王太子に、私が大公様に婚約破棄された、学院の卒業パーティーの夜、あのサムロがかつてガマリアと幸せな時を過ごした、小さな噴水の近くの小さな東屋の中で、半裸の私達で抱き合いながら、
「こ、この浮気者―!ガマリアやゼハンプリュやイチジークとねあんなことやこんなことをしていたんでしょう?私より良かったの?この変態、浮気者―!」
「お前だって、大公にずぼずほやられていたんだろう?いっぱい喘ぎ声をだしていたんだろう?しかも、ゼハンプリュと並んで、尻を振って、哀願して、自分を愛してくれと競っていたんだろう?俺よりずっと良かったんだろう?」
と私達はののしりあっていたわ、囁き声でね。
「私なんかよりよかった?私じゃだめなの?ゼハンプリュは可愛かったんでしょ?イチジークは頼もしかったんでしょ?ガマリアは・・・。」
「わからない・・・でも、今はお前が良いんだ。お前といたい、やっぱり。だから、今こうしているんだ。俺ともう一度、やっていこう!お前は、・・・共犯者なんだよ、唯一無二の。俺に必要なのは、共犯者なんだ。だから、また選んだんだよ。」
「うん・・・うん。わ、私も、もう一度、あなたととやり直したい。だから選んだのよ、また。同じ結果になっても!共犯者はあなただけよ!」
私は、この時を、この瞬間を、はっきり自分の体に、彼の体に、この時間に、この空間に刻むために、激しく動き、喘ぎ声をあげていたわ。それは、彼も同様だった。
その記憶が頭に浮かんだの。
今は二度目。パパイ大公妃になり、あるいはパパイ大公のもとでゼハンプリュと妻の座を争う私の歴史、サムロがゼハンプリュと結ばれたり、イチジークと結ばれたりするサムロの歴史、誰も婚約破棄せず、誰も婚約破棄されない歴史を経ての二度目の彼、サムロとの生活なのよ。結局、変えようと、前回の知識を利用して・・・と思ったけど周囲の状況が変わらなかった・・・結局、鯨料理のフルコースを食べ終わって、決断をしなければならなくなったのよ。それ以外のコースでも結局は私、私達は同じように決断の重圧を感じなければならなかったのよ。それならこいつと、地獄で野垂れ死ぬまで付き合う方がいいと思ったわ。ゼハンプリュの存在に不安を感じてとか、尻を、腰を振りあって競い、懇願するように、流されていくよりもいいと思ったのよ、多分。こいつもそうだったのよね、あのゼハンプリュがか弱い本性を見せた愛おしさよりも、イチジークと革命の未来を共有したことよりも、ガマリアとの温かい生活を得たことよりも、私とともに決断することを選んだのよね。だから、こいつは、今を私と共有しているのよね。
今度こそ、決めるわ、私達の意志で。そして、前に進むのよ。
まあ、全部のルートを選んでみてというのは浮気みたいで後ろめたいけど、こいつも同じなんだよね。同類よ、だから共犯者・・・やってやりましょうよ。
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