17 / 89
盛大に結婚を祝うわよ!②
しおりを挟む
疾走する騎馬の一隊。こんなのが走っていくと、不審がられるわよね、普通は。それが、貴族の領地だろうが、王家の直轄領なら当然、街道の往来は基本的に、その制約がないとは言え。でも、掲げる旗がコリアンダー公爵家とピール公爵家の紋章入りだから、それを見たら国の役人でも、文句を言うわけにはいかないわ。旗に気が付かず、誰何してきた州の役人や駐屯の国軍士官がいたけど、両家の旗に気が付くとあたふたと戻っていったわ。
「君は乗馬ぶりも、素晴らしいね。」
とはサムロ。
当たり前よ。ピール家の女は、王都の淑女のおとなしい乗り方なんかしないの。またがって、荒馬でも乗りこなすんだからね。まあ、これもパパイ大公家の嫁として恥ずかしくないようにと、特に頑張った結果ではあるけど、これは言えないから、
「ほめていただいて嬉しいですわ。旦那様。」
と微笑むことにしてあげたわ。このー、嬉しいという顔して、単純な人。その方がいいかもしれないわね。
北方は騎馬がさかんな地、女子供でも馬に跨って、疾走するということだから、それに後れをとってはパパイ大公家の不名誉になるからと一生懸命頑張ったのが、遠い話のように思えてくるわ。
ちょっと、だから初夜でもあんなに激しく、なんて言ったのは誰?た、たしかに血もでなかったし、痛くもなかったけど・・・。あ、あなた、疑っていないわよね?
「ああ、気にしていなかったよ。疑ってなんかいなかったよ。」
私の顔を見て察したのか、彼はそんなことを言ってくれた。ちょっとなに、そんなこと今思っていた、考えていた?この変態助兵衛野郎。今夜とっちめてあげるわよ、覚悟してなさい。
とかなんとか思って、言い合いしながらも、私達一行は、我がピール公爵家の領地に、その中心の、我が本邸があるサアーツマイモウ市に入ったわ。そしたら、市民が多数、もう大群衆で迎えてくれてというより、待ち構えていたわ。しかも、興味津々と、そんなオーラが遠くからでも感じられるくらいの、いう感じだった。みんなの目も、まさにそれだったわ。なんでも、既に私が婚約破棄されて、その日のうちにコリアンダー公爵と結婚してというか結ばれて、ラブラブ淫乱状態で、しっかり尻に敷いているという話が伝わっていて、領民こぞって私達二人の様子を見に集まったという事らしいの。領地に入ったところで目撃されて、その情報がすごい速さで領内全体に広がったとか。でもね、何で私が尻に敷いているということになったいるのよ?
「さすが我がピール公爵家のお嬢様よね。」
それは褒めているのよね・・・でも、なんか複雑だわ。それに、尻に敷いてなんかいないわよ。
でも、領民は歓呼で私達を迎えてくれたわ。パパイ大公の、カーキ公爵家の鼻をあかそう、という声も大きく聞こえてきたわ。よしよし、といったところ。私は、皆ににこやかに手を振った。私の馬を彼の馬のそばに寄せて、彼の手を取ってあげた。これで、私の夫がだれか、皆がわかるでしょ?サムロもにこやかな表情で手を振ったわ。それへの声も好意的だったわ。
「でも、とても、あの二人が毎夜毎夜・・・とは見えないわね。」
「いや、見かけによらない、好き者、精力家だったりして・・・お嬢様が美人だからもあるだろうけど。」
「お嬢様、意外に淫乱だったのかも・・・。」
こ、こら~、ちゃんと聞こえているわよ。
式というか披露宴の準備は進んでいるようだったけど、私達は今すぐでもよかったけど、とにかく今日は屋敷で休むというこになった。
そして、我が家の豪華ではないけれど、品のよい装飾で飾られた風呂で、私達は体を清め、くつろぐことになった。そして、どういうわけか、誰が言い出したのか、いつの間にか二人で入ることになっちゃった。
彼ったら、嬉々として私の服を自ら脱がせたわ。もちろんいやらしい笑みを浮かべて、下着を脱がす手の妖しい動きったらなかったわ。私も、彼の服を、下着を脱がせたけれど。そんな顔は、手つきはしていないわよ。そうでしたよね?何、目線を避けているの?
「あなたが子供の頃、おままごとや着せ替え人形遊びが好きだったというのは本当だったと、よくわかったわ。」
と言ってやった。そんな子供だった彼は、将来を心配されたものだったと彼の侍女がぽつりと言っていたのを思い出したの。まあ、それが成長するにつれ、立派になってくれて・・・という落ちで終わる話ではあったけど。
「誰から聞いたのかな?まあ、詮索はしないよ。そういう子供だったから、へき地の小領主として分家させ、親戚の子を養子にして、コリアンダー公爵を継がせた方がいいという話があって、実際に候補者が何人か考えられたものさ。」
さすがに深刻な話で、複雑そうな表情だったので、少し慌てて、
「そういう事も全て受け入れて、あなたと幸福になりたいと思っているのよ。」
と言ってやった。本心よ。信じてよ。彼は、嬉しそうに笑った。
「お願いするよ。君の話もいろいろ聞いたしね。それも受け入れて、幸せになるつもりだよ。」
え―、誰よ、変な話をしたのは?裏切り者~。
明日は、第二幕、戦の。盛大な結婚式というより結婚披露宴。しっかりやるのよ、私達。
流石に、この日はお風呂で心身ともにくつろいで、数日ぶりの柔らかい、温かいベットの快さに、私の寝室のベッドに二人で、そのままパタンきゅーとなっちゃった。でも、やっぱり朝方になって・・・目を覚まして見つめ合っていたら、くんずほぐれつということなっちゃった。
「君は乗馬ぶりも、素晴らしいね。」
とはサムロ。
当たり前よ。ピール家の女は、王都の淑女のおとなしい乗り方なんかしないの。またがって、荒馬でも乗りこなすんだからね。まあ、これもパパイ大公家の嫁として恥ずかしくないようにと、特に頑張った結果ではあるけど、これは言えないから、
「ほめていただいて嬉しいですわ。旦那様。」
と微笑むことにしてあげたわ。このー、嬉しいという顔して、単純な人。その方がいいかもしれないわね。
北方は騎馬がさかんな地、女子供でも馬に跨って、疾走するということだから、それに後れをとってはパパイ大公家の不名誉になるからと一生懸命頑張ったのが、遠い話のように思えてくるわ。
ちょっと、だから初夜でもあんなに激しく、なんて言ったのは誰?た、たしかに血もでなかったし、痛くもなかったけど・・・。あ、あなた、疑っていないわよね?
「ああ、気にしていなかったよ。疑ってなんかいなかったよ。」
私の顔を見て察したのか、彼はそんなことを言ってくれた。ちょっとなに、そんなこと今思っていた、考えていた?この変態助兵衛野郎。今夜とっちめてあげるわよ、覚悟してなさい。
とかなんとか思って、言い合いしながらも、私達一行は、我がピール公爵家の領地に、その中心の、我が本邸があるサアーツマイモウ市に入ったわ。そしたら、市民が多数、もう大群衆で迎えてくれてというより、待ち構えていたわ。しかも、興味津々と、そんなオーラが遠くからでも感じられるくらいの、いう感じだった。みんなの目も、まさにそれだったわ。なんでも、既に私が婚約破棄されて、その日のうちにコリアンダー公爵と結婚してというか結ばれて、ラブラブ淫乱状態で、しっかり尻に敷いているという話が伝わっていて、領民こぞって私達二人の様子を見に集まったという事らしいの。領地に入ったところで目撃されて、その情報がすごい速さで領内全体に広がったとか。でもね、何で私が尻に敷いているということになったいるのよ?
「さすが我がピール公爵家のお嬢様よね。」
それは褒めているのよね・・・でも、なんか複雑だわ。それに、尻に敷いてなんかいないわよ。
でも、領民は歓呼で私達を迎えてくれたわ。パパイ大公の、カーキ公爵家の鼻をあかそう、という声も大きく聞こえてきたわ。よしよし、といったところ。私は、皆ににこやかに手を振った。私の馬を彼の馬のそばに寄せて、彼の手を取ってあげた。これで、私の夫がだれか、皆がわかるでしょ?サムロもにこやかな表情で手を振ったわ。それへの声も好意的だったわ。
「でも、とても、あの二人が毎夜毎夜・・・とは見えないわね。」
「いや、見かけによらない、好き者、精力家だったりして・・・お嬢様が美人だからもあるだろうけど。」
「お嬢様、意外に淫乱だったのかも・・・。」
こ、こら~、ちゃんと聞こえているわよ。
式というか披露宴の準備は進んでいるようだったけど、私達は今すぐでもよかったけど、とにかく今日は屋敷で休むというこになった。
そして、我が家の豪華ではないけれど、品のよい装飾で飾られた風呂で、私達は体を清め、くつろぐことになった。そして、どういうわけか、誰が言い出したのか、いつの間にか二人で入ることになっちゃった。
彼ったら、嬉々として私の服を自ら脱がせたわ。もちろんいやらしい笑みを浮かべて、下着を脱がす手の妖しい動きったらなかったわ。私も、彼の服を、下着を脱がせたけれど。そんな顔は、手つきはしていないわよ。そうでしたよね?何、目線を避けているの?
「あなたが子供の頃、おままごとや着せ替え人形遊びが好きだったというのは本当だったと、よくわかったわ。」
と言ってやった。そんな子供だった彼は、将来を心配されたものだったと彼の侍女がぽつりと言っていたのを思い出したの。まあ、それが成長するにつれ、立派になってくれて・・・という落ちで終わる話ではあったけど。
「誰から聞いたのかな?まあ、詮索はしないよ。そういう子供だったから、へき地の小領主として分家させ、親戚の子を養子にして、コリアンダー公爵を継がせた方がいいという話があって、実際に候補者が何人か考えられたものさ。」
さすがに深刻な話で、複雑そうな表情だったので、少し慌てて、
「そういう事も全て受け入れて、あなたと幸福になりたいと思っているのよ。」
と言ってやった。本心よ。信じてよ。彼は、嬉しそうに笑った。
「お願いするよ。君の話もいろいろ聞いたしね。それも受け入れて、幸せになるつもりだよ。」
え―、誰よ、変な話をしたのは?裏切り者~。
明日は、第二幕、戦の。盛大な結婚式というより結婚披露宴。しっかりやるのよ、私達。
流石に、この日はお風呂で心身ともにくつろいで、数日ぶりの柔らかい、温かいベットの快さに、私の寝室のベッドに二人で、そのままパタンきゅーとなっちゃった。でも、やっぱり朝方になって・・・目を覚まして見つめ合っていたら、くんずほぐれつということなっちゃった。
13
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

女神様、もっと早く祝福が欲しかった。
しゃーりん
ファンタジー
アルーサル王国には、女神様からの祝福を授かる者がいる。…ごくたまに。
今回、授かったのは6歳の王女であり、血縁の判定ができる魔力だった。
女神様は国に役立つ魔力を授けてくれる。ということは、血縁が乱れてるってことか?
一人の倫理観が異常な男によって、国中の貴族が混乱するお話です。ご注意下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる