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Part 2. グラシアース物語
創世記「グラシアース」
しおりを挟む――太古の昔。
この世界にまだ名前が無かった頃、そこに棲息する動物のなかで巨大な勢力図を描ける種族は大きく分けて二つだった。
ヒトとケモノ――獲物を集団で狩るのがヒト、単独で狩るのがケモノ。その二つのどちらでも無いものが非捕食者で、現代で言う動植物だった。
元々は最弱の捕食種族であったケモノの一種が生きる為に知恵を身に付け、罠を張って道具を使う〝ヒト〟という二足歩行の動物に進化したという。
やがて新種のヒトはその驚異的な繁殖力でもって世界の陸地の半分以上で生息するようになり、一億五千万年前には主だった生命体はヒトであると断言できるほどの分布だったと推測される。
彼ら――人族は繁殖力が高く、世界規模で生息数が多いが総じて短命であった。体の作りが軟弱で、過酷な環境下では生き残れないほど生命力や適応力が低く、神通力も持たない。しかし、それ故に彼らは「国」「町」「群」などと称する「集落」あるいは「家族」単位のまとまりを作って統制をとりながら天敵から隠れて暮らし、単独では狩りをせず、領土内では作物を育てて食を補い、協力し合って暮らすことで発展していった。
様々な危機を集団で生活することで乗り越える、協調性あるいは共存能力の高い種族だった。
小柄で身体能力は乏しいが手先が器用であること、非常に知能が高いこともあって、瞬く間に文明は発達していった。しかし、文化水準が高くなるにつれ、国や集落単位で争うことが増え、数百年単位で爆発的に数を増やしたり減ったりするのを何千年も繰り返すようになる。
賢いが、寿命が短すぎるゆえに個々の記憶や歴史的な学びが定着しないようで、過去の愚かな行いを平気で繰り返すことの多い、効率の悪い種族だった。
対して、ケモノ――獣族は霊長種を筆頭とした特異な能力(より高い霊力)を持つ個体を主と崇め、下位と高位が明確に分かれる体系をもってそれぞれの種族は自由に暮らしていた。それら最霊長種族の主たち、その子孫や準霊長種などが獣族の代表格である。
高位の種族同士は力の余波が鳴音や競合するのを避け、均衡を保つために離れた土地で各々の活動範囲が重ならないための明確な線引きを空間に施していたという。そうして作られた己の活動区域内のことであれば、最低限の秩序が保たれるよう邪魔者を排除し、外敵から守る役目を果たしていたため下位の獣族が従う意を示すようになったのだと推察される。
一説によれば、世界を滅ぼすほどの能力を持ちながら、それを使わず静かに暮らすことを好んだとか。単独もしくは番で、堅実に、だが緩やかに絶対数を減らしながら何千年も変わらぬ姿のままで生息していた。そして、人族が争いを繰り返す頃には最盛期の一割にも満たないほど同族の数を減らしていたという。
人族より遥かに長命で、滅多なことでは死に至らない。高位の者は縄張りを有し、その中だけで暮らしていた。たとえ親子であっても、巣立ったあとは領域を超えて接触することはない。
基本的に他者に不干渉で無関心。むやみに攻撃することもなければ協力することもない。大柄で、生命力に溢れており、体力も霊力もあれば食べることにも困らない。
言語とは違った特殊な意思伝達方法を用いていて、高位の者同士はそれで思念を時おり通わせていた。だが、滅多なことで交流はせず、単調に生きるものがほとんどだった。
彼らは己が種族の繁栄にも頓着しない。繁殖力が低いことも、何千年もかけて少しずつ数を減らしていった所以である。
複雑な思考を嫌い、単純な好き嫌いや敵味方の区別のみで物事を判断して淘汰する。即物的な面は皆無であった。
細かいことにはこだわらない性質、仲間意識の低さで滅びの一途を辿っていた彼らだが、番いとなった相手にだけは異様なまでに執着し、例外なく傍を離れないことで知られていた。
なにをおいても守ろうとするだけでなく、少しでも攻撃されたと感じれば報復することを厭わない。人族の群や国が壊滅するまで戦ったことも一度や二度では無いという。それは人族の大幅な増減にも関わっており、彼らから忌避される理由に繋がった。
しかし、関わり合いを避けることを望んだのは、なにも狩られる側となる人族ばかりではなく、獣族とて同じであった。
彼らは強靭な肉体だけでなく、属性の異なる特殊技能を保持していた。数百年に一度の割合で、思い上がった人族の小隊や連隊、あるいは師団に狙われるということが何度も繰り返されたが、その度に撃退して関わった国ごと殲滅させていた。
やがて、彼らを恐れた一部の人族が献上物と称して縄張りに食べ物である穀物や果物、用途不明の布地、力のある鉱物、そして幼い人族を生きたまま放り込むようになる。人族が住むのに適さない土地に置き去りにされた幼子の多くは飢え死にするのだが、それを確かめる人族もいなければ、救おうと働く獣族もいない。
何事もなく時が過ぎれば、それが〝正しい〟と人族は盲信し、ひたすら繰り返すのだった。
獣族の長ともなると、寿命が長すぎるせいか何事にも無関心で、番を除いた他種族と馴れ合うことはまずあり得ない。文化水準も上昇を見せずに一定で、野心や向上心もない。
脅かされる出来事が無い限り、絵に描いたように平穏な縄張りで昏昏と眠るように過ごす時期もあり、命あるままに生きる様は、長い歴史を守る神のようであったと言い伝えられている。
* * *
かくして、滅多にない組み合わせの番の間に生まれた子供――繁殖力の高い人族と生命力の強い獣族のハーフとして生まれ子供とその子孫たちは、知力と体力――ケモノならざる能力とヒトならざる能力をあわせ持ち、そのカリスマ性でもって着々と人族を支配下においていった。
そして、初めて争いに終止符を打ち、世界の統一を図った始祖の名前が「グラシアス」。
半人半獣の種族である我々を「グラ種」と呼ぶようになったことの起源であり、今に至るもこの世界の大半を占める種族の正式名称である。
グラシアスの御代から始まった世界の統治は、平和的分岐によって「イグニア」「ノトス」「ソロモン」など……いくつもの生態ごとにまとまった大陸区域を増やしていき、同族でまとまることで個々の特性を強めながら、より快適な生活環境を整え、種族を守り、繁栄していった。
今となっては純粋な人族や獣族はどこの区域にも残っていない――そのように学者たちの間では言われているが、実際のところは定かではない。
確かめようと世界中を探して回った者はおらず、グラシアスの多くは優性である獣族の血筋を強く引き継いで生まれるために、家族以外に強い関心を持つもの自体が少数派なのである。よって、研究する者が不在であることも多いのだった。
創世の使者と呼ばれたグラシアスその人が、あらゆる面で異質だったのである。
*
こうして世界の均衡は保たれることとなった。
純粋な獣族の半分以下に寿命を短くしてしまったグラ種だが、人族の繁殖力が上乗せされたことで、爆発的な変化を起こすことなく緩やかに、安定して繁殖しながら生きる世界が確立されたのだった。
いつしかこの世界は、創世記「グラシアース」と同じ名で呼ばれるようになり、ハーフという言葉の意味が変わり、人化や獣化をすることを転化と呼び始め、グラ種の中でもさらに細かく分かれる生物種のなかで同類の属性同士で結び付くことを繰り返した。
そうして個体差・類差を顕著にしたり無くしたり、新たな特性を生み出すなどという進化を受け継いで今のように多様な生態系を持つこととなった。
その中でも近代から現代にかけて確立された種族は約二百八十種類と言われ、記録に残っているだけの幻種族を合わせるとおよそ三百二十種類。
現存が確認されているなかで、明確に分けられている個体種の代表は以下の――
「――と、聞いていますか。アルフレッド様」
「んー、きいてるよー。てかもう聞き飽きたよ、それ。創世記なんて五つの子供でも知ってる話じゃん。なんで今頃そんな勉強をしなきゃなんないのさー。しかもお固いやつだしさぁ……すげー眠くなる」
「ですから、何度も申しているでしょう。あなたももういつ自分だけの番を見つけてもおかしくない年齢になったのですから、他種族の特性も最低限のことを知っておかないと。いざ番を見つけたときに困ったことになりますよ」
「えー、なんで? 番が見つかったら超絶ラッキーで、ソッコーでヤって結婚するのが普通だろ? 何が困るっていうのさ」
「……どんな状況で、どんな種族の番に出会うかは誰にも予測できないからです。ですから、どんな相手とでも〝即結婚〟できるように、そして大切な己が半身を守れるように、若いうちから準備をしておく必要があるのですよ」
「守るってなんで? 自分の世話もできないような相手かもってことか? そんなヤツただのお荷物じゃん。てか子供じゃん。結婚するとかありえなくねぇ?」
「相手がどんな種族で、どんな年齢でも、抗うことができない衝動だそうですよ。番というのは特別で、引き裂かれることは死ぬより辛いことだとか。たとえその者が自分より遥かに強くても弱くても、病気や怪我で動けない体だったとしても、なにものにも代えがたい存在と感じるのが番です。ご両親をご覧になっていればお分かりですね? お互いの代わりなど誰にも務まらない。強い絆で結ばれておいでです。そうしてお生まれになったのがアルフレッド様ですよ。同種同士で番うことがほとんどとはいえ、異種族同士が全く無いわけではありません。私の祖父母もそうでした……種族ごとに好ましいと思う求婚の姿や生活環境、本性の習性は大きく異なります。友人同士の付き合いでは知りえない類の特性や注意点も沢山あります。アプローチをしようにも、相手のことを知らねば始まらないでしょう? 下手を打てば、いくら番とはいえ嫌われてしまう可能性だってあるのです。我々には知性や理性がありますからね」
「えー……それってさぁ、むしろ番を見つけるほうが不幸なんじゃね?」
「さて、そればかりは番を得てみないことにはなんとも……少なくとも、私はこれまでの人生で〝番と出会わなければ良かった〟と嘆く人には一度もお会いしたことがありません。他人から見たら歪で不自由なように見える関係の番だって、本人たちは至って真面目に幸せだと宣言していました。要するに、求める物事がピタリとかみ合っている関係なのが番なのでしょう」
「ふうん……じゃあ、なにも求めていなけりゃ番は現れないってことだ」
「ふむ。当たらずとも遠からず、でしょうか……大昔の獣族らしい本能や特性が強い者と、弱い者とがいるのはアルフレッド様もご存知でしょう? それはつまり、アルフレッド様が番だと認識した相手が同じように感じ取るとは限らないことを意味するのです。逆もまた然り。近年はとくに必要の〝要〟の認識が甘い傾向にあるようですし、もしかしたら家の都合や生殖機能の事情から、妥協で別の相手とすでに結婚しているという状況だってあり得ます。そういう時に、どのように対処したら良いか……学んでおかねば手をこまねくことになるでしょうね。知識は立派な武器と防具です。油断し軽んじれば、上手くいくこともいかなくなる。運命の番に出会ってから調べる、なんて遅すぎる対応をしていれば、大事な番を逃がすどころか失ってしまうかもしれません」
「もうそれ〝運命の番〟じゃ無くて呪いとか災難じゃねぇの?」
「なるほど、言い得て妙ですね。だとしても、結果的に見失ってしまったら、アルフレッド様は生涯独身でいるだけでなく、今のように普通に生きることも難しく、一生そのことを後悔しながら早死にする運命ですからね?」
「怖ぇー……しかも超めんどくさぁ。既婚の番とか、どう考えても修羅場じゃん。それだったら番と出会わない方が数倍マシだろ。オレの友達、みんな〝早く欲しい〟とか言ってるけど、そうまで欲しいもんかなぁ。そんなに良いのか? 番って。なんで今のままじゃダメなんだ? 別にいなくても平気じゃん? ってか、ジルだって番いないし。別に平気だよな? それとも本当は欲しいのか? じつは必死に探してるとか……」
「そうですねぇ、願って得られるものならば〝欲しい〟と願うとは思いますよ。ですが仕事を離れ、旅に出てまで探そうとは思いませんね……今の暮らしに十分満足していますから。アルフレッド様の指導もありますし」
「いや、オレのことは関係ねぇし。欲しいなら探せよ」
「ふふっ、そうですか? 友人兼教育係の私が急に消えたらアルフレッド様が寂しがられるのではないかと……」
「そんなことねぇし! 平気だし! むしろ自由時間が増えてせいせいするし! そうだ、なんならジルの番探し手伝ってやるよ! どんなのが好みなんだ?!」
「残念ながら〝好み〟というほどの嗜好や理想は持ち合わせていないですね。そもそも番のそれと、本人のそれまで嗜好は関係ないらしいですから。番ができると自分の価値観どころか世界が変わって見えると言われるくらいです。そのような幸福でしたら味わうのも吝かではないと思います。もっとも、私はもう二百二十五になりましたから、このまま番が持てない可能性のほうが高いと覚悟していますよ。寂しいような気もしなくもないですが、私のように獣性が強くては番以外の伴侶を持つことは不可能に近いです。気長に待ちますよ。家の跡継ぎは私のほかにも沢山いますからね」
「ジルは受け身だなー。そんなに欲しいなら探しに行けばいいじゃん。せっかくイケメンなのに。ミハエルなんか、成人したらすぐ旅に出るとか今から息巻いてるぞ」
「こう見えて交友関係は広いですからね……私も若い頃はそれなりに積極的だったのですよ。ですが、あまり熱心に探して既婚者だったら困るなと危惧する思いもありました。年月が経てば経つほどその思いは強くなりました。今頃、私の番は別のだれかと結婚し、幸せにくらしているのかもしれないと……そんな時に出会ってしまったら悲しいことです。相手と離縁させて奪うことは簡単かもしれませんが、それで番の心まで手に入るかどうかは分かりません。唯一無二の番に恨まれたり、嫉妬しながら暮らす苦しみよりも、見つからずに孤独でいる方が遥かに良いのではないかと……そうですね、私はきっと歳を取りすぎたのです。あるいはミハエル様よりずっと心が狭く、臆病なのでしょう。ですから、番の方から会いに来てくださるのを、未だに待っているのかもしれません」
「なんか俺にはそーゆーのイマイチわかんないけどさ……とにかく大変そうだよな、番のことって。見つかっても見つからなくてもさ。すっげー面倒臭そうだし……てか今現在マジで面倒なんだけど」
「それすらも僥倖だと感じるのが本物の〝番〟だそうですよ。アルフレッド様も獣性がお強い方ですから、きっと手離せなくなりますよ。楽しいことも嬉しいことも、何十倍にも膨れ上がると言いますから〝面倒〟だなんて思う暇もないのでしょう。あなたのご両親がそうであるように」
「あー……うん、まぁ、それはそうなのかもしれないけどさぁー……はぁ、しょうがねぇなぁ。これも修行のうちか……」
「そうですね。成人修行、そして花婿修行のようなものです」
「オレ、結婚するとしたら女がいい。いくら番でも、男とするとか無理だし。萎えるし。想像できないし……子供も欲しいし」
「どうでしょうねぇ……あまり性別は関係ないと思いますよ。あり得ない奇跡を見せてくれるのが真の番らしいですからね。確かに出産の問題はありますが、それがあっての世界の均衡ですからねぇ……もしかしたら将来、今の男女比が崩れるような時代が来たら或いは……」
「な、なんだよその〝あるいは〟って意味深な……まさか男同士でも子供が作れるようになるとか言わないよな?」
「その可能性もあるかもしれませんね。我々は環境に適応するための進化をして生き延びた種族〝グラシアス〟の末裔ですから」
とんでもない!と否定できない理屈の進化論に、意味もなく震えるアルフレッド。血気盛んに見えて、痛いことや血を見るのが大の苦手な彼だった――
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