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第二章
【一】水上―新しい生活
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チュ。
瞼を上げたら、ほのかなランプの明かりが青羽の微笑みを照らしていた。ああ、ここは天国か。
「ふっ。イケメンのアフガンドッグみたいだなぁ」
ちょっと待て。アフガンなんたらとはどんな奴なんだ?
「コーヒーを入れてくるよ」
引き留める間もなく、部屋着を着た青羽がキッチンへ向かってしまった。働き者の彼は、目覚めると誰かの世話ばかり焼いて生きてきた。
……これからは俺だけの為に動いていればいいんだ。俺は百倍甘やかすつもりでいるんだからな。怪しげな連中と関わる俺の人生を彼なりに受けとめてくれたのだ。しばらくペントハウスで気ままに過ごせばいい。
廊下にまでドリップコーヒーの香ばしい匂いが漂ってくる。カーテンが開けられたリビングに太陽が差し込み、エアコンが師走の寒さを忘れさせてくれた。
「クリスマスが終わったら、鳴り子温泉にでも行こうか」
「温泉……」
「クリスマスはカップルの宿泊予約で埋まっているから、早めに戻るよ。ケーキを持って帰ろうか」
「それ、みんなに勘づかれない?」
「……髪を切るついでに、デパ地下で予約してこよう」
「やっぱり一緒に行くのか」
「この牧羊犬みたいな髪をどうにかしないとな」
「そのままでも充分かわいいよ。てか、近くない?」
「両親はこんなもんだったぞ」
「そ、そうなのか」
チュ。チュ。ソファーでピタリと寄り添い、コーヒーを飲んではキスをする。正に恋人達の朝だ。
「あのさ、考えたんだけど」
「なんだ?」
まさか、家を出て行く気か?
「……そんな顔しないで。仕事だよ。ほら、ビジホで人が足りないって言ったろ。俺じゃだめかな?」
「フロント業務をやりたいのか?」
「正社員で雇ってもらえるなら、職種にこだわりはないよ」
確かに、得体の知れない赤の他人より青羽に働いてもらえれば、これ程力強いことはない。
「それじゃ、ひと月試用期間で働いてみて、合いそうなら続けてもらおう」
「うん。頑張るよ!」
「徐々にでいい。まずは、この生活に慣れて欲しいんだ」
マグカップをコーヒーテーブルに置いて、青羽の肩に腕を回した。子犬はソワソワと頬を染めていたけれど、唇を塞いだら力を抜いて溶けていった。そう。俺が施す愛撫に慣れて、ぬくぬくと腕の中で快感に浸ればいい。献身的で働き者の子犬が逃げ出さないように、餌をたくさん用意しないと――。
『お日さま商店街』の美容室は、昔なじみの先輩が経営している。
チリリン。
「髭を剃ってくれ」
ドアを開けて開口一番、気が変わらぬうちに宣言した。
「いらっしゃい、水上社長」
オーナーは瞠目しながらも詮索することなく、俺達を個室へと導く。女性客のざわめきを背中越しに感じたが、知ったこっちゃない。
「ああ、まずはこっちの青羽(あおば)を頼むよ」
「いらっしゃいませ、あおば様。オーナーの塚本と申します」
「はじめまして」
オーナーはケープを掛けながら青羽に希望を聞き始めた。
「うーん、スッキリバッサリ、お任せで。ツーブロもいいかな~」
「いや、梳いて軽くして、サイドは流れるように。カラーは赤くしたいところだけど、あまり目立つのも困るから、ブラウンかな……」
「接客業は黒じゃないと、印象悪くないか?」
「ぐぬぬぬ……」
一理あるが、おおいに不満だ。ソファーで唸っていたらオーナーが飛んできた。
「社長、ヘアマニキュアはどうでしょう。ベースカラーはこんな感じで、アクセントに明るめのサーモンピンクなどを入れるのもお勧めですよ」
色見本帳を眺めて、青羽に合いそうなカラーを決めた。当の本人は、渡された漫画を楽しそうに読んでいる。
「あまりご自分の外見に興味がないようですね」
「その暇がなかったんだ」
男性の助手が現れ、青羽のシャンプーとカットを始めた。この店はオーナーと母親がこぢんまりと経営する美容室だが、最近腕の良い若者が加わった。
「東京でカリスマスタイリストとして人気だった彼は、マダムに大人気なんですよ」
「よくこんな田舎の店がスカウトできたな」
「まったく、幸運でしたよ」
俺は数年ぶりに頬にカミソリをあてられて、スースーする事この上ない。後ろも肩にかかる位にまで軽くして、青羽の仕上げを待った。前評判どおり、助手は青羽をお洒落な青年に変身させてしまった。
「わあ、凄いイケメンだな!」
「ありがとう」
恋人の褒め言葉は素直に嬉しい。
「青羽も益々可愛くなったな」
「自分じゃないみたいだよ」
チョコレートブラウンにアクセントのメッシュが入った髪型は、彼の大きな瞳に合っていた。まるでやんちゃな豆柴そのものだ。
「お気に召していただけてよかったです」
「うん、ありがとう」
多めのチップを渡して、来月の予約も入れた。商店街で声をかけられていたのはマスクとニット帽で武装した俺ではなく、青羽だった。
「ねえ、一緒にお茶しません~?」
「カラオケ行こうよ~」
「え、あ、俺?」
キョトンとして聞き返す青羽に、若い女性がキャッキャと喜んでいる。
「やだ~。無自覚イケメンじゃん。可愛い~」
「ねえねえ、一緒に行こうよ~」
『テメエら、どけ!』
「キャー。こわっ!」
青羽の前に立ちはだかったら、逆ナン娘達は走って逃げた。ざまあ見ろ。
「あの子達、透がマスクしてるから騙されてたな!」
「やっぱり松越(まつこし)にしよう。ゆっくり選ぶなら百貨店が落ち着く」
「松越デパートに行くのか。イケメンは大変なんだな。
問題はそこじゃないが黙っておいた。老舗デパートの紳士服フロアには、若い冷やかしの客は来ない。店員にフロア責任者を呼んでもらった。
「こんにちは、水上社長。ようこそおいでくださいました」
「池田さん、彼がすぐに着られそうなスーツはあるかな。そうだな、後は普段着も欲しいな」
「かしこまりました。入荷したばかりのお勧めがございますよ。クリスマスにぴったりかと」
「やっぱりスーツが必要なのか……」
青羽が採寸している間に池田部長とフロアを回り、若者向けのブランドを二軒ほど選び出した。店員達に各三組ほどのコーディネートを頼む。最上階のレストランでランチを取り、紳士服のフロアへ戻ると、試着した服や靴は全て包装が終わっていた。
「ひとりで来るときは池田さんに連絡するといい。若い女性店員には頼まないこと」
「それ、透の場合でしょ。デートに誘われたの?」
「試着室に突然侵入してきて、股間を揉まれたな」
「水上社長、どうかもうご容赦を。彼女は配送に配置換えしましたから……」
「首にしても良いレベルだがな」
「その……」
「どうせ誰かの縁故採用なんだろ。ここにいなきゃ構わないよ」
「寛大なお言葉、感謝します」
合計で二百万円近く散財したが、青羽には知られず会計を済ませた。明日ホテルに配達してもらうように手配を済ませ、両手に紙袋を下げてアーケードを歩いていく。二人でホテルに戻るのを警戒する青羽は、五分ほど魚町公園で時間を潰してから帰ってきた。
「交番のお巡りさんに、スマホはまだ動くのか聞かれたよ」
「なんで知ってるんだ?」
青羽は無意識に人と仲良くなる能力があるらしい。
「この前安いスーパーを教えてもらったんだ。スマホで検索しないのかっていうから、画面を見せたら大笑いされたよ」
「よし、携帯ショップに行くぞ!」
「ほら、もう出勤時間でしょ。はい、いってらっしゃい!」
チュ。髭のなくなった顎にキスされる感触も、新鮮でいい。
「いってきます。十八時に戻る」
「了解」
ビジネスホテルには遅い出勤を伝えていたので、ゆっくりと歩を進めて分町通りを北上した。夜の繁華街は、あと数時間すると着飾ったホステス達が出勤してくる。
間もなく始まる街の風物詩『光のペイジェント』が客を呼び込み、クリスマス、忘年会と水商売は稼ぎ時が続く。ホテル業も連動してカップルや終電を逃したリーマンが一夜の宿を求めて満室になる。『ルキア』は『クリスマス予約宿泊プラン』にケーキをプレゼントしてチェックインを四時間早めている。
人手不足をカバーしつつ、滞在時間の延長がビールや販売機の売上げを伸ばしている。無論シェフはてんてこ舞いで、二名のフロント社員がヘルプに入る。俺はフロントでチンピラが未成年を連れ込まないように見張る担当だ。家出少女を酔わせてレイプし、動画をネットにあげて稼ぐクズが出没する。警官は道端の酔っ払いやポン引きを見回るのに忙しい。
今年はテツの部下を用心棒に借りるべきだろうか――。
瞼を上げたら、ほのかなランプの明かりが青羽の微笑みを照らしていた。ああ、ここは天国か。
「ふっ。イケメンのアフガンドッグみたいだなぁ」
ちょっと待て。アフガンなんたらとはどんな奴なんだ?
「コーヒーを入れてくるよ」
引き留める間もなく、部屋着を着た青羽がキッチンへ向かってしまった。働き者の彼は、目覚めると誰かの世話ばかり焼いて生きてきた。
……これからは俺だけの為に動いていればいいんだ。俺は百倍甘やかすつもりでいるんだからな。怪しげな連中と関わる俺の人生を彼なりに受けとめてくれたのだ。しばらくペントハウスで気ままに過ごせばいい。
廊下にまでドリップコーヒーの香ばしい匂いが漂ってくる。カーテンが開けられたリビングに太陽が差し込み、エアコンが師走の寒さを忘れさせてくれた。
「クリスマスが終わったら、鳴り子温泉にでも行こうか」
「温泉……」
「クリスマスはカップルの宿泊予約で埋まっているから、早めに戻るよ。ケーキを持って帰ろうか」
「それ、みんなに勘づかれない?」
「……髪を切るついでに、デパ地下で予約してこよう」
「やっぱり一緒に行くのか」
「この牧羊犬みたいな髪をどうにかしないとな」
「そのままでも充分かわいいよ。てか、近くない?」
「両親はこんなもんだったぞ」
「そ、そうなのか」
チュ。チュ。ソファーでピタリと寄り添い、コーヒーを飲んではキスをする。正に恋人達の朝だ。
「あのさ、考えたんだけど」
「なんだ?」
まさか、家を出て行く気か?
「……そんな顔しないで。仕事だよ。ほら、ビジホで人が足りないって言ったろ。俺じゃだめかな?」
「フロント業務をやりたいのか?」
「正社員で雇ってもらえるなら、職種にこだわりはないよ」
確かに、得体の知れない赤の他人より青羽に働いてもらえれば、これ程力強いことはない。
「それじゃ、ひと月試用期間で働いてみて、合いそうなら続けてもらおう」
「うん。頑張るよ!」
「徐々にでいい。まずは、この生活に慣れて欲しいんだ」
マグカップをコーヒーテーブルに置いて、青羽の肩に腕を回した。子犬はソワソワと頬を染めていたけれど、唇を塞いだら力を抜いて溶けていった。そう。俺が施す愛撫に慣れて、ぬくぬくと腕の中で快感に浸ればいい。献身的で働き者の子犬が逃げ出さないように、餌をたくさん用意しないと――。
『お日さま商店街』の美容室は、昔なじみの先輩が経営している。
チリリン。
「髭を剃ってくれ」
ドアを開けて開口一番、気が変わらぬうちに宣言した。
「いらっしゃい、水上社長」
オーナーは瞠目しながらも詮索することなく、俺達を個室へと導く。女性客のざわめきを背中越しに感じたが、知ったこっちゃない。
「ああ、まずはこっちの青羽(あおば)を頼むよ」
「いらっしゃいませ、あおば様。オーナーの塚本と申します」
「はじめまして」
オーナーはケープを掛けながら青羽に希望を聞き始めた。
「うーん、スッキリバッサリ、お任せで。ツーブロもいいかな~」
「いや、梳いて軽くして、サイドは流れるように。カラーは赤くしたいところだけど、あまり目立つのも困るから、ブラウンかな……」
「接客業は黒じゃないと、印象悪くないか?」
「ぐぬぬぬ……」
一理あるが、おおいに不満だ。ソファーで唸っていたらオーナーが飛んできた。
「社長、ヘアマニキュアはどうでしょう。ベースカラーはこんな感じで、アクセントに明るめのサーモンピンクなどを入れるのもお勧めですよ」
色見本帳を眺めて、青羽に合いそうなカラーを決めた。当の本人は、渡された漫画を楽しそうに読んでいる。
「あまりご自分の外見に興味がないようですね」
「その暇がなかったんだ」
男性の助手が現れ、青羽のシャンプーとカットを始めた。この店はオーナーと母親がこぢんまりと経営する美容室だが、最近腕の良い若者が加わった。
「東京でカリスマスタイリストとして人気だった彼は、マダムに大人気なんですよ」
「よくこんな田舎の店がスカウトできたな」
「まったく、幸運でしたよ」
俺は数年ぶりに頬にカミソリをあてられて、スースーする事この上ない。後ろも肩にかかる位にまで軽くして、青羽の仕上げを待った。前評判どおり、助手は青羽をお洒落な青年に変身させてしまった。
「わあ、凄いイケメンだな!」
「ありがとう」
恋人の褒め言葉は素直に嬉しい。
「青羽も益々可愛くなったな」
「自分じゃないみたいだよ」
チョコレートブラウンにアクセントのメッシュが入った髪型は、彼の大きな瞳に合っていた。まるでやんちゃな豆柴そのものだ。
「お気に召していただけてよかったです」
「うん、ありがとう」
多めのチップを渡して、来月の予約も入れた。商店街で声をかけられていたのはマスクとニット帽で武装した俺ではなく、青羽だった。
「ねえ、一緒にお茶しません~?」
「カラオケ行こうよ~」
「え、あ、俺?」
キョトンとして聞き返す青羽に、若い女性がキャッキャと喜んでいる。
「やだ~。無自覚イケメンじゃん。可愛い~」
「ねえねえ、一緒に行こうよ~」
『テメエら、どけ!』
「キャー。こわっ!」
青羽の前に立ちはだかったら、逆ナン娘達は走って逃げた。ざまあ見ろ。
「あの子達、透がマスクしてるから騙されてたな!」
「やっぱり松越(まつこし)にしよう。ゆっくり選ぶなら百貨店が落ち着く」
「松越デパートに行くのか。イケメンは大変なんだな。
問題はそこじゃないが黙っておいた。老舗デパートの紳士服フロアには、若い冷やかしの客は来ない。店員にフロア責任者を呼んでもらった。
「こんにちは、水上社長。ようこそおいでくださいました」
「池田さん、彼がすぐに着られそうなスーツはあるかな。そうだな、後は普段着も欲しいな」
「かしこまりました。入荷したばかりのお勧めがございますよ。クリスマスにぴったりかと」
「やっぱりスーツが必要なのか……」
青羽が採寸している間に池田部長とフロアを回り、若者向けのブランドを二軒ほど選び出した。店員達に各三組ほどのコーディネートを頼む。最上階のレストランでランチを取り、紳士服のフロアへ戻ると、試着した服や靴は全て包装が終わっていた。
「ひとりで来るときは池田さんに連絡するといい。若い女性店員には頼まないこと」
「それ、透の場合でしょ。デートに誘われたの?」
「試着室に突然侵入してきて、股間を揉まれたな」
「水上社長、どうかもうご容赦を。彼女は配送に配置換えしましたから……」
「首にしても良いレベルだがな」
「その……」
「どうせ誰かの縁故採用なんだろ。ここにいなきゃ構わないよ」
「寛大なお言葉、感謝します」
合計で二百万円近く散財したが、青羽には知られず会計を済ませた。明日ホテルに配達してもらうように手配を済ませ、両手に紙袋を下げてアーケードを歩いていく。二人でホテルに戻るのを警戒する青羽は、五分ほど魚町公園で時間を潰してから帰ってきた。
「交番のお巡りさんに、スマホはまだ動くのか聞かれたよ」
「なんで知ってるんだ?」
青羽は無意識に人と仲良くなる能力があるらしい。
「この前安いスーパーを教えてもらったんだ。スマホで検索しないのかっていうから、画面を見せたら大笑いされたよ」
「よし、携帯ショップに行くぞ!」
「ほら、もう出勤時間でしょ。はい、いってらっしゃい!」
チュ。髭のなくなった顎にキスされる感触も、新鮮でいい。
「いってきます。十八時に戻る」
「了解」
ビジネスホテルには遅い出勤を伝えていたので、ゆっくりと歩を進めて分町通りを北上した。夜の繁華街は、あと数時間すると着飾ったホステス達が出勤してくる。
間もなく始まる街の風物詩『光のペイジェント』が客を呼び込み、クリスマス、忘年会と水商売は稼ぎ時が続く。ホテル業も連動してカップルや終電を逃したリーマンが一夜の宿を求めて満室になる。『ルキア』は『クリスマス予約宿泊プラン』にケーキをプレゼントしてチェックインを四時間早めている。
人手不足をカバーしつつ、滞在時間の延長がビールや販売機の売上げを伸ばしている。無論シェフはてんてこ舞いで、二名のフロント社員がヘルプに入る。俺はフロントでチンピラが未成年を連れ込まないように見張る担当だ。家出少女を酔わせてレイプし、動画をネットにあげて稼ぐクズが出没する。警官は道端の酔っ払いやポン引きを見回るのに忙しい。
今年はテツの部下を用心棒に借りるべきだろうか――。
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