俺、モブに転生したのに勇者より強いんですが…!∼俺は、目立ちたくないんです~

karinn

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おいしいハンバーグ

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「父さん。料理場借りるよ。」

「ん?あぁいいぞ。でも、アルべート料理なんかできたか?」

「いや、俺じゃなくてヴァルがやる。」

「ヴァル君が?5歳なのに料理なんかできるのかぁ。」

「はい。よく母の手伝いをしてたので。」
ホントは、前世で両親ともに死んで1人暮らししてたからなんだけど…。

「アルベートとは違い、いい子だ…。」

「アルベートとは違いは余計だ‼」

「ごめんごめん。じゃあ怪我には気を付けてね。あと食材は自由に使ってくれていいから。」

「ありがとうございます。」
相変わらず、ジルレッドさんは優しい。

…何を作ろっかな。

保食庫と冷食庫を見て回る。うれしいことに、日本の食べ物に似たものがたくさん入っていた。

これらを使えば、前世でも人気だったものが作れるかも…。

「アルベートは嫌いなものない?」

「おぅ!食べれないものもないし、嫌いなものもないぞ。」

「ならよかった。」

*

ふぅ…よし!
今回、俺が作ったのは煮込みハンバーグだ。人参とジャガイモ(らしきもの)を付け合わせた。ファミレスのこの府たちがいかにおいしかったことか…。
あぁいかんいかん。もうアルベートもおなかがすいているだろう。

「できたよ~!」

「マジ?はやっ‼」

「…これが何か分からないけど、めっちゃうまそう!」

「おっどれどれ?ほんとだ!」
2人とも、興奮した様子で見ている。

「これは、ハンバーグというものだよ。ひき肉に野菜を入れてこねたもの。」

「ほぉ…。そんなものは聞いたことが無いなぁ」

「まぁいいから、さっさと食べようぜ!おなかがすいて死にそうなんだ。」

「いいよ。食べて食べて。」

アルベートがハンバーグを切る。
その瞬間、いい匂いの肉汁が飛び出した。

「おぉ!すごい肉汁だねぇ」

「いただきます!」
ハンバーグをアルベートが口に運ぶ。

「…うま‼これ!世界一うまいかも…!」

「確かに、おいしいね。これ!」

「ほんとに?それはうれしいよ。」

良かった。この国の人に合わなかったらどうしようかと思ったけど好評のようだ。

「じゃあ、俺も」

んん!我ながら最高だ。おいしい肉にソースが絡まって、最高だ!それに、野菜につけても…うまい‼


ふぅ完食完食。

「なぁヴァル。また、今度作ってくれよ。」

「うん。いいよ。用が無かったらいつでも作るよ。」
まぁ料理を作るのでこんなに喜んでくれるならうれしいに限る。

「やった!」

「ねぇヴァル君。こんなこと言うのも恥ずかしいけど…俺に料理を教えてくれないか?料理が出来ないのはちょっとコンプレックスでね…。」

「いいですよ。いつでも教えます。」

「ありがとう!」
さて、そろそろ帰ろうかな。

「では、帰りますね。」

「あぁまたいつでもきてくれ。」

「またな‼ヴァル!」

ふふ…!楽しかったな。

さて、次は何を作ろっかな。
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