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竜の爪

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「え?何で?」

「なんでって…。」
俺、目立ちたくないし…。

「だって、才能があるものしかできないんだよ?そんなんやりたいって思うもんじゃないの?!」

「そんなん、別にいいです。」
本当にいらない!

俺は、普通に過ごしたいんだ。

「分かった。まあl無理にやらせるのもな…。じゃあ、『スタリ-ライト』って言って!」
不気味な笑顔だ…何か、企んでる。

「魔法は、使いません。って言いましたよね?」

「だれに泊めてもらってたかな?」

それを言われたら…「分かりましたよ。」

「スタリ-ライト。」
そのとき、俺の体が黄色く光った。そして、俺の周りに無数の小さい星が飛び回った。

「綺麗…。」

「やっぱり君か…道理で…」

『ハイプサーノス』

「な…に?」

俺は、眠りについてしまった。その前でルカさんは不敵な笑みを浮かべていた。



「パパ!ヴァルは見つかった?」
「いや、頑張って捜索してるんだが、見つからない…。森に入った可能性があるな。」
「そんな…。」
「また、探しに行ってくる…。」
「ヴァル、ヴァル…。」
…ヴァル、どこに行ったんだ。



「あれ?」

「おはよう。もう朝だ。」

窓の外は、青い空だった。

「ん…?」
体が動かない…?

「ごめんごめん。またあとで、解除するから。」

どういうことだ?なぜ、この状況に…

「じゃあ、簡潔に言うね。君には、次のウィザードになってもらうよ。」

「ウィザード?」

「そう、ウィザード。魔法の使い手の事。見て、これ」
ルカさんは、そういって自分の腕を見せてきた。そこには、赤いひっかき傷みたいなものがあった。

「これが、ウィザードの証。君が、ウィザードになったらこれが付く。あぁ俺のは消えるよ。」

「なんで、俺がやらないといけないんだ?」

「だって、君。別の世界の子だろ?」

なぜ、それを…
「ウィザードは、別世界の子がやる掟なんだ。だから…」

「は…」

急に体が熱くなり、揺れた。体の感覚は消え、意識もだんだんなくなっていく。
だが、遠くに見える視界で自分が動いていることが分かった。
そして、世界は染まっていた。



「あそこに小さい子供がいるぞ!」
「だが、体が…」



「行方不明者を発見しました。」
「よくやった。」
「ですが、不自然な点がいくつか…。」
「なんだ?」
「発見場所の近くに1つの家があり、そこに死体があったのです。そして、少年に血が…」
「…魔害がやったんじゃないのか?」
「いえ…近くにまがいらしきものの痕跡はありませんでした。」
「じゃあ少年が、やったとでもいうのか?」
「…はい。そして、最悪なことに少年の腕にはが…」
「竜の爪か…分かった。年齢は?」
「3歳です。」
「13年後、リリアント学校に入れろ。庶民でも貴族でも、何としてでも入れろ。そして、われわれの管理下に置く。」
「了解しました。」
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