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序章
記憶喪失、迷宮攻略へ。 その4
しおりを挟む先ほどまで高みの見物をしていたラタトスクもついに重い腰を上げた。
ラタトスクは2メートルほどのゴブリンで、純白の鎧に王冠と、まさにボス感たっぷりであった。
武装しているのは片手剣と片手盾である。かなりバランスの取れた戦闘スタイルに見える。
「おっと、王が直々に勝負してくれるってか?」
早速ラタトスクを煽っていく。
「よく言うわ!格の違いを見せてやるぞ三下がッ!」
ラタトスクはそう言うと盾を構え、臨戦態勢に入る。
じゃあ俺たちも!
タスクと目配せをしつつ俺たちも武装を展開する。
「『光聖』ッ!」
光の槍を無数に創り出す。
また、タスクは鉄の壁を錬成している。
ラタトスクに動く気配がない、ならば、先手必勝。
光の槍をラタトスクに向けて放つ。
それと同時にラタトスクも盾で自分の身を守りながら突進してくる。
数万とあった槍は盾に全て受け止められてしまっている。
そりゃあそうだ。この迷宮にはあまり日光が入らないから『光聖』の威力も落ちている。
あんなに分厚そうな盾は砕けないだろう。それを承知の上でやっているのは、傷をつけることが目的ではないからである。
「錬成ッ!」
タスクはそう唱えると、ラタトスクを鉄の壁が吹き飛ばした。
タスクの錬成した鉄の壁は防御だけではなく、飛び道具としても使えるのだ。
「グッー」
流石に痛かったのだろうか、ラタトスクは低い唸り声を出した。
しかしラタトスクはすぐに立ち上がり再びこちらへと突進してきた。
俺はタスクの前方で黒剣を構え、タスクは再び錬成の準備をする。
俺とラタトスクの距離が縮まっていく。
距離はわずか2メートルになった時、ラタトスクは剣を振ろうとしたと同時にタスクは『逆転』を唱え、俺と位置関係を逆転させ、大盾で攻撃を受け止めた。そのままタスクは『逆襲』を唱えようとしたが、ラタトスクの一撃がタスクの耐久力を上回っているようで、発動しなかった。
すなわち、俺みたいな耐久力皆無な人が一発でも当たれば死ぬと言うことである。
「タスク、『逆襲』は無理か?」
「はい、無理っぽいです。」
「分かった。じゃあ、援護よろしく。」
黒剣を右手に、『光聖』で生成した大剣を左手で持つ。
二刀流でいこうじゃないか。
「剣が一本増えたからって頭に乗るのでないッ!」
そう激昂しながらラタトスクは大剣を振り落とす。
俺は大剣を光剣で受け止め、黒剣で斬りかかる。
その斬撃をラタトスクは盾で防ぐ。
「もういっちょ!」
両手の剣でラッシュを仕掛ける。
右手、左、右、右、左。
ラタトスクの攻撃を素早く避けながら少しずつ追い詰めていく。
(あと5メートルッ!)
ラタトスクは徐々に後退していく。
「ちょこちょことォ!」
ラタトスクが横に大きく剣を振った隙に懐に入り、足の筋に斬撃を入れる。
「クッー!」
そう怯み、後ろに一歩下がった瞬間ー
「錬成ッ!」
タスクがそう叫ぶと、ラタトスクを全方向から錬成された壁が潰した。
鮮血が壁から垂れ出し、勝ったかと思ったが、
「舐めるなァアアア!」
ラタトスクは壁を素手で破り捨てて、鉄の檻から抜け出した。
さっきと何か様子がおかしい。
体の皮膚が所々赤く変色していて、湯気が出ている。
どうやら攻撃力が爆発的に向上してる。
「この現象ってもしかして…バザーカーモード?」
「タスクこの現象のこと知ってんのか?」
「はい。一部のゴブリンの怒りが爆発することで攻撃力が倍増する現象だと。」
「なるほど。」
尚更攻撃にあたってはいけなくなってしまった。というか、俺は掠っただけで死にかねない。
『許さないッゾ、クソ野郎!!』
ラタトスクは制御を失ったかのように暴言を次々へと吐いていく。
一般的にはこれはピンチと言えるだろうが、俺たちにとってはチャンスだ。
いや、確実にピンチだが、逆手に利用できる部分もある。
こいつが理性を失いかけてるならば、簡単な陽動にも過剰に反応すると思う。
『逆転』を上手く使えば、攻撃が入りやすいだろう。
「タスク、最後の仕上げに行くぞ!」
「はい!」
前衛は俺、後衛はタスクという陣を取る。
タスクが突っ込んでくるラタトスクを錬成した壁で足止めしているものの、速度は全く緩む気がない。
距離が数十メートル以内になると、俺もラタトスクへと突っ込んでいく。
「来いや!クソゴブリンがよ!」
「黙れェッ雑魚がァア!」
両者雄叫びを上げるとついに剣が交差した。
最初に剣を振ったのはラタトスクであった。力任せに俺を潰そうとするが、タスクの『逆転』を用いて俺と落ちていた石の位置を逆転すること回避できた。だがしかし、さっきまで俺がいた場所には大きなヒビが地面に浮き出ている。
「サンキュー、タスク!」
ラタトスクが剣を振った後の隙はかなり大きい。このチャンスを見逃さずにラタトスクの懐へと侵入する。
黒剣を振りかぶり、ついに切ったかと思ったが、もう片手の盾で殴ってきたのだ。
(しまった!盾で殴ってくるのは想定外だった!)
胸へと直撃を喰らい、数秒呼吸ができなくなる。盾で殴っただけでこれだ、剣で切られたらたまらない。
「クソッ!痛ぇッ!」
とても痛いが、その痛みを力へと変えて、再び攻め込んでいく。
宙へ飛び上がり、首を両断しようと振りかぶったと同時に、タスクが『逆転』と叫ぶ。
ラタトスクは位置の反転に警戒し、周りを見渡すが、アーサーは先ほどと同様、宙に浮き、剣先をラタトスクに向けていた。
(位置が逆転してない!)
そう。タスクは単に『逆転』と叫んだだけで、能力を発動させていなかったのだ。
そのブラフにまんまと騙されたラタトスクの防御はもう隙だらけだった。
アーサーの剣先がラタトスクを捉えた。もうこれならアーサーは外さない。
ラタトスクを一撃で葬るために、アーサーは『光聖』で魔法を再現していく。
黒剣の先に光の粒子を集中させていき、粒子は徐々に黒剣を明るく包み込んでいく。
再現するのは、先ほどアドが見せた、対人戦最強ともうたわれる魔法…
「塵となって死ねッ!!『残光の兆候』!」
そう唱えると同時に剣先から眩い光が柱のように放出される。
その光はラタトスクの頭に直撃すると、徐々に塵となり消えていく。
胴体だけとなったラタトスクは、何が起きたか理解する前に絶命していた。
彼の重い体が床に倒れ込むと、その時ついに肩の力が抜けた。
二人だけで迷宮の王に勝ったのだ。
迷宮攻略をどうにか果たしたのだ。
びっしり汗をかいているタスクの方へと向かい、手を差し伸べる。
タスクはニヤリと笑みを浮かべ、俺の手を強く握る。
「勝ったんだ。俺は仲間を守れたんだ。」
「そうだよ。お前は俺を守ったんだよ、タスク。」
そう言うとタスクは涙を静かに流すのだった。
ラタトスクは2メートルほどのゴブリンで、純白の鎧に王冠と、まさにボス感たっぷりであった。
武装しているのは片手剣と片手盾である。かなりバランスの取れた戦闘スタイルに見える。
「おっと、王が直々に勝負してくれるってか?」
早速ラタトスクを煽っていく。
「よく言うわ!格の違いを見せてやるぞ三下がッ!」
ラタトスクはそう言うと盾を構え、臨戦態勢に入る。
じゃあ俺たちも!
タスクと目配せをしつつ俺たちも武装を展開する。
「『光聖』ッ!」
光の槍を無数に創り出す。
また、タスクは鉄の壁を錬成している。
ラタトスクに動く気配がない、ならば、先手必勝。
光の槍をラタトスクに向けて放つ。
それと同時にラタトスクも盾で自分の身を守りながら突進してくる。
数万とあった槍は盾に全て受け止められてしまっている。
そりゃあそうだ。この迷宮にはあまり日光が入らないから『光聖』の威力も落ちている。
あんなに分厚そうな盾は砕けないだろう。それを承知の上でやっているのは、傷をつけることが目的ではないからである。
「錬成ッ!」
タスクはそう唱えると、ラタトスクを鉄の壁が吹き飛ばした。
タスクの錬成した鉄の壁は防御だけではなく、飛び道具としても使えるのだ。
「グッー」
流石に痛かったのだろうか、ラタトスクは低い唸り声を出した。
しかしラタトスクはすぐに立ち上がり再びこちらへと突進してきた。
俺はタスクの前方で黒剣を構え、タスクは再び錬成の準備をする。
俺とラタトスクの距離が縮まっていく。
距離はわずか2メートルになった時、ラタトスクは剣を振ろうとしたと同時にタスクは『逆転』を唱え、俺と位置関係を逆転させ、大盾で攻撃を受け止めた。そのままタスクは『逆襲』を唱えようとしたが、ラタトスクの一撃がタスクの耐久力を上回っているようで、発動しなかった。
すなわち、俺みたいな耐久力皆無な人が一発でも当たれば死ぬと言うことである。
「タスク、『逆襲』は無理か?」
「はい、無理っぽいです。」
「分かった。じゃあ、援護よろしく。」
黒剣を右手に、『光聖』で生成した大剣を左手で持つ。
二刀流でいこうじゃないか。
「剣が一本増えたからって頭に乗るのでないッ!」
そう激昂しながらラタトスクは大剣を振り落とす。
俺は大剣を光剣で受け止め、黒剣で斬りかかる。
その斬撃をラタトスクは盾で防ぐ。
「もういっちょ!」
両手の剣でラッシュを仕掛ける。
右手、左、右、右、左。
ラタトスクの攻撃を素早く避けながら少しずつ追い詰めていく。
(あと5メートルッ!)
ラタトスクは徐々に後退していく。
「ちょこちょことォ!」
ラタトスクが横に大きく剣を振った隙に懐に入り、足の筋に斬撃を入れる。
「クッー!」
そう怯み、後ろに一歩下がった瞬間ー
「錬成ッ!」
タスクがそう叫ぶと、ラタトスクを全方向から錬成された壁が潰した。
鮮血が壁から垂れ出し、勝ったかと思ったが、
「舐めるなァアアア!」
ラタトスクは壁を素手で破り捨てて、鉄の檻から抜け出した。
さっきと何か様子がおかしい。
体の皮膚が所々赤く変色していて、湯気が出ている。
どうやら攻撃力が爆発的に向上してる。
「この現象ってもしかして…バザーカーモード?」
「タスクこの現象のこと知ってんのか?」
「はい。一部のゴブリンの怒りが爆発することで攻撃力が倍増する現象だと。」
「なるほど。」
尚更攻撃にあたってはいけなくなってしまった。というか、俺は掠っただけで死にかねない。
『許さないッゾ、クソ野郎!!』
ラタトスクは制御を失ったかのように暴言を次々へと吐いていく。
一般的にはこれはピンチと言えるだろうが、俺たちにとってはチャンスだ。
いや、確実にピンチだが、逆手に利用できる部分もある。
こいつが理性を失いかけてるならば、簡単な陽動にも過剰に反応すると思う。
『逆転』を上手く使えば、攻撃が入りやすいだろう。
「タスク、最後の仕上げに行くぞ!」
「はい!」
前衛は俺、後衛はタスクという陣を取る。
タスクが突っ込んでくるラタトスクを錬成した壁で足止めしているものの、速度は全く緩む気がない。
距離が数十メートル以内になると、俺もラタトスクへと突っ込んでいく。
「来いや!クソゴブリンがよ!」
「黙れェッ雑魚がァア!」
両者雄叫びを上げるとついに剣が交差した。
最初に剣を振ったのはラタトスクであった。力任せに俺を潰そうとするが、タスクの『逆転』を用いて俺と落ちていた石の位置を逆転すること回避できた。だがしかし、さっきまで俺がいた場所には大きなヒビが地面に浮き出ている。
「サンキュー、タスク!」
ラタトスクが剣を振った後の隙はかなり大きい。このチャンスを見逃さずにラタトスクの懐へと侵入する。
黒剣を振りかぶり、ついに切ったかと思ったが、もう片手の盾で殴ってきたのだ。
(しまった!盾で殴ってくるのは想定外だった!)
胸へと直撃を喰らい、数秒呼吸ができなくなる。盾で殴っただけでこれだ、剣で切られたらたまらない。
「クソッ!痛ぇッ!」
とても痛いが、その痛みを力へと変えて、再び攻め込んでいく。
宙へ飛び上がり、首を両断しようと振りかぶったと同時に、タスクが『逆転』と叫ぶ。
ラタトスクは位置の反転に警戒し、周りを見渡すが、アーサーは先ほどと同様、宙に浮き、剣先をラタトスクに向けていた。
(位置が逆転してない!)
そう。タスクは単に『逆転』と叫んだだけで、能力を発動させていなかったのだ。
そのブラフにまんまと騙されたラタトスクの防御はもう隙だらけだった。
アーサーの剣先がラタトスクを捉えた。もうこれならアーサーは外さない。
ラタトスクを一撃で葬るために、アーサーは『光聖』で魔法を再現していく。
黒剣の先に光の粒子を集中させていき、粒子は徐々に黒剣を明るく包み込んでいく。
再現するのは、先ほどアドが見せた、対人戦最強ともうたわれる魔法…
「塵となって死ねッ!!『残光の兆候』!」
そう唱えると同時に剣先から眩い光が柱のように放出される。
その光はラタトスクの頭に直撃すると、徐々に塵となり消えていく。
胴体だけとなったラタトスクは、何が起きたか理解する前に絶命していた。
彼の重い体が床に倒れ込むと、その時ついに肩の力が抜けた。
二人だけで迷宮の王に勝ったのだ。
迷宮攻略をどうにか果たしたのだ。
びっしり汗をかいているタスクの方へと向かい、手を差し伸べる。
タスクはニヤリと笑みを浮かべ、俺の手を強く握る。
「勝ったんだ。俺は仲間を守れたんだ。」
「そうだよ。お前は俺を守ったんだよ、タスク。」
そう言うとタスクは涙を静かに流すのだった。
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