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4.領主レスター
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「目玉抜くの忘れるなよ、高く売れるから」
「っ……!」
地面に引き倒され、両手足を押さえつけられる。目の端で、アルマと同じく地面に倒れ伏すステラがわずかに身じろいだ。
ほとんど声にならないかすれた息のような声で、ステラの名前を呼び続ける。それを男たちはか弱い抵抗と感じたのか、アルマの反応に気分を良くし、性急にアルマの膝を無理やり開かせた。
「おい、早くしろよ。後ろ控えてんだよ」
「分かってるって」
自分に覆いかぶさり、まごついた手つきの男を、アルマはぼんやり見るともなく見ていた。どこかで見たことのある顔だ、と思ったものの、しばらく思い出せずに悶々とする。
そして男の白く汚れた指先を見たとき、ふいに合点がいった。
「ベス、おばさんの……」
顔を真っ赤にした男に横面を張られる。一瞬、意識が混濁し、あとから強烈な痛みが頬を支配した。
「女房の名前出すなよ、萎えるだろ」
「兄貴、奥さんにバレたらどうするんすか?」
「どうせ生贄になるんだ、バレやしねぇよ」
頬を張られた勢いで鼓膜まで破れてしまったのか、片側の耳からだけ音が流れ込む。
視界で揺らめく男の顔を見ながら、アルマは声もなく泣いた。
この世界に、救いなどない。まだ二十年にも満たない人生で、アルマは痛烈に世界を呪った。
目の色が違うだけで、アルマから母を奪い、唯一の友を奪い、男の慰みものになって殺される人生。ここで命が助かったとて、生贄として竜に差し出されるだけだろう。
いい人生だった、とは言えない。神の存在を疑うほどの、地獄だった。
「なんだ……?」
アルマの体を好き勝手に弄んでいた男の手が止まる。皆、一様に墓地の入口を凝視しており、アルマもつられてぎこちなく首を回す。
墓地の入口には大きな馬車が止まっていた。地面に押さえつけられたまま、視線だけ動かすと、黒く艶やかな毛並みの馬が二頭、馬車につながれているのが見える。
ところどころに金の装飾がなされた馬車は、一目で身分の高い人間が乗るものだと分かる。
ここ数日、埋葬の連絡は入っていないし、この墓地に身分の高い人間が埋葬されるなど、そう頻繁にあるものではない。まさか、あんな綺麗な馬車に遺体を乗せているとも考えにくい。
馬車から降りてくる黒い革靴の先が見えて、アルマは思わず男を払いのけて痛む体を起こした。
遠目からでも分かる、艶のある金髪は丁寧に後ろへ撫でつけられている。
仕立ての良い白い毛皮の外套は、土埃の舞う墓地へ入ればたちまち汚れてしまいそうなものの、まったく気にしている様子がない。
従者らしき高齢の男性を連れて、白い外套の裾に泥が跳ねても気にすることなく、男は墓地へと入ってくる。
「これは……なんの集まりですか?」
琥珀のようにきらめく男の瞳が、アルマとアルマを取り巻く男たちに向けられる。遠巻きに見物していた子どもたちは、いち早く危険を察知したのか、蜘蛛の子を散らすように逃げていた。
「これはこれは領主様……こんな汚い墓地までご足労いただき――」
「聞こえませんでしたか? なんの集まりで、大の大人が少女に寄ってたかっているのか、理由を聞いているのです」
ベスの旦那が慌ててアルマの上から身を引くも、領主と呼ばれた男が容赦しない。綺麗な金色のまつ毛に縁どられた目が、ぐっと細められる。
「正直に話さない場合は、あなたがたの家族を、この少女と同じ目に遭わせても良いのですよ」
有無を言わさぬ圧力に、男たちはいよいよ頭を地面に擦りつけはじめる。
「畏れながら申し上げます、領主様。この娘は異端者のため、子を成してはならないのです。これは異端者を不能にする儀式ゆえ、領主様もご理解いただきますよう」
そう言ってベスの旦那は領主に向かい、深々と頭を下げる。
もし領主が、この男の言うことを信じたら?
アルマは自分の頭の中をよぎった考えに恐ろしくなり、震える両手で肩を抱いた。胸元に目を下ろすと、指の跡がくっきりと赤く残っているのが見え、たまらず嗚咽がもれる。
「この娘が異端者である証拠は?」
「娘の目をご覧ください。忌々しい緑でしょう? これがなによりの、異端者の証です」
領主が言葉に従って、アルマの瞳をのぞき込む。蜂蜜色に輝く領主の瞳に、涙を流しながら小刻みに震える自分の姿が映る。
声を発することもできずに、領主の目を見つめ返し、呼吸を整える。
領主の表情からはなにも読み取れない。アルマに同情しているのか、はたまた断罪するべき異端者だと思っているのか。
「綺麗な目だ」
すっとアルマから目を逸らした領主は、自分の中の感情をすべて吐き出すかのように、深くため息をついた。
「この娘はマーロイズの生まれですか? 両親は?」
「い、いえ……親も娘も他国からの流民だと、噂には聞いております」
「でしたら瞳の色は、なんの証拠にもなりません。異教の神を信仰している様子は? この墓地に魔女でも匿っているのですか?」
自分の予想に反して、あっさりと事が進まなかったことで、男たちは狼狽えはじめた。たかが墓守の少女を、領主がここまで庇う意味も分からなかったのだろう。顔を伏せながらも、目はぎょろぎょろと動いて次の一手を模索している。
「誰か、この娘の代わりに自分の家族を、今年の生贄に出せる人間はいますか?」
辺りがしん、と静まり返った。真昼の墓地で、小鳥一匹鳴かない完全な静寂が訪れる。
「いないのでしたら、今すぐここを去りなさい」
ぞっとするほど、冷え冷えとした声だった。何者も寄せつけない圧倒的な力と怒気をはらんだ声は、男たちの臓腑に染みわたり、一人また一人と転がるように墓地から駆け出していく。
アルマは急に一人、領主の前に放り出され、自分の身に起こったことを呆然と受け止めるしかなかった。
アルマの顔を包み込んでしまうほどの大きな手が伸びてきて、首に巻かれた赤い紐をゆっくりとほどいていく。
「ああ……可哀想に、絞められたのですね。跡が残らなければ良いのですが」
領主はアルマの首に残る紐の跡をなぞってから、自分の着ていた毛皮の外套を脱いだ。土埃を払ってから、アルマの肩にそっとかける。
「汚れ、ますから……」
力なく突き返そうとして視線をさまよわせた瞬間、アルマは弾かれたように振り向いた。
「ステラ! ステラ、返事をして、お願いだから!」
アルマが最後に見たとき、まだゆるゆると上下していた腹は、もう動いていなかった。泥と血で固まった毛も、その下の柔らかい皮膚も、冷たく硬くなりはじめている。口の端から、だらりと垂れた舌が、アルマに現実を突きつけていた。
「どうして、こんなことに」
自分の意思とは無関係に、言葉が零れ落ちる。
「わたしの目が、人と違うから? わたしが、墓守だから? わたしが? わたしが」
外套の裾をきつく握りしめる。血が滲むほど、唇を噛み締める。そうしていないと今にも心の内からなにかが溢れ出し、名前もつけられないどす黒い感情に、全身が飲み込まれていきそうだった。
「あなたは、なにも悪くないのです。落ち着いて、ゆっくり深呼吸して」
大きな手のひらが慈しむように、一定の間隔で頭を撫でる。その感覚が心地良くて、思わず意識を手放しそうになる。
まだ昼間だと言うのに、アルマは一日働き通した日のようにぐったりと疲れ切って、睡魔が這い寄ってくるのを押しとどめることができない。
「アルマ、この村を出ましょう。そうして、君の世界を変えるのです」
紳士然とした、なめらかな発話でアルマの意識に、領主の言葉が滑り込んでくる。
「君の綺麗な瞳を曇らせることは、私が許しません。私にすべて委ねて、そのまま……」
溢れようとするアルマの感情を鎮め、領主はその腕にアルマの小さな体を収めた。まるで中身の入っていない袋を持ち上げるように、軽々とアルマを横抱きにする。
わずかに残った意識をかき集めて、ステラに手を伸ばす。気づいた領主が身をかがめてくれたものの、指先は茶色い毛先を少しかすめただけだった。
「っ……!」
地面に引き倒され、両手足を押さえつけられる。目の端で、アルマと同じく地面に倒れ伏すステラがわずかに身じろいだ。
ほとんど声にならないかすれた息のような声で、ステラの名前を呼び続ける。それを男たちはか弱い抵抗と感じたのか、アルマの反応に気分を良くし、性急にアルマの膝を無理やり開かせた。
「おい、早くしろよ。後ろ控えてんだよ」
「分かってるって」
自分に覆いかぶさり、まごついた手つきの男を、アルマはぼんやり見るともなく見ていた。どこかで見たことのある顔だ、と思ったものの、しばらく思い出せずに悶々とする。
そして男の白く汚れた指先を見たとき、ふいに合点がいった。
「ベス、おばさんの……」
顔を真っ赤にした男に横面を張られる。一瞬、意識が混濁し、あとから強烈な痛みが頬を支配した。
「女房の名前出すなよ、萎えるだろ」
「兄貴、奥さんにバレたらどうするんすか?」
「どうせ生贄になるんだ、バレやしねぇよ」
頬を張られた勢いで鼓膜まで破れてしまったのか、片側の耳からだけ音が流れ込む。
視界で揺らめく男の顔を見ながら、アルマは声もなく泣いた。
この世界に、救いなどない。まだ二十年にも満たない人生で、アルマは痛烈に世界を呪った。
目の色が違うだけで、アルマから母を奪い、唯一の友を奪い、男の慰みものになって殺される人生。ここで命が助かったとて、生贄として竜に差し出されるだけだろう。
いい人生だった、とは言えない。神の存在を疑うほどの、地獄だった。
「なんだ……?」
アルマの体を好き勝手に弄んでいた男の手が止まる。皆、一様に墓地の入口を凝視しており、アルマもつられてぎこちなく首を回す。
墓地の入口には大きな馬車が止まっていた。地面に押さえつけられたまま、視線だけ動かすと、黒く艶やかな毛並みの馬が二頭、馬車につながれているのが見える。
ところどころに金の装飾がなされた馬車は、一目で身分の高い人間が乗るものだと分かる。
ここ数日、埋葬の連絡は入っていないし、この墓地に身分の高い人間が埋葬されるなど、そう頻繁にあるものではない。まさか、あんな綺麗な馬車に遺体を乗せているとも考えにくい。
馬車から降りてくる黒い革靴の先が見えて、アルマは思わず男を払いのけて痛む体を起こした。
遠目からでも分かる、艶のある金髪は丁寧に後ろへ撫でつけられている。
仕立ての良い白い毛皮の外套は、土埃の舞う墓地へ入ればたちまち汚れてしまいそうなものの、まったく気にしている様子がない。
従者らしき高齢の男性を連れて、白い外套の裾に泥が跳ねても気にすることなく、男は墓地へと入ってくる。
「これは……なんの集まりですか?」
琥珀のようにきらめく男の瞳が、アルマとアルマを取り巻く男たちに向けられる。遠巻きに見物していた子どもたちは、いち早く危険を察知したのか、蜘蛛の子を散らすように逃げていた。
「これはこれは領主様……こんな汚い墓地までご足労いただき――」
「聞こえませんでしたか? なんの集まりで、大の大人が少女に寄ってたかっているのか、理由を聞いているのです」
ベスの旦那が慌ててアルマの上から身を引くも、領主と呼ばれた男が容赦しない。綺麗な金色のまつ毛に縁どられた目が、ぐっと細められる。
「正直に話さない場合は、あなたがたの家族を、この少女と同じ目に遭わせても良いのですよ」
有無を言わさぬ圧力に、男たちはいよいよ頭を地面に擦りつけはじめる。
「畏れながら申し上げます、領主様。この娘は異端者のため、子を成してはならないのです。これは異端者を不能にする儀式ゆえ、領主様もご理解いただきますよう」
そう言ってベスの旦那は領主に向かい、深々と頭を下げる。
もし領主が、この男の言うことを信じたら?
アルマは自分の頭の中をよぎった考えに恐ろしくなり、震える両手で肩を抱いた。胸元に目を下ろすと、指の跡がくっきりと赤く残っているのが見え、たまらず嗚咽がもれる。
「この娘が異端者である証拠は?」
「娘の目をご覧ください。忌々しい緑でしょう? これがなによりの、異端者の証です」
領主が言葉に従って、アルマの瞳をのぞき込む。蜂蜜色に輝く領主の瞳に、涙を流しながら小刻みに震える自分の姿が映る。
声を発することもできずに、領主の目を見つめ返し、呼吸を整える。
領主の表情からはなにも読み取れない。アルマに同情しているのか、はたまた断罪するべき異端者だと思っているのか。
「綺麗な目だ」
すっとアルマから目を逸らした領主は、自分の中の感情をすべて吐き出すかのように、深くため息をついた。
「この娘はマーロイズの生まれですか? 両親は?」
「い、いえ……親も娘も他国からの流民だと、噂には聞いております」
「でしたら瞳の色は、なんの証拠にもなりません。異教の神を信仰している様子は? この墓地に魔女でも匿っているのですか?」
自分の予想に反して、あっさりと事が進まなかったことで、男たちは狼狽えはじめた。たかが墓守の少女を、領主がここまで庇う意味も分からなかったのだろう。顔を伏せながらも、目はぎょろぎょろと動いて次の一手を模索している。
「誰か、この娘の代わりに自分の家族を、今年の生贄に出せる人間はいますか?」
辺りがしん、と静まり返った。真昼の墓地で、小鳥一匹鳴かない完全な静寂が訪れる。
「いないのでしたら、今すぐここを去りなさい」
ぞっとするほど、冷え冷えとした声だった。何者も寄せつけない圧倒的な力と怒気をはらんだ声は、男たちの臓腑に染みわたり、一人また一人と転がるように墓地から駆け出していく。
アルマは急に一人、領主の前に放り出され、自分の身に起こったことを呆然と受け止めるしかなかった。
アルマの顔を包み込んでしまうほどの大きな手が伸びてきて、首に巻かれた赤い紐をゆっくりとほどいていく。
「ああ……可哀想に、絞められたのですね。跡が残らなければ良いのですが」
領主はアルマの首に残る紐の跡をなぞってから、自分の着ていた毛皮の外套を脱いだ。土埃を払ってから、アルマの肩にそっとかける。
「汚れ、ますから……」
力なく突き返そうとして視線をさまよわせた瞬間、アルマは弾かれたように振り向いた。
「ステラ! ステラ、返事をして、お願いだから!」
アルマが最後に見たとき、まだゆるゆると上下していた腹は、もう動いていなかった。泥と血で固まった毛も、その下の柔らかい皮膚も、冷たく硬くなりはじめている。口の端から、だらりと垂れた舌が、アルマに現実を突きつけていた。
「どうして、こんなことに」
自分の意思とは無関係に、言葉が零れ落ちる。
「わたしの目が、人と違うから? わたしが、墓守だから? わたしが? わたしが」
外套の裾をきつく握りしめる。血が滲むほど、唇を噛み締める。そうしていないと今にも心の内からなにかが溢れ出し、名前もつけられないどす黒い感情に、全身が飲み込まれていきそうだった。
「あなたは、なにも悪くないのです。落ち着いて、ゆっくり深呼吸して」
大きな手のひらが慈しむように、一定の間隔で頭を撫でる。その感覚が心地良くて、思わず意識を手放しそうになる。
まだ昼間だと言うのに、アルマは一日働き通した日のようにぐったりと疲れ切って、睡魔が這い寄ってくるのを押しとどめることができない。
「アルマ、この村を出ましょう。そうして、君の世界を変えるのです」
紳士然とした、なめらかな発話でアルマの意識に、領主の言葉が滑り込んでくる。
「君の綺麗な瞳を曇らせることは、私が許しません。私にすべて委ねて、そのまま……」
溢れようとするアルマの感情を鎮め、領主はその腕にアルマの小さな体を収めた。まるで中身の入っていない袋を持ち上げるように、軽々とアルマを横抱きにする。
わずかに残った意識をかき集めて、ステラに手を伸ばす。気づいた領主が身をかがめてくれたものの、指先は茶色い毛先を少しかすめただけだった。
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