12 / 39
3章(3)
しおりを挟む
ハナの先導でメルフェリーゼは皆が寝静まった城内をそうっと抜けた。外に出ると、より寒さが身に染みてぶるりと身震いする。
「中庭は誰かに見られるかもしれません……城門を抜けて、裏門から入ります」
「門には護衛の兵士も詰めているでしょう? 私の顔が、もし見られたりしたら……」
「大丈夫です。外から入ってくる者には厳しいですが、城から出る者の顔はあまり見ていないようですから」
日頃から城門を通ることの多いハナが言うのなら、そうなのだろう。メルフェリーゼは自分を納得させてハナの後を追う。
ハナは子ども特有の無邪気さと、大人のような聡明さを持ち合わせた不思議な少女だった。その特殊な生い立ちが彼女の人格形成に影響を与えたのか、城下で見る同年代の子どもよりも大人びて見える。
もしハナが城を出ていく時が来たら、メルフェリーゼは彼女のことを最大限に支援してあげたいと密かに思った。
ハナが小さな手で裏門を押し、どうにか人が一人通れるほどの隙間を開ける。メルフェリーゼは滑るようにその隙間に身をねじこませると、ハナが通りやすいように門を押して幅を広げた。
「ありがとうございます」
ハナがはにかんで、囁くようにお礼を言う。二人は極力音を立てないように、そっと歩いた。
月明かりのぼんやりとした光量しかないため、メルフェリーゼはハナの後をついていかないとどこを歩いているのかも分からなくなるが、ハナの足取りに迷いはない。彼女の目は、猫のように暗闇を見通せるのかもしれない。
寒さに身を震わせながらしばらく歩くと、ぽつんと窓から漏れる明かりが見えた。どうやら離れのすぐ近くまで来たようである。そこからは舗装された道を辿っていくだけだった。
やがて三階建ての離れの前までやってきて、ハナは首から下げた鍵を取り出して離れの扉を開ける。
ほっとするような熱気がメルフェリーゼの身体を包んだ。室内は明るく、暖炉の火で温まっている。
「今日はいませんが、たまにカイリエン様の主治医や薬師が泊まっていくこともあるんです」
ハナが説明をしながら、メルフェリーゼに階段を登るよう促す。絨毯の敷かれていない廊下は、やけに靴の音が響き、メルフェリーゼは誰かに見つかるのではないかと緊張を滲ませた。
三階の端の扉を前に、ハナが足を止める。
「わたしは一度、城に戻ります。夜明けにはお迎えに上がりますので、カイリエン様にもそうお伝えください」
「どうしてハナは、そこまでしてくれるの?」
メルフェリーゼの言葉に、ハナがうっすらと笑う。
「メルフェリーゼ様の幸せが、わたしの幸せです。侍女が主の幸せを願うことは当たり前のことなのだと、侍従長の奥様も言っていました」
◇ ◇ ◇
ハナが階段を降りていく音もなくなり、メルフェリーゼはいよいよ一人になった。
この扉の向こうに、カイリエンがいる。そう思うと、ノックしようと伸ばした手が止まる。あんなに会いたいと思っていたのに、いざ会えるとなると尻込みしてしまう。
メルフェリーゼは肩にかけられたブランケットの裾をぎゅっと握り、小さな音を立てて扉をノックした。
こんな夜更けに来たものだから、カイリエンはもう眠っているかもしれない。室内から返事はなく、メルフェリーゼはもう一度ノックをする。
ガタッと物音がして、足音が近づいてくる。細く開けられた扉の隙間から顔を覗かせたカイリエンは、メルフェリーゼの姿を見るなり扉を開け放し、腕を引いて彼女を室内に引き込んだ。
息つく暇もないほどきつく抱きしめられ、カイリエンの体温がメルフェリーゼの身体に染み込む。湯上がりの石鹸の香りが立ち上り、メルフェリーゼはこわごわとカイリエンの背中に腕を回した。
「よかった……なかなか会いに行けなくて、ずっと心配してたんだ」
カイリエンはメルフェリーゼを抱いたまま、震える息を吐き出す。
メルフェリーゼが少し顔を離すと、蜂蜜色の瞳がメルフェリーゼの顔を間近で覗き込んだ。
鼻先が近づきそうなほど近い距離で、カイリエンが囁く。
「マーリンドに、なにもされていないか……?」
カイリエンがなぜそんなことを聞くのかは分からなかったが、メルフェリーゼはこくこくとうなづく。
「急に顔を合わせる機会が多くなったけれど、カイが心配するようなことはなにも……」
カイリエンは明らかにほっとした顔を見せた。扉を開けた時はわずかに強張った顔をしていたが、今は少し微笑んで、片手はメルフェリーゼの腰をがっちりと抱いたまま、彼女の長い髪を梳いている。
ぴったりとくっついているため、カイリエンの心臓の鼓動がメルフェリーゼにも伝わる。当然、カイリエンにもメルフェリーゼの鼓動が伝わっているだろう。メルフェリーゼの心臓は、口から飛び出しそうなほど暴れ回っている。
カイリエンの指先が、するりとメルフェリーゼの唇を撫でた。
「キス以上のことは、しないから」
カイリエンがメルフェリーゼを見つめたまま、囁く。
綺麗な顔だと思った。たとえ左目が二度と開かないとしても、一生消えない傷がそこにあったとしても、カイリエンには野生の獣のような美しさがあった。それは広大な森を群れることなく、一匹で生き抜く狼の美しさにも似ていた。
「少しでいい。俺に、慈悲を――」
言い切る前に、メルフェリーゼは唇を押しつけた。カイリエンの薄い唇から熱が伝わり、ぼうっと頭の中心が痺れるような感覚がある。
離れようとするメルフェリーゼの頭を、カイリエンの大きな手のひらが抱え込んだ。舌先で唇をなぞられ、メルフェリーゼはぎこちなく唇を開いた。ぬるりと熱いものが口内に滑り込み、舌を絡め取られる。歯列をなぞられ、舌を吸われて、下腹部がじんと、熱い疼きを持つ。
「んんっ……」
息ができずに身じろいだ時、ようやくカイリエンは唇を離した。唾液が細い糸を引き、二人を繋ぐ。唇の端から溢れたそれを、カイリエンはちろりと舌を出して拭った。
カイリエンの右目が、普段とは違う色を持っていることにメルフェリーゼは気づいた。じっとりと濡れ、欲に塗れた男の鋭い視線に、メルフェリーゼは胸が締めつけられるような愛おしさと喜びを感じる。
こんな自分を、カイリエンは求めてくれている。物欲しそうな目をして、メルフェリーゼを見つめている。アウストルに一度も求められたことのないメルフェリーゼは、はじめて目にする男の衝動に昏い興奮を覚えた。
カイリエンの首に手を回し、自ら唇を合わせて舌を絡める。漏れ出る吐息と、ぴちゃぴちゃとした水音が室内に響く。
カイリエンの指が迷うように背中を這った時、メルフェリーゼは彼の唇に噛みついたまま呟いた。
「カイ……私を抱いて」
「中庭は誰かに見られるかもしれません……城門を抜けて、裏門から入ります」
「門には護衛の兵士も詰めているでしょう? 私の顔が、もし見られたりしたら……」
「大丈夫です。外から入ってくる者には厳しいですが、城から出る者の顔はあまり見ていないようですから」
日頃から城門を通ることの多いハナが言うのなら、そうなのだろう。メルフェリーゼは自分を納得させてハナの後を追う。
ハナは子ども特有の無邪気さと、大人のような聡明さを持ち合わせた不思議な少女だった。その特殊な生い立ちが彼女の人格形成に影響を与えたのか、城下で見る同年代の子どもよりも大人びて見える。
もしハナが城を出ていく時が来たら、メルフェリーゼは彼女のことを最大限に支援してあげたいと密かに思った。
ハナが小さな手で裏門を押し、どうにか人が一人通れるほどの隙間を開ける。メルフェリーゼは滑るようにその隙間に身をねじこませると、ハナが通りやすいように門を押して幅を広げた。
「ありがとうございます」
ハナがはにかんで、囁くようにお礼を言う。二人は極力音を立てないように、そっと歩いた。
月明かりのぼんやりとした光量しかないため、メルフェリーゼはハナの後をついていかないとどこを歩いているのかも分からなくなるが、ハナの足取りに迷いはない。彼女の目は、猫のように暗闇を見通せるのかもしれない。
寒さに身を震わせながらしばらく歩くと、ぽつんと窓から漏れる明かりが見えた。どうやら離れのすぐ近くまで来たようである。そこからは舗装された道を辿っていくだけだった。
やがて三階建ての離れの前までやってきて、ハナは首から下げた鍵を取り出して離れの扉を開ける。
ほっとするような熱気がメルフェリーゼの身体を包んだ。室内は明るく、暖炉の火で温まっている。
「今日はいませんが、たまにカイリエン様の主治医や薬師が泊まっていくこともあるんです」
ハナが説明をしながら、メルフェリーゼに階段を登るよう促す。絨毯の敷かれていない廊下は、やけに靴の音が響き、メルフェリーゼは誰かに見つかるのではないかと緊張を滲ませた。
三階の端の扉を前に、ハナが足を止める。
「わたしは一度、城に戻ります。夜明けにはお迎えに上がりますので、カイリエン様にもそうお伝えください」
「どうしてハナは、そこまでしてくれるの?」
メルフェリーゼの言葉に、ハナがうっすらと笑う。
「メルフェリーゼ様の幸せが、わたしの幸せです。侍女が主の幸せを願うことは当たり前のことなのだと、侍従長の奥様も言っていました」
◇ ◇ ◇
ハナが階段を降りていく音もなくなり、メルフェリーゼはいよいよ一人になった。
この扉の向こうに、カイリエンがいる。そう思うと、ノックしようと伸ばした手が止まる。あんなに会いたいと思っていたのに、いざ会えるとなると尻込みしてしまう。
メルフェリーゼは肩にかけられたブランケットの裾をぎゅっと握り、小さな音を立てて扉をノックした。
こんな夜更けに来たものだから、カイリエンはもう眠っているかもしれない。室内から返事はなく、メルフェリーゼはもう一度ノックをする。
ガタッと物音がして、足音が近づいてくる。細く開けられた扉の隙間から顔を覗かせたカイリエンは、メルフェリーゼの姿を見るなり扉を開け放し、腕を引いて彼女を室内に引き込んだ。
息つく暇もないほどきつく抱きしめられ、カイリエンの体温がメルフェリーゼの身体に染み込む。湯上がりの石鹸の香りが立ち上り、メルフェリーゼはこわごわとカイリエンの背中に腕を回した。
「よかった……なかなか会いに行けなくて、ずっと心配してたんだ」
カイリエンはメルフェリーゼを抱いたまま、震える息を吐き出す。
メルフェリーゼが少し顔を離すと、蜂蜜色の瞳がメルフェリーゼの顔を間近で覗き込んだ。
鼻先が近づきそうなほど近い距離で、カイリエンが囁く。
「マーリンドに、なにもされていないか……?」
カイリエンがなぜそんなことを聞くのかは分からなかったが、メルフェリーゼはこくこくとうなづく。
「急に顔を合わせる機会が多くなったけれど、カイが心配するようなことはなにも……」
カイリエンは明らかにほっとした顔を見せた。扉を開けた時はわずかに強張った顔をしていたが、今は少し微笑んで、片手はメルフェリーゼの腰をがっちりと抱いたまま、彼女の長い髪を梳いている。
ぴったりとくっついているため、カイリエンの心臓の鼓動がメルフェリーゼにも伝わる。当然、カイリエンにもメルフェリーゼの鼓動が伝わっているだろう。メルフェリーゼの心臓は、口から飛び出しそうなほど暴れ回っている。
カイリエンの指先が、するりとメルフェリーゼの唇を撫でた。
「キス以上のことは、しないから」
カイリエンがメルフェリーゼを見つめたまま、囁く。
綺麗な顔だと思った。たとえ左目が二度と開かないとしても、一生消えない傷がそこにあったとしても、カイリエンには野生の獣のような美しさがあった。それは広大な森を群れることなく、一匹で生き抜く狼の美しさにも似ていた。
「少しでいい。俺に、慈悲を――」
言い切る前に、メルフェリーゼは唇を押しつけた。カイリエンの薄い唇から熱が伝わり、ぼうっと頭の中心が痺れるような感覚がある。
離れようとするメルフェリーゼの頭を、カイリエンの大きな手のひらが抱え込んだ。舌先で唇をなぞられ、メルフェリーゼはぎこちなく唇を開いた。ぬるりと熱いものが口内に滑り込み、舌を絡め取られる。歯列をなぞられ、舌を吸われて、下腹部がじんと、熱い疼きを持つ。
「んんっ……」
息ができずに身じろいだ時、ようやくカイリエンは唇を離した。唾液が細い糸を引き、二人を繋ぐ。唇の端から溢れたそれを、カイリエンはちろりと舌を出して拭った。
カイリエンの右目が、普段とは違う色を持っていることにメルフェリーゼは気づいた。じっとりと濡れ、欲に塗れた男の鋭い視線に、メルフェリーゼは胸が締めつけられるような愛おしさと喜びを感じる。
こんな自分を、カイリエンは求めてくれている。物欲しそうな目をして、メルフェリーゼを見つめている。アウストルに一度も求められたことのないメルフェリーゼは、はじめて目にする男の衝動に昏い興奮を覚えた。
カイリエンの首に手を回し、自ら唇を合わせて舌を絡める。漏れ出る吐息と、ぴちゃぴちゃとした水音が室内に響く。
カイリエンの指が迷うように背中を這った時、メルフェリーゼは彼の唇に噛みついたまま呟いた。
「カイ……私を抱いて」
6
お気に入りに追加
249
あなたにおすすめの小説

皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。

はずれのわたしで、ごめんなさい。
ふまさ
恋愛
姉のベティは、学園でも有名になるほど綺麗で聡明な当たりのマイヤー伯爵令嬢。妹のアリシアは、ガリで陰気なはずれのマイヤー伯爵令嬢。そう学園のみなが陰であだ名していることは、アリシアも承知していた。傷付きはするが、もう慣れた。いちいち泣いてもいられない。
婚約者のマイクも、アリシアのことを幽霊のようだの暗いだのと陰口をたたいている。マイクは伯爵家の令息だが、家は没落の危機だと聞く。嫁の貰い手がないと家の名に傷がつくという理由で、アリシアの父親は持参金を多めに出すという条件でマイクとの婚約を成立させた。いわば政略結婚だ。
こんなわたしと結婚なんて、気の毒に。と、逆にマイクに同情するアリシア。
そんな諦めにも似たアリシアの日常を壊し、救ってくれたのは──。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

外では氷の騎士なんて呼ばれてる旦那様に今日も溺愛されてます
刻芦葉
恋愛
王国に仕える近衛騎士ユリウスは一切笑顔を見せないことから氷の騎士と呼ばれていた。ただそんな氷の騎士様だけど私の前だけは優しい笑顔を見せてくれる。今日も私は不器用だけど格好いい旦那様に溺愛されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる