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文芸部での一学期
デート(?)に出発
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一学期の大きな休みと言えば、ゴールデンウィークがまず最初にやってくる。
それは最も丁度良いタイミングで訪れる休みと言えるだろう。
入学した年の四月と言うのはみんなが緊張して数人としか話せずにあまり約束を取り付けたりはできない事が多い。
しかし、ゴールデンウィークの時期は、みんなが少しづつ誰と話せるか、誰と仲良くしたいかなどが決まった頃で訪れる連休であるので、親睦を深める為には不可欠で、とても効率的だ。
ちなみに、俺はそんな事はなかった。クラスの人とは全く予定を立てていない。みんな他で予定を立てたのと、俺自身があまりクラスの人達と馴染めていないからだ。
「ゴールデンウィークの予定はこれだけか。なんか俺は結構ぼっちな気がする。」
クラスの人とは予定がない時点で俺はぼっちだ。清水さんを誘うこともできなかったし、普段会いに行っている九頭竜先輩を誘うこともできなかったし、今向かっている先で待ち合わせている部長とのデートらしい予定だけが、ギリギリぼっちではない事を証明してくれると良いな。
今向かっている津川山はあまり有名と言うわけではない温泉地だ。まぁ、温泉といえば普通みんなこの辺りの人だと熱海温泉や草津温泉なんかに行くだろう。
基本的には温泉と言えば熱海や別府、草津なんかが浮かぶから、津川山なんてそんな山あったのかよってツッコミたくなるような山は誰も知らないと思う。山なんて富士山と天保山くらいしか知らないよ。
別に山の名前をたくさん知っていたらすごい人ってわけでもないから全く問題ないのだけど。
そんなことを考えながら俺は待ち合わせの駅へと向かっている。
***
「今日は飛岳君と言う一年生と津川山に遊びに行ってきます。」
お母さんに言ったその言葉にお母さんは驚いたはず。
「本当にそんな予定があるの。本当に呼春は明るくなったんだね。お母さん嬉しいなぁ。昔は本当に暗かったのに、もしかしてその子の影響とか。」
お母さんにそんな事を言われたけど、飛岳君のお陰で明るくなったんじゃなくて、飛岳君はわたしが明るくい続けれる理由と、言いたいけど恥ずかしかった。
「そっそんなんじゃない。とにかくもう行かないと行けないから、行ってきます。」
そして、鶯谷野呼春は家を飛び出して、まだ時間には余裕があるのに急ぎ目で待ち合わせの駅へと歩いていく。
それは最も丁度良いタイミングで訪れる休みと言えるだろう。
入学した年の四月と言うのはみんなが緊張して数人としか話せずにあまり約束を取り付けたりはできない事が多い。
しかし、ゴールデンウィークの時期は、みんなが少しづつ誰と話せるか、誰と仲良くしたいかなどが決まった頃で訪れる連休であるので、親睦を深める為には不可欠で、とても効率的だ。
ちなみに、俺はそんな事はなかった。クラスの人とは全く予定を立てていない。みんな他で予定を立てたのと、俺自身があまりクラスの人達と馴染めていないからだ。
「ゴールデンウィークの予定はこれだけか。なんか俺は結構ぼっちな気がする。」
クラスの人とは予定がない時点で俺はぼっちだ。清水さんを誘うこともできなかったし、普段会いに行っている九頭竜先輩を誘うこともできなかったし、今向かっている先で待ち合わせている部長とのデートらしい予定だけが、ギリギリぼっちではない事を証明してくれると良いな。
今向かっている津川山はあまり有名と言うわけではない温泉地だ。まぁ、温泉といえば普通みんなこの辺りの人だと熱海温泉や草津温泉なんかに行くだろう。
基本的には温泉と言えば熱海や別府、草津なんかが浮かぶから、津川山なんてそんな山あったのかよってツッコミたくなるような山は誰も知らないと思う。山なんて富士山と天保山くらいしか知らないよ。
別に山の名前をたくさん知っていたらすごい人ってわけでもないから全く問題ないのだけど。
そんなことを考えながら俺は待ち合わせの駅へと向かっている。
***
「今日は飛岳君と言う一年生と津川山に遊びに行ってきます。」
お母さんに言ったその言葉にお母さんは驚いたはず。
「本当にそんな予定があるの。本当に呼春は明るくなったんだね。お母さん嬉しいなぁ。昔は本当に暗かったのに、もしかしてその子の影響とか。」
お母さんにそんな事を言われたけど、飛岳君のお陰で明るくなったんじゃなくて、飛岳君はわたしが明るくい続けれる理由と、言いたいけど恥ずかしかった。
「そっそんなんじゃない。とにかくもう行かないと行けないから、行ってきます。」
そして、鶯谷野呼春は家を飛び出して、まだ時間には余裕があるのに急ぎ目で待ち合わせの駅へと歩いていく。
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