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決着
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ロキもすぐに立ち上がり距離を詰めてきた。
俺たちもロキに向かって駆け出した。
交互にロキに攻撃を繰り出す。
能力が進化したからなのかは定かではないが天音の身体能力も底上げされていた。
天音がロキからの打撃をいなしロキの脇腹に蹴りを放ちロキは吹き飛んだ。
俺は吹き飛ばされたロキに追いつき上から渾身の突きをくらわせた。
「グッ・・・・。」
ロキが苦悶の声を漏らす。その瞬間、ロキが叫んだ。
「うぉぉぉぉぉ!」
俺はロキの力に思わず吹き飛ばされてしまった。
叫び声と共にロキは球体を生み出す。
まさしく最後の攻撃といったところだろうか。
10個の球体が一つに融合し大きな球体になった。
ロキが俺たちに話しかけてきた。
「これは『薨球』と言ってな。俺が出せる最大の技だ。」
どうやらこれで最後のようだ。だったら俺たちも全力で応えよう。
ロキが俺たちに向かって技を放った。
今度の球体はいつものやつとは違った。
周りの壁が瞬く間に球体の中に姿を消していく。
どうやらロキもこの状況下で限界を超えたらしい。凄まじい力だった。
10個の球体が合体したのだから吸える物体も10個が限度だと思っていたがどうやら違うらしい。
先程からとんでもない数の物体が吸われている。
さっきみたいに触れるのはまずそうだ。あの球体の詳しい事がわからない限り迂闊に触れることはできない。
「天音。行くぞ!」
迫ってくる球体を避けロキに近づく。
その瞬間、ロキが球体の中に吸い込まれていた物体を一気に放出した。
夥しいほどの瓦礫が四方八方に飛ぶ。
もっと速く。この飛び交う瓦礫よりも速く。
直後、もの凄い速度が出ていることに気づいた。
天音が力を貸してくれているのだ。天音の風が俺の背中を押してくれていた。
天音も自分に飛んでくる瓦礫を即座に風刃で斬りながらロキに近づいている。
ロキの目の前に来た俺たちは四肢に力を込めた。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
ロキは慌てて瓦礫を飛ばしたがもう遅い。
俺たちはその瓦礫もろともロキの顔面に全力のパンチを喰らわした。
「ガハ・・・・」
轟音とともにロキは地面に激突した。
見るとロキは気絶していた。
ロキが気絶したからか球体は姿を消していた。
「時間がない。斗真のところに向かおう。」
「えぇ・・・。」
前に進もうとした途端に俺は倒れてしまった。
「煌!大丈夫!?」
自分の体に見合わないほど能力を行使したせいか一歩も動けなかった。
「こんなになるまで無茶するなんて・・・。貴方はよくやったわ。」
私は気づいてしまった。煌にこれ以上の戦いは無理だと。
私は煌の顔を見る事ができなかった。見ると泣いてしまいそうだったから。
「だからもう寝て良いのよ?あとは私に任せて。」
「そうだな・・・。あとはお前に任せるとしよう。俺は少し眠るよ。」
「頑張れよ。あ・・・ま・・・・ね。」
その言葉を最後に煌は深い眠りについたのであった。
私も向かうとしましょう。斗真のところに・・・。
私はその場を後にしたのであった。
俺たちもロキに向かって駆け出した。
交互にロキに攻撃を繰り出す。
能力が進化したからなのかは定かではないが天音の身体能力も底上げされていた。
天音がロキからの打撃をいなしロキの脇腹に蹴りを放ちロキは吹き飛んだ。
俺は吹き飛ばされたロキに追いつき上から渾身の突きをくらわせた。
「グッ・・・・。」
ロキが苦悶の声を漏らす。その瞬間、ロキが叫んだ。
「うぉぉぉぉぉ!」
俺はロキの力に思わず吹き飛ばされてしまった。
叫び声と共にロキは球体を生み出す。
まさしく最後の攻撃といったところだろうか。
10個の球体が一つに融合し大きな球体になった。
ロキが俺たちに話しかけてきた。
「これは『薨球』と言ってな。俺が出せる最大の技だ。」
どうやらこれで最後のようだ。だったら俺たちも全力で応えよう。
ロキが俺たちに向かって技を放った。
今度の球体はいつものやつとは違った。
周りの壁が瞬く間に球体の中に姿を消していく。
どうやらロキもこの状況下で限界を超えたらしい。凄まじい力だった。
10個の球体が合体したのだから吸える物体も10個が限度だと思っていたがどうやら違うらしい。
先程からとんでもない数の物体が吸われている。
さっきみたいに触れるのはまずそうだ。あの球体の詳しい事がわからない限り迂闊に触れることはできない。
「天音。行くぞ!」
迫ってくる球体を避けロキに近づく。
その瞬間、ロキが球体の中に吸い込まれていた物体を一気に放出した。
夥しいほどの瓦礫が四方八方に飛ぶ。
もっと速く。この飛び交う瓦礫よりも速く。
直後、もの凄い速度が出ていることに気づいた。
天音が力を貸してくれているのだ。天音の風が俺の背中を押してくれていた。
天音も自分に飛んでくる瓦礫を即座に風刃で斬りながらロキに近づいている。
ロキの目の前に来た俺たちは四肢に力を込めた。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
ロキは慌てて瓦礫を飛ばしたがもう遅い。
俺たちはその瓦礫もろともロキの顔面に全力のパンチを喰らわした。
「ガハ・・・・」
轟音とともにロキは地面に激突した。
見るとロキは気絶していた。
ロキが気絶したからか球体は姿を消していた。
「時間がない。斗真のところに向かおう。」
「えぇ・・・。」
前に進もうとした途端に俺は倒れてしまった。
「煌!大丈夫!?」
自分の体に見合わないほど能力を行使したせいか一歩も動けなかった。
「こんなになるまで無茶するなんて・・・。貴方はよくやったわ。」
私は気づいてしまった。煌にこれ以上の戦いは無理だと。
私は煌の顔を見る事ができなかった。見ると泣いてしまいそうだったから。
「だからもう寝て良いのよ?あとは私に任せて。」
「そうだな・・・。あとはお前に任せるとしよう。俺は少し眠るよ。」
「頑張れよ。あ・・・ま・・・・ね。」
その言葉を最後に煌は深い眠りについたのであった。
私も向かうとしましょう。斗真のところに・・・。
私はその場を後にしたのであった。
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