最弱な奴が実は最強?

レン

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宣戦布告

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「どういう事ですか?」 
「服装が同じということはこいつが犯人の協力者かそれとも脅されたかのどちらかだな。」
 確かにおかしい部分はあった。まず相手を爆破して殺したのなら爆発物を持っているか能力者である。
 なのに爆発物や能力も使わずナイフを使うなんてどう考えたっておかしい。
 いろいろ考えていると煌くんから一言あった。
「考えても仕方がない。学校に報告しに帰ろう。」
「はい・・・。」
 そして私は学校に引き返した。そして衝撃の事実を知った。
 それは真犯人が自首したということだった。驚くことに誰かに倒され自首するように脅されたらしい。
 犯人は震えていた。それだけのことがあったのだろう。
 結局、誰がやったのか分からずじまいだった。
 一通りやる事を済ませたので教室に戻ることにした・・・。
 あの場所から逃げたあと俺は学校に戻り教室で待機していた。
 少し待つとドアから奈津が入って来た。どうやら任務が終わったらしい。
「ご苦労!よくやった。」
「なんで逃げ出したあなたが上から目線なんですか?」
 奈津は少し呆れ気味に言葉をこぼした。
「というか逃げ出してからいったいどこにいたのですか?」
「教室に待機していた。」
 その答えを聞いたからか奈津はバカでかい溜息を漏らしていた。
「まぁなんだかんだ言って生き残れたんだから結果オーライだろ。」
「確かにそうですけど。」
 それからも適当な話題で奈津と駄弁ったりとかしてその日は終わった。
 次の日の朝、いつも通り煌と二人で廊下を歩いていると何やら騒がしく感じた。
 机に座り煌と喋っていると奈津が俺の席に来た。
「斗真君!今朝あった出来事知ってますか?」
「しらんな。」
「ブレエドと名乗る組織の奴等がテレビをジャックして世界に宣戦布告したんですよ。」
「ふ~ん。」 
 実を言うとこうなることは予想していた。
 年々増えていく犯罪率。その騒ぎに乗じて行動を起こすのは目に見えていた。
「何ですか?興味なさそうにして。」
「悪い。気にしないでくれ。」
 にしても世界に向けて宣戦布告か・・・。一体、何が目的なんだ?
 宣戦布告したということは勝つ算段があるということだ。わざわざ負けることが確定している勝負には誰も挑まないだろう。
「そういえば先生たちの間ではどうなっている?」
「忙しそうですがあまり動こうとしてません。」
「だろうな。」
 この学校の人間はお気楽すぎる。自分が敵に負けるわけがないと過信しているのだ。
 そして俺は奈津と会話をし終えた後もブレエドについて考えているのであった。
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