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犯人
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現場についたあと警察の人から主な犯人像を聞き、付近を捜索していた。
ちなみに被害者は内部から爆破されたようで内臓が木っ端微塵になり死んでいたらしい。
「でも犯人の顔とか服装はもう分かっているんだろ?だったらすぐに捕まえられそうだな。」
奈津と犯人に関する事を話していると目の前から大柄の人がこちらに走ってくるのが見えた。
そいつを一眼見るだけで分かった。
「奈津。分かっているな?」
「犯人ですね。」
「その通りだ。」
男が叫びながら眼前にまで迫ってきた所で俺は質問をぶつけてみた。
「確認したいことがあるんだがいいか?」
「なんでしょう?」
「俺は無能力者。少しの戦力にもならない。対してお前は能力者ではあるが戦闘向きではない。どうやって犯人を捕らえるんだ?」
「・・・・。」
沈黙があったあと奈津は即座に後ろを向いて走り出した。要するに敵前逃亡である。
その後に続いて俺も走った。走っている最中、俺の中にあった疑惑が確信に変わった。
それは正真正銘、奈津はバカだということだ。普通、無策で敵に挑むか?
そんな事を考えているといきなり犯人と思われる男が吹き飛んだ。
後ろを振り向くと煌が立っていた。
なんでお前ここにいるんだ?と質問したかったが不要だと思い言わなかった。
多分だが俺たちが依頼を受注するのを見て心配してこっそりついてきたのだろう。
なんとも他人想いな奴だな。少し煌のことを見直した。
俺は隣にいる奈津に向かって話しかけた。
「奈津。お前はここに残って煌のサポートをしろ。」「あなたはどこか行くんですか?」
その問いに俺は叫んだ。
「逃げるに決まっているだろう。」
「えッッッッ!?」
「無能力者の俺が能力者同士の戦いについていけるわけが無いだろ。だから巻き込まれないように逃げる。」
そう言ったあと俺は身を翻して来た道をダッシュした。何か奈津が叫んでいたが聞こえないふりをした。
・・・そこにいた煌くんに私は質問した。
「あの!一人で大丈夫ですか?応援呼びましょうか?」
その問いに対し煌くんは大丈夫!と元気に答えた。
遂に犯人との戦闘が始まった。見ているだけでも煌くんの凄さが伝わって来た。
相手がナイフを取り出し振り回してもギリギリのところで避けその隙を狙って攻撃していた。
自分が持っていない力を持っていた。少し自分が無力に感じた。
何発か入れた所で男は呻き声を上げながら倒れた。気を失ったのだろう。
近づいて顔を確認する事にした。少し経つと煌くんが驚いたような声を上げた。
「顔が違う。こいつは犯人じゃない。」
そんな事を言う煌くんに私は
「は・・・?」
そんな声をあげるしかなかった。
ちなみに被害者は内部から爆破されたようで内臓が木っ端微塵になり死んでいたらしい。
「でも犯人の顔とか服装はもう分かっているんだろ?だったらすぐに捕まえられそうだな。」
奈津と犯人に関する事を話していると目の前から大柄の人がこちらに走ってくるのが見えた。
そいつを一眼見るだけで分かった。
「奈津。分かっているな?」
「犯人ですね。」
「その通りだ。」
男が叫びながら眼前にまで迫ってきた所で俺は質問をぶつけてみた。
「確認したいことがあるんだがいいか?」
「なんでしょう?」
「俺は無能力者。少しの戦力にもならない。対してお前は能力者ではあるが戦闘向きではない。どうやって犯人を捕らえるんだ?」
「・・・・。」
沈黙があったあと奈津は即座に後ろを向いて走り出した。要するに敵前逃亡である。
その後に続いて俺も走った。走っている最中、俺の中にあった疑惑が確信に変わった。
それは正真正銘、奈津はバカだということだ。普通、無策で敵に挑むか?
そんな事を考えているといきなり犯人と思われる男が吹き飛んだ。
後ろを振り向くと煌が立っていた。
なんでお前ここにいるんだ?と質問したかったが不要だと思い言わなかった。
多分だが俺たちが依頼を受注するのを見て心配してこっそりついてきたのだろう。
なんとも他人想いな奴だな。少し煌のことを見直した。
俺は隣にいる奈津に向かって話しかけた。
「奈津。お前はここに残って煌のサポートをしろ。」「あなたはどこか行くんですか?」
その問いに俺は叫んだ。
「逃げるに決まっているだろう。」
「えッッッッ!?」
「無能力者の俺が能力者同士の戦いについていけるわけが無いだろ。だから巻き込まれないように逃げる。」
そう言ったあと俺は身を翻して来た道をダッシュした。何か奈津が叫んでいたが聞こえないふりをした。
・・・そこにいた煌くんに私は質問した。
「あの!一人で大丈夫ですか?応援呼びましょうか?」
その問いに対し煌くんは大丈夫!と元気に答えた。
遂に犯人との戦闘が始まった。見ているだけでも煌くんの凄さが伝わって来た。
相手がナイフを取り出し振り回してもギリギリのところで避けその隙を狙って攻撃していた。
自分が持っていない力を持っていた。少し自分が無力に感じた。
何発か入れた所で男は呻き声を上げながら倒れた。気を失ったのだろう。
近づいて顔を確認する事にした。少し経つと煌くんが驚いたような声を上げた。
「顔が違う。こいつは犯人じゃない。」
そんな事を言う煌くんに私は
「は・・・?」
そんな声をあげるしかなかった。
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