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竜とゴーグル魔法使い2話
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「それしかねぇか。」
サイラスの話を聞き、オレはその案を実行するのに賛成した。
「実行するなら、根回しはそれなりにしておくほうがいいだろう。」
ノヴァも賛成らしい。頭をがりがりかきながら、必要な準備は何が必要なのか考えているらしい。
「念には念を。叔父上にも話通しておくよ。手紙書くね。サイラス、最速で届けられる?」
「家の飛空挺を使うのが最速だと思う。……それにしても、王様話聞いてくれると思う?」
「あの叔父上なら、楽しんで聞いてくれると思うよ。身内なんだし。」
「サイラス、俺の手紙も頼む。」
「了解。……ジーニアス……何かびっくりしてる顔してるんだけど……どうしたんだ?」
「ちょっと待ってくれ。」
手で顔を抑える。新情報が頭を掻き乱して、犯人のことなど、頭から吹き飛んでしまった。心配そうにオレを見るエダルベルトを見つめる。冷や汗がたらりと垂れる。
「お前の叔父って……王様?」
「そうだよ。一国の主やってて……あっ……そういえばジーニアスには、1回も話してなかったね。」
失敗したなあという顔をしているエダルベルト。
「……話してなかったんだ……。てっきり僕はもう話をしていると思ってたよ……。」
サイラスが呆れたと言わんばかりにそう言う。ノヴァの目線も冷たい。
「ごめんね。母国を出て、こうやって過ごすことになるとは今まで思ってなかったから、みんな知ってるものだと思い込んで、すっかり言うの忘れてたよ。」
「……。すまねぇ。ちょっと頭冷やしてくる。」
三人がどういう視線で見ているのか。よく分からずに、工房を出る。工房を出る前に封印の魔法を解く声が聞こえたが、オレはそれどころじゃなかった。
自分の足音以外に、オレについてくる足音が聞こえたが、声はかけられなかった。それを嬉しく思っているのか、残念に思っているのか、それすらも分からないまま、自室へと行く。中に入る。戸を閉める。立ち止まる。
後ろから戸が開いて、また閉じた音が聞こえた。
サイラスの話を聞き、オレはその案を実行するのに賛成した。
「実行するなら、根回しはそれなりにしておくほうがいいだろう。」
ノヴァも賛成らしい。頭をがりがりかきながら、必要な準備は何が必要なのか考えているらしい。
「念には念を。叔父上にも話通しておくよ。手紙書くね。サイラス、最速で届けられる?」
「家の飛空挺を使うのが最速だと思う。……それにしても、王様話聞いてくれると思う?」
「あの叔父上なら、楽しんで聞いてくれると思うよ。身内なんだし。」
「サイラス、俺の手紙も頼む。」
「了解。……ジーニアス……何かびっくりしてる顔してるんだけど……どうしたんだ?」
「ちょっと待ってくれ。」
手で顔を抑える。新情報が頭を掻き乱して、犯人のことなど、頭から吹き飛んでしまった。心配そうにオレを見るエダルベルトを見つめる。冷や汗がたらりと垂れる。
「お前の叔父って……王様?」
「そうだよ。一国の主やってて……あっ……そういえばジーニアスには、1回も話してなかったね。」
失敗したなあという顔をしているエダルベルト。
「……話してなかったんだ……。てっきり僕はもう話をしていると思ってたよ……。」
サイラスが呆れたと言わんばかりにそう言う。ノヴァの目線も冷たい。
「ごめんね。母国を出て、こうやって過ごすことになるとは今まで思ってなかったから、みんな知ってるものだと思い込んで、すっかり言うの忘れてたよ。」
「……。すまねぇ。ちょっと頭冷やしてくる。」
三人がどういう視線で見ているのか。よく分からずに、工房を出る。工房を出る前に封印の魔法を解く声が聞こえたが、オレはそれどころじゃなかった。
自分の足音以外に、オレについてくる足音が聞こえたが、声はかけられなかった。それを嬉しく思っているのか、残念に思っているのか、それすらも分からないまま、自室へと行く。中に入る。戸を閉める。立ち止まる。
後ろから戸が開いて、また閉じた音が聞こえた。
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